2013年4月 3日 (水)
新たな一年に
ニュースが信じられない 4月に入って新たな年度を迎え、職場や学校など変化のあったかたも、なにも変わっていないかたも、それぞれ気分もあらたまってるんじゃないでしょうか。 今年は、4月1日が月曜日で、しかも比較的全国で好天に恵まれました。残念ながら桜の見頃とは重なりませんでしたが、新年度の始まりがこうだと、やはり良い気分です。 もっとも、首都圏は火曜水曜と帳尻を合わせるかのような激しい雨となっちゃいましたけど。 ちょうど今週からテレビやラジオの語学講座も新しいシーズンに入ります。 週末にちゃんと、レコーダーでラジオ講座の録音設定を見直しましたか? まあ、いまはストリーミングであとで聞くこともできるので、ラジオの録音失敗があっても、それほど痛くないですけどね。 4月1日といえば、新年度の始まりであるのと同時に、エイプリル・フールでもあります。 この日ばかりはさまざまなニュースサイト、ブログや企業サイトで冗談合戦が繰り広げられるので、正直いって驚くようなニュースや新商品のリリースがあっても、とうてい信じられません。 今年良くできていると思ったのは、世界征服を目指す悪の秘密結社が自社のグループウェアを採用して能率アップした、という記者会見と事例ビデオを作成した会社のものでした。みなさんはお気に入りの冗談、みつかりましたか? 新年度にまつわる語彙を 私の勤務先では、けっこう始終異動があるので4月1日が特別という感じはなくなっているのですが、新年度になって組織変更があったりといったタイミングではあります。 私は今回異動がありませんでしたが、急な異動、しかも転居あり、なんてことだといろいろと大変ですよね。 さて、「異動」を辞書で引いてみると、対応するドイツ語が2つ出てきます。 ひとつは「der Wechsel」、そしてもうひとつは「die Versetzung」。前者は動詞に「wechseln」があるくらいで、交代とか交換という意味になりますね。用例には「政権交代/ein Wechsel der Regierung」なんてのが出てます。 ドイツ語版のWikipediaに項目があるのは、後者のほうですね。「horizontale Versetzung」と「vertikale Versetzung」がある、なんていう記述を見ると、勤め人としてはもの悲しい気分にもなります。ひとくちに「vertikale」といっても、上方向だけとは、限りませんから... 異動があれば発生するのが業務の引き継ぎです。 前任者は「der Vorgänger」で、後任者は「der Nachfolger」。これも、文字通りに読めばわかりやすいですね。仕事を引き継ぐのは、「übernehmen」を使えば良さそうですが、そのものずばりで「nachfolgen」なんていう動詞もあります。 「nachfolgen」のほうは、完了形がsein支配である上に、3格目的語を伴うので間違いやすそう。「Ich bin ihm nachgefolgt.」てことですな。 「der Nachfolger」は、後任者だけでなく、「後継者」の意味でもあります。 一定の役職に就いたら、自分の責任を果たすだけでなく、自分の後継者を育てる「Nachfolger ausbilden」も大切な役割です。 春は新たな始まりの季節ではありますが、仕事場では、数年後までには自分が職場を去る準備を始める季節でもあります。終わりの始まり、なんていう表現がありますが、新たな一年の始まりは、物事をしっかりと終わらせるための準備の始まりとも、いえます。 |