2012年6月 3日 (日)
おとなの基礎英語
22時台への移動は NHKテレビの語学番組の多くが、23時台から22時台に移ると知った時は、「そりゃ困った。他の番組と重なるし...」と思ってました。良いことなんてないじゃないか、と。 もちろん他の番組と重なることはゼロではないのですが、実際始まってみるとこの時間他、私にとってはなかなかありがたいということが実感できてきています。 まず、録画はしているものの、ほとんど毎週リアルタイムで観られるということ。 23時半前後だと、平日はすでに眠っていることが多かったので、録画したものを後でタイムシフト視聴するのが前期までだったのですが、22時半前後はさすがに起きています。むしろ、EURO24と「おとなの基礎英語」を見終わったら歯磨きして就寝、というパターンが確立しちゃいました。 結局、録画タイムシフトにはほとんど頼らずに済んでいます。 しかも、この時間帯は食事も入浴も終えて、あとは寝支度をするだけという、一日でもっとも落ち着ける時間でもあります。 人によって生活パターンは異なるでしょうが、多くの視聴者にとって、けっこう落ち着いてテレビに向かえる時間帯なんじゃないでしょうか? 英語番組は「おと基礎」だけ! さて、英語の番組はたくさんあるのですが、今シーズンずっと見続けているのは、なんと「おとなの基礎英語」だけです。 ちょうど、必ず見ているEURO24(イタリア、ドイツ、フランス、スペイン)の直後に始まる、ということでそのまま続けて観ちゃう、というのが主な理由なんですが、レベル的にもまったく無理せずに済むし、しかも私のような旅行英語専門だと、いつも使うフレーズが頻出するのも良いところです。 おそらく、ビジネス用途や留学用途などで英語を学ぶ中級者にとっては、満足のできないレベルでしょうし、松本先生と坂下さんのおふざけにも好き嫌いはあるでしょう。 けれど、旅行英語に限って考えると、この番組に出てくるフレーズが迷わずに口に出せるようになれば、かなり「旅先で英語を使った!」という満足感が得られるんじゃないかと思います。 また、なにごとも順番というものがあって、この番組で出てくる基礎的なコミュニケーションができないうちから、小難しいディスカッションや商談などできるはずもありません。 出てくる英語はいずれも中学校程度のそう難しくもないものばかりですが、それだけによどみなく使える基礎体力であるともいえます。ビジネスだろうが学問だろうが、このレベルをスキップすることはできないのです。 ひたすら前進だけじゃなくて 語学に限らず、なにかを学んでいて中級まで達すると、初級に戻って基礎を固め直すという作業がおろそかになりがちです。 けれど、外国語は実際に使う機会が少ないと、あっという間に忘れてしまうもの。時々基礎に立ち戻ることはけっこう大切。今回の「おとなの基礎英語」は、初級者向けだけじゃなく、「実践!ビジネス英語」あたりに取り組んでいる層にとっても、有益な番組じゃないかと思います。 もっとも、坂下さんのキャラクターや松本先生のダジャレとの相性が合えば、の話しですが。 語学には時間がかかるものだけに、一度通過してしまった(はずの)レベルに再度立ち返るというのは、いかにもムダな気がします。そんな時間があれば、どんどんと新しいフレーズや気の利いた表現を身につけたい。 でも、ただひたすら前進することだけを意識していると、ちょっとしたスランプや障害にめげてしまいがち。行きつ戻りつしながらも、少しずつ前に進むことのほうが、最終的には効率の良い道かもしれません。 なにか目標と締め切りがあって、後ずさりなどしている時間などはとれない人はしょうがないとしても、のんびりと趣味や楽しみもかねて語学に取り組むのなら、ときにはゆるーい感じで「後退」してみるのも、良いんじゃないでしょうか。 「後退」なんていったって、実はこのレベルの英語を完璧に使いこなせるなんてことは、そうそうないはずなのですから。 |