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人生まだ半分、37才からの外国語
d-mate

英会話教室や雑誌、ネットなど、ごく普通の環境だけで始められ、続けられる外国語学習の記録と秘訣を伝えていこうと思っています。
 

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人生まだ半分、37才からの外国語

2009年3月24日 (火)

そんなに「Why?」って問い詰めないで
何かを言ったら「Because」
私の通っている英会話教室では、おおむね半年ごとに上位クラスに移るのですが、中級だと道を尋ねるとか買い物をするといった日常会話だったのが、だんだんと社会や政治、文化をネタにしたディスカッションにトピックが移っていきます。
扱うテーマ自体がそれほど難しくはないので(もちろん、個人の関心の濃淡は影響するけど、基本的には難解なものではない)、ディスカッションはそう困難ではないはずなのですが、普段日本語で話しているのとは、やはりちょっと調子が違います。
その違いが一番端的に表れるのが、なにかを言ったら必ず「Because」が求められることかもしれません。

たとえば「食の安全」がトピックだったとして、最近問題を起こした企業の名前を出して「●●社の製品は買いたくありません」と述べたとします。
では、なぜ買いたくないのか? という根拠を求められると、けっこう困ることもあるんですよね。「問題を起こした原因は○○で、まだ解決されていないから」「問題への対応時の△△という言動が、信用ならないから」「代替できる製品は他にあり、そちらは××の理由で信頼できるから」など、理由はいくらでも考えられます。とにかく、なにかの理由を示して自分の発言をサポートしなくちゃいけません。

まあ、英会話教室ですから、たとえばディベートのように反論を受けてさらに再反論して、といった具合に進むことはそれほど多くありません。
けれど、なにかを発言したら必ずその根拠が求められる、というだけでも、普段の雑談よりも緊張度が増すことはたしかです。しかもそれは全部外国語で言わなくちゃならないのですから。

ほんとに毎度「Why?」って訊かれるの?
私は海外の居住体験がないので、本当に雑談でも「Why?」なんて訊かれるのかどうかはわかりません。友人間での雑談だったら大丈夫なんじゃないの? なんていう気もします。

とはいえ、ある程度親しくなってシリアスなテーマでも話すようになったときには根拠のない発言はできないでしょうし、ビジネスなどの交渉ごとではさらに重要です(通訳を介するにしても、相手にとって説得力のある根拠は絶対必要)。
日本人同志の話し合いだって、根拠のない意見が重んじられるわけじゃありませんが、たとえば「組織内の立場」とか「あうんの呼吸」といった別の要素がからんでくる度合いも大きくなります。異文化とのコミュニケーションとは同じではないですね。

いつもだと鬱陶しいけれど
ディスカッションというのはその人の性格や議論そのものの好き嫌いといった傾向に、学習の成果が大きく左右されそうです。とりあえず旅行時になんとかなればいいや、と思っていると、何かいうたびに「Why?」と訊き返されるのは鬱陶しく感じるかもしれません。
ディスカッションが嫌いではないのですが、実際に自分が英語を使う場面を想定すると、もう少しいい加減な会話の訓練があっても良さそうな気はします。

同じように身近なトピックを扱っても、根拠を求められない「雑談レッスン」みたいなのもあるのでしょうけど、それはそれで話題をつなぐのが大変そう。ディスカッションがちゃんとできればゆるい雑談もできそうですが、逆は難しそうですから、結局は教室ではディスカッションもどきくらいをがんばってやってるのが、良いのかもしれません。
それにしても、「Why?」責め、けっこう辛いんですよねぇ...
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lily has steyed in Chicago.:

ちょっと気になったので、コメントさせて頂きます。
コチラが尋ねる側に立ったとき、whyは余り使わないほうがいいでしすよ。why疑問文って、日本人的には感じられない否定的な意味合いを含んでいます。例えば、why don't you eat it? は、どうして食べないの? というより、食べなさいよ の意味が強いです。私は、why疑問文で、ひどい逆切れをされた経験があり、以後、why を使わずに、別の言い方で理由を聞くことにしています。

みっつまむ:

はじめまして。
Whyって結構友人同士はもちろん、ちょっとした知り合いだろうが良く聞かれますし、私も使います(^^)私はwhy?と聞かれても別に嫌な感じはしませんが、やはりその人の言い方ではないでしょうか(^^)『なんで?????』みたいなwhy?だと誰でも気分は良くありませんもんね。why?は相手も自分も含めて、相手に興味を示している会話の一部かなぁと思ってます。だから、無理のない範囲でどんどんディスカッションして良いんではないでしょうか(^^)

d-mate Author Profile Page:

lilyさん、はじめまして。
なるほど、「Why〜?」だと問い詰める印象を与えてしまうのでしょうか。「Why don't you〜?」は相手を誘う表現として習ったりしますが、口調にもよるのでしょうかね。
他の表現だと、「Could you tell me the reason why you think so?」とかで良いのでしょうか? 友人だとちょっと回りくどいですか?

d-mate Author Profile Page:

みっつまむさん、はじめまして。
うーむ、「Why〜?」も話し方や表情、普段のつきあいによるのでしょうかね。まあ、それは日本語で話すときにもいえることなのでしょうけど。
ディスカッションとなると構えちゃいますが、普段の話の中で「え、なんでなんで、教えてよ!」といった具合の質問でも、乗り出しながら明るく尋ねれば悪い印象にはなりませんね。

yukkin:

はじめまして。WhyとBecauseは英語(ヨーロッパ語)圏の人と日本人の文化的な相違を端的に顕している良い例です。例えば、「先週末に何処に行きましたか?」という質問を英語圏の人にすると普通、「何処何処に行った」と最初に答えますが、その後にこちらが聞いていないのにもかかわらず「何を・何時・何処で・どのように」過ごし、「何で」楽しかったのかまたがっかりしたのかの理由もはっきり表現します。同様にイタリア・スペイン・ドイツ・フランス人の英語学習者はたとえ初中級でも日本人の中上級学習者のの2倍以上長くしゃべります。(語彙の多さや流暢さは全く関係ありません)英語(ヨーロッパ語)圏では自分の意見や感情を相手に伝える時に理由を述べるのが普通です。この基本的法則はチャッティング・デスカッション・ディベートのいずれにも当てはまりますので、雑談だから「理由」を述べる必要が無いと考えるのは間違いです。一方、日本人の場合は他人も自分と同じ「常識や前提」を共有していると思い込んでいるので、いちいち理由付けをする必要性が無い、または「しつこい」と思ってしまいます。少し不自然ですが、中級レベルの方は自分の意見や気持ちを述べた後に必ずBecauseを使って理由付けをする習慣をつけるのが良いと思います。これに慣れると英語の思考回路が出来上がるので、たとえ語彙や流暢さに問題があってもずっと英語らしい会話ができるようになります。


d-mate Author Profile Page:

yukkinさん、はじめまして。
なるほど、雑談といえど(むしろ雑談だからこそ)文化的な相違がこんなところにも現れてくるのですね。
たしかに、訊かれもしないのにあれこれと情報を付け加えるのは、日本での日常感覚からは「しつこい」「うるさい」と感じられます。一方で、英語圏の人からは「尋ねられたことしか答えない」ので、物足りない、会話が続けられない、となっちゃうのでしょうね。
多少不自然でも、「Because」で話すというのは、こうした会話に関する文化的な差を埋めていくためには有効そうですので、ぜひ今度から試してみようと思います。