2013年6月22日 (土)
ビジュアル辞書としてのGoogle検索
「Phablet」ってなーんだ? さて問題です、「Phablet」ってなんでしょう? どれどれ、と辞書を調べても、この単語はおそらく載っていません。なぜなら、ここ1,2年に新たに使われ始めた新語だから。英和辞典に掲載されるとしても、もうしばらく先になるでしょう。 そういえば、「tweet」や「retweet」が、辞書に載るようになった、というニュースが最近流れましたっけ。 最近では、なにかわからない言葉があると、辞書ではなくoogle先生に質問する人がほとんどでしょうから、この単語も調べればすぐにわかります。 私の環境だと、最初に出てくるのは英語版のWikipediaの項へのリンクで、次のように定義されています。
ファブレットとは、5〜6.9インチのスクリーンをもつスマートホンの一種で、スマートホンとタブレットの機能を併せ持つことで二つの機器を同時に持ち歩く必要がなくなる。 でもよくわからない さて、普段からスマートホンなどのデジタル機器の動向に敏感な人ならばともかく、「スマートホンって、iPhoneとは違うの?」くらいに横目で眺めていると、上記の定義を見ても、それがいったい何なのかを具体的にイメージすることは難しいでしょう。 これだけだと、「そんなのたまにニュースや雑誌を見てりゃ、わかるはず」なんていう意見も出そうですから、別の例を出しましょう。 第二問です。「Eintopf」ってどんな料理でしょうか? 読み方は「アイントプフ」、直訳すると「一つの鍋」です。ドイツ語であることと、この意味を見れば、おそらくヨーロッパの料理に関心のある人であれば、「ああ、あれか」とおわかりではないかと。 でも、スマートホンやタブレットの最新情報を日々チェックしていても、アイントプフなんて食べたことはおろか、聞いたことさえない、というかたも多いのではないでしょうか。 ちなみに、同じくWikipediaでの亭語は、以下の通りです。
アイントプフは、ドイツの伝統的なシチューで、非常に多くの材料が用いられる。実際のところ、この名称はすべての具材を一つの鍋で煮るという調理方法を示しており、特定のレシピを指すものではない。 まあ、何となくわかったような、でも、日本の鍋物だってそうだよね...というところではないでしょうか。 そこで画像検索 私が、こうした目新しい言葉の具体的なイメージをつかむために多用しているのが、Google検索です。 ただし、普通に検索するのではなく「画像検索」を使います。Googleでの検索結果を表示する画面の上部には、検索語を入力するボックスのすぐ下あたりに「ウェブ 画像 地図...」と検索の範囲を切り替えるためのメニューが並んでいます。 ここで、「画像」をクリックしてみてください。 「Eintopf」で画像検索すると、ほら、おいしそうな料理の写真が並んでいますよね。これを見ると、たしかにさまざまなレシピがあることがわかります。 これなら、「そういえば、似たようなのを食べたことがある」と思い出せるのではないかと思います。普段から料理をしているかたであれば、これらの写真を見ただけでも自己流アイントプフをつくることだってできるでしょう。 時間があったら、「Phablet」でも同じように画像検索をしてみてください。 写真を見れば一目瞭然、スマートホンではあるけれど、液晶画面が非常に大きくて「iPad」のようなタブレット代わりにも使いやすくつくられたものだということが直感的に理解できます。 この画像検索のおかげで、海外の文化についても文章だけで想像するより、遥かに簡単に具体的なイメージをつかむことができます。 旅行ガイドブックで見られる写真には限りがありますが、これなら数多くの写真や、場合によってはビデオからより多くの情報が得られますね。かつては考えられなかったほどに便利です。 こういうことで喜んでいると、「そんなやり方では想像力が育たない」などとお叱りを受けそうですが、さてどんなもんでしょうか。 少なくとも私は、子供のころ「真っ赤なあまいぶどう酒」とか「豚の塩漬け肉」なんていう文字を見て、「きっとおいしいんだろうなあ」とは思いましたが、それ以上の想像なんてなかなかできませんでした。 あまり堅いことをいわず、より多くの文化に気軽に触れられるようになったことを、ポジティブに考えたほうが、きっと人生幸せだと、私は思います。 |