2010年5月 1日 (土)
ドイツワインのイベント「Wurstmarkt」
え、「Weinfest」じゃなくって? 六本木の「東京ミッドタウン」で、ドイツワインのイベントが開催中です。その名も「Wurstmarkt」。チラシをもらって最初に思ったのが「え、どうしてWurst?」 「die Wurst」といえば、ソーセージのこと、そして「der Markt」は市場、あわせて「ソーセージ市場」というのがこのイベントの名前、だけど「世界最大のワイン祭り」だとあります。ワイン祭りならば「Weinfest」じゃないのかと思ったのですが、なんでも本家のお祭りは570年以上も続いているのだとか(オフィシャルサイトより)。 570年前といえば、1440年ですから、まだ「ビザンツ帝国(東ローマ帝国)」があったころです。日本では「結城の合戦」があったころですから、まさに戦国時代の幕開け。つまりすんごい昔。ずいぶんと歴史のあるお祭りということになります。 なにせ、「ドイツのお酒の祭り」と聞けばだれもが思い出すであろう、ミュンヘンでの「オクトーバーフェスト」が始まったのはバイエルン王太子ルートヴィヒ(後のルートヴィヒ1世、ノイシュヴァンシュタイン城を作った有名なルートヴィヒ2世は孫)の時代ですから、19世紀の始めです。まだ200年ほどの歴史しかないのです。 その歴史ある「Wurstmarkt」が日本に初上陸、ということで、とりあえずこの手のイベントが大好きな私は4月29日の昭和の日、いそいそと六本木にでかけてきました。 もちろん、ドイツの文化への理解を深め、ドイツ語の学習意欲昂進のため...ということにしておいてください。 ワインは20種類以上(ただし有料) 会場は思ったより小規模で、人がごった返しているわけでもなく、非常にゆったりと楽しめました。風は強かったけどお天気も良かったし。 芝生の上でワインとソーセージを味わいつつ寝っ転がれるので、ちょっとしたピクニック気分です。 芝生の上に横長の小屋がしつらえてあり、そこでグラスワインを買えるようになっています(ボトルでも買えます)。 ワインリストに番号が振ってあり、右端のレジで番号のついた引換券を購入して各窓口でワインを受け取るという具合。全体にそう混雑していないこともあって、ワインを買うのに長蛇の列といったことはありませんでした。 チラシによるとワインは「600円~」となっていましたが、高いもので2000円まで。 えぇ高い!、とびっくりするかもしれませんが、その代わり「グラスワイン」といっても、あふれるのではないかと心配になるほどなみなみと注いでくれますから、通常のグラスワイン2~3杯分はあるでしょう。そう考えると割安感さえあります。 ただし私はお酒が好きなわりにはそれほど強くないので、「半分の量で良いから安くしてよ~」とは思いました。それくらいの大盤振る舞いです。 ドイツワインは甘いのか? いつごろでしたか、ドイツの白ワイン「リープフラウミルヒ(Liebfraumilch)」が人気になったことがありました。特に有名だったのは「マドンナ」という商品でしたっけ。 で、これがけっこう甘口のワインだったので、ドイツワインといえば「甘い白ワイン」というイメージができあがってしまいました。事実、フランスやイタリアに比べると「辛口です」といってもちょっと甘めに感じられるものが多いのですが。 ワインなどというものは気候やブドウの種類、製法や作り手の考え方などによって多様なものができるのが当たり前なので、すべてが甘口のわけはないのですが、やはり一度染みついてしまったイメージはなかなか覆せません。 ドイツワインといってもいろいろあるのだということは、例えばデパートでのワイン販売イベントなどでいくつか試飲するだけでも良く理解できます。とはいえ、「ドイツのワインじゃなくちゃ」という魅力にまでつなげるのは、そう簡単ではないでしょう。「悪くない」ワインが一本1000円ならともかく、3000円5000円となると、世界中においしいワインがあふれています。 Weinkönigin登場 そんなドイツワインの振興のために、今回のイベントではわざわざドイツから「ワインの女王」がやってきていました。会場では英語で「ワインクイーン」っていってましたが、もちろんドイツ語では「Weinkönigin」です。 「そんな日本の観光地のミスコンみたいなこと」と思ったら、なんとこのワインの女王、1949年から続く長い歴史を持っていて、ドイツでワインを生産する13の地域の代表から選ばれるのだとか。今回来日したSonja Christさんで61代目なんだそうです。 プロフィールによると、母語であるドイツ語の他に「フランス語(流暢)、英語(流暢)、イタリア語(優)」とありました。もちろん、ワインの女王としてさまざまなイベントでドイツワインの「大使」となるわけですから基礎教養だって審査の対象なのでしょうが、2つ3つの外国語をほぼ不自由なく話せると、世界が違って見えることでしょう。 水曜日の夜に日本に到着して翌日のイベントに参加、金曜日にはドイツに帰ってしまうという忙しい来日スケジュールだったそうですが、「ビデオレター撮らなくちゃ」と、小型のビデオをかざして東京でのワイン祭りの紹介をしていました。 さて、この女王Sonjaさんからドイツのワインについてのショートセミナーがあったのですが、それによると「ドイツワインの3分の2はドライ」なんだそうです(あ、セミナーは英語でした)。「同じモーゼルでも何種類か比較して飲んでみてください」とのこと。 私たちはどちらかといえば赤が好みなので、セミナー後は赤ワインにしちゃいましたが。 外国語を学ぶには、その言葉の背景にある文化を知り、具体的な旅行や留学などの計画を持つのも効果的です。 この春からドイツ語を始めたみなさんも、それ以外のみなさんも、もし連休中にヒマがあったら六本木へでかけてみてはどうでしょう。20種類ものドイツワインと、「テレビでドイツ語」でも紹介されたインビス風のカレーブルスト(ただし、あのラードで焼いたのとは別物ですけど)が待ってますよ。東京ミッドタウンで、5月9日までやってます(すみません、首都圏限定の話題になっちゃって)。 |
Guten Morgen d-mateさん,
vielleicht kann ich nach dem naechsten Unterricht das Fest besuchen.
Vielen Dank fuer so eine wundarbare Nachricht! (≧▽≦)☆
投稿者: maringe | 2010年5月 2日 08:55
日時: 2010年5月 2日 08:55
Guten Tag Maringe-san,
es ist mir ein Vergnügen, wenn die Nachricht Ihnen nützlich ist.
Ich finde beim Fest, dass es so viele gute Deutschwein gibt. Viel Spaß und nicht zu viel trinken!
投稿者: d-mate | 2010年5月 2日 16:48
日時: 2010年5月 2日 16:48
ワインのソーダ割りWeinschorle(ワインショーレ)を初めて体験しました。折角の情報をいただいたので、早速、東京ミッドタウンに行ってみました。ドイツの夏を思わせる気候で、雰囲気はまさしくワイン祭り。Weinschorleは、フランケン地方のナポレオンの故事にちなんだもの、夏に軽く楽しむのには最高なのだとか。北ドイツではビール中心なので、見掛けませんでした。
さて、ドイツの白ワイン、価格が安いワインはブドウジュースを混ぜて甘さを出しています。価格の高いアウスレーゼは自然の甘さが出るもの、リースリング・アウスレーゼで辛口というワインもありますが、数は少なく、辛口を楽しむなら初めからフランケンやバーデンのワインを注文していたと思います。
投稿者: シュタイントギル | 2010年5月 2日 18:09
日時: 2010年5月 2日 18:09
Weinschorleにも興味津々だったのですが、さすがに大盛りのグラス4杯のワインのあとでは…
ドイツのワインにも辛口があることは少し前からわかってはいたのですが、新世界も含めて世界中にコストパフォーマンスの良いものがあふれている中で、私にとってはドイツワインを選ぶ理由が弱いのもたしかです。ドイツワインならではの魅力を伝える努力が、もう少し必要な気が。
同じことはビールにも言えていて、ベルギービールやアイリッシュビールが近年日本でも存在感を増している中で、ドイツビールといえばレーヴェンブロイばかりというのは、いかにも商売下手に感じられます。
やはり私はドイツの文化が好きですから、もっとうまくPRしてよ、と注文をつけたくなります。そんなわけで、語学とはだいぶ離れた記事でしたけど…
投稿者: d-mate | 2010年5月 2日 22:02
日時: 2010年5月 2日 22:02