2010年4月 1日 (木)
久しぶりに読者からの Q & A コーナーです。お返事遅くなってしまってごめんなさい。
Q
英会話のクラスで話をするとき、事前にノートに自分の話したい内容をノートに英作文していったほうがいいの?
A
ノートに自分の言いたいことをメモしていくのはとても良いことです。日本語の会話でさえ、会議などの前には、コレとコレは話そうとメモを作っていくではありませんか。あの感覚です。
ただし、ノートにまとめていくとき、ちょっとしたコツがあります。
1) 英作文はせず、英借文をする
これは以前にも話題になりましたね。私が実際にやってきた方法です。自分で英文はつくらず、自分の言いたい表現をひらすらテキストの中から探し出し、それらを使って自分のお話をつくります。辞書を引いて日本語から英文に直すと、どうしてもぎこちない英語になってしまい、自然な言い回しからは遠くなってしまうのです。
ですから、日頃、英語を練習しているときに、「あっ!これは使えそう!」 と思った表現はラインを引くなり、別のノートに自分のオリジナル表現集を作っておくなりするといいでしょう。いざ話を作るときは、テキストのあちこちを見ないといけないので良い復習にもなります。
2) 難しい言葉は使わず、簡単に簡単に
日本語を先に考えてしまうと、教養が邪魔をして、どうしても難しく考えてしまいがちです。英文は短く、なるべく簡単な単語を使うとうまくいきます。
3) 発表のときはノートを読まない
ここまでやったら、やはり本番ではノートを読まないのが鉄則です。そこまで事前に練習していくということです。せっかく一生懸命文章を作ったのですから、もう一息!ノートを見ないで言えたら最高です。
私のスクールでも冒頭に What's new? というコーナーがあり、ちょっとした出来事を自由にしゃべってもらう時間が設けてあります。ノートを見ながら話している人もいますが、ふんふんと話を聞いたあとに、ノートを取り上げえて、「ハイ、もう一度今の話をしてみて」 とやっています。
最近では生徒さんたち、ノートにまとめてはくるものの、発表のときにはノートに目を落とさずに話す人が増えてきました。このやり方をしている人の英語は確実に伸びています。
日本語でのプレゼンテーションでも、ただ原稿を読み上げている人と、原稿なしで話をしている人、どちらに感銘を受けますか?そう考えると答えはおのずとわかってきますね。原稿がない人は、それまでに頭の中で何回も繰り返し練習したということです。頑張ってくださいね。
2010年4月 5日 (月)
NHKラジオ英語講座、『英語5分間トレーニング』 でおなじみの岩村圭南先生の講演会があります。
『CD2枚付 岩村圭南の聞くトレ』
刊行記念 岩村圭南先生講演会
【日時】 2010年5月7日(金) 19:00~ (開場18:30)
【会場】 丸善・丸の内本店3F 日経セミナールーム
(東京都千代田区丸の内1-6-4 丸の内オアゾ内)
【定員】 100名
【参加方法】 丸善・丸の内本店にて『岩村圭南の聞くトレ』をご購入の先着100名様に整理券を配布します(電話予約も可)。
◎ 整理券がなくなり次第、配布を終了させていただきます。
◎ 電話予約:03-5288-8881
丸善・丸の内本店 和書グループ
岩村圭南先生が新刊をお出しになりました。それを記念しての講演会です。実物の圭南先生にお会いできるなんて滅多にありませんよ。これはチャンスです。
さて、圭南先生、どんな本を出されたのでしょうか?
↓ ↓
累計2万ダウンロード突破! 人気オーディオブック 「英語パワーアップリスニングPart 1 & 2」 (NHKサービスセンター) の書籍化となる 『岩村圭南の聞くトレ』 刊行。
NHKラジオ『英語5分間トレーニング』講師の岩村圭南先生が、忙しい社会人に向けた英語力の鍛え方を伝授。新刊「聞くトレ」で実践するリスニングの3段階トレーニングから、スキマ時間にできる学習法など、日常の中で英語学習を楽しく続けるコツが満載!
英語をやりなおしたい方や、もっとできるようになるコツを知りたい方に向けた貴重なお話を聞くことができます。
2010年4月 6日 (火)
しばらくお休みしてしまいました。ごめんなさいね。
過去のお話をお読みになりたい方は こちら へどうぞ
さて、前回のお話は、公民館での英語のクラス、なかなか英語を口から出さない私に対して講師がいじめともとれるほどつっついて来る。それに対して、ついに私も堪忍袋の緒が切れた! というところまででした。
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何がきっかけてそう思ったのかは忘れましたが......、もうイヤ!こんなに、からかわれて、笑われて、面白がられて、バカにされて、もうたまんない!
ある日、そうだ!面とは向かっては文句は言いにくいけれど、電話なら言えるかもしれない。そう考えた私は、こそくな手段に出ました。まず紙に私の言いたいことを書き出しました。そして、先生が絶対に留守であろう時間帯を狙い、留守電にメッセージを残す、という作戦に出たのです。
これで先生が怒ったらいいや、そのときは辞めてやれ。そんな気分でした。
「スローかもしれませんが、毎日努力はしています。"話さない"んじゃなくて、"話せない"んです。良い講師ならじっくり待つのも仕事なんじゃないですか?」
英語でどう言ったかは忘れましたが、とにかくその当時で知っている英語を全部使って訴えました。言い終わったら、電話をガチャン!と切って、ふーっ!と溜め息をつく私。
夕方、その先生から電話がかかってきました。先生は神妙に
「悪かった。君が努力しているのは知っている。そんな君を助けたくて、いつもいつも声をかけた。悪気はなかったんだ。申し訳ない。でも何とか君を英語が話せるようにしてあげたいんだ。」
そんなようなことを言っていました。妙なもので、この電話事件がきっかけになり、この先生は私にかなりの信頼を置いてくれるようになりました。
おかしなものですね。日本人同士だったらこんなことを言ったあとは、喧嘩になるか気まずくなるでしょうに、アメリカ人に対しては自分の意見をはっきりと述べたほうが気に入られるんだとわかったのがこの時でした。
日本での生活で何かわからないことがあると、教えて欲しいと電話してきます。私は調べてあげ、できる限りを伝えるようになりました。
そんなことを繰り返しているうちに、ある時、私はあることに気づきます。
毎回、毎回、この先生の質問に答えるために電話をするとき、私は自分の言いたいことを紙に書いていました。そして、それを読み上げて伝えるのです。ある時もいつものようにメモをして先生に必要なことを伝え電話を切りました。
あれっ!私、今、このメモ、一度もみていなかった。
そう気づいた日があったのでした。
(つづく)
2010年4月14日 (水)
Q
ラジオを 2, 3 年聞き続けたら英語がわかるようになると思ったのに......
2, 3年ラジオ講座を聞き続けたら英語が簡単にわかるようになる、と思い込んで、早や4年。基礎英語1, 2, 3をとりあえず毎日聞き続け、何とか英検2級は通りました。でもその後、本当はちっとも上達なんかしていないんじゃないか? 自分はまだまだ英語なんか理解していない、時間の無駄遣いをしただけじゃなかったか? という思いが出てきてちょっと迷っています。これからの学習方法に何かコメントいただければありがたいです
A
英検 2級取ったなんて、スゴイじゃないですか!!!ちゃ~んと上達しているではありませんか! 自分に厳しい方なのですね。責めることはひと休みして、以前よりも上達した自分を認めてあげましょう。
さて、ラジオ英語講座を 2, 3年聞き続けたら、英語がわかるようになるか?
正解は 「ブッ、ブーッ!」 です。聞くだけでは話せるようにはなりません。わかるようにもなりません。「聞き流すだけで英語が話せるようになる」、なんて嘘です。すこし英語学習をかじったことのある人にならわかりますね。
でも、やり方さえ間違えなければ 3年で片言の英語は話せるようになります。まったくひとこともしゃべれない人でも 3年間やればいいのです。相談者は英語暦 4年、英検も 2 級を持っているので、次のやり方をすれば、ここから急速に英語が話せるようになるでしょう。
やることは簡単です。でも、続けるのは大変です。
1) ラジオ講座はひとつに絞る
2つも 3つもの講座を聞くのが、そもそものマイナス要因です。3つ聞いたら45分間。聞くだけに 45分かけてしまうのはもったいない。15分にして、あとの30分は英 語を口から出す練習に当てるとOK。
2) 聞いたら真似して口から出す
ここが一番肝心なポイントです。聞き流しだけでは話せるようにはなりません。必ず自分の口を使って、「話す」 訓練をしないといけません。
このとき、自分が知っている英語は一旦全部捨てます。もしかしたら、間違った発音やイントネーションで覚えてしまっているかもしれません。音読が効果的と言われますが、モデル音声のない音読は危険です。必ず、モデル音声の真似をしましょう。声の上がり下がり、スピード、間の取り方、すべてをラジオの通りに真似する練習をします。これを毎日続けます。
3) ディクテーション
実はディクテーションはとても時間のかかる作業なのですが、英語力を伸ばしたいと思ったら、一番手っ取り早く上達させる方法でもあるのです。聞えてきた音声を音を頼りに書き取っていく作業です。英語に本気で集中しないといけないので、嫌でもリスニング力が高まります。文法力も実は高まるという裏技も隠されています。ディクテーションについてはまた追々お知らせいたしますね。
2010年4月17日 (土)
英語落語が開催されます。
なんと入場料は無料!
日時: 5月16日(日) 10:30 開場
会場: 野方区民ホール(中野区の西武新宿線「野方駅」から徒歩数分)
元NHKラジオ 「ビジネス英会話、土曜サロン」、「ものしり英語塾」 の講師、馬越恵美子先生も登場します。美しく着飾って、聴衆の目と耳をグワッと掴みます。
馬越恵美子先生は、「笑凛亭えみりん」 の名前で第2部のトリをつとめるみたいですねえ。
Part 1 11:00 ~
Part 2 14:00 ~
Part 1 の2番目に登場する 「オーシャンズ亭クルーズ」 さんも注目ですよ。
英語のリスニングに挑戦!どのくらいオチがわかるでしょうか?わからなくてもいいのです。英語落語はその表情を見ているだけでも楽しいのです。ぜひ足を運んでみてくださいな。ポイントは少し早めに行ってお席を確実にゲットすることかもしれません。混雑も予想されますので。
詳細は、馬越恵美子先生のサイトでチェック
<馬越恵美子先生、簡単プロフィール>
・ 桜美林大学 経済経営学系教授
・ アビエーションマネジメント学類長
・ 筑波大学客員教授
・ 異文化経営学会会長
・ 東京都労働委員会公益委員
2010年4月25日 (日)
NHK「ラジオ英会話」 の遠山顕先生が琵琶のコンサートを行います。
ステージで琵琶を弾く遠山顕先生、素敵ですよ。
5月14日(金) 3時 開演 / 7時 開演
中目黒GTプラザホール
(東急東横・東京メトロ日比谷線下車徒歩1分)
チケット 2,800円 (全席自由)
詳細・申し込み こちら
遠山顕先生って時々こうしてコンサートを開くのです。私も何度か足を運んでいますが、ラジオの中から流れてくる声が目の前から聞こえてくる感動はいつのときも嬉しいものです。先生の弾く琵琶、味があってまた先生の語りや歌も魅力的です。
今回はエレキギターとの共演だそうで、琵琶とエレキギターの演奏を同時に聴けるってなかなかない体験ですよ。足を運んでみませんか?
2010年4月26日 (月)
Q
道を見失ったことはありませんか?
英語を学習していて、自分に自信をなくてしまいました。英語を使って何かをしたいと思いながら、そんな実力が自分にあるのかどうか自問自答しています。私には自分にどんな可能性があるのか皆目検討がつきません。英語から離れることはできないけれど、英語と親密にもなれない...。まるで高嶺の花に恋しているような気分です。
Sanaeさん、こんな風に悩まれたことってありますか?英語学習に関してではなく、英語を使っての将来について道を見失っているとき、どうすればいいのでしょう。
A
そんな風に悩んだことは何度もありますし、今も悩んでいます。
・ 英語を使って仕事らしきことはしているけれど、こんな程度の英語力でいいのだろうか?
・ あー、ネイティヴの話していることがわからない。どうしよう?
・ あー、また間違った。これで英語講師って言えるのだろうか?
そんなことは毎日です。そんな気持ちを消したいからさらに勉強します。ダメな自分を受け入れて、一週間先はもう少しまともな自分になろうと、今日も英語を練習するのです。
さて、質問の本質は、英語を使って何かがしたいのに、何をしたらいいのか道を見失ってしまったときですよね。
私もそう思った時代がありました。
こんなに英語を一生懸命勉強しても、どこで使うの?英語を教えるなんてとんでもないし、仕事で英語を使うなんて夢の夢。海外で生活するどころか、海外旅行にすら行かないじゃないの。
そんな風に思っていました。
でも英語からは離れられないでいました。自分のダメさ加減に嫌気がさしているくせに、英語を勉強している自分が好きでした。このまま続けていたら、英語が上達するということではなく、何となく自分が変えられるような気がしていたのです。
それまでは、何ひとつ必死になって取り組んだものがなかった私。せめてひとつでいいから、たったひとつでいいから、ひとつのことに取り組み、途中でやめてしまうのではない自分が見たかったのです。ですから、私の英語学習は、英語を上達させたいということ以前に自分を変える手段でもあったわけです。
あなたはどうして英語を勉強しているのですか?
好きだから ― それでいいではありませんか。それ以上考えるのは今はやめにしませんか?続けていたらきっと道が見えてくるはずです。自分が本当はどうしたいのか、見えてくるはずです。見えてきたら、では、理想の自分になるためには何をしたらいいのかがわかってきます。そうしたら、もう泣き言は言わずそれに向かってやるだけです。言い訳を言い出す自分に遭遇するかもしれません。私もかつてはそうでした。
- だって、忙しいんだもの
- だって、時間がないんだもの
- だって、お金がないんだもの
- だって、才能がないんだもの
私がそんな泣き言に遭遇したのは30代後半~40代半ばでした。そうして辛くなったときは、いつも自問自答をしました。
- これでいいの?
- ここでやめていいの?
- いつもここでやめちゃったから何に対しても成功してこなかったんじゃないの?
- このまま平凡な人生で終わっていいの?
- 自分に満足できるの?
答えはいつも一緒でした。
そう、机に向かう自分がいたのです。
あきらめない、続ける、それが大事だと思うのです。そしてそうやって頑張っている自分を褒めて自分で自分を励まし続けることはもっと大事だと思います。
あなたにもできますよ。できる力を持っているはずです。