2013年12月25日 (水)
読者からの Q&A コーナーです。(またまた、すっかりお返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい!!)
Q ラジオ英語だけで英検に合格できるの?
ラジオ講座を聞き続けて3年がたち、そろそろ英検準2級に挑戦したいという気になりました。 私のウィークポイントは語彙数と文法なので、まず語彙数を増やそうと「英検・文で覚える単熟語・準2級/旺文社」を購入し本格的にやろうと勉強を開始しました。
ところが、テキストの例文が少し難しく、ただひたすら例文のCDを聞いて単語を覚えるのことに拒否反応をおこし、何か勉強に疲れてしまい、気が付けば4か月まったく英語から遠ざかる日々が続いてしまいました。
今日、久しぶりに基礎英語3を聞き、やはりNHKの講座は楽しく学べるなぁと、とても新鮮に感じました。 私の場合、ラジオ英会話は少しレベルが高いので、基礎3が合っていると 感じています。
そこで、先生に質問なのですが、ラジオ講座を徹底的に勉強することのみで、語彙力を上げ、文法力をつけ、英検合格の実力をつけることが出来るのでしょうか?
それとも、英検専用のテキスト勉強しないとダメでしょうか? 私の場合、やはり毎日の放送があり、楽しく、内容も充実しているラジオ講座が一番続けられると感じています。 お忙しいところ質問ばかりですみません。
A はい!ラジオ英語だけで、もちろん英検合格できますよ!
ラジオ講座を徹底的に勉強することのみで、語彙力を上げることも、文法力をつけることもできます。 ゆくゆくは、英検合格の実力をつけることも、もちろんできます。
やることは、とても簡単です。
・ 英語を良く聴いて
・ まねをする
・ ディクテーションを学習の中に取り入れる
この 3つだけです。毎日知らない単語に出会うでしょうから、「新単語さん、こんにちは!」とご挨拶をしてください。忘れてしまってもかまいません。よく使う単語やよく使う言い回しは、必ず繰り返して出てくるようになっています。
次に出会ったときには、「あれ~、どこかでお会いしましたね。どこでしたっけ?失礼ですが、どなたでしたっけ?」 でもかまいません。
また出会えば、「おや、先日、あそこでお目にかかりましたよね。覚えていますよ。」
次に会ったときには、「ああ!あなたのこと知っています。」という過程を通して語彙は増えていきます。一気に暗記した単語は、一気に忘れてしまうことも多いので、時間をかけて、いろいろなセンテンスの中で知っている語彙を増やしていくのが、結局のところは近道になります。
同時にイディオムもこの方法で増えていきます。英検受験前は、実践に即した英検問題集で徹底的に練習します。参考書形式のものではなく、問題集形式のものを使うのがよいと思います。過去問、あるいは、実際の試験形式になった問題集を手に入れて、1日に試験ひとつ分、これを 1週間から 2週間、要するに、7日間から14日間続けてから本番の試験に臨むと理想的です。
『実践ビジネス英語』 を聴き続け、勉強していただけで、英検準 1級に合格してしまった人を何人か知っています。ポイントは、ただ「聞く」だけでなく、まねして口から出したり、書き出したり、という作業を繰り返すということが大事になってきます。
英語は、「毎日」がキーとなります。
それから、「焦らない」 「時間をかけてじっくりと」 ということも大切ですネ♪
2013年3月28日 (木)
Q
英語力向上のために、英語日記を書いています。色んな本から英借して文章を作っているのですが、英語日記を書く場合、それをただ書き写すだけでいいのでしょうか?それとも、声を出して英文を覚えるまで読んだ方が良いのでしょうか?
一応、昨日は声を出して英文を読んだのですが、イントネーションがヘタすぎて、少し落ち込みました......。アドバイスいただけますと幸いです。
A
英語日記を書いていらっしゃるなんて素敵!英借文、大正解ですよ。次のようにやってみていただけますか?
(1) まずは、借りてきた英語を書き写し、日記を完成する
(2) 口に出して言ってみる
(3) 自分の英語にうっとり、にっこりする
ただし、覚えるまで声に出す必要はありません。完璧を求めると、途中でポッキンと折れてしまうので、ある程度まで出来たらよし!としましょう。
ホラ、大地に立っている大木を想像してみてください。頑丈そうに見えるけれど、大きな衝撃がきたり、強い風が吹きつけたら、ある日ドッサリと途中から折れてしまいませんか?そこにいくと幹は細いものの、風が吹いて右に左に揺れながらも、柔軟にしなやかに身を曲げ、しっかりと大地に根を張っていく木もあります。
英語学習をしていると、ああ、このやり方でいいのかな?やっぱりあっちのやり方のほうがよかったのかな?何か私にもっと良い方法があるのではないか?と、あっちにこっちに心が揺れてしまいますが、毎日続けている限りは、しっかりと大地に根を張り、成長し、やがて花を咲かせる日を着々と準備しているのです。
イントネーションが下手過ぎて落ち込んでしまったのですか?誰が下手だって決めたのですか?ご自分の思い込み、実は他人が聴いたら非常に美しい英語を話している、ということもあります。
このギャップを埋めるためには、やはり日頃から「音」を聴きながら「まね」をして練習する必要があります。モデル音声とリズム、スピード、音の上がり下がりが同じになるように練習するのです。1日、何個かのセンテンスなら無理なく進めることができるでしょう。
モデル音声と自分の音声がどのくらい近づいているのかを確かめるのに、良いアプリがあります。手前味噌になってしまいますが、
これ、時々少人数のクラスで使うのですが、結構、皆さん、はまります。自分の声を録音してネイティヴの音声と聞き比べたり、重ね聞きをしてどこか違っているのかを発見できるアプリです。
iPhone を使っていないという人は、要するに教材は何でもいいのです。簡単な日常会話とモデル音声が入っているものなら何でもOK。それこそ NHK のラジオ英語講座でいいと思いますよ。「聴いたらまね」「聴いたらまね」、これをひらすらと続けましょう。
日頃から英語を口に出しながら練習し、これは何かの折に使えるぞ、というセンテンスをチェックする癖をつけておくと、英借文をするのにも役立ちます。
そして、何を隠そう、意外と大事なことが
(3) 自分の英語にうっとり、にっこりする
ということです。頑張っている自分を褒めて、ニッコリしてくださいね!
2013年2月12日 (火)
さあ、こちらが、『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画において、当選者の皆さまかた届いた最終回となります。今回は、高校生の方がお送りくださいました。
================================
まっきー 様
10代
高校生
岐阜県
・「対話編」というコンセプト
対話編では、その場面ごとにレッスンが分かれているので、イメージしやすいな、と思いました。
・英語力の上達
ずっと繰り返していると、自分でもなぜだか分からないけど、授業で文法をやるとき、自然と分かるようになることが、増えてきました。これは、音まねの効果だと思います!
毎日続けていると、頭で考えてしゃべるのではなく、口が覚えてスラッと言えるようになってきました!毎日続けることが、自分の身にもなり、とても大切なことだなぁ、と思いました!
・音まねの手順
まずテキストを見ずに、CDのネイティブの声を聞き、大体どんな事を言っているか想像しながら、繰り返します。その後、テキストを見ながら、繰り返します。テキストを見ずに、意味を考えながら、完璧に言えるようになるまで繰り返します。
・音まねを行う時間・場所
音まねは、学校から帰ってきて学校の宿題が終わったら、寝る前に練習します。
・その他
この音まねを通して、私は本当に英語が好きになりました。それまでは、正直にいうと英語はあまり好きな方では、ありませんでした。でも、今では英語にとても興味が出てきて、洋楽を聴いたり、外国の文化を調べたり、英語の講演会を聞きに行くようになりました!!本当に、自分が変わっていくのを感じるこの頃です。それは、やっぱり音まねのおかげだと思います!
==========================
まっきーさん、感想を送ってくださってありがとうございます。『音まね』を気にいってくださり、毎日練習してくださっているとのこと、とっても嬉しいです。音まねを通して英語が好きになってくれたなんて、そんなお声を聞いただけで本を書いてよかったなと思います。
英語の「音」を徹底的にまねすることこそが英語学習の基本の基本ではないかなと思っています。とにかく自分の口を使って練習を重ねる。そうやって、「音」を中心に英語学習を続け、今では社会で通用する英語を話せるようになったスクールの卒業生がいます。ですので、このやり方は間違っていなかったのだと確信しています。
毎日の練習は習慣化さえしてしまえば、そんなに大変なことではないかもしれませんよね。楽しみを見つけながら続けてくださいね。うまく言えたら、「よっしゃ!私って英語、上手かも」って自分を褒めながら続けてくださいね。
実は、この『音まねレッスン』は、岡山県のある高校でも授業で取り入れてくださっています。昨年セミナーをやらせていただいたのですが、高校生たちからも感想が届いていますので、機会があれば、またご紹介させていただいたいと思います。
まっきーさん、ありがとう!これからもよろしくお願いいたします。
2013年2月 8日 (金)
『音まねレッスン 対話編』 のプレゼント企画にご応募してくださり、当選した皆さまからの感想、第4弾です。皆さん、ありがとうございます。
==========================
くうちゃんのママ 様
50代
主婦
愛知県
・前作と比べての印象
前作は、各文を2回聞けたので音まねしそこねた所がまねしやすかったですが、今回は、1回だけでしたので長い文は、音まねがややしにくかったように思います。
・特典
先生や、生徒さんの生の授業が聞けて良かったと思います。
・音まねの手順
できるだけ本を見ずに音まねをしました。つっかえた所は、本を見ながら数回練習しました。
・自分だけがしている工夫
完全ではないですが、できるところは、シャドーイングをしてから音まねしました。
・音まねを行う時間・場所
夕飯の支度をし終えた夕方のリラックスした時間に台所で音まねする事が多かったです。
・その他
リクエストなのですが、先生のクラスでは、簡単な日常会話の絵カードで子どもさんたちとゲーム遊びをされたと前作でお書きになってみえます。この対話編にも会話の絵が掲載されていたら楽しくてゲーム感覚で音まねができるのではと思いました。
そしてコーヒーブレイクとして楽しい歌も入っていたらそれも音まねできてより音まねにはまるのではと思いました。
================================
くうちゃんのママさん、旺文社さんへ感想を送ってくださってありがとうございました。リラックスした時間に台所で音まねをしてくださっていて嬉しいです。特典音声も聴いてくださり感謝いたします。生徒さんたち、どんどん上達しているんですよ。
「コーヒーブレイクとして楽しい歌が入っていたら......」とのリクエスト、ありがとうございます。音楽と英語って切っても切り離せない相乗効果があると思っています。そこに、可愛らしい挿絵でも入ったら本当に良いですよね。今回のフジモトマサルさんのイラストもそれぞれの箇所で特徴をとらえていて大好きです。内容を考えながらフジモトさんの絵をみると、「なるほど!」と納得しますので、そちらも楽しんでみてくださいね。
実はですねえ、私が密かに何年も温めているアイディアがあるのですが、なかなか商品化できないでいます。皆さんにお届けできる日が来るといいなあ~と夢見ています。今後も引き続きよろしくお願いいたします。
2013年2月 7日 (木)
『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画にご当選なさった皆さまからの感想が届いています。今回は、その第3弾です。
===========================
いしざきようこ 様
非常勤職員
埼玉県
・「対話編」というコンセプト
前作をある程度マスターした後のステップアップとして魅力的だと思いました。ただ、音まねというメソッドさえ身につければ、正直いって、ステップアップ教材はなんでもいいわけで、その人の興味やニーズ(ビジネスとかホームステイとか)に特化した例文がのっている英会話本を探してまねすればいいのでは?という気もします。
でも、特定の目標やテーマのない人、特に子どもがいる女性なら、「なぜみんなマスクをしているの?」など、こういう質問ありそう!という例文を含め、使えるフレーズがバランスよく収録されているので、基本の1冊として最適だと思いました。
・前作と比べての印象
前作はキーフレーズのバリエーションだったので、キーフレーズを何度も繰り返すことになり、自然に覚えられること、バリエーション文例がだんだん長く、難しくなるという構成で、徐々に口が慣れていくという点が画期的だと思いました。
対話編も、簡単な例文から長い例文へという構成になっていますが、キーフレーズの反復という要素がないため、自然に覚えていくというより、個別のフレーズをひとつひとつ覚えていくような印象があります。
・その他
質問の意味がわかってもとっさに答えられないのが課題なので、問い1(ポーズ )問い2(ポーズ)(ポーズのところで答える)という音声データもあるといいと思いました。
内容とは関係ありませんが、前からフジモトマサルさんのファンだったので、書店で手にとるきっかけになりました。
==========================
いしざきさん、『音まねレッスン 対話編』の感想ありがとうございました。さすが、いしざきさん、目のつけどころがいいですね。「音まね」というメソッドをみにつけたら、あとは教材は何でもかまわないのです。自分が興味のあるもの、映画でもドラマでも何でも良いので「音まね」「口まね」をしているうちに英語は上達していくものです。
要するに、自分の口を使って練習するということが一番大切であり、そこに気が付ついて訓練を続けた人が英語を話せるようになっていくのだと思います。質問の意味がわかっても、とっさに返答することって意外と難しいですよね。CDもいろいろな形式でご用意できればよかったのですね。もし、手元に余裕があれば、質問の部分で音声を一旦止めてみませんか?そして自分なりの答えを言ってみる、なんてのはいかがでしょうか?その後、また音声を再生させ、モデルの返答と比べてみるのも楽しいかもしれません。
決まった時間内に自分の答えを出さないといけない、となると、それだけでプレッシャーがかかってしまいます。自分で音声を止めて操作することによって、心理的にも余裕がうまれ、うまく返答できるようになるといいですね。
フジモトマサルさんのイラスト、素敵ですよねえ~。私も大好きです。ひとつの絵で的確に状況を説明していて、しかも温かみがあり、クスッって笑ってしまうようなイラスト、スゴイと思います。いしざきさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
近日中に第4弾をお届けいたします。皆さん、楽しみになさっていてくださいね。
2013年2月 6日 (水)
皆さん、こんにちは。『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画にご応募してくださり、当選された皆さまからの感想が旺文社さんに届いております。今回は、その第2弾!
==============================
NYAKOTA 様
40代
会社員
大阪府
・「対話編」というコンセプト
普段英語を使用する機会のない私にとっては自宅で一人会話練習になるのでよかったと思います。レッスン内容もよくありそうなシーンばかりなので実践でもすぐに使えそうです。
・前作と比べての印象
いきなりレベルが高くなったように思いました。とにかく速いです。文章を見れば意味がわかっても口は全くついていかないです。テキストを見ずに耳だけで聴いて繰り返し言う部分はほとんど言えませんでした。初心者向けではないなぁというのが正直な感想です。
でもこれをスラスラ言えるようになればもしかして実践の会話もできるかも!と期待しています。
・特典
川本佐奈恵先生のインタビューがよかったです。やっぱりすごいなぁと改めて尊敬してしまいました。
・自分だけがしている工夫
今回の対話編はまだ最後まで終わっていないので何も工夫はしていないのですが前回の音まねレッスンの時は、本文を小さなノートに書き写していつでも持ち歩けるようにしていました。たぶん5周目あたりからだったと思います。(音まねレッスンの本自体も決して大きくはないのですがよりコンパクトにするために)
・音まねを行う時間・場所
朝、自宅でしています。ただし皆が寝ている早朝のためささやき声(?)でします。時間に余裕のある時は夜に普通の声で練習しているときもあります。ただし夜はほとんどできずにいます。
====================================
NYAKOTA さん、『音まねレッスン 対話編』を使ってくださってありがとうございます。レッスン、いきなり難しくなったように感じてしまいました?そんなときは、思い切って、難しいと思う部分は飛ばして、簡単な部分、短くて言いやすいものから取り組んでみてくださいね。私自身も自分でやっていて(自分で原稿を書いておきながら)、オットットとなってしまうところがあります。(笑)
前回の音まねレッスンの時は、本文を小さなノートに書き写して持ち歩けるようにしてくださっていたのですか?ありがとうございます!!使いこなしてくださり、とても嬉しいです。
特典音声も聞いてくださったのですね。私もまだまだなんですよ。昨日もアメリカ人たちと話す機会があったのですが、時々、まったくついていけない自分がいます。それぞれが私に話しかけてくれればわかるのに、ネイティヴたちがそれぞれ弾丸スピードで話し出すと、「あれぇ~、何言っているのぉ~、あななたち???」状態に陥ってしまうことが多々あるんですよ。
昔と変わったのは、「何?それどういう意味?今の聞き取れなかった。意味がわからない、他の言葉で説明してくれない?」と言えるようになった自分がいることです。わかったふりをしてごまかす自分がいなくなっただけでも進歩かな、とまた明日の自分を夢見て、私も頑張りますね。NYAKOTA さんもご一緒に続けましょう。感想を送ってくださって、ありがとうございました。
明日は、第3弾をお届けいたします。
2013年2月 4日 (月)
『音まねレッスン 対話編』 のプレゼント企画を以前させていただきました。たくさんのご応募を皆さん、ありがとうございました。思ったよりも多くの方がご応募してくださったので、はずれてしまった方がたくさん出てしまいました。本が届かなかった皆さん、がっかりさせてしまい、申し訳ありません。
さて、ご応募の条件が出版社である旺文社さんに対して感想を送ってくださる方、となっていたかと思います。当選者の皆さん、きちんとレポートを送ってくださいました。ここに感想を皆さんとシェアさせていただきたいと思います。
今回より、5回に渡ってお届けします。本名で掲載をしてよいとおっしゃってくださった方、お言葉に甘えてご本名で掲載させていただきますね。ありがとうございます!
============================
森 清美 様
40代
英会話学校講師
兵庫県
・「対話編」というコンセプト
非常に良いと思います。「質問だけ/回答だけ」に偏らない、言語学習の目的である「コミュニケーション」への実践力に、直に繋がると思います。
・特典
特典1が非常に良かったです。実際、どのように指導され、どのように生徒さん方がマスターしていくのかが明確でした。特典2も、リスンング学習として使わせていただきます。
・英語力の上達
川本先生のおっしゃるように、日々の努力・継続が力になると思います。一日一回、短時間でも聴く・声に出す・英語で考えることを続けると上達に繋がると思います。
・自分だけがしている工夫
*テキストを見ずに音声を聴いて声に出す。
*質問文のあとCDを一時停止し、回答の英文を自分が考えた言葉で声に出してみる。(テキストに載っている回答文とは異なる時もあります)
*音声を聴き、ディクテーションする。
・音まねを行う時間・場所
*家事の合間、CDをかけっぱなしにします。(家の中)
*生徒さんと一緒に声に出します。(レッスン室の中)
・その他
私は自宅で小学生・中学生に英語を指導しております。そして特に中学生への会話指導の不足さを痛感しており(問題集に偏るため)、会話練習用の教材を探しておりました。やはり言語はコミュニケーションツール=対話だと実感しております。問題を解いたり、長文を読んだり、リスニングの成績も良いのだけれど、しゃべれない。生徒たち自身も「英語が話せるようになりたい」と言います。なので、生徒さん達にもこの「音まね」を使用してもらい、レッスンに活かしたいと思っております。もちろん、私自身も学習させていただきます。
================================
森さん、授業の中でも活用してくださっているなんて感激です。この本は、まさしく私自身の学習から学んできたこと、そして生徒に教える過程で実感してきたことをもとに書かせていただきました。
私は、小学生に対しても、この「対話編」にあるフレーズに似たようなセンテンスを使い、やり取りの練習をします。ゲームなどを取り入れながら、飽きないように徹底的に英語を口ずさんでもらっています。その結果、その子たちがやがて大人になり、大学生や社会人になったときに、初めて「使えるフレーズだったんだ」ということに気づき、感激し戻ってきてくれるのです。
「先生!先生!!おれ、すごいんだよ。小学校のとき、ここのスクールで練習してたフレーズがそのまま使える!自然に口から出てくるんだよ。それに、ネイティヴに発音いいねって褒められちゃった!もっと英会話やりたぁ~い!」と言うのです。この言葉を聞くたびに、ああ、私のやり方は間違っていなかったんだな、と思うのです。
モデル音声にそって英語を徹底的に口から出す練習を取り入れると、必ず話せるようになります。森さん、丁寧な感想をありがとうございました。
2013年1月19日 (土)
Q ブライドを捨てるには?
私は、音まねを始めて1年半ぐらいになりますが、まだまだ外国人に遭遇すると頭が真っ白になって英語が出てこないレベルです。
以前までは進歩のない自分に落ち込んだり、焦ったりしていたのですが、佐奈恵先生の温かいエールのおかげで、今では長い目で自分の成長を見られるようになりました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、まだ自分の中に無駄なブライドが残っていることに最近気づきました。
というのも、英会話仲間が欲しくて最近 facebook を始め、そこで覚えたての英会話を output する気持ちで呟いていたのですが、旧友からくる友達申請を承認できないでいます(つぶやいている内容は、友達以外見れない設定になっています)。
理由は簡単。
今更ながら必死に英語を勉強している私のことをバカにされるんじゃないか、影で笑われるんじゃないか、と恐怖しているからです。
勿論、彼女達はそんな人を馬鹿にするような子達ではないと頭では分かっているのですが、心の奥で 「もしかしたら...」 とビビっている自分がいます。彼女達は私より頭が良く、中には英語が得意な子がいるのです。
佐奈恵先生、どうすればこんな無駄なブライドを捨てることが出来るでしょうか?
無駄なブライドを捨てて、誰に対しても堂々と出来るようになりたいです。
A
自分の下手な英語に開き直り、失敗を笑い飛ばせるようになった頃から話せるようになってきました
ああ、わかります。私も英語を習い始めてかなり長いこと、プライドが捨てきれませんでした。ある日、英語ペラペラの友人に言われました。
「あなたねぇ、鼻の前にプライドがぶら下がっているからいつまでたっても英語が話せないのよ。」
まったくその通りでした。
ある日、私は自分の持っているプライドを全部捨てる決心をします。私は英語の素人、私の英語を笑う人がいたら笑えばいい。ネイティヴスピーカーではないのだから間違って当然。私の英語は下手。下手でかまわない!
そう考えるようになりました。
その頃からです......英語が話せるようになってきたのは......。
自分の下手な英語に開き直り、間違えをおかすことを恐れなくなった頃から英語が話せるようになってきたのです。実は今でも、たくさん間違えながら話しています。
人の間違えを冷笑する人の英語は伸びません。そこで止まってしまいます。本当に優秀な人は、あなたが間違えながら英語を使っていたとしても、決してバカにしたりしませんし、むしろ応援してくれはずです。だって、その人も学習してきた過程をしっているはずですから。
私にもそんな時代があった。くじけないで頑張って!たくさん間違っていいのよ。
そう思ってくれるはずです。間違えを恐れて黙ってしまうよりも、自分の間違えを笑い飛ばしてしまえばいいのです。
それがなかなかでいないから、ここに来たのですよね?それでも私はあなたの背中を押すしかありません。あなたの英語力を変えるのは、あなた自身です。前に進むのもそこで立ち止まってしまうのも、あなたの頭の中にあるマインド次第。
もし、あなたの頑張りを認めない人に遭遇してしまったら、またここに来て愚痴をこぼしてくださいな。何度転んでも手を差し伸べて助け起こしますよ。
「音まね」の本を使ってくださっていて、ありがとう!!感謝いたします。
2012年10月31日 (水)
Q
いつまでたっても先生の質問に咄嗟に答える事が出来ません。例えば先日のレッスンではテキストに出てきた単語などを利用し、
「frequency を使って例文を作って下さい」
「テキストの絵を見て問題を作って下さい」
「Haveはどんな時に使いますか?」
など、先生が質問している事は分かるのですがそれに対してすぐ英語で答えられず黙り込んでしまいます。 Have の質問に対しては 「I use have when I...」 で止まってしまい結局その後の英文が作れず答えられませんでした。
咄嗟に例文を作れたり問題を作れたりと先生の質問に応えるにはどのような学習を取り入れればいいのでしょうか?文法や構文を理解していないと難しいのでしょうか?
A
とっさに英語で返答をするのは、思ったよりも難しいことです。要するに、とっさに返事ができるようになった人は、英語中級以上、あるいはかなりの達人だということです。私なんていまだに簡単なことにも返答できないときがありますよ~。さて、これを克服するために私がしたこと、それは、
簡単な質問に対して簡単な返答を返す練習を何度も、嫌というほどした
ということです。実は今回発売になっている 『パッと話せる!パッと返せる!英会話 音まねレッスン 対話編』 は、まさしく、そんな練習のために書かせていただいた本なのです。
文字でみてしまうと簡単に思える会話ですが、これを耳で聴き取り、とっさに返答することがどんなに難しいことか身をもって体験しています。だからこそ徹底的にモデル会話で練習する必要が私にはあったのです。
英語がとっさに出て来ないのは、文法の知識がないからではありません。徹底的に口を使った練習をすれば、何とか第一関門は突破できるはずなのです。
文法の学習は口の筋肉を作ってから、というのが私の持論です。最初は意味がわかろうがわかるまいが、とにかくひたすら英語を聞いて 「音まね」 をする。「音まね」 が上手にできるようになったら意味を確認し、その後、文法へ進む、という手法が結局は近道だった。これは私の過去20年間の英語学習からいえることです。
もちろん、学習方法は十人十色ですから、その人その人に合った方法はあるはずです。自分に合った方法を探し出すまでが大変ですよね。私のやり方は、あくまでもひとつの方法であって、それがすべてではありませんが、ご参考にしていただけると嬉しいです。
それと、できるだけ簡単な言い回し、やさしい表現だけを使って英文を作る練習もたくさんしたかもしれません。例えば、have はどんなときに使うか?
I use have when I... が出てきたのならもう少しだったじゃないですか!惜しい、惜しい!!
I used to have a dog when I was a child. (子どもの頃は、犬を飼っていました。)
みたいな文章がサッと作れると理想的ですが、最初はごくごく簡単なことにスティックしてみませんか?下記の例文をみてみてくださいな。これなら言えそうじゃないですか?
I have a dog. (犬を飼っています)
I have a cat. (ネコを飼っています)
I have a cellpone. (携帯持ってるんだ)
Have you got a pen? (ペン、持ってる?)
I have a cold. (風邪をひいてるの)
I have to study English. (英語勉強しなくっちゃ)
Do you have any advice? (何かアドバイスない?)
Have you been to Europe? (ヨーロッパ、行ったことある?)
Have you finished? (終わった?)
Let's have lunch. (ランチ食べよう)
Have some cookies. (クッキー、めしあがれ)
Oh! And ... (あっ!それから......)
I have a dream. (私には夢があるのよ)
上記のように簡単なことばかりを並べる練習をします。英語は難しく考えずに簡単にシンプルにということを心掛け、徹底的に練習すると、やがてはとっさに反応できるようになり、徐々に複雑なことも話せるようになっていきます。いかがでしょうか?
英語学習に時間はつきものです。腹をくくって楽しみながら毎日英語を口から出しませんか?
2012年9月23日 (日)
Q
英会話タイムトライアルに取り組んでいます。ちっとも時間内に言えなくて、悔しいやら、情けないやら、でも、こりずにしがみついています。
さて、質問です。9月号の36ぺージに could の肯定文があります。「~することができた」を英語で言うとき、I could do と言うのは変じゃないのでしょうか? I could find a good gym. と言うのではなく、I could a good gym. と言ったほうが自然ではないでしょうか?
A
英会話タイムトライアルをやっていらっしゃるのですね。時間内にサッと返答できるのは結構レベルが高い方です。そのうち、必ずできるようになります。諦めないで続けてくださいね。
さて、ご質問の件ですが、このご質問者の方、とても良い英語のセンスをお持ちです。実は、この疑問、私自身も長いこと考えてきたことでした。何人ものネイティヴたちに聞いて調査をしました。
結論から言いますね。
I could find a good gym. = 良いジムを見つけることができた。
I could find a good gym. = 良いジムを見つけられるかもしれない。
文法的には、どちらも正解です。話の前後から判断しなければなりません。
could の使い方ですが、日本人は何かつけ、「~することができた」という文章を作りがちです。can の過去形は could だから 「~することができた」という文章を作る時、could を使ってしまうのです。
昔、私もそのつもりで I could do it. (それをすることができた)という意味で使っていました。するとアメリカ人に、「君の could の使い方は間違っている」、と指摘されたことがありました。
could は肯定文で使うときは、「~かもしれない」という仮定や推量の意味だから、I could do it. と言ったら、「それができるかもしれない」という推量の意味になるというのです。混乱しました。
ただし、I couldn't do it. (それをすることができなかった)
否定形では could を使うことができる。
えっ?では、I can do it. の過去形は何?と聞くと
I did it.
いやいや、そうじゃなくて、「~することができた」という部分をもっと強調したいのよ、と言うと、
I DID it. (did の部分を強く読む)
いや、だからそうじゃなくて......、と不満げにしていると......
どうしても「~することができた」という部分を強調したいのであれば
I was able to do it.
となる、と説明してくれました。なぁ~るほど、ネイティヴたちは could という単語を過去形として使うよりも、推量として使うのかぁ~。と何となく思ったものでした。私がこの指摘を受けたのは、今から10数年前の話です。
ところが、その後も気をつけて英語の会話を聞いていると、かなりの英語達人でも 、つまり大学の教壇で英語を教えているような人たちでさえも、could を過去形として使っている場面に遭遇しました。
I could see her. (彼女と会うことができた)
I could watch the movie. (その映画を観ることができた)
しかも、ネイティヴイングリッシュスピーカーでさえも、この用法を使う人がいることに気づきました。私は、その後も折につけ調査を続けます。すると、こんなことが明らかになってきました。
話の前後がなくて could が使われている肯定文だけを聞いた場合、聞き手は「~かもしれない」という推量で考えることが多い。ただし、話の前後であきらかに過去の話だとわかっているときは、過去形の肯定文として受け入れる。
ということです。さあ、これで答えになりましたでしょうか?
つまりですね、もう一度別の言い方で説明してみますね。
「良いジムがみつかった/みつけることができた」という意味で "I could find a good gym" という文章を作ったとします。これは、文法的にも文章構文的にも正解です。間違ってはいません。ですから、今回テキストに掲載してある表現は正しいのです。
しかし
場合によっては、聞いたとき、違和感がうまれます。今回のご質問者さんが抱えた疑問がまさしくこれでしたね。 "I found a good gym" と言ったほうが自然に聞こえるのです。
次のような実験をしてみました。ネイティヴたちが数人集まっているときに下記のような質問を投げてみました。
質問 (1)
I can do it. のセンテンスを過去形にすると、どうなる? とネイティヴの人たちに聞きました。口ぐちに即座に返ってきたのは、
I did it.
I could do it. じゃないの?だって学校では、can の過去は could って教わったもの。というと、皆、一瞬考えて
「あぁ、そういう言い方もできるね。...... でも、僕だったら I did it. って言うな。」
質問 (2)
誰かが I could find a nice gym. って言ったら、それはどういう意味になる?
「良いジムを見つけることができるかもしれない」
と、答えるネイティヴを前に、別のネイティヴは
ちょっと待てよ!その意味だけじゃないぞ、もしかしたら、「良いジムを見つけることができた」って言いたいのかもしれない。
それを見極めるには、前後の文章が必要だよ。 I found a nice gym. って言ったほうが正確に伝わるね。
I was able to find a good gym. ではどう?
それで合ってるけど、僕だったら I found a nice gym. って言うな。さなえはネイティヴじゃないから、そう使ってもいいよ。文法的に間違っていないし、意味は通じる。でも僕はネイティヴだからね......。
ということでした。同様の質問を、現在アメリカに住んでいるアメリカ人にも投げかけてみました。彼は、過去に日本で長いこと英語を教えた経験があります。実は、「音まねレッスン」(旺文社)の本を書くにあたり、私の英語のチェックをしてくれている人です。
英語の原文のまま掲載します。ご参考になさってみてください。
1) These are the same. I can do it = I am able to do it, so I could do it = I was able to do it.
2) This is a problem that many Japanese English speakers have. They always want to say "I could find a good gym" - this is technically correct but it sounds strange. Instead, "I found a good gym" is much more natural. After all, if you DID something then obviously, you COULD DO it.
3) Basically the same as #2 above. "I met her." Since you already did it, it is obvious that you COULD do it.
You are right. Japanese students always want to say "I could go to the movies" or something like that, but this is unnatural. People usually just say "I went to the movies." If you say "I could go to the movies" it could mean past tense or potential, but it sounds odd. Be clear, use the simple past tense in situations like these.
「~できた」 = I did it!
Finally, if you really want to stress that you COULD do something in the past - not just that you DID it, you can say "I was able to ___." This implies that you didn't expect that you could do it, but you did. Example: "I was able to get into the bar, even though I forgot my ID." Or, "I was able to reach her by phone, even though I forgot her number."
Hope this helps!
2012年9月10日 (月)
Q
はじめまして。音まねレッスン6回り目です:細かいことにはこだわらず、ひたすら、音まねすべきなのでしょうが、いくつかひっかかることがあります。今日は、思い切って、お尋ねします。 I'm araid と I'm sorry の使い分けがわかりません。どちらも「ごめんなさい。」という和訳があります。何か違いがあるのでしょうか?
A
Lesson 15 と Lesson 57 を比較されたのですね?こんなに離れたレッスン番号を比較でき、そこに気づくなんて、よほど練習してくださっている証拠ですね。ありがとうございます。さて、下記をご覧ください。
Lesson 15
(1) I'm afraid so. 残念ながらそのようですね。
(2) I'm afraid I can't go. ごめんなさい、行けないわ。
(3) I'm afraid I don't know. ごめんなさい、知らないんです。
(4) I'm afraid she is out now. 申し訳ありません。彼女はただいま外出しております。
(5) I'm afraid I have to leave now. 申し訳ありません。もうおいとましないといけません。
(6) I'm afraid you have the wrong number. 電話番号をお間違えのようですが。
(7) I'm afraid that doesn't sound right to me. 申し訳ありませんが、私には違っているように思えます。
上記の中で頭の部分を I'm sorry とも置き換えられるものをブルーで表記してみました。
Lesson 57
(1) I'm sorry? えっ、今何て言いました?
(2) I'm sorry I'm late. 遅れてごめんなさい。
(3) I'm sorry to hear that. お気の毒に。
(4) I'm sorry, I've got to go. ごめん、行かなくっちゃ。
(5) I'm sorry to bother you. おじゃましてごめんなさい。
(6) I'm sorry to have kept you waiting. お待たせしてすみません。
(7) I'm sorry to tell you this, but I hav to move out next month. お伝えするのは残念ですが、来月引っ越さなければいけません。
上記の中で頭の部分を I'm afraid に置き換えられるものをブルーで表記してみました。
日本語で「ごめんなさい」と訳してある箇所は、「申し訳ありませんが」と訳すこともできます。基本的に、「申し訳ありませんが......」 と躊躇しながら何かを切り出したいときには、I'm sorry と I'm afraid を interchangeable に置き換えることもがきます。
それとよくご覧いただくとわかるかと思いますが、I'm sorry や I'm afraid を取っても文章として成立するもの
I can't go.
I don't know.
She is out now.
などは、どちらを頭に置いてもいいということになりますかね。
ただし、I'm sorry I'm late. のところは、頭の部分をとったら、I'm late と文章になるのに、どうして I'm afraid ではいけないの?ということになりますよね。ま、そういう例外はいつのときも、どんな場面でも出て来ますね。
余談になりますが、昔は、I'm sorry to be late. という言い方があったと思うのですが、最近は、この言い方あまりしないんだそうですね。I'm sorry I'm late. が主流だそうです。前者も文法的にはどこも間違っていないので、使っていけないということはないのですが、言葉にも時代の流れがあるということでしょうか。How do you do. をあまり使わなくなってきたことと同じでしょう。
Lesson 57 (7) の I'm sorry to tell you this... は I'm afraid to tell you this... だとちょっと違和感を感じるかな?と私は思いました。そこで、ネイティヴに聞いてみたところ、「まあ、そんな言い方もありかな」と言う人と 「うぅ~ん、I'm afraid だとちょっと違うかな。I'm sorry to tell you this のほうが自然かな」 という人と意見がわかれました。こんなときは、どちらを使っても通じるけれど、より多く使われているのは、 I'm sorry to tell you this... のほうなのね、と思って片付けることにしています。
ご質問、ありがとうございました。
2012年9月 8日 (土)
Q
「音まねレッスン」からの質問です。
Lesson39 (4) では、try these shoses on ですが、Lesson40 (1) では、try on this shirt というように、on の位置が違うのはどうしてですか。どう使いわければいいのですか。教えて下さい。
A
いい質問ですねえ~。この質問は何人かの方からいただきました。そして、こういうところに気づく人って、英語力伸びますよ。まず下記をご覧ください。
try these shoes on ⇒ 〇
try on these shoes ⇒ 〇
try this shirt on ⇒ 〇
try on this shirt ⇒ 〇
try them on ⇒ 〇
try on them ⇒ ☓
try it on ⇒ 〇
try on it ⇒ ☓
どうですか?ルールが何となくわかりかけてきましたか?
つまり、名詞(ものの名前など)の場合は、try on の真ん中にはいっても、後ろにきてもOK。でも、代名詞になったら、必ず真ん中に挟む、というルールがあります。
下記のようなときも同様のルールが働きます。
pick up, put away
I'll have to pick up my daughter. ⇒ 〇
I'll have to pick my daughter up. ⇒ 〇
(娘を迎えに行かなくっちゃ)
I'll have to pick her up. ⇒ 〇
I'll pick up her. ⇒ ☓
(彼女を迎えに行かなくっちゃ)
Put your pencil away. ⇒ 〇
Put away your pencil. ⇒ 〇
(鉛筆を片付けてちょうだい)
Put it away. ⇒ 〇
Put away it. ⇒ ☓
(それを片付けてちょうだい)
ご質問、ありがとうございました。「音まねレッスン」の本の中に出てくる表現のご質問は iPhone アプリ でも受け付けております。そちらにもご質問くださいねえ~!
2012年9月 7日 (金)
Q
近くの英会話スクールに週一で行っています。 最近やっと先生の言っている事や質問が何とか理解できるようになりました。 でも、それに対しての返事が出来ない。
そしてもっと大変なこと、それは順番でプレゼンが回ってくるんです。みんないろんなテーマで、流暢にプレゼンをします。 でも、私は言葉どころか、プレゼンの資料さえ浮かんでこない。どうしたらいいでしょう。アドバイスください!!
A
・ とっさのときに返事がうまく出てこない。
・ 何を話したらいいのかわからない。
これらは英語学習者がよくもつ悩みですね。
相手の言っていることはわかるのに、何と返事を返したらいいのかわからない ⇒ この場合は、とっさにパッと返事が返せるような練習を日頃からしておく必要があります。こう言われたら、こう返すというよなモデルとなる会話の練習をたくさんしておくのです。
実は、この対話練習のための本がまさしく新刊で10月中旬に発売になる本です。「音まねレッスン」の対話編、秋になったらご覧になってみていただけますか?対話のモデルをたくさん練習しておくと、やがては応用がきくようになっていきます。
また、プレゼンの内容ですが、大それたことを話す必要はないんですよ。自分の身近な話題、自分の興味のある話題から話す訓練をするといいでしょう。あなたの興味のある話題は何ですか?
例えば、お花に興味があり、華道の先生だったとします。どうしても日本の伝統や華道の作法を説明しなければいけないと思ってしまいがちです。でも、ちょっと視点を変えてみませんか。
・ お花がとっても好きす。
・ 私の大好きな花はコスモスです。
・ お花を教えています。
・ 生徒は何人います。
こんな話ならできると思いませんか?
あるいは、あなたがとてもテニスが好きで毎週やっているとします。
・ 私はテニスが好きです。
・ 週に2回くらいやります。
・ 日に焼けるのがいやので、夏でも長袖を着てやることもあります。
・ お水をたくさん飲みます。
・ テニスが終わったあとは、みんなでランチに出かけます。
・ 運動をすると気持ちがいいです。
または、家族との旅行の話をしてみるのはいかがでしょう?
・ 週末に山にでかけました。
・ 何時に出発しました。
・ 何時に着きました。
・ 何時間かかりました。
・ 山では、何時間歩きました。
・ 疲れたけれど、頂上からの景色は最高でした。
もう、皆さん、お気づきですね。日本語を限りなく簡単にするのがキーです。いきなり難しいことを話そうとすると詰まってしまいます。3歳の子に話しかけるような気分になって日本語を頭におくと意外と英語は出てきます。こんな幼稚な話し方でいいの?とお思いになるかもしれませんが、ここがスタートです。こんな日本語でも英語にしてみると結構サマになるものです。身近な話題から簡単な英語を使って、たくさん、たくさん話してみてくださいね。
日頃からモデル音声を聴いて英語を口から出しながら練習するとき、「あっ、これなら話せるかも」 「自分が言いたいこととピッタリ」 「いつかこのフレーズ、使えるかも」 などと考えながら練習していくといいですね。
いずれにしても、英語が思い通り話せるようになるまでには時間がかかります。焦らずに地道に学習を続けていきましょう。そして、ひとつだけいえることがあります ー かけた時間の分だけ英語力は伸びるのです。
2012年9月 6日 (木)
Q
『音まねレッスン』 の 中から質問です。
Lesson26の(5)で、医者に診てもらうを、go see a doctor とあるのですが、see a doctor だけでもいいのでは?というか、動詞が2つ続いているのはおかしくないのですか。
A
結論から言います。
go see a doctor
see a doctor
どちらでも OK です。
ちょうどネイティヴ何人かが集まる機会があったので、どうして go see と動詞が2つ続くの?と聞いてみました。みんな、ポカンとして、「そんなこと考えたこともなかった」 「どうしてなんだろうね?」 などと反応していました。
go (and then) see a doctor が省略されて慣用句になった
go (and) see a doctor の and が省略された
go (to) see a doctor の to が省略された
などの説があるようです。「音まね」の本の例文では、
Why don't you go see a doctor. (お医者さんに診てもらったら?)
になっていましたが、他にも次のような表現もできますね。
Let's go see a movie. (映画を観に行こうよ)
I have to go see a client now. (これから取引先に行かなくてはなりません)
I would like to go see him. (彼に会いに行きたいな)
go や come のなかはこのように省略される例が他にもあるようです。日常会話では、come see もよく使われています。
You'll come see me again, I hope? (また来てくれますよね?)
Do you want to come see it? (それを見に来ませんか?)
I'll come see you again this weekend. (今週末にまた会いに来るからね。)
ご質問ありがとうございました。
2012年8月21日 (火)
Q
日常会話は少しわかるようになってきたのですが、自分のことや、日本のことを相手にうまく説明できなくて悩んでいます。本に載っているフレーズだけを覚えても対応しきれなくて上手く会話にならないんです。
たとえば、「あなたの故郷はどんなところ?」「日本人はどうして子供を産まない人が多くなっているの?」など。日本語でも言葉に詰まるような質問もあります。日本語なら上手くごまかすことができるんですけどね。
佐奈恵先生は、通訳もされているとのことなので、きっと外国の方から思いがけないような質問が飛んでくることがあると思います。そのために日々の学習の中で何か特別なことをされたりするのですか? お忙しいと思いますが、何かアドバイス頂けたらうれしいです。
A
日常会話がわかるようになったなんて、素晴らしいですね。そこまでいくのが大変なのです。
私はいつも自分なりの考えをできるだけ簡単な英語で言えるように考えています。例えば、下記のように簡単で単純な英語を羅列する訓練はたくさんしました。
What is your hometown like?
I was born in a very small town it is called ........
It is located north of Tokyo.
My father and mother were farmers.
People are nice and it is a very lovely place. There are many trees and flowers there.
Why is the birth rate in Japan so low?
Why are so many young people unwilling to have children?
I think there are many reasons why this is.
One is career, Jpanese women don't want lose their jobs.
Two -- Raising children is very expensive.
Three -- The average age at marriage has risen.
Four -- There is a lack of support for parents.
またそれに関するインターネット記事などを読みあさり、自分に言えそうなことは、実際に口から出して練習しておきます。こちらの参考記事 は比較的わかりやすい英語でかかれています。
ただし、情報が少し古いかなと思うようなときは、新しい記事を探して読んだりします。大事なことは、そこに書かれている英文が自分の口で言えるかどうか。言えそうなところだけをピックアップして、何度も自分で言って練習しておく。
NHKラジオ 『実践ビジネス英語』 などには、今の日本の社会情勢や世界の動きなどが描かれているので、日頃から自分に関連がありそうなこと、興味を引く箇所などは印をつけておいたりしています。映画を観に行けば、聞こえてくる英語と字幕との違いを楽しみ、なるほど、日本語ではあのように訳すのもアリだななどと感心して観ます。
とにかく日頃から英語を 「目にする」、「耳にする」、「口にする」 ということを繰り返すのが一番だと思います。
2012年8月19日 (日)
Q
受験で学んだ英語や大学のESSで学んだ英語を更に向上させたくラジオ英会話や英会話喫茶等で学習しています。しかし、緊急の必要性がないためか家にいるとモチベーションが下がりそうになります。喫茶やサ―クルで知り合った人はいますが、仲間と呼べるか微妙な状況です。
自分なりの目標は、3ヶ月であらゆる身近な話題に対して自分の考えを交えながら話せることでいつかは社会生活全般について話せるようになることです。どうしたら良い仲間と巡りあって家にいてもモチベーションが下がらずにすむと思いますか?アドバイスお願いいたします。
A
アンテナを立てることです。頭の上に 「英語学習仲間募集中」 という旗を立てながら歩いてみてください。比較的簡単に見つかるはずでです。
と、いうのは冗談ですが、同じような悩みを持っている人は多いはず。英会話カフェやサークルでもピンとこなかったのですか?困りましたね。でも諦めるのは早いです。英会話サークルで知り合った人たちと、もっと近づいてみませんか?案外、他の人たちも同じように考えているかもしれません。英語学習に仲間は絶対必要です。
良いサークルがみつからないのなら、思い切って自分で立ち上げてしまうというのはいかがですか?英語は他力本願ではなく、自ら行動した人が飛躍的に伸びるという方程式を持っています。あなたの中には、その力が眠っているのではありませんか?現にこうして質問を投げかけてきてくださっているのですから。これもひとつの行動力です。
目標を 3ヶ月で身近な話題を話せるようになること、に置いていらっしゃるのなら、もうすでにかなり話せる人なんですね。短期的な目標と長期的な目標が必要です。
私は、英語がまったくしゃべれないところからスタートして、赤ちゃんのバブバブ言葉が出るまでに、3年かかりました。毎日必死に英語を口から出す練習を続けて3年ですから、「毎日」やっていなかったら、もっとかかったと思います。3ヶ月では、「音まね」もろくにできないでいました。
もちろん、ご質問者やここにブログを読みに来てくださっている皆さんなら、そんなにかからず、もっと早く目標に到達できるでしょう。英語をマスターするには、とにかく時間がかかるものです。焦らずに一歩一歩いきましょう。3歩進んで2歩下がるようなことの繰り返しですが、でも着実に進んでいる自分を誇りに思い、頭を上げて歩くのです。
モチベーションを維持するためには、常に自分に刺激を与える必要があります。
・ 外国人がたくさん集まっていそうなイベントに出かけてみる。
(私が知っているのは、JALT や ETJ ですが。おもに英語を教えることを職業にしている人たちの集まりです。でも、どなたでも参加できますよ。)
・ スカイプを利用して外国人の友達を作り、おしゃべりする。
・ 羽田空港、成田空港、外国人がよく集まりそうな有名観光地へ出かけ、英語に聞き耳をたてる。
・ 街で困っていそうな外国人を見かけたら、声をかけてみる。(英語圏からの人だとは限りませんが、人助けは自分を幸せにします。)
・ 英語圏に海外旅行に出る。
・ 夢を追う。絶対に英語が話せるようになる!と心に誓う。
こんなところですが、いかがでしょうか?皆さんは、どうやってご自分のモチベーションを維持していますか?
2012年8月18日 (土)
Q
『音まねレッスン』 LESSON11(1) からの質問です。
Aren't you cold? は、主語が you でもいいのですか?
私の感覚だと、cold の場合は、Isn't it cold? としたくなるのですが......。
あるいは、DON't you feel cold? と聞くかです。
どうして YOU = cold となるのか教えて下さい。
A
音まねレッスンを購入し、学習してくださり、ありがとうございます。
まず、YOU = cold となるのは、「あなた」が寒さを感じているかどうかを聞きたいからです。
It = cold となると、「あなた(人)」が寒いかどづかではなく、何か「物」が冷たいか、「場所」が寒いかを聞くことになります。
Isn't it cold? = それ、冷たくない?
Isn't it cold in Australia now? = 今、オーストラリアって、今、寒いんじゃない?
さて、下記の2つのセンテンスは同じような意味です。どちらを使ってもかまいません。
Aren't you cold? = 寒くない?
Don't you feel cold? = 寒さを感じない?
ちなみに、『音まねレッスン』の英文チェックをしてくれたアメリカ人に 3つの表現の違いを聞いてみましたので、ご参考になさってみていただけますか?
----------------------------------------------
Aren't you cold?
This is the most natural, American English expression. I would expect any native English speaker to use this.
この表現がアメリカ英語では一番自然です。ほとんどのネイティヴはこの表現を使うと思います。
Don't you feel cold?
This is correct (grammatically) but for some reason it feels a little bit unnatural (not wrong.) I would understand if someone said this, and I wouldn't think it was too wierd or incorrect.
文法的には合っています。でも、どこかぎこちない響きがあるかなあ。もちろん、間違っているわけではありませんので、誰かがこの表現を使ったとしたら、意味はわかりますし、あえて訂正するようなことはしないでしょう。
Isn't it cold?
This is a little different. "Isn't it cold" refers to the environment the speakers are in (i.e. the room, building, car or outdoors.)
この表現は前者の2つとは少し意味合いが違っていきます。Isn't it cold? と聞くときは、話し手のいる場所のことを聞く場合です。部屋であったり、建物であったり、車の中や外の気温などを聞くときに使います。
----------------------------------------------
もちろん、聞く人によっても多少違った回答は返ってくるかもしれません。もうひとり、別のアメリカ人に聞いてみたら、Don't you feel cold? も普通に使うよ、と話していました。
----------------------------------------------
その後、調査を続けました。Aren't you cold? と Don't you feel cold? のニュアンスの違いを発見!したかもです。
Aren't you cold? (寒くない?) ⇒ 真冬に半袖を着ている人を見て声をかけるとき。自分は暖かいコートを着ている。
Don't you feel cold? (寒くない?) ⇒ 自分も寒さを感じている。相手にも確認したい。
いかがでしょうか?
2012年8月17日 (金)
Q
音マネを本とアプリを早速購入しました。音マネする回数や速さについての記述を知ることができ良かったので、ディクテーションに関しても、教えていただきたいなと思っております。
ディクテーションはNHKを使ってます。毎回、けっこうわかったり、あまりわからなかったりとまちまちですが、以下の3点が、いつも迷うところです。
(1) 数回位聞いてもわからなかった箇所について、どのくらいこだわればいいか、目安となる基準はありますか?
(2) 先生がしばらくしてディクテーションを載せてくださっていますが、答え合わせをした後、もう一度その回に戻って聞き直しはする必要はありますか?
(3) プレーヤーの遅聴き機能は、やはり使わず、ナチュラルスピードでどうしても聞き取れなければ、空欄、というので良いでしょうか。
A
音まねアプリをご購入くださってありがとうございます。本も買ってくださっているのですね。「音まね」ファンが増えてくださると、とても嬉しいです!
さて、どれも良いご質問ですね。実際にディクテーションをしている人ならではの質問で、しっかりと英語学習をご自分のペースの中に組み込んでいらっしゃるのが、文面から伝わってきます。こういう人は、もう放っておいても伸びるのですが、さらに早く飛躍的に伸びていただくために、私のわかる範囲でお答えさせていただきたいと思います。
(1) 数回聴いてもわからなかった箇所は、どのくらい聴けばいいの?
だいたい、4、5回同じ個所を聴いてわからないときは、何回聴いてもわからないものです。原因は、下記の 3つが考えられるのではないかと思います。
・ 単語そのものを知らない
・ 言い回しそのものを知らない
・ まったく違う音に聞いてしまっている
単語そのものを知らない場合は、カタカナで書き取っておいて、その音に当てはまるであろう単語を予測して、辞書を引きまくります。最近は、スペルを適当に入れるとそれに該当するであろう単語リストを電子辞書が出してくれたりしますね。電子辞書、PC、スペルチェック機能、紙の辞書とあらゆる手段を使ってみてください。
言い回しそのものを知らないときも、カタカナで書き取っておき、あとでスペルを頼りに調べてみると、意外とイディオムや決まりきったフレーズにヒットするときがあります。
まったく違った音として聞こえてしまっている場合は、お手上げです。でも、一旦聞くのをやめて、数時間後、あるいは翌日に聞きなおしてみると、すんなりと聞こえてしまう場合もあります。
(2) 答え合わせをした後、もう一度その回に戻って聞き直しはする必要はありますか?
納得がいかないところはそうします。「えー、どうしてこの音はこうなるの?」と不思議なときは聞き直しをします。不思議と、「あっ!聞こえた!」とスッキリするものです。
(3) 遅聴き機能は使わず、ナチュラルスピードでどうしても聞き取れなければ、空欄でOK?
ディクテーションの目的は、完璧に仕上げることではありません。英語と真剣に向き合うため、そして、集中して英語を聴くためです。ですので、空欄ができてしまうのは全く気にしなくてかまいません。むしろ、空欄のところで何を言っているのだろう?と考える、その行為そのものが大事なのです。
さて、ナチュラルスピードで聴き取れないときは、遅聴きにしても大抵は聴き取れなかったりします。試しに遅聴きにしてみて聴き取れなければ、さっさとあきらめて次に移ってしまいましょう。聴き取れない原因は、スピードよりも上記の3つに起因することが多いです。
先にも述べましたが、不思議なことに、日にちを変えてもう一度聴いてみると、意外とあっさりと聴き取れてしまったり、まったく違ったことをしているときに、「ハッ!もしかしたら、あの部分、こう言っていたのではないか!」とひらめくこともあります。
2012年8月14日 (火)
Q
英会話タイムトライアルです スティーブさんとジェニーさんのやりとりが、とても楽しくて、 毎日ワクワクしながら聴いています もちろん、口から声をだしながら♪
そ こで、Sanae先生に質問です。 この講座のお勧めのトレーニング方法がありましたら、アドバイスいただけますか? 今までにない講座なので、是非、お願い致します
A
対話カラオケの部分、しかもスティーブさんとリスナーのやり取り部分ではなく、ジェニーさんなりの答えが録音されている部分がありますよね。その部分の徹底的な「音まね」をおすすめします。
「音まね」がかなりできるようになったところで、一番最後の部分のスティーブさんとリスナーの対話の部分に入ります。チッチッチッとタイマーのような効果音が気持ちを焦らせますが、そこは無視して、ゆったり構え、もし、すぐに返答が出てこなくても気にしない!まあ、いいか、と考えて、毎日繰り返す。
毎日繰り返しているうちに、必ず言えるようになるときがきます。
しかし、徹底的な「音まね」なしではその日はやってきません。実は「英会話タイムトライアル」の対話カラオケの部分で、自分なりの答えがサッと出てくる人は、もうすでに英語がかなり話せる人なのです。
スッと反射的に答えを出すまでには、徹底的な口を使った練習が必要です。英文を良く聴き、英語を口から出すときは、文字を見ない、その代わり、頭の中にその状況の絵を描きながら練習する、というのがポイントです。
2012年8月15日 (水)
Q
以前、聞き流すだけでは上達しませんがディクテーションのしっぱなしは上達するという文面を読みました。しかも正解なしでと。答え合わせは必要ないのでしょうか?聞き取れなかった箇所を確認せず、とにかく次々とディクテーションを行い聞こえる部分だけ書いていけば大丈夫なのですか?
今はディクテーションをした後に答え合わせを行い、冠詞や短縮形、's や ed が聞き取れなかったな~等確認しています。知らない単語はカタカナで書き取り、答え合わせで確認します。 でももしこのような作業があ まり必要でなければ、その時間を次のディクテーションに充てた方が良いのかなと思いました。
A
英語は聞き流すだけでは上達しません。
聞き流すのではなく、音声をとめながら「音まね」すればOKです。
さて、ディクテーションはしっぱなしで答え合わせをしなくても伸びます。ただし、「しっぱなし」という意味は、一度書き取っただけという意味ではありません。
何度も何度も聴いて、限りなく正解に近いものに仕上げる努力をしたあとは、放っておいてもかまわないということです。正解とピタリあうまで突き詰めることはないという意味です。もちろん、正解があれば、答え合わせをするのにこしたことはありません。しかし、正解が手元にあると、ついついすぐに正解を見てしまいがちです。ここがポイントなのです。
私はディクテーションを始めた当初、たったひとりで正解のないものをやっていました。最初は穴ぼこだらけのディクテーションノートでしたが、1年もたつと、なんとなく英文がまとまっていることに気づきます。
毎日毎日ディクテーションをしながら、自分に興味のある話なら7割くらい聞き取れるけれど、まったく興味のない分野だと2割も聞き取れない、というようなことの繰り返しでした。
自分に興味のある話題ですと、何を話しているのだかどうしても知りたくて、何度も何度も聴きます。そして、カタカナで書き取った部分は、音を頼りに辞書を徹底的に弾きまくり、ピタリとくる単語を探し当てました。前後の意味から日本語がわかれば、和英辞典も使いました。
そして、この調査の時間こそが英語力を伸ばしていたのだと、あとになって気付きました。
つまり、ディクテーションをしてから答え合わせまでの期間が長ければ長いほど上達します。
2012年7月28日 (土)
こちらもかなり以前にいただいていた質問なのですが、お返事が今頃になってしまい、申し訳ありません。
Q
音まねのスピードはどのくらいで練習する?
電車の中で音まねをしていたのですが、ふと疑問が浮かびました。音まねをするスピードって、どれぐらいの速さがいいのでしょうか?
私はラジオ英会話の中で一番速いスピードのダイアログて音まねをしていて、最近では慣れてきたら録音できるラジオサーバーで通常より2程速いスピードにして練習しています。というのも、ネイティブが喋る速さは普通よりもだいぶ速いのだろうな、と思っているので、やはり練習するなら速い方がいいのかなと思ったからです。
佐奈恵先生はどれぐらいのスピードで練習しているのでしょうか?
A
できるだけナチュラルなスピードで練習するのが一番
『音まねレッスン』 の本は、プロの声優さんたちにお願いし、ネイティヴたちが普段話すスピードにできるだけ近い速さで録音してもらいました。そしてそれは、私が英語学習者に練習して欲しいスピードでもあります。
英語初心者だからといって、ゆっくりなスピードで練習する必要はありません。むしろ、ナチュラルなスピードに近いもので最初から練習したほうが、結果的に早くしゃべれるようになる、というのが私の持論です。
ゆっくりなスピードですと、間延びしてしまいますし、退屈になってしまいます。それよりも、リズミカルに自然なスピードで練習したほうがいいなと思うのです。難しかったり、言いにくい部分があったら、スピードを落とすということよりも、分解して短いセンテンスで練習し、あとで部分、部分をくっつけて練習します。ひとつのセンテンスが上手に言えるようになったときは、達成感と爽快感があります。
さて、逆に、早いスピードで練習はどうか?ということですが......
NHK 「ラジオ英会話」 の中には、最後のほうに少し速いスピードでダイアログを読み上げている部分があります。あの速さでネイティヴたちが話している通常の速さでしょうかね。でも、それをさらに2倍速で聞くと、少し違和感がありませんか?そこまではする必要がない、というのが私の考えです。
ネイティヴでも、もちろん人によっては早口の人もいれば、のんびり話す人もいます。出身の地域によっても違います。それは日本人でも同じことが言えますよね。
ネイティヴたちの会話は確かに速いです。でも、それは、スピードが速いというよりも、話す情報量が多過ぎたり、知らない言い回しや、イディオムなどのなじみのないフレーズが入ってくるので、余計速く感じるのだと思います。あとは、慣れでしょうか?
日本に長く住んでいる、特に英語を教えている講師たちの話す英語は比較的ゆっくりです。しかも、彼らは日本人の話す英語に慣れているので、日本人にわかりやすい表現だけを使い、言葉も相手によって選んで話してくれています。その人のレベルに合わせ、わかりやすい単語だけを選んで話してくれているということです。
自分が習っている英語の先生の言葉がわかるようになっても、まったく知らない人の英語となると聴き取りにくいというのも、ここに理由があります。
英語学習者も中級以上になれば、徐々にいろいろなネイティヴたちと話をする機会を得るといいと思います。英会話カフェなどで、違った外国人と話をしてみたり、思い切って英語圏に海外旅行に出掛けるもいいでしょう。
外国人がたくさん集まっているカンファレンスやミーティングなどに出席して、彼らのディスカッションを聞くのもいいでしょう。ニュースや映画を観ながら、シャドーイングするのもいいと思います。速いスピードで練習したかったら、音声を2倍速にするよりも、TV、映画、DVDなどを駆使してネイティヴたちのおしゃべりを 「音まね」 するというのはいかがでしょうか?
----------------------------------------------------------------------
ちょうど新バージョンの 『音まね』 (秋発売)の録音が終了したところですので、写真をアップさせてください。録音スタジオでの録音風景はこんな感じです。
顔が見えるのは、ジャック・マルジさん。リトル・チャロのドレッド役の声の持ち主でもあります。
向こう側の女性は、キャロリン・ミラーさん。とっても魅力的な声、しかもフレンドリーです。
録音は、この人がすべてを管理してくれています。なかなかカッコ良い職業だなと思います。
2012年7月 2日 (月)
Q
ディクテーションの題材なのですが、「ラジオ英会話」の New Stuation でのアドリブ部分は一応できますで、もう少し上のものに挑戦したいと思っています。
「入門ビジネス英語」も内容としては一応ついていけますが、テキストにないネイティヴ講師の解説の部分はボリュームがありすぎて、着手し始めると、「ラジオ英会話」のダイアログの音まねがおろそかになり、本末転倒になってしまいます。
また、先生のメルマガの「実践ビジネス英語」は当然私には難しすぎて、かえって消化不良です。
以前のブログで、先生のクラスの生徒さん達もこなされるので、もう少し難しい課題を考えているとお書きになっていましたよね。
これもブログで、生徒さんのテキストを紹介されていたことがあり、大変参考になりました。
教室には通えないけれど、同じように勉強しよう、というわけで早速取り入れました。
そのようなわけで、このようなレベルの人に良いディクイテーション題材があればぜひ紹介していただけないでしょうか。
また、先生のお教室での、音まねチェックやディクテーション答え合わせの仕方、その他のクラスメニューなど、あくまで差支えのない範囲で、今後取り上げていただけたら、大変嬉しいです(自身での勉強にまねしたいと思います)。
A
ディクテーション、「ラジオ英会話」の New Stuation でのアドリブ部分ができてしまうなんてすごいではありませんか!実は、あのアドリブが一番難しかったりします。日常会話って結構難しいですから。
実は今アメリカに来ているのですが、英語がわからなくて困っています(笑)。 姉妹都市交流事業で来ていたのですが、10日間のミッションの後、訪問団が日本行きの飛行機で帰ったのを見送ったあと、ひとり旅をしています。ひとり旅といっても、行く先々で友人たちが迎えてくれているので、完璧なひとりではありません。
空港で場所を訪ねたり、ホテルで部屋を変えてくれだの、インターネットがつながらないだのの、英語は通じても、友人たちの話している英語がわからないのです。会話が速い上に、私の知らない単語や言い回しがたくさん出てきます。「それ、どういう意味?」「わからない」ばかり繰り返している自分にがっかりしています。
そうはいっても、ここまで来れた自分を誇りに思い、くじけずにいこうと思います。もう少しで帰国しますね。
さて、ディクテーションの件ですが、「ラジオ英会話」が卒業しているのなら、やはり、迷いなく「実践ビジネス英語」をおすすめいたします。最初は難しくて歯がたたない、と思っても続けるうちにわかってくるものです。それに、「今は無理!」と思っていることに挑戦することに意味があると思うのです。理解できたり、やり遂げたりできた瞬間の喜びを味わうことができます。
「ラジオ英会話」のディクテーション、New Situation の部分ですが、こちらに私のディクテーションを不定期にに掲載 することにいたしました。私の生徒さんたちのレッスンがすべて終わってから掲載しますので、2週間後くらいになるかと思います。ご参考になさってみていただけますか。
ただし、これも完璧ではありませんし、わからない部分もあります。聴き取れない部分はネイティヴの先生に聴いてもらうのですが、それでもわからないこともあります。あるいは、ネイティブによって意見が分かれることもあります。
または、こんなこともあります。私が聴き取れない部分を生徒さんのほうが聴き取っているのです。私の生徒さんたち、優秀ですし、徹底的に調べ上げてくる人が多いのです。彼女たちを尊敬するとともに、私ももっと勉強しなければと、こちらが叱咤激励されてしまいます。
優秀な生徒さんたちに育てていただいているのは、私のほうなのです。皆さんに感謝いたします。
2012年6月13日 (水)
Q&Aコーナーです。ここのところブログをお休みしておりまして、すっかりアップが遅くなってしまいました。皆さん、ごめんなさい!月日が発つのは早いですねえ。もう6月も半ばなんですね。
Q
『NHKラジオ英会話』 の良いポイントは?
1年ほど前に一念発起し英語を勉強しようと決めました。 何から始めようかと考えた結果、通勤時間に往復1時間を利用して「スピード○ーニング」を聞き流していました。
そんな時、川本先生の記事を読み、「ただ聞き流してもダメ。ディクテーションとシャドーイングを行うことが最も効果的」ということで、同じ教材をつかってその2つの勉強法を行なっていました。
しかし、最近雑誌の英語特集などではスピード○ーニングの評価は最悪で、そのような記事を読んでからは、それで勉強する気がなくなってしまいました。
スピード○ーニングの英語も決して間違った英語ではないと思いますし、要は使い方の問題だと思いますが、川本先生が推奨されるNHKのラジオ英会話での勉強に変えようかと悩んでおります。 NHKラジオ英会話がより良いというポイントは何でしょうか? アドバイスをお願いします。
A
NHKラジオ英会話が良いというポイント2点
1) 毎日放送があるので習慣化させやすい
生活の一部にしやすいということです。英会話上達の秘訣はまず、英語学習を生活のリズムの中に組み込むということです。これをしない限り、英語は話せるようになりません。つまり、英語学習は「毎日」の練習が「絶対」必要だということです。
2) 質が高い
NHKの語学番組はどれも質が高いです。優秀な選りすぐりの講師陣が集まっています。特に『ラジオ英会話』の遠山顕先生の番組は、聞いているだけでも楽しいです。(もちろん聞いているだけでは英語は話せるようにはなりませんが)日常生活の中で即使えるフレーズがたくさん出てきます。
以上の2点が、おすすめの大きな要因です。
質問者の方があげている市販の教材も決して悪いものではないと思います。おっしゃる通り使い方の問題です。聞き流すだけで英語が話せるようになる教材はありません!
ですので、聞いたら真似して口から出す。話すためには話す訓練、口を使った訓練が必要だということです。
ディクテーションはリスニング力を伸ばす
聴いて口から出す訓練に慣れてきたころ、ディクテーションを加えるとさらに英語力が伸びます。ディクテーションはリスニング力を伸ばす一番の方法だと思っています。どんな教材を使ってもいいのですが、本当に力を伸ばしたいのであれば、正解がないものをおすすめします。
つまり、テキストや正解がもともとあるものですと、真剣度が下がってしまうのを恐れているのです。2、3回聞いただけで何と言っているのかわからないと、正解を見てしまいがちです。これですと、あまり効果はありません。もちろん、まったくないわけではありませんし、意思の強い方なら、絶対見ない!と決めるでしょう。10回、20回聞いてそれでもわからなかったときに正解をみる。これなら効果大です。
では、正解のないものをただひたすらディクテーションしていても上達するのか?
はい、します。私はその昔、ラジオを聴きながら、ネイティヴがおしゃべりしている 1分間くらいの部分を毎日毎日、来る日も来る日も、たったひとりでディクテーションしていた時期があります。ある日は、話していることが半分くらいわかったり、ある日はまったくわからなかったりしていましたが、ただ続けていただけで、1年たつ頃には、話の内容がだんだんわかるようになっていった自分を感じていました。
ここからの体験で、英語は聞き流すだけでは上達しませんが、ディクテーションは、しっぱなしでも上達するということがわかっています。
もうひとつディクテーションで大事なポイントがあります。
完璧になるまでやらない
話の7割程度わかれば十分です。ディクテーションの最大の目的は、耳を英語に傾けるということ、英語に集中するということであって、完璧な文章を仕上げるためでないのです。ですので、わからななければ、さっさとあきらめて、別の個所のディクテーションに移ります。
聴き取れて書き出せた瞬間はスッとして楽しいものです。この楽しさをたくさん味わっているうちに、リスニング力も文法力も上達します。それがディクテーションの良いところです。ちょっと頑張って書き取れるくらいのレベルのものから始め、だんだん難しいものへ挑戦していくといいと思います。
2012年5月21日 (月)
読者からの質問コーナーです。
Q
私は英語を学びたいです。 基礎から学びなおそうと何度も奮起したことがありますが、あまり長続きしません。英語学習をあきらめようかと思ったことも何度もあります。
でも、私は英語が好きです。将来的には世界を見たいと以前から考えていました。 "好きこそものの上手なれ"この言葉を胸 にがんばってきましたが、ここにきて、どうしようか悩んでいます。
やっぱり、あきらめるべきなのでしょうか。あきらめないでいこうと頭の中で唱えてみても、心のどこかであきらめている私がいます。
そして、この間『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達方法』という本をみつけ、貴方を知りました。 本を読み、こんな勉強法があったのかととても驚きました。
私でも出来るかもしれない、そう思いましたが、やはり中学基礎の出来た方向けなのかなぁと思う部分もあります。 この先どうすればよいのでしょう?あきらめるべき?もう一度チャ レンジするべき? チャレンジしようにもどう学ぼうか決めかねているところもあります。
A
結論から申し上げます。
あきらめてはダメです。英語学習をつづけましょう!
私は32歳から英語を始めました。まったくひとことも話せませんでした。文法力も単語力もゼロ。海外経験ゼロ。輝かしい学歴なし。100%専業主婦でした。
いろいろ英語の学習方法を探しました。単語をひとつひとつ覚えてもダメ、覚えられない。文法を一からやり直しても続かないで、途中で嫌になってしまう、というようなことが続きました。
そこで、今までとはちがった方法で英語にアプローチしてみようと考えました。そこで私が取った方法が
「音まね」
でした。ただ、ひたすらに真似をするのです。モデル音声を聴いて、話している英語がわかろうがわかるまいが、おかまいなしで、とにかく真似しました。同じリズム、イントネーション、スピード、音の上がり下がり、声の強弱がすっかり同じになるまで真似をしました。ちょうど俳優/女優が台本を片手にセリフを覚えるようなものかもしれません。
ひとつのセンテンスが真似できたら、おしまい!次のセンテンスに移ります。上手に真似できなかったら、追及はしません。ほっといて次のセンテンスに移ります。
ひたすらにこの繰り返しでした。これが私の学習のスタートであり、基礎になっています。ですので、私の基礎作りは文法ではなく、単語力強化でもありませんでした。
ただ、単純に真似をすること最低一年。少し英語が口からすんなり出るようになったところで、文法の勉強を始める。こうすると、あら不思議。あれだけ嫌だった文法の勉強がおもしろくなっている自分に気づきました。すんなりと理解できるのです。
ですので、私の英語は学ぶ順番を変えたことによって成功したといってもいいでしょう。
それと日本人の英語学習者にいえること、それは、英語を口から出して練習する時間が圧倒的に少ないということ。単語調べや意味調べ、書き出してノートを作るということは比較的するのに、自分の声を使って、実際に口を使って練習する機会ってどのくらいありますか?
こう考えると、おのずと練習方法が見えてきませんか?
練習方法が見えてきたら、あとは「夢」をみましょう。
2012年4月 6日 (金)
最近、読者さんからいただいたご意見です。
Q
「英語を勉強している」 と言うと世間から冷たい目で見られます。どうしてなのでしょう?趣味でお料理やお花やダンス、絵画を習っているというと、寛容なのに、どうして語学に対してだけ厳しい目がむけられるのでしょう?
A
ふっ、ふっ、ふっ、、、実は私も最初はかなり叩かれました。「今さら英語なんか勉強して何になるのかしらねえ~」 という冷ややかな目がほとんどでした。わざわざ、それを伝えに来てくれる人もいました。「みんなが、あなたのことをこんな風に言ってたわよ~」 と。
でも途中からそんな声は全く気にならなくなりました。気にならないほど英語学習に集中したのです。言いたい人には言わせておけばいいわ、と開き直ったのです。そんな声を気にし、傷つく自分がばからしくなりました。
「今さら何になるのかしらねえ」 の言葉の裏側には、「いいなあ」 という響きが混じっていると思いませんか?自分もやってみたいのに、あるいは、自分もものにしたかったのに、叶わなかった悔しさが入っているのではないでしょうか?
それだけ英語って世間ではまだまだ憧れの存在なのかもしれません。華やかにみえても、その裏は地味で過酷な道を歩まなければならないということは、このサイトを読みきてくださる人なら知っていますよね。挫折する人が多ければ多いほど、
・ ほぉ~ら、やっぱりね
・ だからやめておけばいいのに
・ ほっ!ヨカッタ。あの人にも英語は無理だった。
という安心感のようなものを世間に与えるのかもしれません。
これと同時に意外によく聞くのが、「英語を勉強していると主人が嫌な顔をするの」 あるいは 「家族がいると、遠慮して勉強できない」 といったような声です。これが弁護士の資格をとるために勉強している、だったら家族全員で応援するのかな?
皆さんのところのご様子を聞かせてくださいな。
2012年1月30日 (月)
Q & A コーナーです。
Q
先生がお書きになった「音まねレッスン」という本で勉強しています。今まで色んな教材にトライしましたがどれも長続きしませんでした(小生42歳です)。でも、音まねレッスンだけは何とか最後までやり遂げることができました。
さて、次の教材をと思い、音まねレッスンに紹介されいるラジオ講座(ラジオ英会話と英語5分間レッスン)を始めようと思っているのですが、正直、躊躇しています。
放送時間を考えると5分間レッスンの方がよい気がするのですが、時間が短い分、密度が濃いといいますか、要点だけをスピーディに解説しておられるような気がしました。また、365日やるということ自体にプレッシャーを感じます。
一方、ラジオ英会話は記載上のレベルが5分間レッスンより少し高いだけのことはあるなという感じで、新しいイディオムが次々と出てくるため、自分が消化しきれるのかなと思ってしまいます。しかし、講師の先生の語りが楽しそうで、実になるかどうかはともかく、聞いてみたくなるような気がしました。
ちなみに、NHKのWEBの「英語力測定テスト2011」を受けてみました。文法50点、会話表現20点、リスニング40点、合計110点でした。文法は受験勉強したので少しは分かるつもりです。しかし、会話表現は自分には明らかに足りないと思います。
お聞きしたいのは、ラジオ講座に進むべきか、あるいはもうワンクッション、例えばラジオ講座の講師の方の著書(NHK講座をまとめて1冊にしたような本があるようですが)でよいものがあれば、少し学んでからラジオ講座に進むべきか、どちらがよいかということです。
ラジオ講座を消化しきれるかどうかが不安です。家でテキストをじっくり読む時間はあまりなく、通勤途中にWALKMANを聞くのが中心になると思います。アドバイスがありましたらよろしくお願いします。
A
「英語力測定テスト」で110点もお取りになっているなんてスゴイではありませんか?かなりの実力者とお見受けしました。
『音まねレッスン』 の本をご活用くださってありがとうございます。一冊やり終えてくださったのですね。嬉しいです。
さて、『ラジオ英会話』と『英語5分間トレーニング』のどちらにしようか、迷っていらっしゃるのですね。どちらも魅力的な番組ですものね。
ぜひぜひラジオ講座に進んでくださいな。毎日英語と仲良くなることを習慣化するのが一番大事なことです。その他にも大事なことが何点かあります。
◆ 番組は録音して繰り返し聴きましょう。
◆ 聞き流すのではなく、必ず口を使って練習しましょう。
『英語5分間トレーニング』は日常生活で、「あっ!これが言いたかった」というようなフレーズが散りばめられています。一見簡単そうにもみえますが、実は内容はかなり充実したものが5分間に凝縮されています。よくそこを見極めになっていらっしゃいますね。やはり実力がある証拠です。
この番組は、初心者の方が短いフレーズを使って、英語独特の表現に慣れるために使えます。また、英語中級者以上の方が英語表現を再確認したり、英語上級者が自分の英会話力をキープするためにも活用できます。
英語初心者の方は、ただひたすらに「音まね」に徹底して練習するといいと思います。中級者以上の方は、テキストなしで、どこまで繰り返せるかに挑戦すると楽しいです。仲間と一緒に練習するともっと楽しいです。
英語学習仲間やサークル、グループでやるのに適しているかなと思います。
『ラジオ英会話』はストーリー性があるため、聞いていて楽しいです。講師の遠山顕先生ご自身がとても楽しい方なので、それが番組に反映されていると思います。ジェフさんやケイティさんとのやり取りも快活で楽しいです。
どちらの番組もとても捨てがたいです。ただ、おひとりで継続的におやりになることを考えると、『ラジオ英会話』のほうが続けやすいかもしれません。ストーリーがあるので、自分の脳の中で描写しやすいこと、感情移入がしやすいことが理由です。
どちらの番組を聴くにしても、とても大切なポイントがあります。それは、
★ 完璧にやろうとしないこと ★ です。
例えば、『英語5分間トレーニング』は365日ありますが、集中してやるのは月曜日~木曜日分で、あとは聞き流しながら真似して口から出してみる程度。言えても言えなくでも、英語を口から出している限りOKと、自分で決めるのです。
『ラジオ英会話』も集中してやるのは、月曜日~木曜日のダイアログの部分のみ。あとは軽く流す。15分間分すべてに力を入れる必要はありません。Listen for It! の部分は結構チャレンジングです。わからなくてもがっかりしないで、ま、そのうちにわかるようになるさ、と構える。
ダイアログもすべてを覚えようとしないで、気に入ったフレーズのひとつふたつをマスターするつもりで続けるのがコツです。つまり、すべての消化する必要はないということです。完璧にこなすことよりも、続けることのほうに意味があるのです。
番組最後の部分の Try it a New Situation を聴き、遠山顕先生とジェフさん、ケイティさんの自由会話の部分がわかるようになったら最高に楽しいです。
2012年1月22日 (日)
読者からの Q&A コーナーです。ある読者さんから下記のようなメールをいただきましたので、このブログをお借りして返答させていただきますね。皆さんもご意見お寄せください。
Q
私は、英語の学歴は、高校までで、大学もしくは短大の英文科、英米語学科卒ではないことに、とてもコンプレックスをもっています。
英語を勉強していても、英語の学歴がないという、コンプレックスが頭にのしかかってしまい、進めません。かといって、留学までしたいとも思わない。ましてそんな英語力もないので、通信制の短期大学の実用英語コースに入学しようと考えています。
英語ができないのに、プライドだけ高いと思われるかもしれません。しかし、英語を勉強したという、学歴がほしいです。仕事も辞めれないですし、通信制を選択するしかないです。
そこまで、思っているなら、通信制の短期大学に入学すれば?とおっしゃると思いますが、川本先生のご意見をお聞かせいただきたいと思い、メールしました。また、違った方向をご存知かと思いました。
A
お仕事をされながら、通信教育を利用して、〇〇大学英文科卒というような肩書きを取りたいということでしょうか?
もし、どうしても肩書きを取る必要があり、今後の生活に活かされるのであれば、少し大変でも、そうなさるのが一番良いと思います。キャリアップのために、その資格が必要なのであればぜひそうすべきだということです。私の友人、知人にも働きながら大学に通い、資格を取り、さらに上のキャリアを築いている人がたくさんいます。
でも、迷っている。だからメールをくださったのですよね?何を迷っているのでしょうね?お金のこと?時間のこと?お金のことも解決でき、時間も取れるのであれば、迷わずに入学すべきです。でも、飛び込んでいけないのはどうしてでしょう?
「英語を勉強したという、学歴がほしい」 とのことですが、それは何のためでしょうか?それをもう一度よく考える必要があるかもしれませんね。お仕事のキャリアアップのため?自分のコンプレックスを消したいため?
ひょっとして、自分の見栄やプライドのためだったら、考え直す余地ありです。プライドだけで学びに行ったとします。卒業したあとには、また新たな見栄、プライドが出現します。
例えば、大学の英文科卒、という肩書きをとったとします。世の中に出てみると、もっと上の学歴を持った人に遭遇します。大学院卒の人に対しては、またコンプレックスを感じるようになるでしょう。また、自分よりも有名で名声のある大学を出た人に対してコンプレックスを感じるようになるでしょう。堂々めぐりです。
どこかで自分の現実と向き合い、コンプレックスと仲良くする時期にさしかかっているのかもしれません。
コンプレックスは時として強みにもなります。私にも輝かしい学歴はありません。留学もしたことはありませんし、英会話学校にすら通ったことがありません。
私も自分の持っているコンプレックスに落ち込み、悩んだ時期がありました。今でも時としてそのコンプレックスが重くのしかかってくることもあります。でも、これが私の現実。受け入れるしかないのです。そして、今だから言えることがあります。
人間は、学歴や名声で勝負するのではありません。
人間性そのもので勝負をするのです。現場に出たら、学歴や肩書だけでなく、実力がものをいうところのほうが多いような気がしますがいかがでしょうか?
仕事仲間や講師仲間には、日本の有名な大学を卒業しただけでなく、さらにアメリカやイギリスに渡り、大学院を卒業したり、MBAを取ったりしたのち、日本に帰国し、ビジネスに生かしたり教壇に立ち、指導者として活躍している人がいます。
でも、彼らは、何の資格もない私に接しても、決してバカにしたりさげすんだ目で見ることはありません。むしろ、意見やアドバイスを求めてきたりします。
逆に、「私はこんな有名な大学を出て、ちゃんと資格も持っているのに、どうして私のところには良い仕事が来ないのだろうか?私には運やチャンスがまわってこない」 と悩んでいる人もいます。
このメールの文面だけですと、深層心理はわかりませんが、ひょっとしてあなたが求めているのは、「英文科卒」という学歴ではなく、「英語が流暢に話せるようになった私」 というあなた自身の姿なのではないでしょうか?
それなら、今からいくらでも勉強できますよ~♪
「どこそこ大学の英文科卒、でも英会話は苦手」
よりも
「高校卒でも通訳なみの英話力」
のほうがカッコ良いような気がしますが......。
2011年12月14日 (水)
読者からの質問コーナーです。
Q
以下のような文は英語でどう言うのでしょうか?
「私は、ほんの少しだけ英語を話せます」
「すみません。力不足であなたのおっしゃったことが十分理解できません」
「もう少し簡単な英語で話して頂いてもいいでしょうか?」
※グループディスカッションの時に
「ちょっと内容が難しいので、発言をパスさせて下さい」
ちょっと回りくどい言い方ですが、ご教示頂ければ・・・
A
ご質問ありがとうございます。私もまだまだ勉強中ですので、人さまに教示できるほどの実力はないのですが、一緒に考えてみましょうか?皆さん、他に良い言い回しがあったら教えてくださいね。
「私は、ほんの少しだけ英語を話せます」
↓ ↓
I speak a little English.
「すみません。力不足であなたのおっしゃったことが十分理解できません」
↓ ↓
I'm afraid I didn't understand what you said very well.
「力不足で」のところは、I'm afraid 程度にしてみました。「申し訳ありませんが」くらいの意味ですね。よく、My English is poor. と言う人もいますが、あまり得策だとは思えません。英語は自分の実力を過小評価し、遠慮がちになるよりも、下手でもいいからとにかく自分の持っている言葉で何とかつなげてみよう、伝えてみようという人を評価してくれる言語です。
「もう少し簡単な英語で話して頂いてもいいでしょうか?」
↓ ↓
Could you explain it in a simpler way?
Could you explain it in a different way?
※グループディスカッションの時に
「ちょっと内容が難しいので、発言をパスさせて下さい」
↓ ↓
私だったら、「発言をパス」の部分は言いません。下記のような例文はいかがでしょうか?
It's a bit difficult for me to say. I want to hear what you think.
(何と言ったらいいか、ちょっと僕には難しいなあ。君はどう考えるか聞きたいな)
と他の人にふってしまう。(コラ!逃げるなぁ~。てへっ!)
It's a difficult subject. I'm afraid I wouldn't know what to say.
(難しい議題ですねえ。申し訳ないけれど、何と言ったらいいかわからないですぅ。)
It's hard for me to understand. I don't think I can give an answer.
(僕には難しくてわかりません。答えられないよぉ~。)
Those are tough questions. I'll think about it and will be back tomorrow.
(難しい質問だねえ。考えてみて、また明日来るよ。) ← オイオイ、最後の部分は逃げの口実、冗談です。
I don't know. I'll sleep on it.
(わっかんないなあ。一晩考えてみるよ。) ← アッハッハ、冗談交じりに「パス」と言っているようなものですね。
親しい人たちだけだったら、
I don't know. Don't ask me. Ask him.
(知らねえよ。僕に聞かないで、彼に聞いてみろよ。)
ってなことになるのでしょうか?
ただし、上記のフレーズがサラッと出せる人って、実は結構英語が話せる人ですよねえ~。つまり、これくらい英語が話せたら、発言をパスする必要はないのではないかと......。
-------------------------------------------------------
さらに、ちょっと別件ですが、一番最初に出てきた I speak a little English. について、ちょっとおもしろい話があります。
誰かが I can speak a little English. は正しいけど、I can speak a English a little. は違ってるんじゃないの?と質問してきました。そこで数名のネイティヴたちに聞いてみました。(a little の位置が違うのです)
I can speak English a little.
と
I can speak a little English.
どっちが正しい?
アメリカ人3人、カナダ人1人が返答してくれました。聞いた時間、場所はそれぞれ違います。
全員、口をそろえたように、「どっちでも一緒だよ」 との回答でした。
私が、「誰かが I can speak a little English. のほうが正しいんじゃないの?って言ってたんだよねえ。」 と言うと、これにも全員が、「あぁ、文法的にはそっちのほうが正しいかもね。でも両方とも言うよ。」とのことでした。
最後に聞いたアメリカ人は日本語もできる人です。それは、
「私は日本語が少しだけ話せます。」 と
「私は少しだけ日本語を話すことができます。」
の違いのようなものだよ、と言っていました。うちスクールの講師も、例え I can speak a little English. が文法的に正しくても、会話なんて後から付け足すこといくらでもあるじゃない? I can speak English ... a little. (私は英語を話すことができます。ちょっとだけね。) と間を入れたら、文法的にも完璧だ、と言っていました。
しまいには、「さなえ、nitpicker になるなよ。(細かいことにこだわり過ぎるなよ)」、と言われてしまいましたあ~。
2011年12月 8日 (木)
Q
「Where are you from?」 と聞いたら 私が英語が喋れると思われたのか ダダダーと話してこられて 思わず出た言葉が「I can't speak English.」ああ情け無い せめて「I can speak English a little. 」と言えればよかったのになぁ って後悔したり もう少しゆっくり話してくださいとか言えたらよかったのになぁと後悔ばかりしています。 相手の話が分からない時に言ういくつかの言葉を教えていただけたらうれしいです。
A
そんな経験はたくさんありますねえ。相手の言葉が聞き取れなかったときに聞き返す英語で簡単なのは下記です。
Excuse me?
I'm sorry?
どちらも語尾をあげていうのがポイント。「え?今、何とおっしゃいました?聞き取れなかったんですけど......。」という意味合いがそこには含まれています。声のトーンは優しくね。
声のトーンをきつめやぶっきらぼうに言ってしまうと、「何だって?」や「失礼ね。今何と言ったの?」という意味にもなってしまうので、要注意です。
その他には、
Could you speak a little slower? (もう少しゆっくり話していただけますか?)
『音まねレッスン』P.156より
Would you say that again, please? (もう一度おっしゃっていただけますか?)
『音まねレッスン』P.160より
友達同士になると、
What did you say? (今、何て言った?)
Come again? (もう一回言って)
なんて表現も使っているようですが、いずれにしてもトーンはやさしくが原則ですね。
私がよくやってきた方法なのですが、相手の言っていることを繰り返すというのも効果的です。例えばこんな感じです。
Where are you from? (どちらからいらしたのですか?)
I'm from the U.S. (アメリカ出身です。)
Oh, you are from the U.S. (ああ、アメリカからなんですね。)
Yes, I came here on business. (ええ、仕事で来たんですよ。)
You came here on business. (仕事で来たんですか。)
Yeah, this is the third time for me to come to Japan. (そう。これが3回目の来日でね。)
Third time. Wow! (まあ、3回なんですね。)
ってな感じです。そうこうしているうちに、合いの手を少ぉ~しずつ入れられるようになってきました。
I'm from the U.S.
(アメリカ出身です)
Oh, you are from the U.S. Where in the U.S. are you from?
(ああ、アメリカから来たのですね。アメリカのどちらから?)
Portland, Oregon.
(オレゴン州のポートランド)
Oh, yeah? I've been there once. It is very nice city. What brought you here?
(あら、そうなの?一度行ったことがあるわ。いい街よね。で、こちらへはどんなご用事でいらしたのですか?)
I came here on business.
(仕事ですよ。)
You came here on business. What do you do.... may I ask?
(あら、仕事なんですね。ご職業をお聞きしてもよろしいですか?)
と、いった具合です。
そしてですね。相手の言っていることがわからなかったら、相手の目をじっと見て、首をふる。このとき、悲しそうな顔はしない。ニッコリ笑って首を振るのがコツ。そうすると、ああ、言っていることがわからなかったんだなと、相手に伝わり、もう一度言い直してくれたり、別の言い方をしてくれたりします。究極は、日本語でもかまわないのです。「ごめんなさい。わかりませんでした。」 実はこれで 十分に相手に伝わります。するとコミュニケーション能力に長けている人なら、ゆっくりとジェスチャー付きで話してくれたりします。思い切って、辞書を出してしまうのも手です。
相手の言葉が早すぎるときに私がよく使うのは
Wait, wait, wait... I couldn't catch it. Could you say that again, please?
(ま、ま、まって聞き取れなかったわ。もう一度言ってくれる?)
あるいは、、、
You mean ... (つまり ~ っていうこと?) と確認したりします。
さて、ここからは余談ですが、こんな会話もします。
Sanae, you are so nice. (さなえ、とってもいい人だね。)
Excuse me? (え?何っておっしゃいました?)
I said you were nice. (いい人だって言ったんだよ。)
Sorry, I couldn't catch it. Could you say that again, please?
(すいません、よく聞き取れなかったのですが、もう一度おっしゃっていただけません?)
ここまでくると、相手も 「ああ!!こいつめ!!」 と思うらしく、大笑いとともに、その後は、リラックスして話がはずみます。
2011年12月 1日 (木)
読者からお便りをいただきました。
Q
2週間、ロスに滞在してきました。ラジオ英会話を初めて 3年目、どれぐらい上達しているのかを試せる絶好のチャンスだと思って、出かけて行きました。
結果としては、スピードが早すぎて聞き取れないことが多くあり撃沈。何言っているかさえもわからないことが多々あり、貝になってました。
話しかけられるのも怖くなりました。レストランに言っても何言ってるかわからないし、何聞かれてるかもわからないし、何て返したらいいかもわからないし。オーダーするだけでいいわけじゃないから、ソースとか焼き方とかも聞かれたり。「は?」ってことばかり。
そして私は何をしてたんだろう、全然上達してないじゃんって、すごく悲しくなって、時差ぼけどころか、眠れない日々が続きました。アメリカの友人たちがみんなでBBQパーティーをしてくれたのですが、この時間がどんなに長かったことか。何話しているかほとんどわからないから、犬とたわむれてました。言いたいことも聞きたいことも全然言えなかったし、わからなかった。
帰ってきてから、もっと勉強しなくてはと強く思ったと同時にもう、うまくならないのではという思いと複雑な気持ちでいます。話をする機会がほとんどないので、これからどうやって機会を作っていったらいいでしょうか?
ただづらづらと思いつくままメールをしてしまいましたが、この英語を話せないというフラストレーションは、帰ってきてからの方が大きくなってしまったように思います。楽しい思い出より、英語ができなかった思い出の方が多いくらいです。うーん、悔しい。涙。
A
お帰りなさい!
気持ち、よくわかります。私が JALT という組織のカンファレンスに生まれて初めて出席したときのことを思い出しました。
ここには英語の先生たちが、日本全国から集まってきます。ネイティヴたちが半数以上でしょうか。もちろん出席している日本人たちも英語はペラペラ、ネイティヴ並み。
何を考えたのか、私は、ここにたったひとりで、誰も知り合いがいない中、いきなり飛び込んで行ったのでした。実際には、その当時知り合いのアメリカ人に 「こんな会があるから出席してみたら」 と言われたのでした。一緒に行く予定でいたのですが、急にその人が 病気になり入院してしまい、私はひとりぼっち。キャンセルせずにひとりでも行っておいで、とのアメリカ人友人の声に押されてノコノコと出掛けて行ったのでした。
結果、
英語の渦に圧倒されて、何もわかりませんでした。
「私、英語を教えているくせに、何も英語わからないじゃない!!!」
それはショックで、ホテルに帰って号泣したのを覚えています。「こんなんじゃ恥ずかしくて、人に英語教えているなんて言えないわ。」そう思いました。
一晩泣き明かした翌日、自分に問いかけました。「どうする、今日?」 カンファレンスは3日間。初日で大打撃、撃沈。そのまま帰ることもできましたが、カンファレンス会場に翌日も乗り込むことに決めました。せっかくお金をかけて地方まで出て行き、そのまま帰るわけにはいきませんでした。せめて雰囲気だけでも味わおうと、気を取り直したのです。
誰かが、「タクシーをシェアしない?」と声をかけてきて、会場まで、知らない人(アメリカ人たち)とタクシーに乗りあいました。その程度の英語なら何とか会話できたのです。
その翌年、このタクシーをシェアした人と偶然に会い、このアメリカ人とは、10数年たった今でもカンファレンス仲間として、毎年会場で会うようになりました。
先月、このカンファレンスがあり、仲間たちと夕飯をともにしましたが、ふと気づいてみると、食卓を囲んでいたのは、日本人は私ひとりだけ。10数年前、ホテルの部屋でひとり泣き明かした日をなつかしく思い出しました。
今でもたいして英語がわかるようになったわけではないんですよ。食事を共にしていても、みんなひとりひとりが私に話しかける英語はわかっても、ネイティヴ同士が話始めると、何を話しているんだかさぁ~っぱり、ということはしょっちゅうあります。
「ねえねえ、何を話しているの?わからないよ。」
と声をかけると、誰かが説明してくれます。不思議なことに、「こんなこと話しているんだよ」 と説明してくれる英語は聞き取れるのです。
当時と変わったところは、「わからないことは、わからないとはっきりと伝えることができるよになったこと」 と 「わからなくても平気になった自分がいる」 このふたつだけです。
英語に撃沈はつきものです。
開き直ってしまいましょう!英会話を始めて3年でアメリカ人の友人ができ、アメリカまで行ってしまうなんて、それだけですごいですよ。私なんて、英語を始めて3年のころは、まだ片言の英語も話せませんでしたよ。
心がぐしゃっと潰れるようなこと、たくさんあります。
撃沈してもかまいません。
でも、しなやかに元に戻る力をつけませんか?
グシャっとなった気持ちをゆるやかに元に戻してあげましょうよ。
あなたには、きっとそれができるはずです。
そして、また始めればいいのです。そうは思いませんか?英語を話す機会がなかったら自分に話しかければいいのです。ひとり芝居ですよ。自分で自分に英語で話しかけ、自分で返答する。これも立派な練習になるんですよ。
2011年11月29日 (火)
読者からの質問コーナーです。
Q
音マネいよいよ3回目に入りました。2回目は10月に終了してましたが 3回目をどのようにしたらいいのかちょっと考えていました。
私の場合、とにかく簡単な言葉でまず話したいが第1の目標なのですが、いつもいざとなるとなんだっけって考え、すぐに口が動かないものですから・・・ その一つの原因が今自分が音マネしてる言葉の意味が芯からわかっていないないのではないかと・・・ ということで
①まずタイトル (たとえば get を使って言う) とフレーズの和訳をみて自分で口にして正解を確かめる。ここで数回練習
② ①が正解したらCD聞いて和訳だけ見ながら音マネする。
というやり方でやってみています。どうなんでしょうかこんなやり方・・・ もしアドバイスありましたらお願いします。
A
『音まねレッスン』の本を使ってくださっていてありがとうございます。もう、3周目に入ったのですね。たくさん使ってくださっていて嬉しいです。
ひとつの練習方法をお知らせしておきますね。人にはそれぞれやり方というものがあると思いますので、ご自分にあった方法でかまわないんですよ。これは、あくまでも私が実際にやってきた方法です。
(1) まず日本語訳を読んでしまいます
こうすることによって、これから自分が話すことの内容を理解します。
(2) 英文を聴く
聴こえてきた通りに真似してみる。
(3) とにかく真似る、意味がわからなくても真似てみる
(4) テキストで英文チェック
このときに、十分真似ができていないと、英文を見たとたんに自分の今まで知っていた発音に戻ってしまうことがあります。意味がわかろうがわかるまいが、とにかく音声と同じになるまで真似する、ということは、既成概念にとらわれないためと、自分の今まで知っていた音を一旦忘れるという意味合いもあるのです。
例えば、耳で 「アイ ライケッ」 (I like it.) ときれいに発音していた人が文字を見たとたんに、「アイ ライク イット」 となってしまうことがあります。せっかく 「ア リロビッ」 (a little bit) と発音していた人が、「ア リトル ビット」 となってしまうのはとても残念なことなのです。
(5) 知らない単語が出てきたら、辞書でチェック、自分に納得させる
意味がわかろうがわかるまいがとにかく「音まね」と言ってきましたが、そうは言っても語彙を増やしていくには、やはり地道な努力はちょっとは必要。知らない単語が出てきたら立ち止まって辞書を引き、納得する、という作業は必要です。面倒くさがらずにやりましょう。
完璧に覚えるまでやる必要はありません。大事な言い回し、良く使われる単語は繰り返し出てきます。何度でも忘れて、何度でも辞書をひけば、そのうちわかるようになります。
(6) また「真似」をする
イントネーション、リズム、スピードが同じになるまで練習。
(7) 頭の中に絵を描く
この部分、意外と大事なポイントです。
英語を声に出すときは、文字は思い浮かべません。絵を思い浮かべます。脳の中に映像をえがくということです。頭の中に、映画の一場面を思い浮かべるのです。主人公はもちろん、あなたです。
例えば、Can I borrow your pen? (音まね P.152 より)というセンテンスを練習するときは、自分シアターを脳の中に作って、誰かにペンを借りようとしている自分の姿を想像しながら口に出します。
I'm afraid I can't go. (音まね P.102より)
誰かに誘われたのに残念ながら行けない、ああ本当は行きたいのになあと考えている自分の姿を想像しながら、残念という気持ちを込めて練習。
Why don't you take a break? (音まね P.124より)
根を詰めて仕事をしている同僚を気遣い、声をかけてあげる場面を想像して練習。
こんなことの繰り返しです。やっていることはとてもシンプルです。理想をいえば、ひとつのセンテンスが口から出る瞬間には、モデル音声の声優さんがどんな声のトーンで、どんなスピードで話していたか脳の中で音声が再生されるようだといいですね。
私の生徒さんで、脳の中で音声が再生されるとともに、センテンスが自然に口がついて出てくるまで練習し尽した人がいます。
英語を口から出してモデル音声をとにかくひたすら真似するという作業、英語学習のどこかでは必ず必要になります。これなくしては、話せるようにならないと思っています。でも、肩の力は抜きつつ、スラッと言えたらガッツポーズ!で先に進んでくださいね。上手に言えないところは完璧になるまで待つ必要はなく、ある程度飛ばしてしまい、上手に言えた部分だけにうっとりする、ということもしてくださいね。
2011年11月24日 (木)
Q
疑問文のセンテンスの時は自分で答えを考えて 返事をする練習をしています。 でも簡単な質問にもすぐ答えるのは難しいです。 特に Aren't you ~? Don't you ~? にはてこずっています。 アドバイスいただければうれしいです。
A
私も最初の頃は、良く混乱しました。
一緒に来ないの?
うん、ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
うん、知らないよ。
「うん」のところは Yes と考えてしまいがち。英語では Do you ~ で聞かれようが、Don't you ~ で聞かれようが事実がネガティヴなであれば No で答え始めます。
ところが慣れないうちは、ついつい「あれれ?どっちで始まるんだっけな?」 と迷ってしまいます。迷ってしまうのは当然です。日本語の特性がそうさせるのですから。うまくとっさに答えられない自分を責めてはいけません。
ま、間違ってもしょうがないか!
まずはこう思うことです。不思議なもので、「間違ったらどうしよう」とか「上手に話さなくっちゃ」と思っているときは、固くなってうまく答えが出てこないのに、「ま、いいか!」と思った瞬間に意外と言葉って出てくるものなのです。
間違ってしまったら、あっはっは!と自分の間違いを笑い飛ばして修正すればいいだけのことです。
Do you know who he is? (彼が誰だか知っている?)
No, I don't. (ううん、知らない。)
Don't you know who he is? (彼が誰だか知らないの?)
No, I don't. (ううん、知らない。)
Are you coming with us? (一緒に来る?)
No, I'm afraid I can't. (ううん、ごめん、行けない。)
Aren't you coming with us? (一緒に来ないの?)
No, I'm afraid I can't. (ううん、ごめん、行けない。)
ちょっと上級者になったら
I'd love to but I can't. I will have to go to some other place.
(ぜひ行きたいんだけどね。ちょっと他に行かなきゃいけないところがあってダメなの。)
なんて答えられたらカッコ良いですねえ~。
日本語の考え方を普段から変えてみるというのはいかがですか?
例えば、
一緒に来ないの?
ううん、ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
ううん、知らないよ。
これが無理な場合は、思い切って、Yes, No の部分はカットしてから答え始めるというのもアリです。
一緒に来ないの?
ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
知らないよ。
あとは、やっぱり練習あるのみですかね?
たくさん練習して、たくさん失敗しながら自分のものにしていきませんか?
2011年11月 6日 (日)
Q
乗り継ぎ先のデトロイトで、入国審査・税関を行ったのですが、入国審査に時間がかかり、更に、税関のところで、すごい人の列が・・・ いつもは、全く混んでなく、すんなり乗り継ぎができるのですが、今年はすごかった・・・
で、乗り継ぎの時間が、本当になくなってきたので、係員の方に、それを説明して、先に通してもらおうと思ったのですが、とっさに、その英語が出てこなくて・・・ こんなとき、どのように言ったら良いのでしょうか?
A
ご質問ありがとうございます。アメリカ人に状況を説明して、どんな言い方ができる?と聞いてみました。下記のような例をあげてくれましたので、ご紹介します。
I'm sorry, but I have a connecting flight at 12:35 and I am afraid I might miss it. Can you help me?
(すみません、12時35分の乗り継ぎ便があるのですが、乗り遅れそうなのです。手を貸していただけますか?)
My flight was delayed and my connection is at 12:35. Is there anything you can do?
(飛行機が遅れたのです。乗り継ぎ便が12時35分なの。何とかならないかしら?)
I realize that this isn't your problem, but we have a connecting flight that leaves at 12:35. Is there any possibility that we can get through customs a little faster?
(お手数をおかけして申し訳ありませんが、12時35分の乗り継ぎ便に乗らないといけないのです。税関を早く通り抜けられないでしょうか?)
I'm sorry to bother you, but I am worried that we might miss our connecting flight at 12:35. Is there anything that can be done?
(ご面倒をおかけして申し訳ありません。12時35分の乗り継ぎ便に遅れそうで心配なのです。何か手はないかしら?)
Excuse me, we were on the (Delta, JAL, American, United) flight that was delayed and we are a little worried that we might miss our connecting flight at 12:35. Is there someone I could speak to about this?
(すみません、[デルタ、日本航空、アメリカン航空、ユナイテッドの] 飛行機に乗っていたのですが、到着が遅れたのです。12時35分の乗り継ぎ便に遅れそうで心配なのですが、どなたに相談したらいいかしら?)
日本語訳は私が適当につけてみました。直訳はしていません。ニュアンスをくんで訳してみましたが、皆さんの感性で訳してみてくださいね。
英文を見ただけで、私には無理!って思わないでくださいね。よーく観察してみると、そんなに難しい単語は使っていませんよ。それに、Excuse me. や Can you help me? などの表現はもうすでに身についていると思います。
connection = 乗り継ぎ、接続
connection flight = 乗り継ぎ便、接続便
miss = 乗り遅れる
上記がキーワードかなと思われますので、大事な単語だけしっかりと出てくれば大丈夫です!チケットを見せながら
Excuse me. I don't want to miss my connection. Can you help me?
くらい言えれば十分だと思いますがいかがでしょうか?
もし、仮に "Hey lady, not my problem. Get back in line!" (そんなの知ったこっちゃないね。列に並びな!) という返事が返ってきても撃沈することなく、「ヤッタ!私の英語通じた!」と思って、別の人でトライしてみましょうね。(^0^)
2011年11月 4日 (金)
読者からの Q&A コーナーです。ハロウィンは10月31日でしたが、ハロウィンのときに限らず、日常の生活でも使えそうなフレーズがありますよ。読んでみてくださいね。
Q
ハロウィーンパーティーをしました。「Trick or treat!」と元気に言われた時、私は「OK, I'll treat you!」と言いましたが、あまりしっくりこないような気もしました。こんな時の応答として「Happy Halloween」や「Here you are」と言ってお菓子を渡したりする他にバリエーションがあれば教えて頂けますか?
A
アメリカ人の先生に聞いてみました。
ハロウィーンのときに、子供たちが Trick or treat! とやってきたら何と答えたらいいの?
もちろん、Happy Halloween! と言ったり、Here you are. と言いながらキャンディーやお菓子をあげるのは大正解です。次のようなバリエーションはいかがですか?
Have some candy. (キャンディー、どうぞ)
One for you, one for you and one for you. (はい、ひとつあなたに。あなたにもひとつ。はい君にもひとつね。)
Take a handful. (ひとつかみどうぞ)
もし、あなたが外国に住んでいて、日本のおせんべいをあげるようなときは
This is Japanese rice cracker. Do you know it?
(これ、日本のおせんべいよ。知ってる?)
なんて言いながらあげるのはどうでしょう?
あとは、身に着けていコスチュームを褒めてあげるなんてどうですか?
Oh, you look nice! (まあ、素敵ね)
Nice costume! (いい衣装ねえ)
I like your hat. (君の帽子、いいねえ)
You look scary tonight. (怖そう!)
Oh, you are mummy. (ミイラね)
Aren't we pretty tonight? (私たち、今夜はきれいじゃない?)
You are such a pretty princess. (きれいなお姫様ねえ)
そのあと、次のように言って送り出してあげるといいのかもしれませんね。
Have fun!
Nice evening!
Have a wonderful night!
使っているフレーズはどれも単語を数個並べた簡単なものですが、これをとっさに出せる人って結構ネイティヴに近いですよね。
あ、そうそう、ハロウィンの日にアメリカ人の友人がおもしろい YouTube のサイトを教えてくれました。ハロウィンライトショーです。お家に飾られたライトが、ロックの音楽に合わせてキラキラ、まるでダンスをしているようです。ジャコランタンも歌を歌っているみたい。誰がこんなことを考えるのかしら?4分間のショーをお楽しみください。
Halloween Light Show 2011 - Party Rock Anthem
ご質問、ありがとうございました。他にも良い表現があったら皆さん、教えてくださいね。
2011年10月31日 (月)
読者からの Q & A コーナーです。私も勉強になります。ありがとうございます。
Q
I'd like to try this shirt on?
と
Can I try on this shirt?
という2つのセンテンスがありますが、try ~ on と言う場合と try on ~ という場合の違いがわかりません。
A
try this shirt on
try on this shirt
の違いですね?
どうして上では、this shirt が try と on の間に挟まっているのに、下では、thy on の後ろに this shirt が来ているのか?ということですよね?
結論: どちらでも正解です。
ただし、this shirt の部分が代名詞の it になったとしたら、try it on とは言いますが、try on it とは言いません。
try this shirt on → 〇
try on this shirt → 〇
try it on → 〇
try on it → X
これは文法事項の決まりで、句動詞 (Phrasal Verbs) の目的語が代名詞である場合には、「句動詞を構成する動詞と副詞の間」にしか目的語は置けない、というルールがあるからです。
つまり、この場合は、句動詞が try on
try = 動詞
on = 副詞
の間に it や them の代名詞が来る場合には真ん中にしか挟めないのです。
その他によく使う例として、誰かを迎えに行くという場合の pick up
I'm going to pick up Betty at the station. → 〇
I'm going to pick Betty up at the station. → 〇
I'm going to pick her up at the station. → 〇
I'm going to pick up her at the station. → X
となります。句動詞については Wikipedia にも説明がありました。ご参考になさってみてください。
参考サイト: 句動詞について
2011年10月30日 (日)
皆さん、こんにちは。読者からの Q & A コーナーです。
Q
How about ~
Why don't we ~
の違いは?
How about going to a movie? を
Why don't we go to a movie? と言うことはできないのですか?
A
結論から言ってしまうと、どちらも正解です。どちらの言い方をしてもかまいません。
日本語でもあるじゃないですか?
「映画に行くっていうのはどう?」
「映画を観に行かない?」
の違いのようなものです。
厳密にいうと、
How about going to a movie? (映画に行くっていうのはどう?)
他にもチョイスがあって、映画にする?それともどこかドライブに行く?それともショッピング?と考える中で、「映画っていうのはどうだい?」と提案しているのかもしれません。相手が、「いや映画じゃなくてドライブにしようよ」、と言ったら、そちらにしてもいいし、いくつかのチョイスがある中で、これはどうよ?と提案しているのでしょう。
Why don't we go to a movie? (映画に行かない?)
こちらは、話し手のファーストチョイスが映画なのでしょう。いろいろある中でも、この人は、映画に行きたいのです。結果的に相手の人が、「えぇ~!映画じゃなくてドライブは?」と言えば、そちらに変える可能性はあります。
あ、このときの、「えぇ~!映画じゃなくてドライブは?」と言いたいときは、
How about going to a movie? という言い方になりますね。
これでニュアンスの違い、いくらかおわかりになりましたでしょうか?
ただし、私には学術的なバックグランドがありません。どなたか文法や表現に詳しい方がいらして、上記の私の説明が間違っている場合は教えていただけますか?私は、さまざまな会話をしていく中で、上記の説明を自分なりに考えただけですので、間違っている可能性もありです。皆さん、助けてくださいね。
明日のブログは、下記のご質問に対し、私なりの考えを書いてみます。
-----------------------------------------------------------
I'd like to try these shoes on? と Can I try on this shirt? という2つのセンテンスがありますが、try ~ on, と言う場合と try on ~ と言う場合の違いがわかりません。
-----------------------------------------------------------
2011年10月22日 (土)
久しぶりに、読者からの Q&A です。このお便り、かなり前にいただいていたのに、すっかりお返事が遅くなってしまいました。申し訳ありません。
======================================
Q
英語学習の継続、意味があるのだろうか?
私自身は、学生時代は英語を専攻しその後、アメリカでも二年間TESOLを学ぶ機会を得ました。英語を使う仕事を数年した後、出産を機に退職し専業主婦となり、十五年ほど英語から離れた生活をしていました。
今再び、やりなおし英語を始めたところです。
久しぶりの英語はとても新鮮で、佐奈恵さんとの出会いにより英語学習はいっそう楽しいものになっています。
ただ一方で、ある悩みがついてまわります。
働いていた若い時期にある難病を発症しました。産後病状が悪化し完治が難しいため、育児をしながら無理をせずどうにかこれまで過ごしてきました。
佐奈恵さんのメッセージは、自分の人生が変わってくる等、気持ちを明るく前向きにさせてくれるものばかりでいつも感謝しています。
TFG などの紹介や、英語講師をされている方も登場されたり、皆さん明るい未来に向けて努力されています。そういう皆さんの姿を、時折まぶしく感じながら拝読しています。
私の健康状態では、すでに身体の機能障害もあり疲労しやすく、外で自由に活動することは困難です。
英語学習しながらふと、将来誰かのために役に立てるわけでもなく自己満足にすぎないのではないか、学習を継続していく意味があるのか等、ネガティブな思いにかられます。
私のような場合、どのように英語に向き合ってゆけばよいものでしょうか。
佐奈恵さんのお考えをお聞かせ頂ければ、大変ありがたく思います。
A
意味はあります!
お便りありがとうございます。
アメリカで TESOL (Teaching of English to Speakers of Other Languages) の資格をお取りになったのですね。すごいなあ~。うらやましいです。
私には、輝かしいバックグランドもないし、立派な資格があるわけでもないので、そんな資格をお持ちの方には、単純に羨望の念を抱いてしまいます。
でも、お気持ちが痛いほどよくわかります。留学もしている、資格も持っている、でも働けない!その矛盾と葛藤をどうしたら良いかわからず苦しんでいるのですね。
今は人生の岐路にいる
そう思いませんか?特に女性は出産を境に大きな環境の変化が訪れます。実は、私はね......、ここだけの話、育児期間中、とても孤独を感じていました。子供たちは可愛らしかったし、フルタイムマザーになったことに後悔はなかったけれど、外で働いている女性が羨ましかった。何だかまぶしく見えました。そして、どんどんと社会から取り残されていってしまうような焦りのようなものを感じていました。
だから英語の勉強に走ったのかもしれません。英語の勉強をしているときは楽しかった。違う自分がそこに存在しているようで、いつかは英語を話せるようにる自分を空想をしては夢をみていました。夢を見ている瞬間が楽しくて、どんどん勉強にのめり込んでいきました。
英語の学習を継続は、とても大変なことです。英語に対する憧れは持っていても、なかなか続けることができない。だから、なかなか話せるようになれない人が多いのだと思います。
でも、英語をずっと学習し続けてきた今だからいえることがあります。英語はあなたを裏切らないのです。勉強すれば、勉強をした分だけはきちんと自分にかえってくるようになっています。
その反面、限界があるのも事実です。私はどんなに逆立ちしても、英文科卒の人や輝かしい学歴や資格を持った人にはかないません。留学を経験したことがある人にもかないません。
でも、自分ができる範囲の中で喜びをみつけ、前を向いて歩くことを学んできました。それは英語が教えてくれた副産物でもあります。そして、輝かしい王冠をきらめかせている人を見ても、羨ましく思うことはあっても、妬ましく感じることはこれっぽっちもなく、素直にその人の輝きを褒め称え、一緒に喜べる自分が今はいます。
そんな自分を誇りにも思います。
ご自分を好きになること、そんなところから始めてみるのはいかがでしょう?
あなただって、出来る範囲の中で頑張っているんですよ。すごいことじゃありませんか?英語学習、この先に何が待ち受けているかはわからないけれど、それでも続けるって、それだけで立派なことではありませんか?自己満足じゃいけませんか?同じように、難病を抱えたり、無理を承知でそれでも頑張って継続している人たちに、夢とモチベーションを与えることができるのではありませんか?
歴史が好きで勉強している人は、それを他人に知らしめるために勉強しているのでしょうか?歴史の知識をどこかで披露したくて学んでいるのでしょうか?陶芸を焼いている人は売るために焼いているのでしょうか?芸術家として認められたくて作品を作り続けているのでしょうか?
もちろんビジネスにつなげたいと思っている人もいるでしょうが、大抵の場合は、そこに没頭している自分が好きだから、心の安らぎを求めて続けているのではないでしょうか?
自分の存在価値は自分で作りだすのです。英語の勉強は誰も手伝ってくれない。英語が話せるようにさせてくれるのは、英会話スクールでも英会話の先生でもありません。あなた自身です。それを継続しているって、それだけであなたは輝いている、そうは思いませんか?そこに意味を見出すことはそんなに難しいことではないと思いますが、いかがでしょう?
2011年8月 2日 (火)
読者からの質問コーナーです。お返事がかなり遅くなってしまいました。申し訳ありません!
Q
話したい英語、どうやって準備するの?
英語サークルにこの間初めて行った時に、何でもいいから何か話してとか言われて思いっきり貝になってしまいました。自己紹介すらまともにできません。川本さんの教えて下さる通り、テキストはラジオ講座だけにするつもりなのですが、サークルに行った時に話す英語は、どのように準備していけば良いのでしょうか。まだ始めたばかりなので、ラジオ講座のテキストから自分のことを話す内容は見つかりません。川本さんはラジオ講座のテキストだけで、サークルのときはどのように対処されていましたか?
A
最初の数ヶ月、私も貝でした
私が英語サークルに通い始めたころ、私も貝でした。ただ行って、黙って 2時間、ひたすらに他の人が話す英語に圧倒されているだけでした。これではダメだ、何か話そうと自分で準備をしてから出かけるようになりました。
三行英語のすすめ
さて、何を準備したか!?最初は思いっきり簡単な英語だけを並べました。
I went to Tokyo. I saw a movie. it was fun.
これでおしまいです。人の会話を聞きながら、言葉をはさんだり、ネイティヴの質問に答えたりするのは、無理、無理!ならば、自分の言いたいことだけを勝手に言っておしまいにしようと思ったのです。とにかく発言するぞ!みんなの会話が始まってしまうと、もうついていけないから、申し訳ないけれど、私が初めに口火を切らせてもらおう、と決心しました。一番に声をあげてしまえば、他の人の話題についていかなくでもいいのです。私が口火をきると、あとは適当に他のひとが上手に自分の英語を組み立てて話を続けてくれます。私は、この三行英語を話終わったら、あとは知らん顔。2時間のなかで、たった三行だけれど、まったく話さないよりはまし。そんなところからスタートしました。
英借文のすすめ
以前もお話ししたかと思うのですが、当時の私は、自分で英語を作るなんて無理無理!それならば、英語を盗んで使おうと、すでに出来上がっている英文の切り貼りをするようになりました。NHKのテキストで毎日練習しながら、「あ!これは使えそう。」「あ!この表現、次にサークルに行ったときに使ってみよう!」 そんなことを意識しながら練習するようになりました。
そして少し無理があってもテキストのあっちのセンテンスとこっちのセンテンスをつなげて自分の話を作るようにしました。つまり、自分の話から英文を作るのではなく、すでに出来上がっている英文を拾い集めて、自分の話をでっちあげるとでもいいましょうか。(ちょっと言葉が悪いですね。) 例えば、次の文、ご覧になってみてください。
I have a cat. He loves to snuggle. He's frisky. But he's got sharp claws. He jumped on my lap yesterday and climbed up my sweater. I found a hole in the sweater later.
(猫を飼っているんだけれど、体をすり寄せるのが大好きな猫でね、よくじゃれるのよ。でも爪が鋭くてね。きのうなんて私の膝に飛び乗ってきて、セーターによじ登ってきたの。セーターに穴があいてるのをあとで発見したわ。)
上記の文章は、NHKラジオ英会話8月号(P.22)を使って無理やり作ったストーリーです。テキストをお持ちの方は確認してみてくださいな。
もうひとつ、こちらは、「英語5分間トレーニング」8月号、P.29 から。
A friend of mine got a new job. The pay isn't great. But it's an excellent opportunity for her. She finally get to use her artistic talents. So it's a step toward her future.
(友達が新しい仕事についたばかりなの。給料はよくないけど、彼女にとってはすばらしい機会。ようやく彼女の芸術の才能が使えるようになるわ。だから、将来の一歩なの。)
テキストをお持ちの方はよくわかると思うのですが、ほんのちょこっと変えただけで、ほとんどテキストのまる写し、あるいは寄せ集めで文章を作っているのです。そうして、まるで自分に関係しているようなふりをして英語を話すのです。話終わったら、あとは知らん顔。あとは勝手にここから話を膨らませていって皆さんで会話してねえ~。私の今日のノルマはおしまいよー。といったようなことを続けていました。
ただし、これをやるには、日ごろからアンテナを立てて練習すること。使えそうな表現にはアンダーラインを引いて徹底的に口から出しておく。サークルがあるまでの一週間、テキストのあっちこっちをひっくり返して、センテンスをジグゾパズルのように組み立ててみる、なんてことをやっていました。つまり、ほんの20秒、30秒話すために、まるまる一週間かけて準備をしていました。
発表するとき、ノートは見ない
ノートに自分のストーリーを書き出してみたら、あとは、ひたすらに音声を思い出し、口から出して練習します。本番(公民館のサークル)では、ノートは読みません。ノートに目を落としながら読んだのでは意味がないので、スラスラと言えるようになるまで、練習してからのぞみました。
途中で先生が話を突っ込んで来ようものなら、もう頭の中は真っ白です。何しろ、でっちあげてきたストーリーですし、順番にセンテンスを口が覚えているだけなので、途中で会話がストップすると、もうわからなくなってしまうのです。サークルの中の友人が、「さなえが必死に覚えてきたんだから、途中で口を挟まないで、黙って最後まで聞いてやってよ。」なんて先生に言ってくれることもありました。
そうこうしているうちに、知らない間に、簡単な話なら自分でできるようになったり、先生が途中で口を挟んできても受け答えができるようになっていました。ただし、そこに到達するまでに、4年、5年はかかっていたと思います。毎日、この訓練を続けて5年ですから、かなり進歩はのろかったかもしれません。皆さんなら、もっと早くそこまで到達できると思いますよ。
自分に使える簡単な英語だけで話す
それと、もうひとつ気を付けていることがあります。難しい単語は使いません。あくまでも自分にわかる範囲の簡単な言葉だけつなげて話すようにしています。難しい日本語を頭に置いてしまうと、もう話すことが難しくなってしまうので、もし、日本語が頭に浮かんできたら、幼稚園児に話しかけるような簡単な日本語に直してみます。そうすると意外と英語が出てくるものです。
英会話マスターは、「少しずつ」、そして「毎日」がキーとなるようですね。一緒に続けていきましょう。
2011年7月12日 (火)
いただいていたメール、ご質問、一気にアップです。皆さん、おまたせしてしまって申し訳ありませんでした。
-----------------------------
Q
覚えたと思った英語、すぐに忘れてしまって不安
1年間 「基礎英語3」 を勉強し続け、4月から「ラジオ英会話」に挑戦しています。「基礎英語3」 も 4月から内容が変わりましたが、面白いので、引き続き聴いています。
今、現在の主な勉強法は、朝の通勤電車で、「基礎英語3」、喫茶店に寄って 「ラジオ英会話」 を聴きます。
職場までの10分ほどは、ラジオ英会話の Apply It! の重要表現をぶつぶつとつぶやきながら歩いています。(スペシャルウィークの週は、単語のキクタンの文章を 2、3単語と一緒に例文をぶつぶつと)
帰りの電車では、「ラジオ英会話」を聴いています。(時々睡眠学習の時もありますが) 「基礎英語3」 は、内容を確認するために聴いているので、あまり繰り返しは聴きません。「ラジオ英会話」 は、時間があれば何度も何度も。乗り気でない時は、「キクタン」の文章の穴埋めなどをやります。
こんなにやっていても、前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、ホントに出来るようになるのか、独習で行っているのでとても不安です。
先生はテキスト一つに絞ったほうがいいとおっしゃっていましたので、絞るべきなのか。このままでいいのか、アドバイスお願いします。
A
忘れちゃっていいんですよ
朝、出社前に喫茶店に寄って勉強なさっていらっしゃるようですね。すごい!
1年間、「基礎英語3」 を聴き続けたなんて、それだけで立派です。しかも内容がおもしろく感じるまでに上達なさっているのですね。今はそれを楽しみながら、確認の意味で聞いている。ここまでくれば、「基礎3」 は、そのまま聞き流し状態で大丈夫です。
さて、本題
「メインの教材は1本に絞る。余裕が出てきらたらサブを追加」 というのが一番良いようです。
「前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、このまま続けていていいのだろうかと不安」
とのことですが、私の回答は......
忘れちゃってかまいません!
大人になってからの英語学習で大事なことは、覚えることではありません。繰り返し、練習することです。大事な表現や言い回しは、長くやっていると、あちらこちらに繰り返し出てくるようになっています。だから覚えることよりも、モデル音声と同じように言えるようになったかどうかのほうが大事なのです。
ここをクリアしないと、つまり、モデル音声と同じように言えるようにしないうちに先に進もうとすると、いつまでたってもポンポンとリズミカルに会話することはできません。つまり、脳で、「うぅ~ん、と何て言うんだったかな?」 とセンテンスを思い出すのではなく、反射的にポンと返せるくらいまで、口の筋肉に叩き込むことのほうが、最初の段階では大事なのです。
ここで、皆さん、一旦頭を整理してみましょうか。
今まで私たちが学校で習ってきた 「英語」 と 「英会話」 は全く違うものです。大人になってから英語学習を始めた人は、きっと、英語ができるようになりたいのではなく、英語を使って 「会話がしたい」 のだと思いますが、いかがでしょうか?学校で長いこと、英語を勉強してきたけれど、どうして英語が話せないのだろう?って歯がゆく思い、また勉強を始めたわけですよね?
英語が話せるようにならなかった、その答えは簡単なのです。
英語を口から出して練習してこなかったからです。今まで、試験の点数と取るために 「覚える英語」 にフォーカスしてきたために、その呪縛から解けないでいるのです。覚えないと何か自分がいけないことをしているような罪悪感にとらわれ、自分を責めてします。「あぁ~、どうして覚えられないんだろう!」 って。
1日の練習で、モデル音声がうまく繰返せるようになったら、その日の練習はおしまい。「ラジオ英会話」 のテキストをお使いなら、ダイアログの音声をスラスラと繰返せるようになったらおしまいにしてしまってかまいません。
ここでのポイント!ダイアログを覚えるのではありません。ワンセンテンスを流し、音声をとめ、聴こえてきた音声をそっくりそのまま繰返してみるのです。その結果、センテンスを覚えていてもいなくてもかまいません。上手に言えるようになる頃には、実は音声の背景にある音響効果までも鳴り響いているはずです。そのくらい聴き込むのがポイントです。
大抵の人は、これを1日でやりこなすだけでヘトヘトになるはずなのです。もし、余力があれば 「基礎3」 の聞き流しでもいいですし、「キクタン」 の利用などで補足学習するのは大いに賛成です。
この繰り返しで私は話せるようになってきました。そして、私の場合、少しはまともに会話らしきことができるようになるまでに10年かかっていると思います。10年同じことを繰り返すと、いくらか形になるようですよ。
はあ~、10年もやらないと英語って話せるようにならないのかあ~。
って、がっかりしていませんか?いいえ、きっと皆さんならもっと早く話せるようになると思いますよ。ただ、数年で 「英語が話せるようにならない」 とご自分を責めないで欲しいのです。英会話習得には長い年月がかかるのですから。
2011年7月11日 (月)
Q
英語を声に出して練習するときの注意点は?
ラジオ英会話での音読を初めてまだ2カ月です。私は以前、発音記号の音の出し方を習ったことがありまして、舌の位置や唇の動き、リエゾンなどを一通り学びました。カタカナ英語が、少しはマシな発音に変わったので収穫はありました。
そこで、今回ラジオ英会話の音読をする際に、予め発音記号を単語の下にサッと書き、音を聞きながら、発音やリエゾンに気をつけて音読をしているのですが、川本さんの本をよく読んでみると、とにかく聞こえたとおりに声を出す、と書かれていたので、もしや私はまた間違えたことをしているのかな、と心配になってしまいました。
ただ、私は聞こえたとおりに声をだしても、どうしてもカタカナ英語のようになってしまいます。じっくり発音記号を見てその通りに発音をするとテキストの音源に少しは近付くので、時には鏡を見ながら舌の位置とか唇などを結構意識して音読してます。
ネイティブに近い音を出せると気分も良いです。何か気をつけることはあるでしょうか。本当はテキストを見ないでシャドウイングをスラッと出来るようにしたいです。よろしくお願い致します。
A
リズム、イントネーションを真似る
音声学を勉強してきた人は、発音記号と口の開け方、舌の位置の関係などをはっきりと理解しているようです。ご質問者の方も、それがよくわかっていらっしゃるようですね。素晴らしいです。
私は素人あがりなので、発音記号はそんなに詳しくありません。英語が少し話せるようになってから本を読みあさって勉強しました。一番最初にやったことは、やはり、音声を聴いての「まね」でした。聴こえてきたとおりに音を出してみます。
音を限りなくネイティヴに近づけるためには、特に口の形や舌の位置、舌の使い方を注意しなければいけないものがあります。それは、TH, R, F, V などが代表的なものです。あとは、次のようなことに注意すると、限りなくネイティヴ音に近づくはずです。
・ 音と音のつながり
・ 音の波、上がったり下がったりする音
・ スピード
・ リズム
・ 間の取りかた
この練習をするためには、比較的簡単なセンテンスを使って練習をするといいと思います。長文や難しい文章は要りません。
実は、日常生活に直結して、すぐに使えるごくごく簡単なフレーズばかりを集めたセンテンス集を盛り込んだ新刊が夏に出ます。
『ゼロから驚くほど話せる!英会話音まねレッスン』
旺文社さんから8月中旬発売の予定です。カバーが出来上がってきましたので、近いうちに皆さんにご紹介しますね。この本の中に音まねの仕方を比較的細かく書いたつもりです。読んでいただけると嬉しいです。
そういえば、先日、スクールに通ってきている子どもたちと接していて思ったことがあるのです。私がアメリカ人の講師に向かって、「ちょっと一瞬外に出てくるけど、私がいない間、もし電話がなったら、留守電にしておくから出なくていいわよ」 というつもりで
You don't have to pick up the phone.
と言ったら、小学校1年生の男の子が、私のせりふを真似するのです。この小学生、英語を始めたのは春から。ですので、もちろんすべてのせりふは言えません。でも、この子は、私が話す英語の速さ、ピッチ、イントネーション、リズムをすべて真似しているのです。つまり......、ちょっと文字では表せないのですが、
ユードン ハフ ピッタタッタター
というような感じで、このせりふの長さの中に彼なりに聞こえてきた音を自分の言葉で納めているのです。これを聞いたときに、コレ! 絶対コレ! この子、絶対英語がうまくなる。やっぱり単語で教えるのはヤメ。いきなりセンテンスで教えよう!と思ったのでした。
大人の学習者も、この方法でやったら絶対上手になるのです。たぶん、大人だったら、「ユードン」 の部分を言って、あれ?何だったかな?と文字を確認したくなってしまうんですよね。それでスピードが落ちて、
ユー ドント ハフ トゥー ピック アップ
と始めてしまうんだなあ~。それをやめてリズムに乗ったらいいのに......、と考えていました。イントネーション、リズム、スピードをそっくりに真似する、そんな練習してみてくださいね。
2011年7月 9日 (土)
嬉しいお便りをいただきましたので、ご本人の了解を得て掲載させていただきます。
--------------------------
英会話が出来るようになりたいと思ってからどの位の時間を無駄に過ごしてしまったでしょうか......。
川本さんの本に出会うまでありとあらゆる英語本に手を出しましたが、どれも三日坊主でした。
川本さんの事を知ったのはTHE21という雑誌でした。それを読んだ瞬間、私が求めていたものはコレだ!!とすごく感銘しました。
まもなく2歳になる子供がいる中での勉強時間の確保は難しいです。川本さんのように4時起床とまでは行きませんが、5時起床でがんばっています。
しかし、子供も一緒に目覚めてしまう日々が続いていますが......。子供が幼稚園に行くまでの2年弱で勉強癖をつけて、子供が幼稚園に行くようになったら耳には常にイヤホンの状態で頑張りたいと思います(笑)。
自分の為にと思っていた英会話。今はそれにプラスして、我が子にとって英会話が普通の環境を目指します。
この決意を忘れないように本日メール致しました。
===================================================
お便りありがとうございます。小さなお子さんを育てながら、自分の時間を見つけ、勉強なさっているのですね。育児期間中は、とにかく自分の時間は皆無のようなもの。夜も疲れてぐったりしてしまうでしょうに、そんな中でさえも、目標をもって学習しているなんて、素晴らしいではありませんか?お子さんが幼稚園に行くまでの2年間で 「勉強癖をつける」 っていうところがいいですね。しっかりと地に足がついているのが伝わってきます。そして、その決心の堅さも。
そうですよね。英語学習って時間がかかりますものね。よく、「3ヶ月~半年で英語が話せるようになりたいんです」 ってスクールに飛び込んでくる人もいますが、私は、はっきりと言ってしまいます。「半年では無理ですっ!」 って。そんなにはっきり断言してしまうスクールオーナーもどうよ、と自分で思いますが、でもそれが現実ではありませんか?
どんなにお金をかけても、どんなに強く願っても、それだけでは英語は話せるようになりません。自分でしっかりと練習しないと。そして 「毎日」 というのがキーなんですよね。
私は人よりは歩みがのろい分、他のひとが1年でできることを 3年でやろと決心しました。毎日英語を口から出して、毎日必死になって、3年たったころ、やっと赤ちゃんのバブバブ言葉が出始めました。会話らしくなってきたのは、それからさらに 3年はかかっていると思います。
本を読んでくださってありがとうございます。PHPの雑誌 「TFH21」 を読んでくださったのですね。2010年9月号に掲載させていただいたら、反響が強かったらしく、2011年2月発売の号で再度掲載となりました。
「THE21」 は記事を書いたライターさんが非常に優秀です。普通の人が、普通以上にみえますもの。私は、どこにでもいるごく普通のオバサン、輝かしいバックグランドも学歴もなく、英会話力ゼロ。英会話学校に通うお金すらなかったところかのスタートが、皆さんに共感していただけるのでしょうか?
使ってきた教材はNHKの英語講座のみ。やってきたことは、ともてシンプル。とにかく口をもごもご動かして練習。毎日、何かにとりつかれたかのようにブツブツ。
今でもママチャリをこいでスーパーに出かけ、安売りの服を買い、中年太りに悩む、どこにでもいる人なのです。でも、今年は特にいろいろな雑誌が取り上げてくれたせいか、あちらこちらで声をかけられるようになりました。
先日マッサージに行ったら、担当してくれた人が、
「あの~、ひょっとしてあの川本さんですよね。僕、本持ってます。」
と言ってくださいました。ブログも読んでますって......。 ドキッ!
クリーニング屋さんに行ったら、受付のお姉さんが
「雑誌、見たでぇ!」「あれ?バレた?」「もお、知っている人の顔があったんでびっくりしたで!」
スーパーではレジの人が
「雑誌、読みました。」
喫茶店に入れば、常連客の人が寄ってきて
「この間、雑誌に出てましたよねえ~。」
あげくのはてには、地方に住む息子がメールしてきて
「俺の友達が、あんたさんのこと雑誌で見つけたって言ってたで。何に載ったん?」
あぁ~、世の中、悪いことはできませんねえ。
英語にはまって、ただひらすらにひとつのことに専念してきただけです。ごく数年で見事に英語の階段をかけ上ってしまう人もいる中、私は20年近くかかっちゃいました。まだ極めていません。半人前です。
ディクテーション仲間やこのブログに書き込んでくださる皆さんの言葉を励みにこれからも学習を続けます。80歳になってもまだ同じことを続けているって素敵じゃありませんか?焦らず、長ぁ~く、英語と付き合っていきませんか?
2011年7月 8日 (金)
このお便り、かなり前にいただいていたのですが、お返事が今頃になってしまいました。申し訳ありません!!他にも Q&A いただいていますので、徐々に掲載させていただきますね。皆さん、更新が遅くなってしまってごめんなさい。
--------------------------------------------
Q 英語学習どこから手をつけたらいいのかわかりません
こんにちは、 先生と同い年の女性です。今年から独学でやり直し英語を始めました。時間までにラジオの前にいなければならないということがプレッシャーに感じるのと、録音機能が無い為にラジオ講座は使っておりません。
まずは話したいようになりたいのですが、あまりお金をかけずに済ませたい為、 使用している教材は20代前半に買って中途半端で終わっている英会話本です。
道案内や食事、買い物等、色々なトピックについて様々な表現が学べるのですが、なにせ発行が30年程前ですから、一部情報が古かったり、添付のカセットの会話は感情が無い棒読み状態で、聞いていても正直楽しくありません。その為、殆ど聞いておらず、音読の練習はしていても、リスニングはできておりません。
さらに、辞書は高校時代の物で、これも30年以上前の発行です。辞書を含め、古い教材には使用期限があり、思い切って買い換えた方がいいのでしょうか?
また、話す、聞く、読む、書くのスキルを均等に伸ばすことが大切だと聞きますが、この件について、先生はどのように思われるのでしょうか?一度に全てを勉強するのは相当に大変な気がするのですが、スキルをひとつずつ極めた方がいいのでしょうか?
冒頭でお話したような教材に関してだったり、勉強法に関してだったり、すでに壁にぶつかってしまったような感じです。おそらく、どんな教材でどのように勉強をしたらいいか、なかなか見出せないでいるのだと思います。経済的な理由から習いには行けませんし、仲間を見つけるまでに至ってもおりません。
A まずは小さな一歩から
話せるようになりたいのなら、口を使って練習
まず、話せるようになりたかったら口を使った練習が必要です。教材は古いものでもかまいません。まずは、お持ちの一冊をしっかり仕上げるつもりで集中すると良いと思います。
音声が棒読みで退屈だと感じるのなら、私なら、思い切って捨ててしまいます。自分が退屈だと思うものでは続かないからです。
話す訓練をするためには、音声は重要です。モデル音声を聴いて音をまねるという作業は欠かせません。「まね」が英会話練習における最初のスタートであるといっても過言ではないくらいです。
辞書は新しいものを
辞書は新しいものを購入したほうが良さそうです。言葉は生き物ですから年々変わったり、新しいものが増えたりします。ネット環境につなげるようですので、ネット上にあるものを利用してみてはいかがでしょうか?
英辞郎 は特にすぐれものです。英語を打ち込めば日本語の意味が、日本語を打ち込めば英語が出てきます。最新の言葉にも対応していますし、例文も豊富です。こんな辞書が無料で使えてしまうなんて信じられません。
また英英辞書では下記をよく利用します。
OneLook Dictionary Search
英単語を打ち込むと、ネット上にあるいろいろな辞書にジャンプすることができますので、辞書の読み比べができます。辞書によっては微妙に定義や言い回しが違っているので、英文を読む勉強になります。
いずれもネットにある辞書はインターネット接続さえあれば無料で使えるので有り難いです。
4技能を高めるには繰り返し
話す、聞く、読む、書くの4技能を高めるには、やはり繰り返しの練習と長い年月をかけての学習が必要です。私は、まず、「聴く→真似して口から出す」 という作業を、英語学習のはじめに取り込みました。徹底的な 「英文まね学習」 をし、聞く、話すを強化してきたのだと思います。
やがてディクテーションという訓練を学習の中に取り入れました。これは聴こえてきた英文を書き出すという作業です。これによってリスニング力が飛躍的に伸びたのと、「書く」 という力がついたと感じています。さらにディクテーションは文法力も伸ばすのだと気づいたのは、だいぶ後になってからです。文法力があると文章を完成させる力、聴こえてこない音を想像して汲み取る力が生まれます。
私が基本的にやってきたのは、聴いて、まねして、ディクテーション、この3つの作業だけです。
読み、書きについては、現在、強化法を見つけているところかもしれません。自分に興味のあることでないと続かないので、私は、e-mail を読んだり書いたりということに今は特化しています。ボランティア通訳などの仕事が非常に役にたっています。OJT, on-the-job-training みたいなものですかね?観光ガイドや姉妹都市交流事業の連絡係りのようなものをやらせていただいているので、海外から入っている英文を読み、理解し、翻訳し、さらには、先方に英文を書き、こちらの意図とすることを伝えるという作業をしながら強化しています。
つまり、4技能を伸ばすのは当たり前のことですが、とっても単純な作業の繰り返ししかないと思うのですが、いかがでしょうか?
◆ 話す → 英語をとにかく口から出す。モデル音声のまねをするのが一番。
◆ 聞く → 英語に耳を傾ける。ただし聞くだけではダメ。聴いたら口からまねして出すか書き出してみる。
◆ 読む → 英文を読む。自分に興味のある話題なら飽きない。
◆ 書く → 誰かにラブレターを書くなんていかがですか? あれ?そんなことできない?では、友人に英語で手紙を書くのです。書くことを強化したかったら、やはり書くしかありませんね。どうやって英文友達を探すかですって?今はインターネットという便利なツールがあるではありませんか。世界には日本のことを知りたがっている人、たくさんいると思いますよ。昔でいうならペンパル、文通友達とでもいうのでしょうか。
いずれにしても、憧れを憧れだけに終わらせず、実現させていくのは、私たちの小さな一歩とその積み重ねにかかっていると思いませんか?ご質問者さん、私と同い年? 「アラフィフ」 ってやつですか?(こんな言葉も昔はありませんでしたね) 若い、若い!私たちの人生、これからじゃありませんか!?
2011年6月22日 (水)
下記の文章は、読者の投稿メッセージからです。私の過去とかぶるものがあったので、新規のブログにしてみました。
Q
どうせ私なんか......、この気持ちどうしたらいい?
さなえさんを知って私に足りないのは、英語ではなく、自己管理、意思の強さ。私も3人の子育てをし、英文科卒でもなく地方に住み、留学経験もなし ネイティブなんてどこにもいない。どうせブスだし。。。 小学生の頃見た、アテンションプリーズ。 あこがれのスチュワーデス。 募集要項には容姿端麗の文字が。。速攻あきらめてしまいました。
でも英語へあこがれも捨てきれず、いつかいつかと。。 続かない自分にまたまた自己嫌悪。 自分が大嫌いに! 言い訳ばかりしていた自分。 今年で50歳。何か変わりたい。 独身時代から英語が話せたらと 曖昧に漠然と思っており、英会話スクールや 書店が開けるくらいの英語書籍。『聞くだけで〜』とか、『中学からやり直す』、など数々のうたい文句に惹かれ購入。通信も申込、ほこりまみれ。惚れやすの飽きやすの自分をつきつけられ、いっその事英語をあきらめ、全部捨ててやろうかとも。。
生まれた子供に高価なキャラクター英語システム。費やしたお金でアメリカ留学が軽く出来そうなぐらい。それなのに、英検準二がぎりぎ、TOEIC300点前後。もちろん 英会話はできません。
いつも三日坊主。 再び自己嫌悪。押し入れに積み込んで捨てられない教材の山。本屋で英語の教材を見つけては、今度こそはと買ってしまう 悲しい性。あ"ーーー貴重な1日がまた過ぎてしまう。
A
自分を好きになってあげてくださいな
とっても楽しいメッセージをありがとうございます。ちょっと失礼かとは思いましたが、ところどころでニヤニヤしたり、プッ!と吹き出したりしてしまいました。ごめんなさいね。
実はね、私も、「どうせ私なんかね!きれいな人はいいわよねえ。それだけで周りがチヤホヤしてくれて......」、なんて考えていた時期がありました。「あの人、いいわよね。頭がいいんだから、英語なんか話せて当然よ。」とか、「留学したことあるんでしょ。ふん、話せて当然じゃない。」「えーっ、毎月、そんなにお金払って英会話学校に通っているの?お金持ちは何でも自由にできていいわよねえ。」などなど、人に対するねたみも人一倍持っていたかもしれません。
あるとき、こう思ったのです。どんなにブスの要素を持っている人でも(←この言い方変ですね、でも言わんとすることをわかってね)、身だしなみを整えて、着るものに注意し、お化粧をし、姿勢を良くして、前向きに明るく話す人って、きれいに見えるんですよ。輝いて見えるのです。不思議ですね。
美しい人って、もともとの素地も良いのかもしれませんが、それなりにきれいになることに目標を置き、努力しているのだと思います。運動して身体の線を保ったり、お化粧下地にこだわって手入れをきちんとしていたり、自分が一番きれいに見えるお化粧の仕方や髪型を研究したり......。自分にどんな洋服が似合うか、どんな話し方をしたら魅力的に見えるか、などいつも考えて、自分の好きな自分、お気に入りの自分の姿に近づけようと努力しているのだと思います。
それを素直に認めて、きれいな人は、きれい!って心から思える自分を発見したとき、とっても心が軽くなったのを覚えています。
書店が開けるくらいの英語書籍もお持ちなんですね?これもよくわかります。私も書店に足をむけると、すぐに4千円、5千円の買い物をしてしまっていた時期がありました。結局、買うとそれだけで満足して、本棚にしまって、一度もページをめくらない本もありました。そして、私ってダメね、、、と落ち込む始末。
ある時から、NHKの英語講座に集中するようになったら、本屋で立ち読みする時間がなくなったのです。NHKのテキストだけ手にしたら、さっそく中身を開いて、1ヶ月分の日本語の部分を先に読んでしまっていました。そして、「ふぅ~ん、今月はこんなストーリーを英語で話しているのね、じゃ、真似だけでも上手にできるようにしましょ!」と番組を楽しみに待つ私がいました。あとは、ひたすら口を使って練習を続けました。いつかは私の言葉でこんなふうに話せたらいいな、と夢みて繰り返し練習しました。
そんなことをずーーっと続けていたら、少しずつ私の英語も、ものになってきて、英語が話せるようになると、それに比例して、何だか他の人のことも素直に認めることができたのです。英語が話せるようになった人は、留学したからではない。お金をかけたからでもない。その人がそれなりに努力したからだ、と認め、ねたみではなく憧れるようになりました。
きれいな人はきれい!優秀な人は優秀!って心から思うと、不思議なことに、きれいな人が仲良くなってくれ、きれいな人と仲良くなれると、そんな人を友達にもつ自分の鼻が高く、「いいでしょ。私、こんな美人と仲良しなのよ。」 と誇りに思ったものです。優秀な人も私の足りない部分に手を貸してくれるようになりました。お徳感がありますよね。頭の良い人と話していると得ることがたくさんあります。
こうなると、人間関係っておもしろい、コミュニケーションっておもしろい、と思うようになり、ますます英語へとのめりこんで行く私がいました。英語って不思議な力をもった言語です。自分を前向きに変えてくれるのです。
英語学習が私の世間に対する偏見を矯正してくれ、物事の見方を変えてくれたのです。ねたみはなくなり、憧れ、羨望を抱くようになり、自分ももう少し頑張ったら、ひょっとしたら、変わってきれいになれるかもしれない。英語ももう少し話せるようになるかもしれない。そう考えるようになりました。
それと比例して、ダメでも何かに向かって努力している自分のことが好きになっていました。語学学習って、どこかで自分を好きになることでもあるのかもしれません。自分を好きになったら語学も伸びるのです。乱暴な結論のようですが、ホントだと思いませんか?
自分はダメだ、ダメだという気持ちを捨てて、「もしかしたら私にもできるかも」 「私だってやればできるじゃない」 「私ってひょっとしたら素敵かも」 と自分のことを認めたら、きっと違った世界が見えてくるはずです。
2011年6月 9日 (木)
これは、数ヶ月前に読者からいただいていたメールです。同じように悩んでいる人も多いかと思い、ご本人の許可をとって掲載させていただくことしました。
====================================
Q
他人からの中傷、辛い
2人の小さな子供がいますが、子ども達もだいぶ大きくなり、付きっきりでいなくても、子ども達同士で遊んでくれるようになったり、夜もぐっすり寝てくれるようになり、勉強する時間が作れる事に気づきました。
若い頃からずっと、英語ができたら良いなと思い続けてきた憧れを、ここらへんで何とかしたく、学習を始めました。
しかし、
あるとき、幼稚園のママたちから、長い間、悪口や嘘の噂話をされていたと知りました。ママ達から、嫌悪の目で見られていた事もしりました。悲しい。悔しい。そういう気持ちをなかなか忘れられない私。お料理をしていても、掃除をしていても。ついつい考えてしまう。イライラして子ども達にもあたってしまう。そんな恥ずかしい状況です。
川本さんは、そんなことはなかったのですか?どうやって乗り越えてきたのですか?
A
他人の目線が気にならなくなった頃、英語も伸びました
ありましたよぉ~、私にもそんな時代が。あなたの気持ちが痛いほどよくわかります。私も経験してきたことです。PTAにいくと、何だか自分だけ浮いている気がしました。周りがシラッとしているのです。
・ いまさら英語なんか勉強して何になるのかしらねえ~。
・ いやぁねえ、あの人、英語なんかしゃべって。何のつもりなのかしら?
そんな声が聞こえてくるようでした。
でも、あるときから、一切そんな声が気にならなくなったのです。そのくらい英語に没頭する自分がいたのです。世間が何と言おうと、おかまいなしにそのまま前に突き進んできました。そして、他人の声が気にならなくなる頃を境に、私の英語は伸びてきたのかもしれません。
「自分を変える」と決心したからです。今まで私が何事に対しても成功してこなかったのは、いつも中途半端だったから。そして、いつも言い訳を考えて、大変なことから逃れてきたから。そう気づいたのです。
英語を学びながら、同時に、他人の意見に流されない、世間の言うことに惑わされない自分が確立されてきたのかもしれません。英語ってそんな言語なのです。そして、違った考え方を持つ他人をも尊重する、それが英語の持つ独特の力です。
あなたは、陰口を言うママさん仲間のところに戻りたいですか?そして、陰口仲間に入りたいですか?自分が仲間はずれにされたくないから、言いたくもない他人の陰口を一緒になって言いますか?
答えはわかっています。
英語の勉強って孤独ですよね。そして時として世間の冷たい目に耐えなければいけない。辛いですね。
でも、もうちょっと辛抱したら、きっと英語学習に没頭し、将来を夢見て、目標に向かって頑張っている人たちの仲間入りができるかもしれませんよ。そちらのほうが素敵だと思いません?
どうして世間があなたのことを噂しているのか、わかりますか?あなたに脅威を感じているからです。自分が追い越されてしまうかもしれない、言いようもない不安を感じているからです。だから悪口を言うことによって、自分の中に沸き起こっている不安を打ち消しているのです。悪口を言うときってそんなものじゃないですか?
もしかしたら、その悪口を言っている人たちも、本当は何かに没頭したいのかもしれません。今の自分に満足しきれなくて何かを変えたいのに、「子供がいるから」「夫が反対するから」「時間がないから」「いまさら......」と思って一歩を踏み出せないでいるのかもしれません。私も昔はそうだったから、その人たちの気持ちもわかるのです。
でも、あなたはもう一歩を踏み出したのですよね?では、もう後戻りはできませんよ。あなたもこのブログ仲間と同じで「英語をものにする」という目標を持った同志です。
出る杭は打たれるけれど、出過ぎてしまうと打たれない。
あっはっは!その意気でいきませんか? 同じように悩んでいる方、同じような経験をしている人、いませんか?生の声をお聞かせください。
2011年6月 1日 (水)
Q
英語を話せるようになりたいのに、英語を勉強する時間がありません。平日は仕事で午後8時に帰宅、土日も家計のためにアルバイト。夜9時半過ぎに食事を取る頃には、うつらうつらしてしまいます。それでも英語が話せるようになりたいのです。どうしたらいいのでしょう?
A
毎日のお仕事、お疲れさまです。本当に、一週間なんてあっという間に過ぎてしまいますからね。疲れ切って寝てしまうこと、私もよくあります。
まず次の2点に注目してみてください。
1) たくさんやろうとしないこと!
時間ができたらやろう、時間を作ってからやろうと思うとなかなかできないものです。時間がなくてもできる範囲のことをする。例えば、英語のセンテンスを3つだけ口から出してみる。それで、その日の勉強はおしまい。ただし、この3つのセンテンスは完璧に言えるようにしなければいけません。
完璧に言えるということは、覚えるということではありません。モデルの音声を聞きながら、モデル音声とまったく同じように言えるようになったら合格!テキストを見ずに、モデル音声が口ずさめればOK。その結果、覚えていてもいなくても気にしない。
2) 英語学習は歯磨きと一緒です
英語学習を習慣化してしまいましょう、ということです。どんなに忙しくても歯磨きをしない人はいないと思うのです。歯磨きをしないと気持ち悪いじゃないですか。そのくらいまでに英語を習慣化してしまうのです。
えーー、そんなぁ、毎日なんて無理!
と思ってしまわないでくださいね。先に述べたように「ほんの少しの時間」でいいのです。1日、10分~15分程度です。女性ならお化粧をするように、男性ならひげを剃るように、英語も習慣化してしまうのです。
実は、この10分、15分の習慣化に成功した人は、30分、1時間と学習時間を確保していくのに成功しています。
そして、英語がどうしても話せるようになりたかったら、やっぱり
毎日
の訓練はどうしても必要です。この毎日の練習なしでは、どんなに高いお金を払い英会話スクールに通っても、どんなに優秀な先生から指導してもらっても英語は話せるようにはならないのです。とにかく、毎日、口を動かしましょうか!英語を口から出して練習しましょう。
2011年5月15日 (日)
Q
ディクテーションが終わったらそのあと、どうするの?
ディクテーションが終わって後で分からなかった所を佐奈恵さんのメルマガでチェックしていますが、そのあとどうしたらいいのでしょうか?佐奈恵さんが学習されていたときはラジオ英会話のブツブツトレーニングの他は何かされていたのでしょうか?お時間のある時で構いませんので一英語学習者にアドバイスをお願いいたします。
A
終わったら翌日に次のディクテーションをします
ディクテーションのチェックが終わったら、次のディクテーションをしましょう。ディクテーションは完璧に聴き取ることが目的ではありません。英語と真剣に向き合うことが目的なのです。ディクテーションって、本気で英語と向き合わなければ書き出せないじゃないですか。ですから、ディクをすることそのものに意味があるのであって、正確に完璧になるまでやる必要はないのです。ちょうどオリンピックが参加することに意義があるような、そんな感覚です。
私はディクテーションを始めた当初、たったひとりでしていたことがありました。もちろん正解はどこにもありません。私のノートは穴ぼこだらけ。それでも続けているうちに、どこかで正解を確かめたわけでも、何を言っていたのかをとことん追求したわけでもないのに、1年後、2年後には不思議とノートの穴ぼこは減り、わかる部分も増えてきたのを覚えています。
もちろん、カタカナで書き取った単語は辞書をひっくりかえして、カタカナにぴったりくるような単語を探しましたし、話の流れから何といっているのだかわかるのだけれど、英単語がわからないというときは、和英辞典をつかいました。そして、ぴったり当てはまる単語を見つけたときは、まるでジグゾーパズルのピースを見つけたような喜びがありました。
何度聴いても聴き取れない箇所を翌日に聴いてみると、いとも簡単に聴き取れてしまったり、何気ないある瞬間に突然ひらめいて、「あ!こう言っていたんだ!」と思うことも出てくるようになりました。
ディクテーションって、そんな喜びがあるのです。小さな喜びをたくさん見つけるって英語学習で大事なことかもしれません。
今でも私のディクテーションは完璧ではありません。メルマガで発行させていただいている実践ビジネス英語のディクテーションは、優秀なディクテーション仲間が私の不完全な部分をすべて埋めてくれているのです。彼らの力なしでは、メルマガは発行できていないんですよ。
余裕があれば、書き取ったディクテーションのスクリプトを、音声と同じように真似して口に出してみるといいのですが、私にはそこまでの余裕はなく、大抵は、やりっぱなしで、ただ続けているだけです。
もちろん、これは私のやり方ですので、皆さんはそれぞれご自分に合ったやり方を探すのが一番だと思います。あくまでも参考程度になさってみてくださいね。
私の英語学習は今も昔もとてもシンプルです。
・ 聴いて
・ 真似して (ブツブツトレーニング)
・ ディクテーション
この3つだけ。
あとは意識の改革をしただけです。
・ 自分の下手な英語に開き直る
・ 間違ってもいいから話してみる
・ 完璧を目指さない
・ 英語の学習がサボれない環境を自ら作り出す
ま、こんなところです。そして、今でも私の英語学習は続いているのです。皆さん、ご一緒に学習続けませんか?
2011年5月 5日 (木)
Q
英語の学習時間、どうやって作り出しましたか?
お尋ねしたいことがあります。私は、子供が家にいる時はどうも英語の勉強がしづらいのですが、川本さんはどうされていましたか?よく話しかけてくるし、英語の勉強をしながら適当に対応をするのも子供にとって良くない気がしますし、音読をブツブツつぶやいても、お母さんは英語の勉強ばっかりとか思って、逆に英語嫌いになられてもいやだな、などいろいろ気を使ってしまってなかなか集中できません。一緒に勉強しようと思ったこともありましたが、本人は全く興味なしです。英語の勉強を生活の一部にしたいのですが、なかなか悩んでしまいます。何かアドバイスなどを頂けたら参考にさせていだたきたいのですが・・・。どうぞよろしくお願い致します。
A
子育て中のママは本当に大変!
お子さんがいたら、なかなか英語の時間どころか、ご自分の時間さえもありませんよね。私もそうでした。子供3人が小さい頃は、喫茶店でお茶を飲むことも、本屋で立ち読みをすることもできませんでした。食料品の買出しですら、ほんのいっときも目が離せないので落ち着いてできませんでしたよね。
今は時代が変わって、お子さん連れでも入りやすいカフェなど、増えたのでしょうか?子育て中のママさんたち、その大変さ、良くわかりますよ。そして、子育てって意外と孤独でもあるんですよね。世の中からちょっと置いてきぼりをくらったような、そんな寂しさはありませんか?
さて、英語の学習時間の作り方ですが、これ、結構見つけるの、大変ですよね。お子さんたちを幼稚園や学校に送り出したあとは、洗濯、掃除などをしていると、あっという間にお昼になり、食料品の買出しや銀行やクリーニング屋さんなどの用足しをしていると、もう子供が帰ってくる時間になってしまいます。子供たちが帰ってきたら、もう英語の勉強はできません。
何かをあきらめた
そこで私が取ってきた方法。何かをあきらめなければならなかったのです。まず、大好きだったテニスをやめました。近所の人とのおしゃべりもやめました。ゴミ出しにいったついでに近所の人に会うと、ついついお話が弾んじゃうっていうこと、ありますよね。心を鬼にして、思いっきりの笑顔で挨拶したあとは、さっさと家に入りました。
TVのドラマを見るのをやめました。TVを見るのは、朝の天気予報、ニュースのみ。ワイドショーが始まる頃にはプツンと電源を切りました。まだまだあきらめたことはあります。友人とのランチ、徐々に徐々に減っていき、ほどんど皆無になったことも......。
早朝 4時は極上の時間
それでも時間が足りなくて、どうしても自分だけの時間が欲しくて捻出したのが、早朝という時間帯でした。朝4時起きをするようになったという話は、きっと皆さんもご存知かもしれませんね。朝、4時から6時は誰にも邪魔されない、私だけの時間です。6時からはお弁当作りがありましたので、普通の母親の顔に戻りました。
玄関のピンポンも鳴らない、電話も鳴らない、「お母さぁ~ん」と呼ぶ声もしない。この極上の時間は宝でも見つけたような気になり、以来、今でも続いています。この時間帯って生産性があることもわかりました。
何時ごろ寝るのかという疑問も沸いてきますね。だいたい、11時から12時の間です。睡眠時間、4~5時間ですが、昼時に 15分ほどの仮眠をします。机の上につっぷしたままだったり、椅子のうえで足をどこか高いところに投げたした状態だったりしますが、少しうとうととするだけで、結構頭がスッキリします。この昼寝のことをパワーナップ (power nap) と言うのだということは、うんと後になって知りました。実践ビジネス英語にも、この言葉、出てきたことがあります。
私の英語学習時間の捻出の方法、こんなところです。
お勤めしている人は、朝、出勤を1時間くらい早めて、会社の近くの喫茶店に入って勉強してから出社するという話はよく聞きます。いくつか手前の駅で降りて、運動を兼ね、英語のリスニングやシャドーイングをしながら通勤しているという話も聞いたことがあります。
皆さんの英語学習時間捻出方法、教えてくださいな。
2011年5月 3日 (火)
Q
テキストの内容がすべて消化できません
テキストの内容が全部消化できません。次に進んでしまうより、じっくりとわかってから次に進んだほうがいいのでしょうか?言い換えれば、1ケ月分を2ケ月くらいかけてしっかり身につけて行くのも一つの方法なのかと迷います。アドバイスをお願いします。
A
全部消化できなくても大丈夫!次に進んでしまう
これはあくまでも私のやり方です。人にはそれぞれやり方というものがありますので、私のやり方が100%良いわけではありません。そこを踏まえてお読みくださいね。
私は全部消化しないうちに次に進みます。なぜなら大事な表現や言い回しは繰り返し出てくるのがNHKの教材の良いところなのです。ですからずっと続けていると、「あれ?この表現、以前どこかで出てきたよな」 とか 「あっ!この言い回し、また出てきた。良く使われるんだな。」 ということに遭遇します。
1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけて消化する、それもひとつの手です。そうやって上達していった人もたくさんいると思います。でも、そうすると、どんどん未消化のテキストが溜まっていくわけですよね。1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけて消化し、次の1ヶ月分は捨ててしまえればいいのですが、きちんとやらなければ気がすまない性格の人でしたら、捨てることもできなくて、結局は自分を責め、「あぁ~、私ってダメ」 と落ち込む原因を作ってしまわないでしょうか?
それと、もうひとつ、1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけてやる場合、2ヶ月が2ヶ月半や3ヶ月に伸びる可能性がないでしょうか?つまり、「今日は疲れちゃったから明日にしよう」 という先延ばしが生まれる可能性が出てくるということです。
英語学習の大事なことは、毎日の習慣化です。わからなくても、毎日続けることのほうが大切なのです。「昨日の内容はわかったけれど、今日の内容はちっともわからない。」「なんだかわかる部分とわからない部分がある。」、そんなことの繰り返しでかまわないと思うのです。そのうち、わかる部分は増えてきます。
もちろん、わからない部分をまるっきり放っておくのではなく、時には調べたりすることは必要です。英会話スクールに通っているのであれば、先生に聞いたり、英語仲間がいたら、話し合ってみるということも必要です。でも 「完璧」 を目指すことはないような気がしますが、いかがでしょうか?
2011年5月 2日 (月)
Q
ラジオ英会話後半部分が難しい
ラジオ英会話の後半ですが私にはハードル高くて読んで理解がやっとです。単語もわからないものだらけなのでリスニング 書き取り等ついていけていません。いきなりできようとは思いませんが何かこんな私でも楽しんで続けるにはどんな方法がよろしいでしょうか?
A
後半部分は難しくて当然、思い切って捨てる
結論から言います。大きな声では言えないのですが、後半部分は思い切ってやらない、あるいは聞き流すだけでおしまいにする、というのはいかがですか?
私はスクールの授業の中でも「ラジオ英会話」のテキストを使っているのですが、後半部分の Listen for It! の部分は聞かなくてよい、と言ってしまっています。(テキストを作っている人には失礼なのですが)
フォーカスするのはあくまでもダイアログの部分のみです。その部分だけをまる一日かけて口ずさむのが私の生徒さんの課題です。英語を話せるようになりたかったら、口を使っての練習が一番大事だと思っているからです。
ラジオ英会話のテキストは、英語初級者から上級者までが楽しめるように作られています。後半の部分は、実はかなりの上級者が対象です。Listen for It! を聞いてすんなりわかってしまう人は、かなりの達人だということです。
ですので、私のサジェスチョンは、後半の部分は思い切って捨て、ダイアログの部分だけに集中しましょう、ということです。ダイアログが上手に真似できるようになったら、ガッツポーズ!それでおしまい!これを続けることが一番大事かなと思いますがいかがでしょう?
完璧を目指さない、ある程度のところでやめておく、でも長ぁ~く続ける、というのが英語上達のコツとも言えます。あまり考え込まない、真面目すぎない、わからなかったら、「まっ!いいか!そのうちわかるようになるさ」、と気楽に構え、口だけは動かす、というのが私のやり方です。
私自身も Listen for It! の部分を聞いてわかるようになったのは、英語の学習を始めてから、かなぁ~~~りたった頃です。その「かなり」というのは、数年ではなく、10年、15年かかっています。今でも 「ん?今何て言ってた?」 「あっ、この単語知らない」 と思うことはしょっちゅうあります。
2011年1月 4日 (火)
Q
TV語学番組の活用法は?
去年の夏頃から、NHK WORLDの放送を観始めました。現在、観ているのは、栗原さんの Your Japanese Kitchen と 日本文化を紹介する Sense of Japan とクリスペプラーさんの Tokyo Eyes の3本。全部、楽しい番組なので、多少、英語が分からない部分も画面と想像で切り抜けていますが、もう少し、リスニング力が伸びたらな~と思っています。これらの番組は、テキストがないので、分からない部分は、そのまま飛んでしまいます。でも、楽しいので、毎回、欠かさず見ております。このような場合、何か、効果的な勉強法があればと思っておりますが、なかなか、見つからないため、ぜひ、sanae先生にアドバイスをいただけたら、と思っております。
A
録画して繰り返す、目をつぶる、真似
TVの語学番組は楽しいですね。画像もあり、別の世界へといざなってくれます。あたかも自分がその場にいるような臨場感もあり、いつかは自分もその場に行ってみたいと思ったり、画面の中に自分を置き、いつかはあんな風に英語を話してみたいと思う。
実は、そう思うことが TV学習で一番大事なことなのです。TVはモチベーションを高めるのには最高の学習道具です。くちびるの動きや顔の表情、仕草などにも注目してみてくださいね。
しかし、TVは画像が助けになり、勉強した「つもり」になっておしまいになってしまいがちな難点があります。肝心の英語を聴いて理解するというよりも、見えてくる画像から状況判断ができてしまうのです。
これは、電話での会話が難しいことと似ています。実際に目の前にいる人と話をしているときは、相手の顔や表情が見えるので理解しやすいのですが、電話ですと音声だけが頼りです。
ですので学習としてはラジオ、TVは語学の楽しさを知ったり、モチベーションをあげたいときに利用、などとの使い分けを私はおすすめしています。それでもTVの学習法は何かないの?ということであれば下記はいかがでしょうか?
1) まず、録画をする。
語学は何度も繰り返すということが大事です。録画しただけで安心しないで、何度も繰り返して観てみてくださいね。
2) 目をつぶって聴いてみる。
何度か繰り返して観ているうちに、画像が脳の中にインプットされて、音声だけでも英語がわかるようになってくるでしょう。
3) 途中でストップしながら、TV画面の中の人が言った言葉を繰り返してみる。
上記のことを繰り返していると、気になるフレーズ、言ってみたいせりふが出てくるはずです。そんなときは、録画画面を一旦ストップして英語のセンテンスを繰り返してみるのです。
これだけでも、かなりの学習になりますよ。
ここでのポイント!
言えなくてもがっかりしない。
真似が大事です。正確な英語でなくても良いのです。雰囲気をつかんでください。ついでにジェスチャーなどもそっくり真似してみるといいと思いますよ。
「繰り返し」「継続」
語学学習に必要なのは、上記の2つかもしれませんね。
2010年12月28日 (火)
皆さん、しばらくブログをお休みしてしまってごめんなさい。いざ、ブログを更新しようと思ったら、今度はPCの調子が悪く、ブログの更新作業がなかなかできません。これは他のパソコンをお借りして作業しております。
さて、さっそく読者からのQ&Aコーナー、こちらのお返事もすっかり遅くなってしまいました。どうぞお許しください。
Q
佐奈恵さん、おひさしぶりです。また相談させてください!今年の4月から、ラジオ講座のシャドーイングを続けています。以前よりずっと短い練習でできるようになったことは、進歩なのかな、と素直に喜んでいるのですが、でも、それが目的ではないので、なんだかおもしろくないのです。4月に始めたとき、「絶対に1年は続けよう」と決心したので、やめるつもりはありません。ただ、いつも
「英語を身に付けられる人」と自分との違いはなんだろう?
自分と英語との間に立ちはだかるモヤモヤした壁はなんなんだろう?
という考えが頭から離れないのです。これは、教材えらびの次元ではなく、英語に対する、自分の態度、考え方、のような問題なんです。先日「基礎英語」の公式フレーズ集をみていて、英語の本当に大切なところは、基礎英語1、2に集約されていて、なんだかここに探している答えがあるのでは、と思えてきました。
ということは、私に足りないのは文法......?以前、佐奈恵さんの著書か、雑誌の特集で、「ラジオ英会話を聴いて真似する」を徹底的にやったあと、「基礎英語」をやったら文法がすんなり頭にはいりました、という内容を読ませていただきました。佐奈恵さんが「基礎英語」を始められたのは、ご自身の気持ちの上で、どういうタイミングだったのでしょうか?
A
そのモヤモヤは、もっと英語がスッキリとわかるようになりたい、ということの表れかもしれませんね。それから英語がわかってきたからこそ出てくる疑問です。
そんなとき、「基礎英語2」 あたりを聞くといいかもしれません。もちろん、シャドーイングなどの口の筋肉の練習は続けながらですよ。
私は音の練習から入り、文法は後回しにしてきました。先日、英語の学習本を何冊もお書きになっていて通訳・翻訳などのお仕事をしていらした人と話をしたのですが、その方も、最初は英語の「音」から入り、文法は後から自分の話している英文を理論的に立証するために学習してきたとおっしゃっていました。
そのお話を聞いたとき、「あっ!私のやり方で間違っていなかったんだ。近道はやっぱりこの方法なんだ!」 と思いました。
私が英語を始めたときは、ひとこともしゃべれない状態。中学の文法もすっかり忘れていました。
著書には書いてありますが、Where do you live? と聞かれてもわからず、隣の人が 「どこに住んでいるの?って聞いてんのよ」 と教えてくれても、今度は答え方すらわからない、という状態でした。
当時 32歳。いまさら英語の勉強を始めたところで、単語力はなし、文法力ゼロ、どうしたら話せるようになるのだろう?今までやってきた学校英語の方式ではダメかもしれない、と考えた私は、とにかく徹底的な真似から入りました。
英語のリズム、イントネーション、声の上がり下がり、強く読むところ、弱く読むところ、それらを徹底的に真似する作業から入りました。口から出している意味がわかろうが、わかるまいが、とにかく真似したのです。
それは、2, 3 回繰り返しておしまい、というものではありませんでした。50回、60回、あるいは100回、同じセンテンスを繰り返し口から出したと思います。頭で覚えることはやめたのです。口の筋肉に覚えこませたのです。
その作業に少なくとも1年間没頭しました。1年後、もの真似英語なら話せるけれど、でも、まだ英語はチンプンカンプンという私がいました。How are you? と聞かれれば I'm good! と元気良く答えられるし、I live in Saitama. という言い方も覚えました。
でも、その他はまったくです。何か英文を読めと言われれば、簡単なセンテンスくらいなら読めます。日頃、英語を口から出し、徹底的にモデル音声の真似をするという作業をしてきましたので、読めばそれなりに美しい英語になります。
でも、会話となるとまったくダメでした。聞き取れない!真似はできるけれど、相手が何を話しているのかわからない。という状態だったのです。
そこで始めたのがディクテーションという作業です。聞こえてきた英語を書き出してみる、という作業です。ディクテーションについては、どこかで触れてきたと思いますし、もっと詳しく知りたいということであれば、また別ブログで書きますので、お知らせください。
とにかく、このディクテーション作業が飛躍的に私の英語力を伸ばしたのだと気が付いたのは、それから3年くらいたった頃だと思います。
つまり、英語の勉強をし始めて、最初の4年間は、たいして英語がしゃべれなかったということです。ですから、よく、「半年で英語がわかるようになりたいんです。」「数ヶ月で何とか話せるようになりませんか?」とスクールに駆け込んでくる人がいますが、答えは無理!英会話スクールに通っていても、スクールにいる間だけ練習して、自宅に帰ってきたら何もやらない、というパターンでは上達はほとんどしないでしょう。
そのときの英語のレベルにもよりますが、会話がしどろもどろしかできない、あるいは、それもできないという人でしたら、腹をくくって5年間は英語にしがみつきましょう、と言いたいです。もちろん、もうすでに、ある程度簡単な会話くらいならできるようになったという人なら、あと1年、2年くらいで自分の言いたいことがすんなり言えるようになるかもしれません。
でも、きっとそのレベルに達したら、また別の悩み、もどかしさが出てくるでしょう。だから、英語の勉強を始めた人は、もう一生のお付き合いだと思っていくしかありませんね。(笑) 生涯学習、いいじゃないですか!
さて、私が基礎英語の勉強を始めたのは、英語を始めて、3年くらいたった頃だと思います。口から出す英語が(もの真似が)流暢になり、ほんの少ぉ~し、会話らしいことができるようになった頃です。
この頃、すでにディクテーションも始めていました。
つまり、英語を勉強し始めて3年で
真似英語
ディクテーション
文法の勉強
この3本柱を立てたと記憶しています。文法の勉強といっても、基礎英語をふんふんと聞き流し、あぁ~だから、こうなるのね、といかにも気楽な学習方法でした。テキストを買って一生懸命やるようになったのは、実は中学生に英語を教えるようになってからです。(笑)
結局、私の学習方法は、今も昔も変わっていません。
英語を聴いて
徹底的に真似して
ディクテーションをする
これだけです。ディクテーションにはおのずと文法知識が必要になってきますので、ディクテーションしながら文法を勉強したというわけです。
今回はお返事がかなり遅くなってしまって申し訳ありませんでした。どうぞこれに懲りず、また書き込んでくださいね。
2010年12月12日 (日)
Q
自分の8歳と3歳(もうすぐ4歳)の子供に英語を教えることになりました。教えると言っても、自分もやり直し英語を始めたばかりなのに、何の資格もありません。まずは「一緒に勉強しよう!」という気持ちです。何から始めたら良いのか全く分からないので、佐奈恵さんの本「日常英会話上達法」を参考にされていただくことにしました。
3歳と8歳を同時に教えるのは良いのでしょうか?3歳と8歳とではレベルが違います。長女は簡単な会話文や単語はわりと知っています。次女はまだ日本語も怪しいレベルですが、言葉や文字にとても興味があり、英語の音声付絵本を聴いて真似したり、象形文字のような英単語を書きなぐっています。本当は長女と一緒に勉強していく予定だったのですが、次女も「一緒にやりたい」と言います。自分の子に教えるうえで、心構えというかコツはありますか?これから、いろいろ調べていくつもりですが、佐奈恵さんの意見を聞かせていただけると嬉しいです。
A
本を読んでくださってありがとうございます。
教えようと思わず、楽しんで!
まず、教えようと思わないことです。自分が英語を使って楽しむのです。子供用の教材は楽しいですよ~。お子さんと一緒に歌って踊って、絵本を読んで楽しみましょう。ゲームもいいですね。
大きな書店に出向いてみると講師のための指導書がたくさん置いてあります。私が自分の子供とそのお友達を対象に教え始めたときは、それらを読みあさりました。1週間かけてたった1時間のためのレッスンプランを考えました。何が子供たちを引き付け、何が効果をもたらすのかは、その都度、子供たちの表情から読み取りました。
「えー、もう終わりぃ~?もっとやりてぇ~!」
という声が聞こえてきたときは、「よしっ!」 と思いましたし、子供たちの目が曇っていたら、せっかく用意したレッスンプランであっても5分でやめて次のアクティビティーに切り替えました。毎回が試行錯誤です。
子供たちに教えながら、本当は自分が一番勉強していました。CDをかけ、単語の発音、動物の泣き声、フォニックスなど、教えるというよりも私が楽しんでいました。英語ってこんなに楽しかっただ、子供の教材をもっと早く使えばよかったんだと思ったくらいです。
指導書を読み、時にはひとりで歌い、ひとりで踊り、やっぱりちょっと変ですかね、私。ふふっ!
3歳と8歳、英語を教えるのではなく、「英語で遊ぶ」と考えたら全く問題ないと思いますがいかがでしょうか?一番のポイントは指導者が英語を楽しむことです。
2010年12月 4日 (土)
読者からのQ&A コーナー。こちら、すっかりお返事したつもりでおりました。下書きに残っているのを発見!ドキッ!私、この記事アップしていませんでしたよねえ。ご質問者の方、申し訳ありません!!すっかり遅いお返事になってしまいました。どうぞお許しください。
--------------------------------
Q
放送がない土日はどのような勉強をすれば効果的ですか?
「ラジオ英会話」の第4週はニュースウィークで私には少しレベルが高くなってしまいます。文章の量もかなり増え聞き取るのがやっとでまだまだレベルが早いように感じます。基礎3の方がレベルがあってるのでしょうか?
それと書き取りの練習は要らないのでしょうか?川本先生の本を2冊読ませて頂きましたが特に書かれていなかったようなので。
A
本を2冊も読んでくださってありがとうございます。
さて、放送のない土日は、次の3つのいずれかを行います。3つ全部ではありません。どれかひとつです。
1) その週の復習をします
月曜日~木曜日までのダイアログが言えるようになったかどうか確認してみるといいですね。
第4週目が難しいと感じるようであれば思い切って聞くのをパスしてしまうというのはいかがですか?本当は流し聞きだけでもするといいのですが、「あぁ~、わからない!私ってやっぱりダメ!」と思ってしまうようでは逆効果です。
2) 翌月の新しいテキストに目を通し、予習をします
翌月はどんなやりとりになっているのかな、とワクワクしながら目を通してみてください。遠山先生を中心にジェフさんとケーティーさんが、どんな声で楽しませてくれるのか、想像しましょう。
3) 気分転換
英語学習法に関する本や雑誌を読んでみたり、洋画を見たりして気分転換。英語そのものを楽しむのもいいかもしれませんね。あるいは、TVの語学番組をこんなときに活用するのもありです。
書き取りは、ディクテーションをしています。「ラジオ英会話」、ジェフさんとケーティーさんが最後のほうに New Situation で愉快な会話をしている部分があります。その部分を書き出しています。それと 「実践ビジネス英語」 の杉田敏先生とクリス松下さんの会話部分もディクテーションしています。ディクテーションは英語学習を始めてから1年くらいたった頃始め、今でも続けています。15数年以上続いていますかね。同じ番組を聴いている学習仲間のおかげで続いています。
基礎英語3は結構ハイレベルです。基礎英語3で交わされている会話が言えたら、日常会話には苦労しないでしょう。文法事項を念頭に入れながら学習していくにはぴったりの教材です。
ラジオ英会話のレベルが高過ぎるということはないと思いますよ。それはきっと全部完璧に覚えないといけないと思っているからだと思います。一日のダイアログの中から気に入ったセンテンスをひとつふたつ覚えるだけで、あとは、英会話独特の声の抑揚、リズム、イントネーション、会話のテンポを楽しんでみたらいかがしょうか?
2010年11月28日 (日)
Q
英語の語順のまま理解することは、聴く・読むの段階ではできるようになったと感じていますが、私の頭の中では、英語の語順で日本語に翻訳してしているように感じます。翻訳しないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。例えば、多くの人は、Yes. No. Thank you. ぐらいは一々翻訳してはいないと思うのですが。
A
英語の語順で翻訳しているということは、英語が英語のままわかっている証拠です。さらに、瞬時に通訳できるところまで技術が追いついているということです。すごいですね。
日本語を頭の中から消したいのであれば、頭の中に絵を描くといいような気がします。例えば、次のセンテンスを読んでみましょうか。
The couple leaned over the table, with their foreheads almost touching, and began the most important conversation of their lives.
これを読みながら、ひとつのテーブルで恋人同士が向かい合って座り、おでことおでこがくっつくくらいに顔を近づけている。そして、これからふたりの将来にとってとても大事な話をしている。プロポーズか何かの話かな? なんていうことが想像できればバッチリです。
カップルがテーブルを挟んで前にのめりこむように座っているぞ。
ふたりのおでこは今にもくっつきそうであります。
おや、何やら男女は大事な話を始めましたよ。
どうやら、彼らの人生に関わる重要な話のようであります。
さあ、耳を傾けてみましょうかぁ~。
なんて実況風景風に想像して、後に続く文章はどのような展開になるのだろうと期待するのも悪くないですね。
文字を思い浮かべるのではなく、絵を描く。そうすると英語が英語のままで楽しめるような気がします。でも、ご質問者さんの場合、今のままでもまったく問題ないと思いますよ。あとは今やっていることを続ければいいだけです。
英語、楽しみましょうね♪
2010年11月16日 (火)
Q
ネイティブの人は、話す相手によって、英語の表現、話し方を変えているのでしょうか?例えば、ラジオの英語番組や英語ニュースなどは、完璧ではないけれどある程度理解できるのですが、電車の中で聞くネイティブどうしの会話などは、最初からまったく分からない事があります。
例えば、岩本スーザンさんのいろいろな番組での話は、不思議と分かるのに、映画のシーンの会話はまったく分からない場合が多いです。海外での経験がないので、やはり国内での経験だけでは、海外では通用しないのか心配です。今まで会話できていたのは、相手がレベルを落として、合わせてくれていたんでしょうね。もちろん、バックグラウンドの文化・風習を理解していない事もあると思いますが......。
A
実はネイティヴたちは、話す相手によって話すスピード、内容、使う単語を変えているのは事実です。
目の前に日本語を勉強している外国人がいたとします。あなたはどのように話しかけてあげますか?もちろん、相手の日本語力にもよりますが、比較的ゆっくりと簡単でわかりやすい日本語表現だけを使おうとしませんか?この逆パターンが起こっているわけです。
自分の英会話の先生の話はわかるのに、先生が変わるとわからなくなってしまうということがあります。それは慣れがそうさせるものです。ですから比較的いろいろな外国の方と話をする機会を持って欲しいとの思いで English Cafe をオープンさせました。チャンスがあれば気軽にいろいろな国から来た人と話すといいと思います。
英語の先生の話す英語は比較的わかりやすいです。日本人のわかる英語をよく知っているからです。日本に長く住んでいる外国人も同じです。彼らの悩みは、時々自分の国に帰ったときに、「どうしたの、その英語、ちょっとおかしくなっていない?」と言われることだそうです。日本人向けに微妙に英語が変わってきてしまった結果と思われます。
映画やTVドラマの英語が聞き取れないのは、それが外国人を意識していない英語を使っているためです。私たちが友達と話をしているところを考えれば容易に想像できるかもしれません。例えば、下記の会話、日本語を勉強している外国人にわかるでしょうか?
「きのう自転車パクられちゃってさ、何か、ダサいなと思ったんだけど、時間に間に合わないといけないから、お母さんのママチャリ借りてきたんだ。」
「へー、そりゃ、まいったね。でもそのチャリ悪くないよ。ま、そんなのもアリだよ。」
「ねえねえ、あの前から来る人見て!やばくない?」
「やっばぁ~い!ちょっとぉ!シビレちゃう!」
「パクられる」「ダサい」「ママチャリ」「まいった」「そんなのもアリ」「やばい」、これらは決して教科書には出てこない言葉でしょう。「やばい = 格好良い」という意味合いで今も話されているのかどうかはわかりませんが、言葉はこのように生きているもので、その時代や話す年齢層によっても変わってきます。この現象が起きているのが映画やTVドラマです。
だから、私たちにわからなくて当然です。私は日本に住んでいる外国人と話をするだけでは自分の英語力を伸ばすのに限界を感じ、Tokyo Free Guide というところに所属し、世界のいろいろな国から来る人と話すチャンスを作るようにしました。日本人の英語を意識しない容赦ない英語に触れるためにです。
でもね、世界のいろいろな人と話をすればするほど感じることがあります。それは、世界にはさまざまな英語がある。一番大事なことは気持ちを通じさせるということで、語学力ではないということです。英語はあくまでも世界の人たちと話をする道具であると考えたとき、その道具はそんなに精巧なものにしないといけないでしょうか?ボクトツで多少不恰好なものであったとしても、そんなに問題はないのではないでしょうか?
それよりも、相手を思いやる気持ち、自分と違う文化や習慣を理解する心、そんなことのほうが大事なのではないかと思う今日この頃です。
ところで、岩本スーザンさんの話がわかるなんて素晴らしいですよ。スーザンさん、結構容赦のないスピードで話していますから。
2010年11月15日 (月)
Q
発音練習につい教えてください。佐奈恵さんは、ラジオとは別に発音の練習されましたか?ラジオのモデル音声に近くなるように、何度も練習していますが、どうしても難しい発音があります。ラジオとは別に、発音の教材などで練習した方が良いのでしょうか(発音記号も完全には理解していません)?一応、佐奈恵さんの本に書かれてある「5つの発音」は気を付けてはいますが、まだまだ未熟です。
A
本を読んでくださってありがとうございます。
私は、発音練習の教材は特に使ってきませんでした。NHKのラジオ講座を利用して限りなくモデル音声に自分の声を近づけました。それが私の基本練習です。実にシンプルで簡単なものです。ただし、毎日練習しました。
さて、発音というと皆さん、個々の音を気にされるようですが、英語は実は個々の音というよりも、音と音の連結によってつながったり消えたりしてしまう音、リエゾンや、イントネーション、声の上がり下がり、リズムが大事だと思います。
どうしても難しい発音ありますよね。そんなときは、誰か発音できる人に肉声で教えてもらうと、わりと早くマスターできるんですけどね。なぜか、ラジオやCDでわかりにくい発音も目の前で人が発音してくれると、すんなりできたりするものです。
それに人に聞いてもらうと、どこが違っているのか比較的簡単に発見できます。大抵は口の形や舌の位置を直すだけですんなり発音できたりもします。自分の音声を録音して、モデル音声と聞き比べるのもいいかもしれません。
発音記号を理解していなくても大丈夫です。書かれている発音記号通りに聞こえてこない場合もたくさんあります。リエゾンが起こったときなどは発音記号はもはや関係なくなってしまいます。発音専門の本や教材、ご興味があるのなら読んでみるといいと思いますが、無理をしてまでやらないといけないものではありません。
焦らず、うまくできない部分は飛ばしていきましょう。そのうちできるようになりますよ。
2010年11月14日 (日)
すっかり更新をサボっておりました。皆さん、申し訳ありません。
さて、さっそく Q & A コーナーを掲載いたします。こちらの返事もかなり遅くなってしまっていてごめんなさい。
A
ディクテーションは、ラジオ英会話に慣れてきて、ある程度文法の勉強をやった後に始めた方がいいですか?文法の基礎が分かっていないと相当難しいような気がするのですが...。
Q
ディクテーションはラジオ英会話に慣れてきて口がなめらかに回り始めた頃にスタートすると良いかもしれません。文法をおさらいしてからではなく、ディクテーションを文法のおさらい道具に使うと有効的でしょう。つまり、文法の基礎を勉強するためにディクテーションをするのです。
ディクテーションをしていると必然的に文法が見えてきます。例えば、many ときたら次に続く動詞は複数になるはずなのです。many book と書き取ったとしても、many の後は複数だよな、ともう一度耳を傾けると、many books と最後の s が聞こえてきます。
それから I study English yesterday. と書き取ったとします。でも yesterday と言っているのだから studied と言っています。さらに、I've ときたら、次にくるのは過去分詞のはずですね。
何度かお伝えしてきていますが、ディクテーションは完璧にやる必要はありません。私のディクテーションノートは最初、穴ぼこだらけでした。わからないところはカタカタで聞こえた通りに書いておきます。あとで辞書でピタリとくる単語を探し出せたときは、ジグゾーパズルのピースが見つかったときのような快感があります。
この快感をたくさん味わうと良いのかもしれませんね。
もうひとつ発音に関する質問がありましたが、それは明日のブログで掲載いたします。
皆さん、いつもありがとうございます。
2010年10月31日 (日)
Q
先日よりディクテーションはじめましたが、そこで一つ質問です。一つのフレーズが何度練習しても完璧に書き取れないとき(原因は聞きにくい音をいつも逃す、知らない単語がなかなか書けないが主たる理由ですが)完璧になるまでやるべきでしょうか?
それとも肩の力抜いてある程度(どのくらい?)で一端あきらめて次へ進むべきでしょうか?一端あきらめるとしばらくして聞いても又聞き取れず、書き取れずの状態が続き進歩がないような気がして、結局もとのもくあみ状態で挙句の果てディクテーションが続かないの今まで繰り返しです。
A
さて、回答は
何度か聴いてわからない場合、あっさりあきらめて次に進んでしまってください。ディクテーションは完璧になるまでやる必要はありません。
私のディクテーションを始めた頃のノートを見ると、カタカナがいっぱい、穴ぼこいっぱいでボロボロ状態です。私は当初から正解のないディクテーションをやっていたものですから答え合わせをする場所がなく、不完全なまま続けていました。
自分のためにやっていたのです。今日の話はどのくらい理解できたかな?私はどのくらいの単語を聞き取れているのかな?とのチェックのためにやっていたので、そんなにこだわらなかったのです。
普段は何となくわかったつもりになっていた内容もいざ書き出してみるとガタガタでした。毎日、違ったトピックをディクテーションしていたのですが、
・ あぁ~あ、私ってダメね。やっぱり、ちっともわかっていないじゃない。
・ おや?今日は7割、話の中身がわかったわん。
・ あれ~、昨日は7割わかったと思ったのに、今日の話はゼンゼン聴き取れないじゃない。
といったことの繰り返しでした。それでも、そんなことを続けていると1年後にはボコボコだったディクテーションノートが何となく形になってきているので不思議です。内容も自分に興味のある話は聴き取れるけれど、興味のない話はまったくダメなんだということがわかってきます。
興味のある話は、何を話しているのだか知りたいので、必死になって辞書を片っ端から引きまくり、音にぴったりする単語を探し当てたりしたものです。それはジグゾーパズルのピースを探しているか、クロスワードの単語を探しているような感覚で、結構楽しめたのです。
でも、何度か聴いてわからない箇所は、思い切って捨てちゃいました。「まっ、そのうちわかるようになるかな」、「まっ!こんなもんでいいでしょ!」 と自分に言い聞かせ、とにかく続けてきただけです。
ディクテーションを学習の中に取り入れて17年くらいたつでしょうか?今でも完璧には書き取れません。今まで3割しかわからなかった話が6割わかるようになっただけかもしれません。でも、それでもいいではありませんか。少しずつでも進歩しているのです。ディクテーションを続けることで、リスニング力と文法力が強化されたのは実感しています。
その日は何度聴いても聞き取れなかった箇所が、翌日に聴くと、いとも簡単に聞き取れてしまったり、数日後にふと、コレだ! とわかる瞬間がきたりと不思議な体験もしています。皆さんも、そんな体験ありませんか?ご意見お寄せください。
ディクテーションのポイントは
・ 完璧になるまでやらない
・ わからないところは思い切って飛ばしてしまう
それでいいと思っています。わからないモヤモヤを 「まっ、いいか!」 で済ませられるようになることも実は英語上達のポイントのような気がしますが、いかがでしょうか。
2010年10月29日 (金)
Q
英検準1級を目指している40代の主婦です。学習方法についてお尋ねします。
過去問題集を買いましたが、つまらない......。知らない単語も、ただ丸暗記することのつまらなさ。英検の長文の内容のつまらないこと。
いままで、CNN の ENGLISH EXPRESS の本を音読したり、そこに出てくる単語を少しずつ暗記したり、アメリカ人の友人と聖書を英語で学び、そのことについて書かれた現地の学生向けの文を読んだりはしてきました。
インターネットの英字記事をよんで知らない単語をしらべたり、イギリスのブラウン首相の退任演説をディクテーションし、オーバーラッピングしたこともあります。
いずれにせよ、時事的なものは面白く、取り組めるのですが、どうも、試験に受かる為の何とか~みたいなものは、つまらないです。
しかし、準1級をとりたい!!息子より先に!!
やはり合格の為にはつまらない過去問をやり、単語集を覚え......と、受験勉強のようなことをしなくてはいけないのでしょうか?それをやっていると、いきいきとした英語の楽しい世界から離れてしまい、気がおかしくなってしまいそうです。
佐奈恵先生のブログをみて、CNNの記事をまいにち50回ずつ音読していた事もあります。(息子にはお母さんの勉強方法は偏っているといわれます。)
遠山顕先生の講座など、楽しい物はやる気になりますし、アメリカの子供向きの本、雑誌なども、読みますが、いわゆる対策本はどうも......。しかし、出題の傾向はあるようです。単語も、あまり実用的でないものがテストにでるようです。
この1週間くらい、過去問ばかりやっていたらつまらなくて狂いそうになってしまいました。でも、1月には合格したいのです。
楽しく効果的に英検に合格する勉強方法を教えてください。また、高校の文法なども、やりなおしたほうがいいのでしょうか?けっこう、弱いのです。アドバイスよろしくお願いいたします。
A
結論から申し上げます。
英検に合格したいのであれば、問題集を徹底的にやりこなし、間違った部分の解説を読み、納得するまで繰り返すのが近道です。
しかし、それではつまらなくて学習する気が起きないということですね?
英検準1級となると、日常会話には出てこないような難しい単語や専門用語も理解しないといけないでしょうし、速読力もつけないといけないでしょう。
CNNの記事を読みこなしたり時事問題にもお強いようなので問題なさそうです。今受験なさっても難なく英検準1級に合格してしまうのではないでしょうか?
英語は短期間で伸びないのが残念なところですが、毎日取り組んでいると必ず伸びます。ラジオの「実践ビジネス英語」を聞き続け、毎日内容をチェックし、シャドーイングを続けただけで英検1級に合格してしまった人がいると聞いたことがあります。
ご質問者の場合、たくさんの英語にも触れているようですし、英語学習の方法としては間違っていないようです。対策本は試験前に集中して何回かやりこなし、ある程度の問題形式に慣れる程度にし、今の方法で続ければ合格は近いとみましたがいかがでしょうか?
文法こそ問題集をやりこなしながら解説を読むといいと思うのですが、それができないとなると困りましたねえ。時事問題を読みこなすのであれば文法は弱いと思っているだけで結構身についているとお見受けしました。
楽しくやる方法ですね。時間を1日1時間だけと決めてみたらどうでしょうか?問題集に取り組むのは、できてもできなくても1時間こっきり。それ以上は続けない。たくさんの量を真面目にこなそうとするから嫌気がさすのかもしれません。短時間集中で決めてみましょう。1時間も問題集に取り組むのは長過ぎる?そうですか?英検準1級のリーディング部門は90分ですから、毎日1時間くらいが適当かと......。長すぎると感じたら、30分、45分と時間を徐々に増やしていく方法もあります。これなら続きそうではありませんか?
そして、ここがポイント!1日1時間だけと目標を決め、それが1週間続けられたら自分を褒め、ご褒美をあげてください。それは、ケーキでもいいですし、スパでもいいですし、買いたいと思っていた洋服でもいいではありませんか。自分を甘やかすのも時には必要です。
あとは、問題傾向にあまりこだわらず、今やっている方法で学習を続けていけば良いと思います。頑張ってくださいね。息子さんも心の中では、「母さん、スゴイ!」 と思っていると思いますよ。
2010年9月25日 (土)
Q
覚えてもすぐに忘れてしまいます
こんなので本当に話せるようになるのでしょうか?
英会話の勉強を始めて、もう何年になるでしょうか。お恥ずかしい話ですが、1週間に1度の英会話教室で勉強するだけでしたので、少しも進歩がなくほとんどしゃべれない状態です。
4月から佐奈恵さんの勉強方法でラジオ英会話を始めました。英語を勉強して楽しいと感じれるようになり、きっとスラスラと話せる日が来ると信じて頑張っていますが、思うようにダイアログを覚えることができず、覚えてもすぐに忘れてしまい、落ち込む日もしばしばです。
単語力が乏しくセンテンスの和訳を見て、なんでこんな風に訳されているのか理解するまでに時間もかかります。日本語で文章を考えて話すのではなく、英語で考えるという事も、まだまだの状態です。こんな状態で続けてて、話せるようになるのでしょうか?それとも基礎英語をした方がいいのでしょうか?
A
1週間に1度、英会話スクールに通うだけでは英語は話せるようにならないのは、このブログを読みにきてくださっている皆さんなら、もうすでにご存知ですよね。
どんなに良い先生についても、どんなに高いお金を出して良いスクールに通ったとしても、そこに行くだけでは無理です。英会話スクールでの1時間、2時間よりも、そこに行くまでに自分がいかに勉強したかで話せるようになるかならないかが決まってきます。
これは私が実際にやってきた方法です。すべての皆さんにあてはまるというわではありませんので、あくまでも参考になさってみてくださいね。
1) 最初の1年間は、とにかく徹底的に真似をしました。
私は今から英語を始めても、学生時代に勉強してきた人、留学してきた人などにかなうわけはない。いまさら勉強をしたところで頭には入らない。ならば別の方法でいこうと考えたのです。
そして取った方法が真似。徹底的な模倣です。自分が口から出す英語の意味がわかろうがわかるまいが、とにかくモデル音声とスピード、リズム、音の上がり下がりなどが同じになるまで練習しました。
このとき、暗記はしていません。英語が口から出るときには、脳の中で音声が鳴り響くまで聴きまくりました。たぶん、15分の番組をまる1日繰り返し聴いていました。
日本語の部分を見るのはあくまでも話の流れを追うだけ。訳す作業は一切していません。英語を口に出しながら、今はこんな状況の話をしているのねえ~程度にしか理解していませんでした。
2) 2年目から文法の勉強開始
上記の練習に加え、基礎英語2を聴き続はじめました。文法がおもしろいようにわかるのを実感。時々、そうか、こっちの勉強を先にしちゃったから、英語の勉強がおもしろくなくなっちゃったんだな、英語が難しいと感じてしまったのはこれが理由だったんだ、と妙に納得。最初に英語のリズム、音を徹底的に練習するべきだったんだと気付き、今はスクールのレッスンの中で活かしています。
3) ディクテーションの作業開始
いつの頃からか、もっと英語がわかるようになりたくて、ディクテーションの作業を開始。リスニング力の強化と文法の強化につながることを実感。以後、現在に至るまで、この作業は10数年間ずっと続いています。
結果、覚えるということはしていません。忘れたらまた練習するだけです。とにかく口を動かして、脳に覚えこませるのではなく、口の筋肉に叩き込んだと言ったほうがいいかもしれません。
話せるようになるかならかいかは、どれだけ練習したか、それだけだと思いますが、皆さん、いかがでしょうか?ですから、練習を続けている限りは必ずしゃべれるようになります。途中でやり方を疑い、方法を変えてみたり、悩んだりしている時間があったら少しでも口を動かして声に出して練習する。それだけです。
4) 今後の私の課題: 読み、書きに力を入れる
英語がいくらか聞けて話せるようになってきたので、これからは読み書きにもう少し力を入れたいと思っています。リスニング・スピーキング・リーディング・スピーキングの4技能がそろってはじめて、「英語ができる」 といえるのでしょう。
そのために今していること。毎日書く作業を取り入れています。何の目的もなく読み書きするのはつまらないので、手紙を書いています。e-mail ですけどね。昔のペンパルのようなものですよ。自分に関連することなら飽きずに続けることができるだろうと思ったわけです。今はインターネットの普及で、ペンパルを探すのもそんなに困難ではなくなりました。とにかく毎日読んで書いています。
英語を勉強し始めて18年、やっとここまでたどり着きました。まだまだ完成はしていません。だから皆さんと一緒に、勉強を続けますよ。皆さん、よろしくお願いします。私がくじけそうになったら、支えてくれるのは、あなたですからね。
2010年9月23日 (木)
またまた読者さんの質問と転身シリーズと重なるものがあったので、特別編とさせていただきました。
Q
どうやってスクールを始めたの?
好きな英語を生かして英語塾でも開けたらいいなぁと漠然と考え始めました。
さて、さなえさんは32歳から英語を学び始めて 英会話教室を主宰するまでになられました。もし、よかったら起業するにあたり どのような努力をされたかどうやって生徒さんを集められたかなど 聞かせていただけると嬉しいです。
A
リビングルームが週1回教室に変身、生徒は3名
まずは自分の子どもとその友達2人から教え始めました。その当時、私にお子さんを預けてくれたご両親にとても感謝いたします。その頃には、いつも英語を勉強している変な奴、という噂はかなり広がっていましたので、英語を教え始めたらしい、という噂が広まるのもそんなに時間はかかりませんでした。
○○ちゃんのお母さんが英語を教え始めたみたいよ!
口コミというのはすごい威力を発揮するものです。以来、スクールを自宅から外に出し、さらに2校目を出した今年の4月まで、広告らしい広告は一切したことがありませんでした。すべて口コミでつながってきました。ですから、ごくご近所の方でも、「あら?こんなところに英語教室があったの?」 と知らない人がたくさんいます。
教室に通ってきてくれた子どもたちと、そのご両親に感謝、感謝です。
子どもたち自身が私の最高の指導者でした。子どもたちの目はキラキラと輝いていて、どんどん新しいことを吸収します。おもしろくなければ、すぐに 「つまんねぇ」 と反応します。最も当時の私は自分の英語力を上げることに必死で、子どもたちに教えるというよりも子どもたちを利用して私が一番勉強していました。
「お母さん、今日のあのゲームおもしろかったよ」 とか 「これ、やってみようよ」 という声を拾いました。家の中では毎日ひとりで歌って踊って、レッスンに備えました。
発音もどうせ教えるなら正しい音をと、子ども向けのCDを何度も何度も擦り切れるくらい聞きました。昔、うちにホームステイをしたことのあったアメリカ人がフォニックスのテープを送ってくれました。アメリカ人の子どもたちは、母国語を覚えるとき、こうやって覚えるのよと、その時、初めてフォニックスという存在を知りました。
A says a, a, apple
B says b, b, bear
C says c, c, cat
というチャンツです。このときにそれぞれのアルファベットに音があるんだということを知りました。当時の私は子どもの教材を使って自分が英語を勉強していたといっても過言ではないでしょう。
本屋さんを駆け巡り、指導書を徹底的に読みあさりました。このとき、英語の教え方を日本語で読んでどうする?と思い、わざと英文を選び読みました。大きな書店には、Oxford をはじめ、子どもたちに英語を教えるための教材がたくさん並んでいます。それらを隅から隅まで研究しました。なるべく、楽しそうなもの。私が楽しくなかったら、子どもたちも楽しくないだろうな、と吟味に吟味を重ね、おもしろそうなものはすぐにレッスンに取り入れました。
子どもたちが反応してこないと感じれば、5分でそのレッスンプランはやめ、手品師のように次から次へとアクティビィティーを実験していったのです。子どもたちはゲラゲラと笑いながら英語を口から出します。1時間のレッスンが終わると、子どもたちの反応でレッスンが成功だったかどうかがわかります。
「えっ?もう終わり?もっとやりてーー!」
とか
「他の曜日にも来ていい?」
という子どもたちの反応で、ヨシ!このレッスンプランでいいんだなと、ど素人が英語を教える、というよりも、英語を使って遊ぶという感覚で、自宅のリビングで週に 1回のレッスンをスタートしたのでした。
やがで口コミは威力を発揮し、友達が友達を呼び、自宅英語教室は発展していったのです。やがて、リビングリームだけでは手狭になってきたので、スクールを自宅から外に出し、現在では2校のスクールを構えるところまできました。
この間、もちろん自分の勉強を怠った日はありません。しかし、行き詰まり、こんな英語力で英語を教えていていいのだろうかと悩み、私の英語はもう伸びないのではないかと苦しんだことは数知れずあります。仕事をするの、やめるの、スクールを出すの、出さないのに関しては家族とのバトルもありました。歴史ですねえ~。また追々お伝えしていきますね。
何かにぶつかって行き詰ったときはいつも次のように考えました。
・ ここでストップしたら今まで積み重ねてきたことが水の泡になってしまう
・ きのうまで勉強したことがパーになってしまう
・ 自分の意見を持たず、何事にも優柔不断に生きてきた。そんな自分に嫌気がさして、自分を変えたくて英語を始めたんじゃなかったの?
(つづく)
2010年9月22日 (水)
読者からのQ&Aコーナー、皆さんからの質問が増えてきてとっても嬉しいです。ありがとうございます。今回の読者の方のご質問は、私の転身シリーズとも重なるものがあるので、特別編とし、Q&Aコーナーと転身シリーズの合体編でいきます。
Q
怪訝そうな周りの目、どうやって対処?
子供が学校に行く時間がやっと私の勉強時間となりました。この時間は私の時間!と思っていますが、まわりの主婦仲間が怪訝そうに「子供のいない時間なにしているの?遊ぼうよ」......何だか悔しい思いです。自分の夢を追いかけるって大変ですね。さなえさんが子育てしながら勉強に励まれていた時、弱い自分が出てきた時、どのように闘っていましたか?ぜひお話を聞かせてください。
A
出る杭は打たれるけれど、出過ぎると打たれない
英語を生活の一部にすることによって得たもの、また失ったものがあります。
まず、ランチ友達、お茶友達がいなくなりました。私はテニスが大好きで、週に何度かテニスをしていたのですが、ラケットをペンに変えて10数年がたっています。テニスコートの脇を通り、あのボールの音を聞くと、あぁ~、テニスがやりたいなと思いますが今は時間がありません。
英語を勉強しているというと、「主婦が何でいまさら?」 という声はあちらからもこちらからも聞こえてきました。PTAに行けば、何かひとりだけ浮いているような気がしました。でも、私は自分を変えたくて英語を勉強し始めたのでした。
それまで何に対しても中途半端な生活で、何かに夢中になったこと、一生懸命になったことがなかったのです。受験勉強に明け暮れたことはない、スポーツで県大会や全国大会を目指して頑張ったこともない。ただ時間に流されて、努力という言葉からはほど遠いところにいました。
死ぬ前に何かひとつだけでいいから、これだけは頑張ったぞ!と自分自身で誇れるものが欲しい、そう思ったのです。
映画もTVのドラマも観なくなりました。あまりTVを観ないので、あるとき、友人との会食の席で、「松たか子って誰?」 と聞いてしまったことがあります。「やだあ~、英語の勉強ばかりしていないで、TVくらい見なさいよぉ~。」 とみんなにからかわれました。
その日、家に帰ると、子どもたちに、「ねえ、TVに松たか子が出ていたら教えて」 と言うと、「お母さぁ~ん」 と子どもたちが頻繁に呼びます。それだけTVへの出演回数が多いということですね。ああ、この人なら知ってる、知ってる、見たことある。この人が松たか子ねって妙に納得したことがありました。以来、子どもたちは、「お母さん、この人は今時の人だから、覚えておいたほうがいいかも」 と、時々私に情報を吹き込んでくれるようになりました。
怪訝そうに見ていた人たちの中には、やがて私のように英語の勉強をはじめ、今では講師になってしまった人もいます。「私が生徒になってあげるから私に教えてみな!」 と大人の生徒第一号になってくれた人も、そんな仲間のひとりでした。
彼女たちは今でも言います。
「あんた、ホントに変わっていたよねえ。子ども同士が幼稚園の帰りに約束したからって、あなたのうちに寄ってみると、いっつもダイニングテーブルの上にはNHKのテキストと辞書とノート、ウォークマンがあってさ、この人、何してるんだろう?って思ってたんだよ。」
とひとりが言えば、別の人は
「ホント、ホント、子どもの運動会のときだって、昼休みはみんなぺちゃぺちゃしべっているのに、隅っこにひとりで座って、テキスト広げて、ウォークマン耳に突っ込んで、ディクテーションしてたよね。」
「そうそう、電車の中で、立ちながらディクテーションしている姿を見たこともある。」
「自転車乗っているときもスーパーの買い物かご下げているときも、いっつも耳にイヤホンが入っていて、何だかひとりでぶつぶつ口動かしていたよね。」
「思いっきり、怪しくて変な奴、って思ってたんだ!」
と口をそろえて言います。こうやって言ってくれている人たちは英語側に寄ってきて人生を変えている人たちです。きっと英語の向こう側の人たちは、私の行動をあきれて、アホか、と思っていた人が、何十人、何百人といるはずです。
でも、私はある時から、世間の声がまったく気にならなくなったのです。
出る杭は打たれるけれど、出過ぎてしまうと、もう誰も打たなくなるそうですよ。
あっはっは!
(つづく)
2010年9月17日 (金)
前回からの質問の続きです
英語学習についていろいろ質問があります。下記のような場合どのように考えますか?
Q
英字新聞
朝日ウィークリーを購読して、上級者向けの記事を好んで読んでいます。辞書の助けを得ながらも読破はできていますし、内容もきちんと把握できています。しかし「日本語に訳すよう」要求があった時は、つまずいてしまいます。どうしたらよいのでしょうか。
A
それは英語は英語で理解している証拠です。素晴らしいではありませんか?頭の中で英語から日本語への変換をせず物事がわかっているからです。これを日本語に置き換えるためには特殊な訓練が必要です。いわゆる通訳の域に入っていくわけですね。
以前、どこかの記事で書いたと思うのですが、日本語と英語はまったく違う言語です。単語ひとつひとつを直訳できません。
例えば、何か料理を出したとします。「お口にあいますか?」 という日本語を英語にすると何と訳しますか?
口 = mouth
あう = meet, see
実は上記のどの単語も使わずに英訳することができます。
Do you like it?
です。えー、そんな簡単な英語でいいの?と思うかもしれませんが、これが英語と日本語の違いの典型的なもので、直訳できない良い例でしょう。
通訳は英語の単語を日本語に訳しているわけではなく、英語表現を理解して、一番良く合う日本語表現を瞬時に脳の中で探し出すという作業をしているのです。ですから、ご質問者の疑問、英語は英語でわかるのに、日本語に訳すとき躊躇してしまうという現象はごく自然なことです。気にせず今の勉強を続けましょう。
そのうちに 「英語→日本語」、「日本語→英語」 の変換が瞬時にできるようになるときがきます。通訳の勉強をするためには、英語力だけでなく日本語の勉強も必要になってくるでしょうね。
Q
実践
実践の場がありません。「実践」することが極めて大切であることは百も承知しているのですが、これに変わるべく方法はないものでしょうか。
A
日本人同士でも英語で話すことです。ネイティヴの前だと話せるのに、日本人の前だと話せない、という人もいますが、ここの心理的な壁をとったときから英語は話せるようになります。日本人同士で英語で話すとき、英語が間違ってしまうと恥ずかしいとか、完璧に話さなければいけないというこはあまり考えず、とにかく英語のやり取りを楽しむことです。
会う機会がなかなかなければ、電話でやり取りします。今から10分間は英語だけで話してみようと決めるのです。話題を作り出すのが難しければ、「ラジオ英会話」のダイアログを電話でやり取りしてみるというのはいかがですか?
これは私も実際にやりました。友人と電話で英語談義をするついでに、ダイアログの練習をします。テキストをみずに役柄を変えながらやり取りします。電話ですから相手にテキストを見ながら話しているかどうかはわかりませんが、テキストを読みながら練習していたら、いつまでたっても話せるようにはならない、ということはこのブログを読んでいる方なら、もうすでにご存知ですね。
英語学習は自分との闘いでもあります。楽しみながら奮闘していきましょう。
2010年9月16日 (木)
ブログのコメント欄からのご質問にお答えします。ご質問、ありがとうございます。人にはそれぞれいろいろなやり方や考え方があると思います。ここではあくまでも私の考えを書いてみます。皆さんのご意見もお気軽に書き込んでみてくださいね。コメントお待ちしております。
Q
音読
私は音読をする際にただ声に出すのではなく、ダイアログを最低でも10回はひたすらに聴く、音声に合わせてスクリプトを読む、スクリプトを覚えてしまうぐらい音読をする、そして音声に合わせて音読しています。問題はないのでしょうか。
A
音読の前に十分に音声を聴く → 大正解!
はい、音読をする前に十分に音声を聴くのは絶対に必要なことです。最低10回ですか!いいですねえ~。そのくらい聴き込んでから音読するのが理想的です。音読している時にモデル音声が脳の中で鳴り響くようなら最高です。
音声に合わせて音読、つまりオーバーラッピングということですね。ハイ、大正解です。
英語を声にだす練習方法はたくさんありますが、私は音声のない音読はおすすめしません。モデル音声を聞かず、自己流の英語で音読するのは反対です。すでにきれいな英語を話せるようになっている人が音を聞かずに音読する分には問題ありませんが、知らない単語があったりリズムやイントネーション、リエゾンを無視した音読はちょっとどうかなと思うわけです。ですので、ご質問者の方のやり方は完璧だといえましょう。
Q
リスニング
私は NHK BS1 で放送されています 「TOKYO EYET」 の大ファンです。まず見逃すことはありません。しかし英語を母語とする人の英語より、それ以外の人の英語のほうが聞き取りやすいのはなぜでしょうか。またTVニュース等でのアナウンサーやリポーターの英語は聞き取りできるのですが、インタビュー等での一般の人の英語は違和感を感じるのですが。
さらに、私の耳は弱く発音された音をキャッチしにくいのですが、listen carefully しかないのでしょうか?
A
ノン・ネイティヴは同じ学習者
ネイティヴ・イングリッシュ・スピーカーの話す英語よりもノン・ネイティヴの話す英語のほうが聞き取りやすいという話はよく聞きます。一般的に考えられることは、下記のようなことが挙げられると思います。
・ 相手も英語が完璧ではないので比較的簡単な英語を使っている。
・ イディオムが少ない
・ ネイティヴたちのようにリエゾンで消えてしまう音が少ない
つまりノン・ネイティヴたちも学習者なのですね。でもお国によっては英語がまったく違う音に聴こえてきて慣れるまで苦労することもあります。私は中近東の方の話す英語が苦手ですぅ。
アナウンサーは訓練した伝わりやすい言葉を話す
TVのニュースなどでは訓練された人々がわかりやすい言葉を使って、わかりやすい発音で話します。日本語でもそうですよね、アナウンサーやリポーターたちはマイクを通して伝わりやすい日本語を滑舌良く話すよう練習しています。モゴモゴしゃべる人、舌足らずの人、方言を話す人はあまりいないはずです。アナウンサーと一般人の言葉の違いだと思います。
ここから言えることは、私たちもジャパニーズ・イングリッシュではなく、なるべく伝わりやすい、標準英語に近い音で英語を話す練習をしたいということですね。
弱く発音された音が聞き取りにくいということですが、皆そうでしょう。日本人は特にリエゾン、つまり音と音の連結によって消えてしまったり音が変わってしまう音を聞き取るということが苦手かもしれません。日本語にあまり起こらない現象ですものね。
実はネイティヴたちもすべての音を聞き取っているわけではありません。彼らは文章の流れの中で次にくる音を想像したり無意識に補ったりしているのだと思います。だから私たちに聴き取れなかったとしても何もガッカリすることはありません。
Cut it out. = カリルアウッ
I like it. = アイ ライケッ
Get on a car. = ゲロン ナ カー
上記のように自分が知っている音と聴こえてくる音の間にはギャップがあるわけで、これが長い文章の中でところどころ入っていたら、もうお手上げです。
リスニング力を上げたいのであればディクテーションをおすすめします。ディクテーションではまさしく聴き取れない音を、理解力、文章読解力、文法力を駆使して埋め込んでいく作業が出てきます。集中して何度も何度も繰り返し聴くので、嫌でも耳が開くようになっているというわけです。
私の学習法はいつもシンプルです。
聴いて → 真似して話して → ディクテーション
これだけです。
さあ、質問はまだ続きます。また明日! 皆さん、記事を読んでくださってありがとうございます。
2010年9月15日 (水)
Q
毎日変わる内容、どうやってついていくの?
私は長い間、「1つの教材(本とCD)をどこに何が書いてあるか覚えてしまうくらい、完璧にやりこむ」ということにすごくこだわっていて、そのためにいろんな教材に手を伸ばし、気に入らなければまた別のものを探し......を繰り返してきました。完璧にやりこむのなら、飽きないように、納得のいく教材でやりたい、という思いがあったからです。
そのため、日ごとにレッスンが進んでいくNHK講座は、自分には合わないとずっと思っていました。反復練習する必要がどうしてもあるのに、復習する暇がないからです。
でも、取り組んでみると、ラジオ講座は、自分を引っ張っていってくれる、いいペースメーカーになるということに気づきました。今の自分には、「疲れた!もう寝たいけど、今日は放送があるし!」 ともうひと踏ん張りさせてくれる存在がどうしても必要だったからです。
実践ビジネス英語の放送のない土日、月、火にシャドーイングをしたり、言えな いところを紙に書いたり、手のひらに書いたり、本当に必死で取り組みますが、自分にとっては難しい内容なため、まだまだ消化できないところで次の週のレッスンが始まってしまいます。
ラジオなのだから、あくまで自分のペースで、「今週は休んで前回のレッスンの復習!」 などと臨機応変にやればよさそうなものですが、日々やらなければならないことが多いと、「自分のペースで~」 なんて言っていられません。何が何でも放送を聴く!くらいでないと、続かないんです。
佐奈恵さん、次から次へと流れていくラジオ講座の放送内容について、「復習」 ということにどういう見解を持っておられますか。
A
ひとつの教材を徹底的にやるのは王道
ひとつの教材を徹底的にやりこなすのはとても良い方法です。お気に入りの本とCDがあれば、どこに何が書いてあるのか覚えてしまうくらいやるのが本来のやり方です。素晴らしい方法を知っていますね。シャドーイングをしたり、言えな いところを紙に書いたり、手のひらに書いたりしているんですか! 学習者の鏡です。
私が、NHKの講座を使っているのは、ご質問者がおっしゃっているように、まさしくペースメーカーにしやすいからです。
では、どんどん新しい中身になっていく番組にどうやってついていくのか?ということですよね。
放送があったその日か翌日に消化を
このメッセージの中で込められている 「復習」 というのはつまり 「練習」 ということですよね。
番組は聴くだけでは、残念ながら英会話上達にはつながりません。
「復習」=「練習」 をしてこそ意味があります。復習はその日のうちか、遅くとも翌日のうちに消化します。そして番組のない土日に 1週間分の総復習をします。
ですから、真剣にやればやるほど、やはりテキスト 1本以上は無理が出てくるはずなのです。番組を3つも4つも聞いていたら、聞くだけで1時間くらいとってしまいますので、復習は難しくなってくるでしょう。
完璧は求めない、7割消化で次に進む
ただし、消化率は100%にする必要はありません。6割、7割消化したら、もう次に移ってしまってかまわないということです。これが意外なポイントかもしれませんね。100%消化していなくても、繰り返しで英語力は伸びます。つまり、わからない部分やうまく言えない部分に執着するよりも、思い切って捨てて次に移ってしまうのです。
繰り返しているうちに必ず言えるようになります。わからない部分もわかるようになるときが必ずやってきます。大事な表現や言い回しは繰り返し出てくるようになっています。練習がのちにすべてのダイアログをつなげて応用がきくようになります。ただし、時間はかかりますよ。数ヶ月ではとても時間が足りません。毎日練習して最低 3年と腹をくくってみてください。
前週の分が覚えられなかったとしたら、「翼週は休んで前回のレッスンの復習」 をするよりも「前回の分は忘れて、今週からまた頑張ろう!」 としたほうが良いと思います。
過去は捨て、未来の新しい自分だけを見つめる
なんて素敵じゃありませんか?
Keep on smiling! (ラジオ英会話の中の遠山顕先生のせりふ)
2010年9月13日 (月)
読者からの質問コーナーです。最近、相談メールが増えてきました。ありがとうございます。皆さんのご意見もおきかせくださいね。
Q
英語学習に関して疑問が出てきたので、相談に乗ってください。
● 現在の教材
入門ビジネス英語
実践ビジネス英語
● 一日の学習時間
机に向かって一時間を目標にしていますが、達成できていません。
移動時間での勉強は仕事の疲れからできていません。
● 学習方法と現状
入門ビジネス英語
オーバーラッピング、シャドーイングの後本文の解説を聞き、最後に本文を暗記して終わるようにしていますが、やっとのことでつっかえながら全文言えるようになるのは70分ぐらいかかります。(シャドーイングだけ行ってすらすら言えるようになればよいのですが、時間がかかりすぎるので暗記しています。)
実践ビジネス英語
オーバーラッピングの後、本文の解説を聞き、最後にシャドーイングして終了。
60分では終わらないことの方が多いのですが、力尽きてだいたい60分で切り上げて終了します。土曜日のスーザンさんと杉田先生の会話は何をいっているのかよくわらかないことが多いです。
● 相談内容
上記の通り、オーバーラッピングとシャドーイングで時間のほとんどを使っています。学習方法としてこれでよいのか疑問を感じています。
(この方法でここ一年は続けていますが、このまま同じことを繰り返していて上達するのかなと思いまして、、、)
単語、重要なフレーズ等を覚えていません。ディクテーションも行いたいのですが、学習時間を増やすことは、今の仕事量を考えると難しいです。
学習方法が間違っていれば修正したいと思っています。この先、どういう方法で学習を進めていけばよいのか、アドバイスを頂ければと思います。よろしくお願いします。
● その他
いつまでにどれだけ話せるようになるという、具体的な目標を挙げて英語に取り組んだ方が上達するということは理解していますが、今は英語を使う環境になく、目標がないので、漫然と続けています (やめたいとは思っていません)。
A
す、す、すごい練習量ですね。入門ビジネス英語に70分、実践ビジネス英語に60分。毎日1時間以上勉強しているというわけですね。しかも集中してやっている様子が伝わってきます。
まず、結論から。
今やっていることに間違いはありません。このまま続けましょう。
ただし、ひとつだけ加えると良いのではないかなと思うことがあります。
自己練習だけでなく、誰かと一緒に練習する。あるいは、実践の場を作る。
ということです。これだけ練習したら十分です。あとは使って覚えていきましょう。さあ、どこで英語を話したらいいのでしょうね?
・ 英会話スクール
・ 公民館の英語サークル
・ 英会話カフェ
などはいかがでしょうか?英語を使うのならネイティヴスピーカーとでないとと考える人が多いかもしれませんが、実はそうでもないんですよ。ノンネイティヴスピーカーとでもいいですし、日本人同士でもかまわないのです。英語を話す環境に慣れるということが次のステップとなります。
ダイアログを役柄になりきって、誰かと交互に練習する。このとき、なるべくテキストに目を落とさず練習する。これだけでも効果があります。俳優が台本練習をしているようなものです。実はこれが実際に会話するときに役立ちます。お互いにテキストなしで上手に言えたときは、英語が通じたときと同じ喜びを感じることができますヨ。
もう一点、気をつけたほうがいいのではないか、ということを挙げるとしたら......、
練習方法についてですが、私は個人的に 「暗記」 という言葉があまり好きではありません。「暗記」 しようとすると、どうしてもつっかえつっかえになったり、文章構文や言葉の並びを考えてしまったりして流暢さからは遠ざかってしまうような気がするのです。
つっかえながら空で言うのよりも、文字を見てスラスラ言えるようにするのが先決だと思います。スラスラ言えるようになったところで、今度は徐々にテキストから目を離して言うように練習するといいのではないかなと思います。
テキストを見ないでシャドーイングできたら、暗記していてもしていなくても、おしまい!にしてかまわないと思います。シャドーイングをしているときに、自分が何を話しているのだか理解しながら話せていればOKです。ここまでを1日の区切りとし、翌日、新しいダイアログを練習。
あとは、この自己練習を繰り返し、実践の場で使ってみる。また自宅に戻って自己練習 → 実践 → 自己練習。これで英会話力は伸びるはずです。
いかがでしょうか?覚えなくてはいけない、というプレッシャーを解いてあげたらいいのではないかなと思います。暗記しなくてもかまわないのです。そのうち口が勝手に覚えてくれます。大事な表現やよく使う言い回しは必ず繰り返し出てくるようになっていますので、「口ずさみブツブツ練習」 だけに徹したほうがストレスも溜まらず長く続けられるのではないかと思います。
余裕が出たら、これにディクテーションを加えれば、さらに英語力、リスニング力が付くことは言うまでもありませんが、まずは十分過ぎるほどの学習量だと思います。完璧に覚えなくてもいいんだと思ったら、その分のエネルギーをひょっとしたらディクテーションにまわせるかもしれませんね。
ご質問ありがとうございました。きっと多くの方が同じような悩みを抱えていると思います。お便りくださって嬉しいです。
2010年9月12日 (日)
読者からの質問コーナー。前回の記事 からのつづきです。
Q
録音機器は何を使う?
川本さんは本の中で、番組を録音して何度も聞くことを推奨されていたのですが、それはカセットテープで録音されたのでしょうか? その音源を持ち歩いて、通勤・通学電車で聞きたいという人も多いと思うのですが(私も、自宅にいる時間が短いので、できれば持ち歩きたいです)、最近はもう、カセットテープではなく、iPodなどの携帯型音楽プレーヤーが主流ですよね? AMラジオの音声を、そうしたプレーヤーで聴くには、どうすればいいのかという案内が、本の中には書かれていなかったのですが、川本さんは実際はどうされていたのですか?
A
録音機器ですが、私は次のような機器を使ってきました。
私が英語を始めた頃はまだカセットテープが主流でした。ラジオ番組をカセットテープに録音して、ウォークマンのような持ち運びのできるもので練習。テープは聞きすぎて伸びきり、ウォークマンはカシャカシャと操作するので何台も壊しました。
次に使ったのが、MDウォークマン。頭出しが簡単にできるようになったので、学習がとても楽になりました。テープが伸びきるということもなくなりました。しかし、こちらも行ったり来たりを何度も繰る返すので何台も壊しています。
MP3プレーヤーが主流になってきましたが、iPod などは英語学習機器にはあまり向いていないような気がします。ラジオを直接録音できない、ひとつのファイルの中で一部分を行ったり来たりしたり、好きな箇所から聞き始めることのできるインデックス機能がついていない、などがその理由です。私が知らないだけでひょっとしたら良い方法があるのかもしれませんが。
今、使っているのは ラジオ付き IC レコーダー です。家電量販店で買うよりもアマゾンで購入したほうが安いのを発見し、生徒さんにはすすめています。タイマーをセットしておけば勝手に録音しておいてくれます。
新型の機種が出ているようですが、そちらは使っていないので、使い勝手についてはわかりませんが現状のもので満足しています。
A-Bリピート機能
同じ箇所を何度でも好きなだけ繰り返し聞くことができる。
インデックス機能
ひとつのファイルの中に30数箇所のインデックス(頭だし)を入れることができる。
上記のふたつが英語学習者を助ける大きな機能です。似たような製品でトークマスターというものがありました。私も実際に使っていたのですが (今でも予備として使っています)、インデックスがひとつのファイルの中に4箇所しか入れられなかったのです。これは私にとっては非常にストレスが溜まりました。英語学習者にとっては、同じ箇所を何度も繰り返し聞く、という作業が必ず必要になってきます。
例えば、番組が始まってから、1分目のとろこと、5分目のところ、5分30秒目のところ、7分目、10分目、10分20秒目、10分50秒目、12分目のところなど、信号を入れておけばボタン操作ひとつで飛ぶことができるのです。この機能はとても便利です。
早送りをしてA-Bリピート機能を使うという手もありますが、やはりボタン操作ひとつで思いの場所に一発で飛べるというのは非常に快適です。私はディクテーションを学習の中に取り入れているので、余計そう考えるのかもしれません。
自分の言えない箇所、言いにくい場所、聞き取れない場所にあらかじめ信号を入れておき、その部分を何度も繰り返し聞き、練習するという作業はとても大切で、はずせない練習方法です。
以上が私が現在使っている録音機器でした。他にも何か便利なものがあったら皆さん教えてください。よろしくお願いします。
2010年9月11日 (土)
読者からの質問コーナーです。
Q
NHK講座の序列は?
これからNHKのラジオ講座で英語の勉強を始めようかと考えている30代の女性です。
著書の中に自分のレベルより2段階上の講座を選ぶのがよい、とのことですが、番組の序例はどうなっているのでしょうか?
イメージとしては、基礎英語の1、2、3のその次の段階にラジオ英会話があり、その上に「入門ビジネス英語」が位置し、さらにその上が「実践ビジネス英語」になるのでしょうか。では、リトルチャロや、ニュースで英会話、さらにテレビの方のトラッド・ジャパンなどは、どのランクに位置づけられるのでしょうか?? そのあたりの説明が本の中には見つけられませんでしたので、質問させていただきました。
「しゃべれるようになりたいなら、断然〝ラジオ英会話〟がおすすめ」と書いておられますが、「レベルは2つ上を選べ」というアドバイスから言えば、「しゃべれるようになりたければ、誰もがみんな〝ラジオ英会話〟から始めるのがベストだ」とは言えないはずです。
録音機器は何を使う?
それから、川本さんは本の中で、番組を録音して何度も聞くことを推奨されていたのですが、それはカセットテープで録音されたのでしょうか?その音源を持ち歩いて、通勤・通学電車で聞きたいという人も多いと思うのですが(私も、自宅にいる時間が短いので、できれば持ち歩きたいです)、
最近はもう、カセットテープではなく、iPodなどの携帯型音楽プレーヤーが主流ですよね? AMラジオの音声を、そうしたプレーヤーで聴くには、どうすればいいのかという案内が、本の中には書かれていなかったのですが、川本さんは実際はどうされていたのですか?
A
本を読んでくださって、どうもありがとうございます。詳しく読んでくださったようでとても嬉しいです。こういう人は必ず英語力が伸びますよ。いえ、すでにかなりの英語力をお持ちと拝見しました。だからこういった質問が出てくるのですね。
私が本を書かせていただいたのは5年前ですので、現在とは番組構成や使える機器が少し違っているかもしれませんね。情報にズレが生じていて申し訳ありません。
まず、序列ということですが、私はTVに関しては正直なところ研究不足であまりものが言える立場ではありません。TVは継続的に学習する道具というよりも、英語の世界を楽しんだり、モチベーションを上げたりするときに使うものだと思っています。TVを観たあとって、やる気がモリモリと上がってきませんか?あんな風にしゃべれるようになったらいいな、とか、こういうふうに練習すればいんだ、とヒントを与えてくれるのがTVだと思います。
下記は私の独断と偏見によって並べてみたものです。あくまでも私の主観ですから実際には違ってくるかと思います。そのへんは差し引きしてお考えくださいね。下に行くにしたがって難しくなると考えます。
1) 基礎英語1
2) 基礎英語2
3) 基礎英語3
4) 英語5分間トレーニング
5) ラジオ英会話 / リトル・チャロ
6) 入門ビジネス英語 / ものしり英語塾
7) ニュースで英会話
8) 実践ビジネス英語 / トラッド・ジャパン
参考サイト: NHK語学番組
英語は学ぶ目的によって使う教材も違ってきます。ですので、人によって選ぶテキストは当然違ってきます。
一般的に英語を始めたいのであれば、自分の実力よりも2段階上。これは英語全般の実力を上げたいときです。日本人は自分の実力を過小評価する傾向にあります。実は自分で思っているよりも実力があるはずなのに、私はダメだと考えがちです。ですから、無条件に一段階上を。これでやっと自分の英語の実力と同じくらいのレベルのテキストを手に取る人が多いはずです。さらに、現実的に考えて自分の現在の実力よりも少し上のものをやると伸びますから、もういひとつ上を選ぶ。これで2段階上になりましたね。
では、会話はどうなのでしょう?
英検1級を持っていても英語を話すとなると、どうもしどろもどろになってしまうという人がいます。口から出てくる英語はカタカナ英語で、どうも自然な英語とはちょっと違う......。「英語全般の知識」 と 「英会話」 は全く別物だからです。TOEIC 700点くらいの人で、とても流暢に話せる人と、全くダメな人がいます。
ですから、日常的な英語を話す訓練をしたいのであれば、実力が上だろうが下だろうがいきなり「ラジオ英会話」 から入って問題ないということです。英会話のダイアログの中には、初心者でも学べるような簡単で日常使えるフレーズから上級者でも 「ん?この言い回しは知らなかった」 というようなイディオム的な表現が混在しています。
すでにある程度流暢に英語を話している人でもキープアップのために 「ラジオ英会話」 を聞き続けている人もいます。「聞く」 と 「練習する」 では違いますので、これから英語を話せるようになりたいと願っている人は、やはりテキストを1本に絞り、徹底的に 「練習する」 ことをおすすめします。しっかり練習するとなると、テキスト1本以上は無理になってくるはずなのですが、いかがでしょうか?
ここではあくまでも、大人になってから英語をやり直し始めたい人を対象に語っています。もし、小学生でこれからABCを習うというような人は当然、基礎英語1からやると楽しいでしょう。
普通の高校を普通に卒業した人なら、自分では気づいていないだけで、ある程度の文法知識は持っているはずなのです。忘れてしまっているだけです。あるいは、テストの時だけ集中して覚え、テストが終わったら脳の片隅へと情報を追いやってしまっているだけなのです。スムーズに会話が言えるようになったところで文法の勉強に戻るとより効率的だと思っています。
これでいくらか補足説明になりましたでしょうか?きっと話せるようになりますヨ。英語は練習さえすれば誰でも話せるようになるのです。
録音機器については、次のブログでご説明いたします。ありがとうございました。
2010年8月26日 (木)
Q
私は英語が大好きな高校3年生です。どうしても英語が話せるようになりたいし、卒業したらカナダに留学します。それまでには少し英語を話せるようになりたいのです。でもどうやって勉強したらいいのか全くわかりません。何から始めるべきなのか、どう勉強したらいいか教えていただけませんか?
A
答えは簡単です。
毎日英語を口から出しましょう
↑↑
はじめるのはここからです。英語が話せるようになりたいのであれば、やはり口から出す練習が一番大事です。
では、どうやって出したらいいのか?
友達と話す?
自分の知っていることを英語で話してみる?
それももちろん大事ですが、その前にやっておくことがあります。それは、モデル音声を忠実に真似る、という作業です。 この作業なしでは英語は話せるようにならない、といっても過言ではないと私は思っています。そして、日本人の英語学習の中で一番足りていない、見落とされがちなのもこの練習だと思います。
スポーツでも音楽でも練習なしでは上達しません。いくら頭の中でシュミレーション練習をしてもそれだけではうまくなりません。実際に身体を動かして、失敗もたくさんして、うまくいかない部分を繰り返してはじめて上手にできるようになるのですよね。英語も同じなのです。英語は学問であるがためにこの部分が見落とされがちなのです。
1) まず、音声とテキストを用意します。
2) 日本語の部分をざっと読んでしまい、こんな場面での英語を口からだすのね、と頭の中に状況を置きます。
3) 音声をかけ、ワンセンテンスでとめます。
4) 繰り返して言ってみてください。
うまく言えたら、ガッツポーズをして次に進む。うまく言えなかったら、テキストを開き、文字を確認します。そしてまた音声をかけ、繰り返してみる。
日本語を話すときと、英語を話すときでは口の筋肉の使い方が違います。口を英語筋に変えてあげるのが一番最初にやるといいかなと思います。
このリスニング&リピーティング練習に加え、シャドーイングやオーバーラッピングなどもしていくといいでしょう。英語を口から出す練習を徹底的に 1年間すると、かなり英語がスムーズに真似できるようになります。そうしたら、文法を勉強して基礎固めです。その次にディクテーションなどを取り入れていくとさらに上達します。
日本にいながらにして英語を学び、簡単な会話ができるようになるまでには、最低でも3年はかかると思います。毎日徹底的に練習して3年ですから、のんびりコースですともう少しかかるでしょう。ご質問者の方はお若いですし、もうすでに簡単な会話ならできているようですので、あとは徹底練習あるのみですね。
映画をDVDで観ているときも英語のTVドラマを観ていても、時々女優や俳優の真似をして英語を口から出してみるといいですよ。あとは、自分が実際に英語を使っている姿を想像しながら練習するのも効果ありです。
焦らずに続ける、これが一番大事なのかもしれません。
2010年8月17日 (火)
読者からの質問コーナーです。
Q
ラジオ講座1本だけでは足りないのでは?
会話を習得するのに他のテキストを使用されなかっ たのですか?サークルでは様々な内容の会話が飛び交うわけですから、ラジオ講座1本だけでは足りないのでは?
私も遠山先生の講座1本だけ 聴いていますが、月のテーマによっては、「日常では使うことはないだろう」などといった雑念から聴かない月もあります。今月はお天気の話題のため、よく使うであろうということで、興味深く聴いてはおります。
仲間がいないことや、ちょっとした疑問や雑念などで、行き詰まっています。アドバイスをお願いします。また、英作文やディクテーションの添削サイト等をご存知でしたら、教えていただければ嬉しいです。
A
ラジオ講座はひとつで精一杯
ラジオ講座は本気で取り組んだら、実は一講座以上はできないのが現実かと思います。何本もの講座も聞いている人は、下記のどちらかではないかなと思います。
・ すでにかなり実力を持った人がキープために聞いている
・ ただの聞き流しに終わっている
自分の実力よりも少し高めの講座を選ぶのが理想的です。録音した音源を元に
1) 何度も繰り返して聞く。
2) わからない単語やセンテンスの意味を調べ内容を確認する。
3) ダイアログの部分を徹底的に繰り返し、その日のうちにスラスラと言えるようにする。
(このとき、暗記するのではなく、音声を忠実に真似して繰り返せるようになったかを確認する。リスニング&りピーティング、シャドーイングなど活用)
実はここまででかなりの時間を要します。テキストにはこの他にちょっとした練習やプラスアルファーのページがありますね。『ラジオ英会話』を例にとってみると、Apply it! Use it! Listen for it! などのコーナーがあります。話せるようになるための一番効果的な方法はダイアログの徹底練習ですから、特に Listen for it! の部分までやると、量が多すぎてアップアップになるはずです。
私は授業で 『ラジオ英会話』 のテキストを使っていますが、生徒さんには、「まずはダイアログの部分だけに集中してください。Listen for it! の部分は軽く聞き流す程度にとどめておくか、思い切って捨ててしまってください。」 と言っています。あの部分までこなせる人はかなりの上級者です。
余裕が出てきたら、ダイアログの練習にディクテーションを加えています。番組の一番最後にはダイアログをちょっとひねって、おもしろおかしく会話してみたり、遠山顕先生とケーティーさん、ジェフさんの掛け合い漫才のようなおしゃべりが入るので、その部分を何と言っていたのか書き出してきてもらっています。遠山顕先生やネイティヴスピーカーたちのジョークやオチがわかると楽しいです。
これを毎日やったら、ラジオ英会話だけで実はヘトヘトになるはずなのです。ですから必然的にテキストは一本以上はできないのが現実です。
内容によって自分が興味のある話題だったり、そうでなかったりします。まずは、「この表現はいつかどこかで使えそう」、とか、「この話をしてみたかった」、と思うような内容部分だけを徹底的に練習して、ものにしていけばいいと思います。では、自分に興味のない話題のときはどうしたらいいか?内容は横におていおいて、音声だけに注目します。英語の音、リズム、イントネーション、声の上がり下がりを真似して、同じように言えたら、その日はそれでおしまいにします。自分に興味のない内容でも、ラジオと同じように言えたときはスッキリして嬉しいものです。早口ことばのようなものですよ。早口ことばって内容はないけれど、言えるようになると嬉しいじゃないですか。あの感覚です。
サークルではテキストを使っていた時期もありましたが、フリートークや先生が持ってきたプリントに添ってやることが多くなりました。当然、フリートークについていけるようになるまでには長い年月がかかりました。
公民館のサークルに通っていたのは、下記の2つの理由からです。
・ ネイティヴの生の音が聞ける
・ 学習仲間がいる
サークルでも英会話スクールでもそうですが、その場にいる1時間よりも、そこに行くまでの1週間、自分がどうやって勉強したかのほうが大事だと思います。
ラジオ講座を使って毎日練習していたことで、徐々に話せるようになってきました。英語が話せるようになるキーは、やはり 【毎日の学習】 にあると思います。これをするかしないかで話せるようになるかならないかが決まってきます。そして学習はできるだけシンプルにというのが私のモットーです。
・ 聴いて
・ 真似して
・ ディクテーション
英作文の添削サイトですが、検索すると有料のサイトはたくさんありそうですね。無料のところ、どなたかご存知方がいらっしゃいましたら教えてください。
ディクテーションの答え合わせがしたいのであれば、下記のものは私の ホームページ に掲載してあります。
・ ラジオ英会話
・ 実践ビジネス英語
・ 国際ニュースのヘッドライン
入門ビジネス英語も昨年分、掲載してあります。メルマガ に登録してくだされば、1週間遅れくらいでスクリプトが届きます。完璧ではありませんが参考にはなるでしょうか。ご質問ありがとうございました。少しでも学習の参考になれば嬉しいです。
2010年8月16日 (月)
読者からの質問コーナーです。
Q
『1日6分英会話』 の記事 を読み、とても興味を持ちました。しかし、ひとつ疑問があります。後ろから覚えていくというやり方には何か根拠があるのでしょうか?英語は前からという考え方とちょっと矛盾しているような気もいたしますが......。
A
後ろから練習して心理的な壁を取り払う
さて、後ろからリピート法ですが、根拠はわかりません。たぶん心理的な壁を取り払っているのだと思います。「英語は前からという考え方」 は文章を訳すときですよね。私も高校生の長文読解や英検の文章読解を教えているときは、「文章を訳すときは頭から。きれいな日本語にはならなくてもかまわないので、前から訳す。訳しながら頭の中に絵を描く。」 と指導しています。
ではひとつのセンテンスを言うときはどうでしょう?例えば、これはうちのスクールで実際に行っていることなのですが、私のクラスでは幼児のクラスでもいきなり Can I have your name, please? というフレーズから教えているのです。こどもにとっては結構長いセンテンスなのですが、みんな数回のレッスン後にはすんなり言えるようになります。
まず、your name, please? の部分だけを徹底的に練習します。リズムに乗ってチャンツをふむようにです。
your name, please?
your name, please?
your name, please?
your name, please?
your name, please?
幼児にはこれも難しいときがありますので、please? の部分だけを先に練習する場合もあります。では、皆さんもリズムに乗ってどうぞ!
please?
please?
please?
プリーズの最後のときは、お口をぐっと横に開いてニッコリ笑うのを忘れないようにしてください。
次は
name, please?
name, please?
name, please?
your name, please?
your name, please?
your name, please?
そのあとに
Can I have
Can I have
Can I have
と練習し、さらに最後の部分をまた練習します
your name, please?
your name, please?
your name, please?
では最後に完成バージョンいきますよ。
Can I have your name, please?
Can I have your name, please?
Can I have your name, please?
ほぉ~ら、上手に言えたでしょ?スゴイ、スゴイ!!!
と指導しています。なぜか最後の部分をしっかり練習してから頭の部分をくっつけると、ワンセンテンスがすんなり言えるのです。初回のレッスンでうまく言えなかった子供たちも、3回目くらいのレッスンまでには大抵言えるようになってしまいます。ある子は初回で上手に言えなくても、次のレッスンに来ると言えるようになっていてびっくりすることがあります。「あれ!?今日とっても上手に言えるようになっちゃったね。おうちで練習したの?」 と聞くと大抵の子たちは、「ううん」 と首を横に振るのですが、何なのでしょうねえ?
それと関連しているかどうかはわかりませんが、中学生が暗唱コンテストに出るというときは、次のような指導をしています。
まず文章全体を読んで内容を理解します。そうしたら、最後のページを徹底的に練習します。それから徐々に前のページに移っていきます。仕上げは当然頭からやりますが、こう練習することによって、徹底的に練習した最後部分に自信がつくようです。これを頭から練習すると、何度繰り返して練習しても、最初の部分はスラスラ言えるのに、真ん中あたりで少し疲れが見えてきて、最後にくるにしたがって 「言えるかな?」 という不安が走るようです。ちょっとでもつっかえようものなら、「あー、もうダメ。難しい!」 と思ってしまいます。後ろのページを徹底的に練習する指導をするようになってからは、スピーチ練習をしていも、中盤を越えると、もう大丈夫と思うようで、後ろに行くにしたがって自信をもって発表しています。最後にいくにしたがって心理的にかかるプレッシャーを薄くする方法なんだと思います。
ところで、この 「後ろからリピート法」 遠山顕先生も実際に練習してきた方法だそうです。私自身もこの練習方法でやってきました。ですので、遠山先生が本の中でお書きになっているのを発見したとき、「あっ!やっぱり私のやり方、間違っていなかったんだ」 と思いました。遠山顕先生のお墨が付いたからには、「後ろからリピート法」 これからどんどん力を入れて広めていこうと思っています。
余談になりますが、英語を習い始めた3歳児、4歳児などが、Can I have your name, please? をサラリと上手に言えると、もうそれだけで可愛くて可愛くて抱きしめたくなってしまいます。ちなみに、次に教えるセンテンスは I love you, Mommy. です。
2010年8月12日 (木)
読者からの質問コーナーです。
Q
ラジオ英会話にすべきか、基礎3かで迷っています
現在、社会人です。英語は中学1年の2学期で挫折し、全くといっていいほどできませんでした。
英語学習の動機は、インターネットの facebook などで外国の方とコミュ二ーケーションを取りたい、同じく外国語のサイトが読めるようになりたいなどです。
先生の『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』を拝読し、4月からNHKのラジオ講座「基礎英語3」を聴いております。普段は3回の放送はほとんどラジオの前にはいられず、録音したものを通勤電車内でもっぱら聴いております。
今回、『THE21』を購入し、先生の記事に又触れて、記事内で、先生は「ラジオ英会話」をお勧めになっていらっしゃいますが、「基礎英語3」はここでやめて「ラジオ英会話」に切り替えたほうがいいんでしょうか。当初は、「基礎英語3」を1年間聴いて、多少上達したようであれば「ラジオ英会話」に進もうかと考えておりました。「基礎英語3」の内容も楽しく続けたいのですが、テキストはひとつに絞ったほうが良いとあり、どうしたものかと思い、メールを今回お送りいたしました。
A
本を読んでくださり、ありがとうございます。さらに、『THE21』 の記事も読んでくださったのですね。感謝いたします。基礎英語3を4月からずっと聴いているのですね。しかも、しっかり録音して何度も繰り返して聴いているあたり、さすがです。
英語が話せないのは文法ができないからではありません
さて、ご質問にお答えしますね。英語が話せない理由を下記の2つだと考えている人が多いのではないかなと思います。
1) 文法ができないからだ
2) 語彙が足りないからだ
私は文法否定派ではありません。文法はある程度は必要です。特に中学校3年生までに習う文法はきわめて重要です。
ただし、英語学習者、特に大人になってから英語を始める人は学習する順番を変えてもいいかなと思っています。文法も語彙もある程度必要なことに間違いはありません。でも、今までの学校教育の過程で英語が話せるようにならなかったのは、文法ができないからでも語彙が少ないからでもありません。
話す訓練をしてこなかったからです
英語を口から出す練習を学校教育の中でどのくらいしてきたでしょうか?テキストを見ながら文章を読む音読の練習はしたとしても、テキストから目を離し、実際に日常の生活で使われている会話、例えば
ちょっとお塩を取っていただけませんか?
Would you pass me the salt, please?
もうちょっといかがですか?
Would you like some more?
電気をつけてくれませんか?
Could you turn on the light, please?
朝ごはんよ~。
Breakfast is ready!
今行く~。
I'm coming.
などといった表現をどのくらい口から出して練習してきたでしょうか?音に注意して、リズムに気をつけて、音と音のつながりや、声の上がり下がりを真似してみる。そういった練習をしてこなかったから話せないのです。ですから、私は日常生活の中で使える表現が多く出てくる 『ラジオ英会話』 をおすすめしているわけです。
岩村圭南先生の 『英語5分間トレーニング』 にも日常会話で使える表現がたくさん出てきます。英会話が少し難しいかなと感じる人は、『5分間』 でもいいかもしれません。でも、ストーリー性のある題材を使ってその状況に置かれた自分を想像しながら練習するともっと楽しいかなと考えています。会話にはある程度流れが必要ですから。
しかも 『ラジオ英会話』 は、最後に講師の遠山顕先生と、ネイティヴスピーカーたちの、ちょこちょこっとしたおしゃべりが入りますので、その部分を何と言っていたのだろう、と考えたり、ディクテーションして、どのくらい聞き取れたかを確かめたりすると、かなり勉強になります。それで、総合的に判断すると、大人の方で、今から英語をやり直したいと考えている人にはピッタリの番組かなと思っています。
口を英語筋にかえたところで文法のおさらい
もちろん、口が少し慣れたところで文法の勉強に戻るのは大賛成です。
『基礎英語3 』も優秀な先生が担当なさっていますし、内容も悪くはありません。『基礎英語3』 を4月から、翌年の3月まで1年間勉強すると、かなりの文法力がつきますし、私も実際に文法を勉強したのは、『基礎英語2』 と 『基礎英語3』 からでした。
いずれにしても、一番大事なことは、
英語の学習を毎日の習慣にすること
それにはラジオ講座が一番適していると思っています。ご質問者の方は、この習慣化に成功しているわけですから、あとは続けていれば道は開かれること間違いなしですね。ただし、口を動かす練習は絶対に必要です。それは、リスニング&リピーティング、シャドーイングを経て実際にどこかで使ってみるという実践までを含んでいます。聞いているだけ、読んでいるだけでは英語は話せるようになりませんものね。
今学習に使っている 『基礎英語3』 が楽しいのであれば無理に 『ラジオ英会話』 に切り替える必要はありません。来年の3月まで基礎3をしっかり学んで、4月から英会話にしてもいいかもしれませんね。それまで基礎3をメインにしつつ、ラジオ英会話で雰囲気を楽しむというのもありかもしれません。
ただし、これだけはお伝えしておきますね。普通の高校を卒業し、普通の成績を取ってきた人なら 『ラジオ英会話』 から入ってぜんぜん問題ないと思いますよ。日本人は真面目で控えめな国民性ゆえ自分の実力を過小評価する人が多いのです。
『ラジオ英会話』 を1年間、わけもわからずひたすら真似して繰り返し、口が慣れたところで 『基礎英語』 に戻って勉強してきた。それが私のやり方でした。2年目からは多少余裕が出るので、学習にプラスアルファーができるのです。きっちり 『ラジオ英会話』 をメインにしながら、『基礎英語』 で裏学習したと言い換えればいいでしょうか。口を動かしながら同時に文法の勉強を始めたといえばいいのでしょうか。
私は話せるようになりたかった。ですからこの方法を取ってきました。自分の目標をどこに置くかでメインも必然と代わってきます。ある程度ペラペラとしゃべれるようになった人が自分の表現を増やすために 『英語5分間トレーニング』 を活用しているという人もいます。
お答えになりましたでしょうか?少しでも気持ちがスッキリし、自分の目指す学習方針が見えたのなら嬉しいのですが......。
2010年8月 6日 (金)
読者からの質問コーナーです。先月ブログのアップをさぼった分、今月はたくさん書きますよ~。皆さんもお便りくださいネ!
Q
話せないのはなぜ?何が足りないの?
息子のアメリカ留学をきっかけに46歳から英語の勉強らしきものを始めました。高校しか出てなくて、中学の英語の成績は10段階評価で5というお恥ずかしい惨状でした。でも、洋楽、洋画は大好きで、昔から英語には興味が有りました。
去年から基礎英語1を始め、今は基礎英語2をやっています。基礎1の時はディクテーションもそれなりに出来てましたが、基礎2から難しく感じます。一番悲しかったのは、ゴガクルで基礎1のフレーズを復習した時に、半分ぐらい間違ってた事です。
そして息子の先生が来日されて、お会いした時に間違って失礼があってはいけないと、思いを殆ど話せなかった事です。相手が話してることは何となく分かりましたが、自分が言いたい事が話せないもどかしさで、すっかり落ち込みました。息子には、「お母さん全然アカンやん」と言われる始末でした。
聞き取れても話せない、書けても話せない、文法がしっかり分かってないからだと思い、文法の本を買ってやってみましたが、余計に難しく考えて言葉に出来ない。
さなえさんの本を読んで、違うんだなぁと思いました。ディクテーションが圧倒的に足りなかったのでしょうか?身に付いていないじゃないかと不安になります。何か今の私にアドバイスを頂けますでしょうか。
私の目標は息子のLA留学でお世話になった方々に、自分の言葉でお礼を言いに行く事なんです。(アメリカに行ったことも有りません) 宜しくお願いします。
A
口を動かして練習すればいいだけです
ゴガクルで基礎1のフレーズを復習したとき、半分も正解を出していたのですか!?スゴイじゃないですか!!ご自分を褒めてあげてくださいね。
コップに半分水が入っています。
・ もう半分しかお水が入っていない。
・ まだ半分も残っている。
英語を話す人は、脳の思考回路を後者に変える必要があります。英語ってポジティヴな言語でもあるので、英語を勉強していると、知らないうちに明るく、能天気になってくるはずなんです。そして、多少失敗しようが間違えようが動じないで、あっはっは!と笑えた人が英語は伸びます。
だから何が足りなかったのかというと、きっと 「笑い」 が足りなかったのではないですか?
では結論に入りましょうか。英語力を伸ばす方法2つ。
思考回路をポジティヴに変えましょう
口をひたすら動かして練習しましょう
まずは、この2つを忠実に守ってみてください。あなたの英語力は飛躍的に伸びるはずです。
英語が話せないのは、文法がわからないからではありません。知っている単語の数が少ないからでもありません。口から出す練習をしていないからだけなのです。
単語力は英語を口から出しながら増やします。文法力はセンテンスを口でを繰り返しながら身につけます。
私の生徒さんに留学しているお嬢さんのホームステイ先のご家族に直接会ってお礼を言いたいからと英語を習いに来た人がいました。最初はぜんぜん話せなかったのですが、今はお礼を述べるどころか、自分の身の回りに起きた出来事を楽しそうにネイティヴと会話することができています。もちろん、長い年月はかかりましたが、やってきたことは、NHKの番組を聞いて、ひらすら口から出す作業を繰り返した結果です。
私の学習法はいつもシンプルです。
聴いて
真似して口から出して
ディクテーション
昔も今もやっているのはこの3つだけです。日本人の英語学習者に圧倒的に足りていないのが、この「聴いて、真似して口から出す」という部分だと思っています。
聞こえてきたモデル音声を忠実に真似る。この作業をするだけでもあなたの英語力は変わるはずです。 「a little bit」 という音を、自分の知っているはずの音、「ア リトルビット」と言ってしまっていませんか?実際に聞こえてくる音は、「ア リロビッ」 のはずです。こうやって自分の知っているはずの音と実際に聞こえてくる音が違うんだということに気づく一番の方法がディクテーションです。文字がないところから書き起こす作業はとても大変ですが、その分、力になるんですよ。
結局、英語って自分がかけた時間の分だけは戻ってくるようになっているのです。あきらめずに続ける。そうすることによって、きっと今までとは違った自分が見えてくるはずです。一緒に英語学習、続けていきましょうよ。
2010年8月 5日 (木)
読者からの質問コーナーです。皆さん、ありがとうございます!
Q
音読やシャドーイングは試験対策にはならないの?
家事・育児、仕事に追われ、英語にあてる時間が少ないのが悩みです。英検やTOEICを受けようと決めても、試験対策をする時間はほとんどとれず、どうしてもやりたいラジオ講座のシャドーイングや音読だけで精一杯な状況です。
「でもせっかくTOEIC申し込んだし、直前1ヶ月はやっぱり対策をしないと!」と問題集を開いても、つまらなくてすぐ眠くなり、次第に考え込んでしまい、落ち込み、どっぷり疲れる・・・声をだすトレーニングは、やっぱり楽しくて、少しくらい疲れていても眠くても、「やろう!」と思えます。でも問題解きは、無機質でつまらなく感じます。独学でひっそりと英語を勉強しているのは、寂しいけどそれはそれでいいや、と思っています。
でも、やっぱりTOEICでいいスコアをだして、英検も受かって、周囲の人に認めてもらいたい!と欲もあります。(特に会社の上司!女だと思って馬鹿にされているので見返してやりたいんです。)
佐奈恵さんは、英語を学習する方をたくさん見ていらっしゃって、いろんなパターンをご存知だと思うので英語の試験対策についてお伺いしたいのですが、問題集を使った試験対策が最短の方法だとして、ラジオ講座の音読やシャドーイングのトレーニングは、どちらかというと遠回りの方法なのでしょうか?
A
なります!総合的に英語力を伸ばすためにも絶対必要!特に英検の2次試験対策に
家事、育児、さらにお仕事、そんな中で英語の勉強をしているなんて、本当にご立派です。通常はラジオ講座一本分をしっかり学習していたら、それだけで一日分の学習量としては十分です。特に会話につなげるためには、音読、シャドーイングが大事です。その部分をきちんとこなしていらっしゃるのでスゴイです。
さて、今回のご質問ですが、ラジオ講座の音読やシャドーイングのトレーニングは、試験対策になるのだろうか?ということですね。本当は遠回りになるのだろうかと悩んでいらっしゃるのですね?
回答です。
遠回りということは決してないでしょう。特に英検の2次試験は面接が入ってきますから、日ごろから英語を口から出す作業をやっておくといいですね。ですので、このまま続けてください。
しかし、問題の出題傾向に慣れておく必要はありますから、受験前に過去問を一通りやっておくのが王道です。受験する級によっても違うでしょうが、NHK実践ビジネス英語だけを使って勉強を重ね、英検 1級に合格した人を何人か知っています。
本来は徹底的に問題集をやりこなすのが合格への近道だと思います。参考書ではなく、試験形式になった問題集、あるいは過去問です。試験形式に慣れておくと本番では楽ですし、傾向もわかります。しかし、退屈で身が入らないようでしたら、学習方法を変える必要があります。やっぱり楽しみながらやらないとね。
NHKの講座を基本にして、英検の問題集は一日に30分だけやってみる。この繰り返しでいかがでしょうか?勉強に疲れたら、このブログに来て、「疲れたぁ~!」と叫んでください。誰かが反応してくれるはずです。
会社の上司を見返すという目標があると頑張りやすいですね。女をバカにしてはいけませんよねえ~。上司を見返せても見返せなくても、またお便りくださいね。ありがとうございました。
2010年8月 4日 (水)
皆さん、すみません!ブログの更新がしばらく滞っておりました。またこまめに書いていきますので、チェックしにいらしたくださいね。
『英語でしゃべらナイト シャドーイングドリル入門』 でシャドーイングのコツ、その他を執筆させていただきました。読んでくださった皆様、ありがとうございます。
読者からの質問がきていましたのでお答えさせていただきます。お返事するまでに時間がかかってしまったので、この読者さん、自分でお答えを探してきていましたね。そちらも同時にご紹介させていただきます。
Q
---------------------------------------------------------------------------
14ページの19番の英文 It's been ages since we've seen you. の since 以下が過去形になっていないのは、何故なんでしょうか?「久しぶりです」という英文としては、これまで、たとえば、It's been ages since we last met. などを使ってきました。since 以下は「ある時の一点」を示す英文がくると思っていましたので、ちょっとうまく飲み込めないでおります。現在完了形のときの since 以下は、過去形ばかりではないのですね。
--------------------------------------------------------------------------
It's been ages since we've seen you. についての答えを、ある文法書で見つけました。中原道喜先生の書かれた「新マスター英文法」なのですが、こちらの649ページに、このような記述があります。「since のあとは過去時制を原則とするが、くだけた会話などで現在完了を用いることもある」なので、ネイティブからは自然な英語だという回答がかえってきたのですね!勉強になりました!
--------------------------------------------------------------------------
A
よくお調べになりましたね。お返事がすっかり遅くなってしまったのでご自分で解決されてしまいましたね。すみません!明快なご回答をありがとうございました。
It's been ages since we've seen you.
はネイティヴたちにとって自然な言い回しのようですね。もちろん
It's been ages since we last met.
でもかまわないそうですよ。
その他に 「久しぶり~」 と言いたかったら、次のような言い方ができますね。
- It's been a long time.
- Long time no see.
- I haven't seen you for a long time.
- I haven't seen you for a while.
- It has been a while.
この後に、How have you been? (どうしていた?) なんて続けると会話が弾むかもしれません。
ご質問者の方は文法にすごく詳しくて英語がかなりできる方ですね。こんなところに気づくなんて立派です。私が英語を学んできた過程では、「ふぅ~ん、こんなときは、こんな言い方をするのね。」程度であまり分析というものをしてきませんでした。
Q
--------------------------------------------------------------------------
15ページの13番の英文 a Van Gogh painting は、a painting by Van Gogh や a Van Gogh's paiting のように使えるのですね。名詞+名詞の形でもOKなのだと知らなかったもので、最初ちょっと違和感を覚えながら音読しました。他にも例はありますでしょうか。たとえば、a Beatles song のように 's や of を使わなくても所有の意味を表せますか?
-------------------------------------------------------------------------
A
a Van Gogh painting → ○
a paiting by Van Gogh → ○
Van Gogh's painting → ○ (この場合は冠詞の a はいらなくなります)
色々な言い方があるということですね。その他には
a BMW car
BMW's car
なんて言い回しもできますね。
この言い方が正しいのだろうか、と思ったとき、私はよく Google 検索を使います。" .... " と、アポストロフィーで囲むと、その表現がネットでどのくらい使われているか表示してくれます。その数によって、あぁ~、この言い方はよく使われているんだとか、あんまり使われていないんだな、と判断します。もちろん、間違い英語にもヒットしますので、信憑性はあくまでも参考程度なのですが、例えば、
"a Van Gogh painting" ------- 93,400 件ヒット
"a painting by Van Gogh" ---- 18,600 件ヒット
"the painting of Van Gogh" --- 10,800 件ヒット
"a painting of Van Gogh" ----- 4,780 件ヒット
"a Van Gogh's painting" ------ 1,860 件ヒット
"Van Gogh's painting" ------- 77,900 件ヒット
ヒットした数字の件数で、この言い回しはよく使われているんだとか、あんまり使われていないということは間違った言い回しなのかもと推測をつけます。時々、明らかに間違い英語だなと思うと、自分のサイトだったりします。
Q
-------------------------------------------------------------------------
15ページの20番の英文 I go to the gym three times a week to exercise. の語順ですが、to exercise を three times a week の前に持ってくる形との違いは、何かありますでしょうか?
-------------------------------------------------------------------------
A
I go to the gym three times a week to exercise. → ○
I go to the gym to exercise three times a week. → ○
どちらの言い回しも正解です。違いがあるとしたら、前者はジムに行く頻度にフォーカスしていて、後者は「運動しに行くのよ。(おしゃべりするために行くんじゃないわよ)」という部分を強調しているということくらいでしょうか。
ご質問ありがとうございました。
2010年6月12日 (土)
ある読者の方からメールが届きました。ご本人の許可をとって下記にご紹介させていただきます。皆さん、この方に励ましのひと言、いただけませんでしょうか?同じような思いをしている方、いませんか?お声を聞かせてください。
----------------------------
サナエさん、こんにちは。いつも楽しくブログ拝見させていただいております。久しぶりにメールをさせていただきました。私ごとですが、4月からラジオ講座2年目を迎えました。そして、会社の人と実家の母親にもサナエさんの本をプレゼントしました。会社の人は、ラジオ講座を録音し、ipodに入れて、おうちでお風呂に入りながらレッスンをしているそうです。
さてさて、私、会社を辞めることを決めました。
私の勤める会社は数年前に外資系となり、英語が必須となってきたのです。突然上司がアメリカ人となり、それをきっかけに英語を勉強し始めました。
べっこり凹むことはあっても歯をくいしばってがんばってきました。しかし、英語ができないと、昇進も昇給もないと言われてしまいました。そして今の私のポジションには英語のできる人が来ることになり......、私は必然的に異動だそうです。理由は英語ができないから......。結局、経験より英語能力という壁を越えられませんでした。
すごく悔しいけど、これが私の今の現実です。今の会社の組織の現実です。
ただ、すごく悔しいから、これからも英語学習を続けていきます。せっかく、続けると自分で決めたから。仕事をやめるから、必要なくなるから、英語学習もやめるというのはイヤなのです。
こんなに英語に対してコンプレックスを持ち、英語ができないことに対して、イヤな思いをし、悔しい思いをし、凹んだり、大嫌いにもなり、涙したけれど、でも、サナエさんの本と出合って、英語を本気で勉強する!という気持ちを持たせていただき、こんなにも英語をがんばりたいと思ったのは、サナエさんのおかげです。そして、ブログを拝見し、DHCでナマのサナエさんに会い、こんな風にメールをさせていただいて、これからも続けていこうと思えるのは、サナエさんのおかげです。本当に感謝しております。
ゼッタイに、話せるようになってやるーーーー。
英語がなんだーーーーー!!!
ダーリンは外国人の作者の方のエッセイをご存知ですか?
「英語ができない私をせめないで!I want to speak English」
すごくおもしろいです。世にでている英語学習の全てを体験したんじゃないかと思うぐらい。最後の最後に行き着いたところは、NHKのラジオ講座だそうです。そしてそれは今も続いているそうです。
そして最後に書いてあったことは、英語習得のコツは「地道な努力」と書いてありました。
だから、私も「地道な努力」をしていきます!
これからも、サナエさんとNHKについていきます!!
読んでいただき、ありがとうございました。
2010年6月 3日 (木)
Q
英語学習に迷いが出てきてしまいました
英語学習のやり直しをはじめて四ヶ月目になります。毎日ではないのですが、朝4時に起きて、ラジオ英会話を聞くのが習慣になっています。 ラジオを聞くのが、英語を勉強するのが楽しくなってきました。この数ヶ月 「ラジオ英会話」 一本に教材を選んで、録音してあるのを繰り返し聞いたり、テキストを音読してきました。
そろそろTOEICでも受けてみたいなとまずは単語を強化しようと、書店に向かったところ、英語教材がたくさん出版されていました。インターネットでもTOEICを高得点に取るためには......、というようなハウツーサイトがたくさん出ています。
TOEICや英会話上達にはやはりラジオ英会話にプラスアルファして、単語や他の文法書も勉強した方がいいのでしょうか。巷には英語に関するいろいろな情報が飛び交っていて、正直迷いがきています。
A
自分の目標を見極める
すごいですねえ。毎日朝4時に起きてラジオ英会話を勉強する、しかも習慣化して学習が楽しくなってきた。
大成功ですね。普通はここまでくるのが大変なのです。習慣化してしまったらあとはそれをキープさせればいいだけです。必ずあなたの英語力は伸びます。
さて、次へのステップですが、確かに街にはいろいろな学習教材や情報が氾濫しています。どれも良いように思えて確かめたくなります。そして、あぁ~、やっぱりあの時、あの教材を使わなかったから自分の英語は伸びないんだ。これをやってみればもっと英語力が伸びるぞと、新規のものに手を伸ばしたくなります。
しかし、ちょっと待ってくださいよ。あなたの目標って何ですか?
◆ 英語が話せるようになることですか?
◆ TOEIC で良い点数を取るためですか?
その両方!という答えも聞こえてきそうですね。そう、本当は両方が理想的です。でも目標によってそれに向けての最短学習方法が違ってきます。
将来的に英語が話せるようになって外国人とコミュニケーションを取りたいというのであれば、今やっていることで間違いはありません。ラジオを毎日聴き、真似して口から出し、時にディクテーションを取り入れるといいでしょう。ディクテーションはリスニング力を伸ばす最適で最短の方法です。
TOEICの点数を伸ばしたいのであれば、TOEICの問題集を徹底的にやることです。間違った部分の解説をよく読んで理解していきましょう。また間違っても気にしない、また解説を読んで繰り返すだけです。この作業を試験前 1~2ヶ月間徹底的にやると効果があがります。
会話力を伸ばすのもTOEICの点数を伸ばすのも、共通していえることは 「毎日」 やり続けることです。それから、教材をコレと決めたら、あまりフラフラせずにその一冊を徹底的にやりこなす、というのも大事です。
とは、言っても英語学習は辛いものではなく、楽しいものであるべきです。NHKの語学講座はとても優れたものだと思います。単語はラジオ英会話の中で十分強化できます。それに 「英単語=日本語の意味」 で覚えるのではなく、センテンスの中で単語力を増やしていくのが理想的ですし、最短で 「使える英語」 を身に付ける方法でもあります。
文法もラジオ英会話や基礎英語で強化できるんですよ。あまり手を広げないこと、それがポイントかもしれませんね。
こんなのでお答えになりましたでしょうか?
読者の皆さんはいかがですか?あなたのおすすめの学習法、教えてくださいね。
2010年4月26日 (月)
Q
道を見失ったことはありませんか?
英語を学習していて、自分に自信をなくてしまいました。英語を使って何かをしたいと思いながら、そんな実力が自分にあるのかどうか自問自答しています。私には自分にどんな可能性があるのか皆目検討がつきません。英語から離れることはできないけれど、英語と親密にもなれない...。まるで高嶺の花に恋しているような気分です。
Sanaeさん、こんな風に悩まれたことってありますか?英語学習に関してではなく、英語を使っての将来について道を見失っているとき、どうすればいいのでしょう。
A
そんな風に悩んだことは何度もありますし、今も悩んでいます。
・ 英語を使って仕事らしきことはしているけれど、こんな程度の英語力でいいのだろうか?
・ あー、ネイティヴの話していることがわからない。どうしよう?
・ あー、また間違った。これで英語講師って言えるのだろうか?
そんなことは毎日です。そんな気持ちを消したいからさらに勉強します。ダメな自分を受け入れて、一週間先はもう少しまともな自分になろうと、今日も英語を練習するのです。
さて、質問の本質は、英語を使って何かがしたいのに、何をしたらいいのか道を見失ってしまったときですよね。
私もそう思った時代がありました。
こんなに英語を一生懸命勉強しても、どこで使うの?英語を教えるなんてとんでもないし、仕事で英語を使うなんて夢の夢。海外で生活するどころか、海外旅行にすら行かないじゃないの。
そんな風に思っていました。
でも英語からは離れられないでいました。自分のダメさ加減に嫌気がさしているくせに、英語を勉強している自分が好きでした。このまま続けていたら、英語が上達するということではなく、何となく自分が変えられるような気がしていたのです。
それまでは、何ひとつ必死になって取り組んだものがなかった私。せめてひとつでいいから、たったひとつでいいから、ひとつのことに取り組み、途中でやめてしまうのではない自分が見たかったのです。ですから、私の英語学習は、英語を上達させたいということ以前に自分を変える手段でもあったわけです。
あなたはどうして英語を勉強しているのですか?
好きだから ― それでいいではありませんか。それ以上考えるのは今はやめにしませんか?続けていたらきっと道が見えてくるはずです。自分が本当はどうしたいのか、見えてくるはずです。見えてきたら、では、理想の自分になるためには何をしたらいいのかがわかってきます。そうしたら、もう泣き言は言わずそれに向かってやるだけです。言い訳を言い出す自分に遭遇するかもしれません。私もかつてはそうでした。
- だって、忙しいんだもの
- だって、時間がないんだもの
- だって、お金がないんだもの
- だって、才能がないんだもの
私がそんな泣き言に遭遇したのは30代後半~40代半ばでした。そうして辛くなったときは、いつも自問自答をしました。
- これでいいの?
- ここでやめていいの?
- いつもここでやめちゃったから何に対しても成功してこなかったんじゃないの?
- このまま平凡な人生で終わっていいの?
- 自分に満足できるの?
答えはいつも一緒でした。
そう、机に向かう自分がいたのです。
あきらめない、続ける、それが大事だと思うのです。そしてそうやって頑張っている自分を褒めて自分で自分を励まし続けることはもっと大事だと思います。
あなたにもできますよ。できる力を持っているはずです。
2010年4月14日 (水)
Q
ラジオを 2, 3 年聞き続けたら英語がわかるようになると思ったのに......
2, 3年ラジオ講座を聞き続けたら英語が簡単にわかるようになる、と思い込んで、早や4年。基礎英語1, 2, 3をとりあえず毎日聞き続け、何とか英検2級は通りました。でもその後、本当はちっとも上達なんかしていないんじゃないか? 自分はまだまだ英語なんか理解していない、時間の無駄遣いをしただけじゃなかったか? という思いが出てきてちょっと迷っています。これからの学習方法に何かコメントいただければありがたいです
A
英検 2級取ったなんて、スゴイじゃないですか!!!ちゃ~んと上達しているではありませんか! 自分に厳しい方なのですね。責めることはひと休みして、以前よりも上達した自分を認めてあげましょう。
さて、ラジオ英語講座を 2, 3年聞き続けたら、英語がわかるようになるか?
正解は 「ブッ、ブーッ!」 です。聞くだけでは話せるようにはなりません。わかるようにもなりません。「聞き流すだけで英語が話せるようになる」、なんて嘘です。すこし英語学習をかじったことのある人にならわかりますね。
でも、やり方さえ間違えなければ 3年で片言の英語は話せるようになります。まったくひとこともしゃべれない人でも 3年間やればいいのです。相談者は英語暦 4年、英検も 2 級を持っているので、次のやり方をすれば、ここから急速に英語が話せるようになるでしょう。
やることは簡単です。でも、続けるのは大変です。
1) ラジオ講座はひとつに絞る
2つも 3つもの講座を聞くのが、そもそものマイナス要因です。3つ聞いたら45分間。聞くだけに 45分かけてしまうのはもったいない。15分にして、あとの30分は英 語を口から出す練習に当てるとOK。
2) 聞いたら真似して口から出す
ここが一番肝心なポイントです。聞き流しだけでは話せるようにはなりません。必ず自分の口を使って、「話す」 訓練をしないといけません。
このとき、自分が知っている英語は一旦全部捨てます。もしかしたら、間違った発音やイントネーションで覚えてしまっているかもしれません。音読が効果的と言われますが、モデル音声のない音読は危険です。必ず、モデル音声の真似をしましょう。声の上がり下がり、スピード、間の取り方、すべてをラジオの通りに真似する練習をします。これを毎日続けます。
3) ディクテーション
実はディクテーションはとても時間のかかる作業なのですが、英語力を伸ばしたいと思ったら、一番手っ取り早く上達させる方法でもあるのです。聞えてきた音声を音を頼りに書き取っていく作業です。英語に本気で集中しないといけないので、嫌でもリスニング力が高まります。文法力も実は高まるという裏技も隠されています。ディクテーションについてはまた追々お知らせいたしますね。
2010年4月 1日 (木)
久しぶりに読者からの Q & A コーナーです。お返事遅くなってしまってごめんなさい。
Q
英会話のクラスで話をするとき、事前にノートに自分の話したい内容をノートに英作文していったほうがいいの?
A
ノートに自分の言いたいことをメモしていくのはとても良いことです。日本語の会話でさえ、会議などの前には、コレとコレは話そうとメモを作っていくではありませんか。あの感覚です。
ただし、ノートにまとめていくとき、ちょっとしたコツがあります。
1) 英作文はせず、英借文をする
これは以前にも話題になりましたね。私が実際にやってきた方法です。自分で英文はつくらず、自分の言いたい表現をひらすらテキストの中から探し出し、それらを使って自分のお話をつくります。辞書を引いて日本語から英文に直すと、どうしてもぎこちない英語になってしまい、自然な言い回しからは遠くなってしまうのです。
ですから、日頃、英語を練習しているときに、「あっ!これは使えそう!」 と思った表現はラインを引くなり、別のノートに自分のオリジナル表現集を作っておくなりするといいでしょう。いざ話を作るときは、テキストのあちこちを見ないといけないので良い復習にもなります。
2) 難しい言葉は使わず、簡単に簡単に
日本語を先に考えてしまうと、教養が邪魔をして、どうしても難しく考えてしまいがちです。英文は短く、なるべく簡単な単語を使うとうまくいきます。
3) 発表のときはノートを読まない
ここまでやったら、やはり本番ではノートを読まないのが鉄則です。そこまで事前に練習していくということです。せっかく一生懸命文章を作ったのですから、もう一息!ノートを見ないで言えたら最高です。
私のスクールでも冒頭に What's new? というコーナーがあり、ちょっとした出来事を自由にしゃべってもらう時間が設けてあります。ノートを見ながら話している人もいますが、ふんふんと話を聞いたあとに、ノートを取り上げえて、「ハイ、もう一度今の話をしてみて」 とやっています。
最近では生徒さんたち、ノートにまとめてはくるものの、発表のときにはノートに目を落とさずに話す人が増えてきました。このやり方をしている人の英語は確実に伸びています。
日本語でのプレゼンテーションでも、ただ原稿を読み上げている人と、原稿なしで話をしている人、どちらに感銘を受けますか?そう考えると答えはおのずとわかってきますね。原稿がない人は、それまでに頭の中で何回も繰り返し練習したということです。頑張ってくださいね。
2010年1月16日 (土)
R と L の発音の違いで質問が出ましたので、私なりの発音方法を書いておきます。私は発音の専門家ではありませんので、もしかしたら、もっと効率的な方法があるかもしれませんが、あくまでも参考までに。素人が考えた R と L の発音方法です。
R
まず、R は口をすぼめるのがポイントです。私が子供たちにこの音を教えるときは、
1) 「チューの口してぇ~!」 と指導します。
2) 舌を口の奥のほうでまるめて、舌の先っちょは口の中のどの部分にも当たらないポジションをとってもらいます。
3) それから、ウー と音を出して。
4) Red を 「ウーレッド」、「ウーレッド」 と何回か発音
5) 今度は、口の形はそのままで、最初のウーの音を消して 「レッド」 と言ってみて!
6) ホラ、きれいな R の音が出たでしょ!
と教えています。
L
L のときは、舌を上の歯茎の裏側にくっつけて、ル、ル、ルとはじきます。これが L の音です。
口の形と舌のポジションが R と L では違いますね。参考になさってみてください。
------------------------------------
ずっと前のことですが、実践ビジネス英語の杉田先生が、番組の中でアメリカには Ramen と Lamen 二つのスペルの仕方がある、と言っていたことがあります。アメリカ人が、「日本人は R と L の区別がつかないからどっちでもいいんじゃないの?」 と言ったそうです。そこで杉田先生は、「アメリカ人はラーメンの味の違いがわかりませんしね」 と返したとか。
2010年1月 5日 (火)
Q:
発音に関しての質問です。初歩的な質問ですが、音がくっついたり消えたりする部分がよくわかりません。特に冠詞、前置詞など。これらを発音すると、リズムが悪くなるし......。ネイティブの人や英語上級者は意識的に発音していないのでしょうか?それとも聞き取れないだけなのでしょうか?そんなこと、気にしないで聞こえた通りにそのまま練習したらいいのでしょうか?
A:
結論から言います。
そんなこと気にしないで、とにかく聞こえてきた通りに発音してみればいいのです。
まず、「書いてある英語と聞こえてくる英語は違う」 と認識しましょう。自分が今まで知っていた音と、実際の音には違いがあるかもしれません。
英語は音と音がつながることによって、別の音になったり消えてしまうことがあります。これをリエゾンといいます。
例えば......、
I need to find a pencil. (鉛筆探さなくっちゃ)
アイ ニートゥ ファインダ ペンスゥル
「need to」 はくっついて 「ニートゥ」 になってしまいました。
「find a」 もくっついて 「ファインダ」 になります。
他にも例をいくつかあげてみましょうね。カタカナで表現するには限界があるので、あくまで雰囲気でつかんでくださいね。ここでは、少し大げさに表現してみます。
I speak English just a little bit. (英語はほんのちょっとだけ話します。)
アイ スピーク イングリッシュ ジャスタ リロビッ
ポイントは 「just a little bit」 の部分が 「ジャスタ リロビッ」 になってしまうところ。
You have a lot of friends. (友達がたくさんいるのね。)
ユー ハバ ローロォヴ フレンズ
「have a = ハバ」 「lot of = ローロォヴ」 に注目!
Don't do that. (それ、しちゃダメ!)
ドン ドゥー ダ
Don't の最後の t の音は消えてしまうこともしばしば。
Don't step on it. (それ、踏んじゃダメよ!)
ドン ステップ オンネッ
「on it = オンネッ」
All that I need was you. (僕が必要だったのは君だよ。)
オール ダライ ニードゥ ウァズ ユー
「that I = ダライ」
I'm sorry, but I love you. (ごめん、でも愛してるよ。)
アイム ソォリィ バライ ラヴユー
「but I = バライ」
Cut it out! (やめてよ!)
カリル アウッ
「cut it = カリル」 最後の t の音は トゥッ と聞こえてくることもあるし、全く消えてしまうこともあります。
発音は、地域によっても違いますし、人によっても差がでてきます。もちろん、アメリカ英語とイギリス英語でも違います。
この音のリエゾンを理解するのに一番いい方法はディクテーションです。聞こえてきた音を書き出してみるのです。ディクテーションをしていると、今まで知っていたはずの簡単な音が全く別の音に聞こえてきたり、何を言っているのだかさっぱりわからないけれど、ふたをあけてみたら、非常に単純な音の組み合わせだったということに気づきます。
良い質問でしたね。発音のことを文字で表現するには限界があります。本当はリズムやイントネーションもお伝えできたらいいのですが......。何となく雰囲気だけでも伝わっていたら嬉しいです。ご質問ありがとうございました。
こんなこと聞いたら恥ずかしいかも、と思うようなことでもどんどん遠慮なくお便りくださいね。みんなで解決していきましょう。知らないことは恥ずかしいことではないのです。私も皆さんに教えていただくことがたくさんあります。お力をお貸しくださいね。
2009年12月31日 (木)
読者からの質問です。
Q:
最近、なんだか学習法に迷いがでてきています。私は今まで、英語5分間トレーニングのシャドーイングと、実践ビジネス英語のディクテーションを基本にしてきたのですが、2ヶ月ほど前にスカイプの英会話をはじめてから、ディクテーションに回す時間がなくなり、ビジネスのほうは聞くだけになっていました。
スカイプは月に20回受けれるものなのですが、なんだかちっとも上達していない気がして、あせっています。そして最近基礎英語3を聞いてみたら、もしかして基礎英語3をシャドーイングしたほうがいいのだろうか、と悩んでいます。
基礎3は、テキストなしで耳だけで聞いても、一回で内容はほぼすべてわかります。シャドーイングもすぐすらすら言えます。でも、いざ英語を話すとき、基礎3のレベルの文章が口から出てくるか、となると出てこないんです。
現在やっている5分間トレーニングは、一回聞いただけではわからない単語や表現もまじっており、シャドーイングは何度もやってやっとすらすら言えるようになることもあります。
でもいくらやっても、次の文章を練習しているうちにどんどん忘れていって、これも口から出てくるレベルになっていません。実践ビジネス英語は、わからない単語だらけ、だけど最初に日本語の要約を読んでいるので、聞いていてなんとなく話はわかります。ディクテーションも何度も何度も聴いて、そこそこはできます。
はたして今後の勉強法は、基礎をしっかり(基礎3のディクテーション、シャドーイング、ロールプレイなどを、テキストなしで)やったほうがいいのか、今のままでいいのか、それともまだスカイプ英語をする段階ではなかったのか......?
個人的な相談で大変申し訳ないのですが、佐奈恵さんはどう思われますか。もやもやしてなんだか前に進めません。
A:
このご質問に対する回答がすっかり遅くなってしまいました。ごめんなさい。英語学習者の多くが直面する問題だと思いますので、今年の締めくくりとしてふさわしい題材にもなるかと思い、2009年最後のブログとさせていただきました。
まず、基礎3はパスして問題ないでしょう。自信がなくなったとき聞いて、やっぱり私はこの英語なら理解できるし、シャドーイングもすんなりできる、と確認するときに利用してください。
果たして自分で基礎3程度の英語が話せているのだろうか、との疑問ですが、話せているはずです。ご自分でそう感じていないだけです。どうしても日本人は自分の評価を辛くつけてしまいがちです。真面目な人ほどその傾向が強いです。文面にもその傾向が表れていますよ。自分をもう少し甘やかす程度でいいかもしれません。
ちっとも上達していないようだと嘆いているようですが、いつと比べてのことですか?ここ1, 2年のことでしたら、上達度を感じなくて当たり前です。5年前と比べたらどうですか?英語を始めたときと比べたらどうですか?
基礎3 がすんなりと理解できるのなら、ちゃんと上達している証拠です。短期間で上達度が感じられないからと自分を責めてはいけません。英語でいう短期間というのは、1, 2 年間のことです。数ヶ月単位では上達どころか、下降線をたどっているように感じることさえあります。5年、10年単位で考えましょう。
次から次へと忘れてもちっともかまいません。次から次へと練習すればいいだけです。忘れては繰り返し、忘れては繰り返し ―― この作業が大事です。忘れることを恐れるあまり、ストレスやフラストレーションを感じる必要は全くないのです。これも真面目な人ほど強く感じてしまい、まるで覚えていない自分がいけないかのように責めてしまう傾向にあるようです。
忘れることを恐れるよりも、毎日練習している自分を褒めてあげてください。
ひとつ言えること......、それはスカイプで毎日話しながらも、毎日新しいことを少しずつ訓練していく必要はありそうだということです。毎日英語を使っていたとしても、じっくりと英語と向き合う時間を作ってあげないと上達は難しいかもしれません。これは、ある程度英語が話せるようになった人が陥る悩みです。
日本に住んでいる外国人のことを考えてみてください。日本語はある程度流暢に話せるようになったけれど、ある段階でとまっていて、日本に10年、20年と住んでいても、何となくぎこちない話し方をしている人を見かけたことありませんか?でも日常生活で困ることはないし、通じている。これで、よし、とするかどうかは本人次第です。
さらなる上達を望むのであれば、何となく英語を話す機会に加え、しっかりと英語と向き合う時間(ディクテーションやシャドーイング)、それも聞いてすぐに理解できる程度のものではなく、少しチャレンジングなものを題材として取り入れていく必要がありそうですよ。
2010年、あなたはどんな英語学習計画を立てますか?「シンプルで欲張らず」 が一番ですけれどね。
2009年12月23日 (水)
読者からの質問です。
Q:
50歳を過ぎて英会話の勉強を始めました。4月になるとNHKのテキストを買い、「毎日聞くぞ!」と決心し、夏が来る頃には挫折しているという繰り返しでした。今年『英語5分間トレーニング』を見つけ、これなら続けられるかもと思い、今日に至っています。でも、覚えられないのです。と言うか 勉強のやり方がわからないのです。皆さん どのようになさっているのでしょうか?
A:
どうやって勉強したら伸びるのかわからない、という人、結構多いみたいですね。私の勉強方法は実にシンプルです。一番やっていること、それは
英語をラジオ講座番組の音声と同じになるまで、繰り返し練習する
ということです。ただそれだけです。簡単でしょう?覚えようとしなくていいのです。文章も思い出そうとしなくてかまいません、というより、覚えようとすると、ストレスが溜まるだけでなく、文章構文にこだわるあまり、自然なナチュラルな英語からは離れてしまう恐れがあります。
さて、『英語5分間トレーニング』 がずっと続いているなんて立派ではありませんか!覚えられなくてもいいのです。どうも皆さん、「英語の学習 = 覚える」 と思っている人が多いようですが、一番大事なことは覚えることではありません。何度も英語を口から出して練習することです。
脳で覚えるのではなく口の筋肉に覚えこませるのです。この感覚、なかなか難しいかもしれませんね。リズムですよ、リズム...... 英語のリズムを身に付けたら、英文を口からだすのもそんなに苦ではなくなるのですが、皆さん、その前にどうも英単語の意味を考えたり、文章構造を気にしてしまうようですね。
もし、どうしても自分の言っていることがわからないと気持ちが悪いという人は、日本語の部分を先にざっと読んでしまいます。そして、自分がこれからどんなセンテンスを口から出すのか、大まかなところを理解しておくといいかもしれません。
こう考えてみてください。
新しい曲を一曲歌うことになりました。どうやって覚えますか?
1) 曲を流し全体の雰囲気をつかむ。
2) ところどころ音声を止めながら分解して何度も繰り返してみる。
3) 音声と一緒に歌ってみる。
4) うまく歌えない部分は、また音声をかけてその部分だけをチェック。
5) また音声と一緒に歌ってみる。
6) うぅ~ん、音声と一緒に歌えるって気持ちいい~♪
こんなことの繰り返しではありませんか?さて、あなたは曲の意味を理解して歌を歌っているでしょうか?曲の意味を理解するのは歌が歌えるようになってからではありませんか?詩の意味を分析して理解してから曲を覚えるという人、あまりいないような気がするのですがいかがでしょうか?
もちろん、最初から歌の意味がわかって歌ったほうが良いのはわかりきっていますが、まずは気持ちよく真似して歌ってみましょう。
英語もこの方式でいきませんか?つまり、極端な話は、自分が話している英語の意味がわからなくてもいいのです。上手に言えるようになったら意味を考えてみましょうよ。
この 「カラオケ方式英語練習法」 を密かに普及したいと思っている私です。歌を歌うときって、曲が頭の中で鳴り響いているでしょう?そのくらい英語も聞き込むと理想的なんですけどねえ。
あなたの英語学習法はどんなものですか?教えてくださいな。
2009年11月28日 (土)
読者からお便りをいただきましたのでご紹介します。他にも同じように悩んでいる人もいるのではありませんか?
Q:
23年勤めた仕事を辞めました。たっぷり時間はあるはずなのに、あまり頑張らない自分が居ます。やる気があればどんな形でも学べる、なんて思って独学をスタートしたのですが、思うように学習が進みません。
それどころか何だか虚脱感につつまれています。仕事を辞めた時、ただの主婦にはならない、英語に没頭したい、こう思った時期もあったはずなのに本当に恥ずかしいです。
ラジオ英会話を先月初めて1冊分聴きました。NHKのテキストはいつも買うだけでした。薄くて少ない文章、大したことないな。 最初はそう思って買いました。
ところがきっちりやるとなると、厳しいですね。毎回知らないことが出てくるんです。
なぜ、先生にこんなぶしつけなメールを書かせていただいたのか......。それは、孤独だからです。何に向かって頑張れば良いのか。張り合いが無い。 一緒に頑張る仲間が居ないからでしょうか。本当に弱いですね。ちなみに英検は準1級。TOEICは760点のスコアを持っています。
先生の活動を拝見させていただくと、英語を通じて世界が広がっている。そうなるように努力と実行継続されてきたんですよね?その辺のところを教えてください。
A:
お便りありがとうございます。
英語検定準1級、TOEIC 760??? すごいじゃないですか!!!
今まで買うだけだった英会話のテキストを1冊やりこなしたではありませんか!ちゃんと進歩しているではありませんか。
23年も勤めたお仕事をお辞めになった。それは大きな決心をなさいましたね。長い間、お疲れ様でした。さあ、これからはあなたの時代ですよ。時間を有効に使って英語に没頭しよう、そう思っていたんですね。でも現実は......。
わかります。その気持ち。世間から置いてきぼりをくらってしまったように感じているのではありませんか?私はもう世の中で役に立たないかもしれない、そんな恐怖も感じているのではありませんか?
私にもそんな時代がありました。専業主婦をしている時です。
自分の歩んできた道を振り返り、立ち止まり、これからどう生きていこうかと考える時期は生きていくうえで何度か訪れます。今、またその時期にさしかかっただけですよ。人生にはこうやって悩み苦しむ時が何度かやってくるのかもしれません。程度の差こそあれ、それは誰にでもやってくることなのでしょう。
英語の実力は十分あるのに、どう使ったらいいのかわからない。使える場所がないことにもイラついている。もっと伸ばしたいのに勉強するところもない。しかも、世間の第一線からは退いてしまった。いろいろな不安要因が重なってしまいましたね。
でもあなたは英語をこれからも続けると思いますよ。やめられないのです。毎日ラジオも聞き続けている。でも、この先、どう頑張っていったらいいのかわからない。何かヒントが欲しい。何か道筋はないものか?そんな考えが入り混じっているのでしょうね。
そんな時はですね、まず思いっきり泣いちゃってください。誰に遠慮することもありません。我慢することもありません。涙がたくさん出るような映画でも観てきてくださいな。不思議と落ち着きますよ。涙って痛みや苦しみを和らげる力があるのではないかと思います。
そしてその次は、おいしいものを食べに行ってください。何でも好きなもの、イタリアンでもいいし、お寿司でもいいし、フレンチでもいいかな?甘いものがお好きでしたら、スイーツもお忘れなく。
そしたら、その次は......、
ラジオの前に戻ってきてください。耳を傾けて、口に出すところから再開してみましょう。この場合は、いきなり難しいのではなく、聞いて簡単にわかるレベルのものがいいですね。
そうこうしているうちに、本来の自分が戻ってきますよ。なりたい自分、目指したい自分が見えてくるはずです。寄り道もたまにはいいじゃないですか。旅行でもして心を落ち着かせ、自分の気持ちに問い掛けてみるのもいいかもしれませんよ。本当は自分は何を一番やりたいのか?どんな自分をめざしているのか?
きっと道は見えてきます! まだまだこれからですよ。
さて、どうして私がこの英語の世界に足を踏み入れたのか、どうやってここまできたのか教えて欲しいとのお便りを他の方からもいただいています。徐々にこのブログでお伝えしていきますね。お楽しみに!
2009年11月20日 (金)
読者からの質問コーナーです。
Q:
子供が英語を習い始めたのをきっかけに、私も英会話の学習を始めました。
Sanaeさんが出版されている本、三冊を読ませていただきました。少し挫折していた私でしたが、まだまだがんばろう!という気持ちにさせてもらいました。
私の英語学習に足りないもの、それは学習仲間なのです。では作ってしまおうか?でも、学習仲間を集めたとして、誰か先生となる人を探した方がよいのでしょうか?わからないもの同士集まっても......と気持ちが引けてしまいました。
けれども、もういちど、Sanaeさんの本を読んでみて、とにかくまず集まれば何とかなるさ、そう考えました。でも何をどうやって?考えているうちに思い切ってメールしてみることにしました。
学習仲間が集まって、例えばどんなことをどんな形で進めていくのがよいのか、何かヒントがありましたら教えていただけませんか?
A:
お便りありがとうございます。
本を読んでくださって本当にありがとうございます。
お子さんと一緒に英語を習い始めたなんて素敵ですね。しかも今度は英語学習仲間を集めてさらに勉強しようとしている。立派です!頑張れ~!!必ず成功しますよ。
英語学習仲間を募ったらやることは簡単です。
全員でNHKの語学講座、同じ番組を聴いてみる、というのはいかがですか?
そして集まったときに、テキストを見ずにロールプレイの練習をしてみるのです。どのくらいラジオの音声と同じに真似できるか、ものまね大会です。リズム、イントネーション、声の高低などまでコピーするといいですよ。
そのうちにディクテーションを取り入れて、書き取ったノートの付き合わせをするといいかなと思います。番組の中には講師とネイティヴスピーカーが、ちょっとしたおしゃべりをしている部分があります。この部分はテキストに掲載されていません。その部分を書き取って、一週間に一度集まったときに、お互いのノートを比べてみる。ただし、完璧を求める必要はありません。わからなければ、わからないねと、飛ばしてしまってかまいません。不思議なことに、そうこうしているうちに聴き取れる部分がたくさん増えてきますから。
ディクテーションの仕方については こちら と こちら の記事もご参考になさってみてください。
実は、これが私が長年かけてやてきて、今でもやっている英語学習法なのです。
1) NHKラジオ講座を聴いて
2) 真似して口から出し
3) ディクテーション
基本はこれだけなのです。毎日続けているかいないか、それだけの違いで英語が話せるようになるかならないか、が決まってきます。これにアクセントとして、英語関係のイベントに出席したり、ネイティヴと話してみたりを取り入れていくと長続きすると思いますが、いかがでしょか?
先生となる人がいるとまとまりやすいのは事実ですね。予算の関係もあるでしょうから、あまり高額な費用はかけられないとなったら、皆さんだけでとにかくはじめてみる、この時、誰かリーダー役は必要です。グループを立ち上げた人がやるのが一番でしょう。みんなついてきてくれますよ。
そうやって学習仲間を募って、自分たちだけで学習してるグループ、実は全国にはけっこうあるんですよ。グループができた暁には祝賀会と応援に駆けつけますヨ!
2009年10月11日 (日)
読者からの質問です。
Q:
私はどうも人と話をするのが得意ではありません。どんな風に会話の糸口をつかんだらいいのかわかりません。何かコツはありますか?
A:
さて、実は、もともと私も人と話をするのがあまり得意ではないんですよ。パーティーなどに行くと、あぁ、何を話そうかしら、と固まってしまうほうなのです。
そこで、私は考えました。話すのが得意でないのなら聞くほうにまわってしまえ、と。自分のことを話すのはやめて、人の話を聞きだすほうにまわろうと考えたわけです。
以前、「相手の言葉を繰り返す」 という会話テクニックをどこかに書いたと思うのですが、もう一度ここに書いておきますね。(いろいろなところに記事を書かせてもらっているのでどこに書いたのだか忘れてしまいましたぁ)
まずは、あなたの話を聞いていますよ、というサインとして、相手が言った言葉を繰り返すのです。これは英会話初級者の方に使って欲しいテクニックです。
<相手> I'm from Canada. (カナダ出身なの)
<あなた> Oh, you are from Canada? (あら、カナダからいらしたの?)
<相手> Yes, I've been here in Tokyo for two years. (東京には2年いるわ)
<あなた>Hmm... two years. (2年ねえ)
<相手> I went to Harajuku yesterday. (きのう、原宿に行ってね)
<あなた>You went to Harajuku yesterday? And then? (原宿に行ったの?それで?)
ってな調子です。相手が言った言葉を繰り返しているだけですね。でも、これって効果があるんですよ。相手は、私の話をちゃんと聞いてくれているんだなと受け止めてくれ気分が良くなります。それに、英語が話せない人からみたら、と~ってもカッコ良く会話しているように聞こえるのです。
さて、上記は英語初心者のテクニックですが、中級以上になったら、相手の話の中から相手が興味のあること、得意としているだろう話をキャッチしてとことん話してもらうように仕向けるのです。話ベタなら聞き役にまわってしまいましょう。相手にしゃべってもらうのです。こうすると自分が楽になりますよ~。
デール・カーネギーの著書、『人を動かす』 の中では 「人に好かれる六原則 」 のひとつとして、「聞き手にまわる」 ということをあげています。「相手の関心を見抜いて話題にする」 とも書かれています。
参考サイト: ウィキペディア(Wikipedia) 人を動かす
聞き上手は人に好かれますよ~♪
このご質問に対して、早くお答えしなければいけませんでしたのに、今日になってしまいました。1週間がたつのって早いのね。ご質問をくださった読者さん、ごめんなさい。
2009年9月 6日 (日)
読者からの質問にお答えします。
Q:
日本人同士で英語を話す時にどんなことを気をつければよいでしょうか?レベルが低い同士でも練習になるような方法がありましたら教えてください。
A:
気をつけることが 2つあります。とても簡単なことです。
1) 決して相手の英語をバカにしないこと
2) お互いにファニーな英語を笑い飛ばすこと
あと、、もうひとつ付け加えるとしたら
3) お互いに頑張っている自分たちを誇りに思うこと
以上の 3点があれば、 もう恐いものなしです。よく聞くのが、ネイティブと会話するのならいいのだけれど、日本人同士で英語で話すのは気恥ずかしい。文法が滅茶苦茶なのに会話していて、はたして勉強になるのだろうか?ということです。
まず、この 「気恥ずかしさ」 をクリアした人だけが見ることができる世界があります。その世界のぞいてみたいと思いませんか?結構、素敵なところですよ。ダメダメ、タダでは見せてあげません。その世界を見るためには、やっぱり恥を一杯かかなくっちゃね。恥をたーーーーくさんかいた人だけに、そのご褒美として秘密の園をのぞく権利ができるのです。うっふっふ!プライドなんて捨てておしまい!英語とはそんなものです。
さて、私には英語が第一言語ではない友人がいます。日本人ではありませんから、英語が2人の共通語になっています。いつも思うのは、彼女の英語はひどい!でも、通じている。どんなに間違っても彼女はいつも堂々としています。He と She はしょっちゅう間違えるし、He doesn't like と言うべきところを He don't like と平気で使っています。
でも、それでいいんですよ。コミュニケーションのためには、英語を完璧に話すことが大事なのではありません。日本人同士で英語を間違えながら話す ―― いいじゃないですか! とにかく英語を口から出すという作業をしなければ先には進めないのです。だから、間違い英語大歓迎ですよ。
よく赤ちゃんが大人の口真似をして 「あわわわわわ」 「ふんぎゃ、ふんぎゃ、ふんぎゃ」 と言葉にならない声を発しているではありませんか。あれは、言語を操る序章部分なんです。いつのときも準備段階は必要です。
でたらめ英語、大いに結構ではありませんか!それがどうした!?って気持ちになれた人が高みへと登っていけるのです。
もう一度言いますよ。
大事なことは完璧な英語を話すことではありません。英語を口から出すことです。
2009年8月19日 (水)
読者からの悩み相談です。
Q:
アメリカに住んで 7年になるのにわからないことがたくさんあります。簡単な言い回しさえ聴き取れないことがあり、戸惑っています。どこがいけないのでしょう?
A:
私の知人で、日本に住んで30年になるというアメリカ人がいます。日常生活で困らない日本語力はお持ちですが、日本人同士が普通の速さで話し出すと全くわからないと言います。奥さまは日本人ですので日本人との交流も多いのですが、奥さまの実家に帰っても家族の会話はわからないそうです。お蕎麦やさんへ入っても、普通のおばちゃんが普通に話しかけてくる日本語がわからないと言います。
だからこんな言い方をするのは変かもしれませんが、7年住んでわからないのは当たり前、って考えちゃうのはいかがですか?
こんなことを書くと、「えー、30年その土地に住んでも語学ってものにならないの?」と思ってしまう人がいるかもしれませんが、私はこう考えます。「わからない」と自信を持って言える人は結構問題なくその土地で暮らせるのです。
もちろん通訳などになるのでしたら、それなりに特殊な訓練が必要になってくるでしょうが、生活して困らない程度の会話力があるのならそれでヨシ!っていうのではいけませんか?
英語が聞き取りにくい原因として考えられることはいつくかありますが、下記が大きな比重をしめているかもしれません。
・ リエゾンに慣れていない
・ 人によって発音の仕方、話し方が違う
私は(著書のどこかに書いたと思うのですが)、AFN(米軍放送)を聞いていて、「カメナップ」 がわからなくて......、何度聴いてもわからなくて......、辞書を1冊ひっくり返してもそんな単語は見つからず、ある時、アメリカ人に 「カメナップ」 って何?と聞いたことがありました。そしたらまあ、coming up のことだそうではないですか。わからないはずですよ!coming up がどうして 「カメナップ」 になってしまうのか!トホホでしたね。
それからこんなこともありました。NHKのラジオ講座を聴いていた私。毎回オープニングで 「ヒロズ・ミヤ」 さんの名前が出てきます。「ヒロズ・ミヤ」 さんってちょっと変わった名前だなあ、どんな漢字を書くのだろうとテキストを開きました。どこを探しても 「ヒロズ・ミヤ」 さんの名前はありません。おかしいなあ、番組に係わっている人だから毎回オープニングで名前を言っていのだろうに......、と思う私。
もう、NHKに投書して聞いてみようかしら?と考えているときにひらめきました!そうだ!!「ヒロズ・ミヤ」 さんはいない!!! Here with me a .... と言っていたのでした。このことに気が付いたのは、何と番組を聴き始めてから1年半たった時でした。それまで、ずっと 「ヒロズ・ミヤ」 さんの存在を信じていた私です。
英語にはこうした、音と音がつながるリエゾンが原因でまったく違った音に聞こえてきたり、違った単語であるかのように聞こえてくる言い回しがたくさんあります。
ちょっとおもしろいエピソードがあります。もう何年の前の話ですが、私のスクールに通ってきてくれていた生徒さんのお母さんにある日、「うちの子が最近変なこと言うんだけれど、何を教えているの?」 と聞かれたことがあります。
何と言っているのと聞くと、「便所には 2 (にー)」「便所には 2 (にー)」 と言っているというんです。そんなお下品な言葉は教えていないわと思い、しばし、考え込む私。その時、ピンときました!
Bend your knees. (膝を曲げて)
の練習をした後でした。
「便所には 2(にー)」 = Bend your knees.
「ハンサムクッキー」 = Have some cookies.
などと覚えているのでした。
掘った芋いじるな!! = What time is it? のエピソードは有名ですね。そういえば外国人が日本語を覚えるときに
どういたしまして = Don't touch my moustache.
おはよう = Ohio
と覚えるということを聞いたことがあります。
話がそれましたが、聞き取れないのは、ただ単純にその人の話し方に慣れていないから、あるいは自分が知っている発音の仕方と実際に聞こえてくる音にちょっとした違いがあるからかもしれません。
私も誰かと1対1で会話しているときは何とかなっても、グループで集まって、日本人は私だけなんていうときは、彼ら/彼女らの話していることがちっともわからない、なんてことはしょっちゅうです。そんなときに私がよくやるのは、相手の言った言葉を繰り返すということ......
例えばこんな感じ:
A: I'm a procrastinator.
B: You are a procrastinator. What do you mean?
(あなた「プロクラスティネーター」なのね。それ、どういう意味?)
そうすると、会話にも参加できるし、procrastinator の意味もわかって一石二鳥!
わからなければ、わからないなりに、「わからなさ」、「違い」 を楽しんでしまうというのはどうでしょうか?現地の人たちとドンドンお友達になり、わからなくても気にせずにコミュニケーションをとっていると、違った世界が見えてくると同時に霧が晴れるときがくるかもしれませんよ。
2009年4月17日 (金)
読者からのメールにお答えしています。ご本人には了解をとってあります。
Q:
「ラジオ英会話」 か 「入門ビジネス英語」 かで悩んでいます
中高と受験英語に取り組みましたが、英語は不得意のままで大学時代に英検準2級まで取得しましたが、就職後は英語の勉強をおろそかにしていました。
昨年夏から英語を勉強しようと色々、試行錯誤しておりますがパッとしない状況で悩んでいたところ川本様の本を知りました。
「NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法」 では講座は1本に絞るとありますが、私は 「ラジオ英会話」 と 「入門ビジネス英語」 のどちらの講座で学習しようか迷っておりまして、今回ご連絡させて頂きました。
「ラジオ英会話」 は平日5日間放送されているが、「入門ビジネス英語」 の内容のほうが私自身が気になる。「入門ビジネス英語」 は平日2日間の放送で、放送時間が少なく感じるが内容は 「ラジオ英会話」 よりも興味がある。
という上記の2点でどちらの講座が良いか迷っております。
「入門ビジネス英語」 は放送時間が少ないから、同時に学ぶのも一つの手かなとも勝手に思っております。良いアドバイス等が頂ければ幸いです。
A:
本を読んでくださり、感謝申し上げます。
結論から申し上げますね。「入門ビジネス英語」 をメインの教材にして、「ラジオ英会話」 はサブにするといいでしょう。
あくまでも 「入門ビジネス英語」 を中心に勉強します。ビジネスの現場で使えそうな便利な表現がたくさん出てきています。エドさんとケイさんのやり取りもおもしろいですですね。余裕があったら、「ラジオ英会話」 は聞き流し程度に耳を傾けておくといいでしょう。
入門ビジネスで出てきた表現を口から何度も出して練習しておくと、とっさのときに役にたちますよ。
ここからは本に書いていないことです。
・テキストは1本に絞る
・英語学習はTVよりもラジオ
私は本の中でこううたっていますが、それはこれから英語を学習しようとしている人、あるいは、長年英語を勉強している割には、どうも英語が話せるようにならない、あるいは上達が感じられないという人向けのアドバイスです。
ある程度英語がしゃべれるようになった人は、もう好きなものを自由に組み合わせて、英語力をキープしていけばかまわないと思います。
初、中級者が英語の力を伸ばそうとしたら、ある程度時間をとって真剣に英語と向き合うことが必要なのです。本気でやろうとしたら、テキスト1本分が限界のはずです。
つまり、NHKのテキストはどの番組も非常によくできていますので、隅から隅まで目を通していると、1回分の放送で1,2時間は軽く勉強できるくらいの充実度なのです。
また、15分の放送分で、1,2時間くらい勉強量が必要なくらいのレベルのテキストを選ぶのもポイントです。聞いただけでおしまい、あるいは聞いているだけで簡単にわかってしまうようなら、その上のレベルのものを選ぶべきです。
もちろん、テキストは隅から隅まで目を通す必要はありません。大事なのは、ダイアログの部分です。あの部分をテキストを見ずにシャドーイングできるようになるまでを1日の目標にするといいでしょう。
2009年4月11日 (土)
読者からの質問にお答えします。
Q:
洋書ですが、なにかお勧めのものがありましたら教えてください。
A:
自分が興味のある分野を読むのが一番です。読んでいて楽しいと感じなければさっさと新しいものと取り替えるといいでしょう。小説でもよし、ミステリーでもよし、実力があればノンフィクションなどに挑戦してみるといいかもしれません。
購入するとなると高額になりますので、中古や図書館などを利用するといいかもしれませんね。都内には洋書専門の古本屋もありますので、チャンスがあったらのぞいてみるといいでしょう。
Good Day Books (恵比寿) 洋書の古本がたくさん置いてあります
私は、子どもの絵本をよく活用しています。そんなに難しくなく、絵も楽しめて、以外と知らない単語も混じっていたりします。Oxford や Longman では薄い学習者向けの書物をたくさん出していますので、初心者の方にはおすすめです。
ペンギンリーダーズ
Oxford Reading Tree シリーズ
意外とおもしろいのが、Brain Quest という子供向けの知識カード集。いや、クイズ問題集といったらいいかな?ネイティブの子どもたちが使うものですが、ちょっとしたトレビアクイズになったり、知識の宝庫になったりします。英語のレベルは小学生用でも結構手強いです。算数や地理、歴史を英語で学んでみたいという人の初歩編としてもおすすめです。アマゾンジャパンでも購入可能です。
もう1冊のおすすめは THE WORLD ALMANAC FOR KIDS
こちらは子供向けの年鑑本ですが読むのはなかなか手強い。音楽やスポーツ、歴史、地理、科学など興味のある分野だけペラペラとめくるだけでも楽しいです。オンラインでも読めますが、手元に置いて暇なときに眺めていたい1冊です。
2009年3月25日 (水)
読者からの質問です。
Q:
目標がない。どうすればいいの?
英語を勉強していて目標がありません。なんのために英語をしているのか最近わからなくなってきました。ただ、今までかけた時間がもったいないので続けているという感じです。ちょっとモチベーションは下がっていますが続けていこうとは思っています。何かいいアドバイスはないでしょうか?
A:
自分を変えたい。英語を話して楽しいと感じたい。
うぅ~ん、これは皆さんのお力を拝借したいと思います。読者の皆さん、そう、そこの画面の向こうでこの文章を読んでくださっている、あなた、いかがですか? あなたはどんな目標があって英語を続けているのですか? あなたのお考えをお聞かせください。お願いします。
私はですね
・ 英語の響きが好きだから
・ 英語を話している自分が好きだから
・ 何かに真剣に取り組んでみたいから
そんな理由ではいけませんか? 明確な目標はとても大事なことです。でも、漠然とした曖昧なものでも、「自分自身を変えたい」 とか 「違う世界をみてみたい」 といったようなことでもいいような気がするのですが。いかがでしょうか?
私は英語が話せるようになって、着実に変わった自分を感じています。今までは、控えめに、おとなしく目立たないような存在が美徳かと思い込んできました。でも、英語の世界ではそれが通じないのです。自分の意見もはっきり持たないといけませんし、自分で判断をくだし、行動に移すということを余儀なくされます。英語ってそんな言語ではありませんか?
英語を話していて楽しいと感じますか? ちょっとでも感じたら、「もっと楽しくなりたいから」 -- そんなのも立派な目標になるような気がするのですが。
2009年3月21日 (土)
ラジオのテキストをどれにしたらいいのでしょう?というお問い合わせがたくさん私のもとに入ってきています。下記の質問をくださった方、実に細かくご自分のことを分析されています。こういう人は何のアドバイスをしなくても伸びると思いますが、わたしなりの考えを勝手に書かせていただきますね。
Q:
ラジオのテキストどれがおすすめ?
NHKラジオのテキストで迷っています。どれが自分のレベル、量にあっているかわからず悩んでいます。
候補は次の3つ
1. 実践ビジネス英語 (3日分を 1週間で学習)
2. ラジオ英会話
3. ラジオ英会話と基礎英語3 (余裕があれば)
今はNHKラジオを使っての練習しかしてないので未だに英語がとっさに出てきません。この前久しぶりに外国人と話す機会があったのですが、ほとんど話せませんでした。昔アメリカに住んでいたことがあるのですが、その時より話せなくなっているような気がしています。
4月からのテキストを見たのですが、ラジオ英会話は量がそれほど多くないのですが、意味のわからない単語がちょこちょこあったという感じです。
A:
日常会話が話せるようになりたいのなら 『ラジオ英会話』
ビジネスで使いたいのなら 『ビジネス英語』
私が話せるようになる過程でやってきたことは、徹底的な 『ラジオ英会話』 の模倣でした。つまり音声を聴いて意味がわかろうがわかるまいが、リズム、イントネーション、間の取り方、声の上がり下がりが同じになるまで徹底的に練習したということです。最初の1年間は、それだけに徹しました。
普通の学校を出て普通の教育を受けてきた人なら 『ラジオ英会話』 から始めて問題ないと思います。皆さん、ご自分の英語力を過小評価しがちですから、基礎から始めなければと思う人が多いようですが、忘れているだけです。会話を練習していくうちに基礎力はよみがえってくるでしょう。自分が思っている以上に英語力って身についているものです。大人になってから 「英語を話したい」 という思いで学習を始めた人なら、迷わず 『ラジオ英会話』 をおすすめします。
ただし、ご質問者の方は、アメリカにも留学経験をお持ちのようですので、もう少し背伸びをしてもいいように思います。『実践ビジネス英語』 3日分を 1週間で学習といわずに、『入門ビジネス英語』 を月、火に聴き、『実践ビジネス英語』 を水、木、金と聴く、というのではいかがでしょうか?つまり1週間、月~金まで聴くということです。
3日分を 1週間で学習するのもひとつの方法ではありますが、リズムがうまく作れるでしょうか?3日分を録音しておいて、ある日まとめて学習するという形式になったらアウトです。英語は「毎日」のリズム作りが一番大事なのです。溜めておいて一気にやるのは学習しているようで実は伸びが遅くなりがちです。
ひとつの番組を聴き、その日のうちに、あるいは翌日中に、ダイアログの分析、意味調べ、内容理解をしたあと、ひらすら声に出して徹底練習する。 --- 結局はこの方法が英語をマスターするうえでの一番の近道のような気がします。
『ラジオ英会話』 を使って、上記の方法で1年間練習してきた人は、次の1年は、ご質問者の 「3. ラジオ英会話と基礎英語3」 の組み合わせがいいかもしれません。この方法で文法強化ができます。ただし、あくまでも力配分は五分五分ではなく、8 : 2 くらいの割合でメインの教材を決める必要があります。
内容がわかっているのにとっさに英語が口から出てこない、というのなら訓練すれば大丈夫です。自分ひとりで練習できるんですよ。ホラ、カラオケの歌を覚えるときどうやって覚えています?音楽を聴いて真似して歌って、わからない箇所は何度も繰り返して歌う練習しませんか?そして、この練習って、実際にマイクを握る前は、自分ひとりで鼻歌うたったりしながら覚えませんか?英語もそれと一緒でいいんですよ。
質問コーナー、さらに続きます。次のブログをお楽しみにお待ちください。
2009年2月26日 (木)
読者からの質問です。私がお答えするのも、何だかおこがましいのですが、私なりにやってきた方法をお話してみますね。ご質問をくださった ajisai さん、ありがとうございます。
Q:
テキストの勉強方法なのですが、ダイアログを全て毎日覚えるのが結構大変です。ラジオ講座は毎日あるので完全に覚えられず翌日になってしまいまた課題が増えてしまいの日々です。
先日のコメントに1文でも覚えましょうと書いてありましたが大切な文章をメインに覚えたらいいのでしょうか?それとも余裕があるときに(土日など)会話文を覚えなおしたほうがいいのですか?
シャドーイングも完全に覚えてしまった文章を何度もしたほうがいいのか、新たに文章を覚えていないものをまた覚えるまでやったほうがいいのか......など勉強しながら細かいことを悩んでしまいます。
A:
無理は禁物! 毎日続けることが大事
はい、ダイアログをすべて覚えるのは大変です。ラジオ講座は毎日新しくなるので、覚えられないうちに次のダイアログが始まってしまいますものね。
私が生徒によく言っていることは、
覚えようとしない!ただ口から真似して出すだけ。
ということです。私もこの方法で勉強してきました。とにかくその日のうちにやることは、ダイアログを覚えることではなく、いかにモデル音声に近く声を出せるようになるかというところに焦点を置きました。
できれば、声を出すときはテキストを見ないのが理想ですが、最初はテキストを目で追いながらでも OK。だんだんと目をテキストから離し、自分が誰かに向かって本当に英語を話しているところを想像して練習します。
話すスピード、イントネーション、リズム、間の取り方などを徹底的に真似したのです。覚えることにはあまりこだわらず、ラジオのように言えたら、
「オッケー!言えた!!ふぅーっ!気持ちいい!!」 とガッツポーズ。
そう、ワンセンテンスがラジオから流れてくる音声と同じように言えると、スカッとして気分がいいのです。この快感をたくさん味わうのがポイントかなと思います。その結果、頭の中に残るフレーズがひとつでもふたつでもあったら、ラッキー!と思うことにしています。
覚えられなければ、さっさとその日のスキットはあきらめて 次の日のダイアログを練習します。
大事な言い回しや表現は繰り返し出てくるようになっていますので、数年もこの作業を続けていると嫌でも口が覚えてくれます。
シャドーイングも覚えるのが目的ではありません。あくまでもモデル音声に自分の言い方が近づくようにするのが目的です。繰り返していれば、やがてはカッコ良く英語が話せるようになる、と信じて。
覚えようとすると、プレッシャーがかかりますし、なかなか覚えられない自分にも嫌気がさし、落ち込んでしまいます。私は大人になってから英語を始めたので、硬くなった脳みそに無理に英語を叩き込むのは、ある日あきらめたのです。その代わり、ただひたすらに真似をすることに徹しました。
この方法で、そうですねえ~、3年たった頃からバブバブ言葉、つまり赤ちゃんが話す、2語、3語が自分の口で言えるようになったのです。バブバブが出始めたら、センテンスが出るまでにはそんなに時間がかかりませんよ。
そして、16年たった今、まだ勉強しています。まあ、あせらずにいきましょうよ。 ajisai さん、皆さん、一緒に口を動かして英語筋作りしてみませんか?
2009年2月 3日 (火)
前回、シャドーイング の記事を書かせていただいたところ、読者の ajisai さん、赤ワインさんより次の質問をいただきました。
Q: シャドーイングはテキストを見ながらでもいいの?
A: 最初はテキストを見ながらでOK。総仕上げはテキスト無しで!
シャドーイングとは本来テキストも何も見ず、音だけを頼りにするものです。しかし、英語学習者の場合、はじめはテキストを見ながらでかまいません。そんなの誰が決めたのかって?私が勝手に決めちゃいました。私が過去の練習過程でやってきたことです。
(1) 最初はテキストを見ながら
(2) だんだんと目を離す
(3) チラ見はまだOKよ
(4) テキストを見ずに、分からなかった箇所だけ確認
(5) 最終仕上げはテキストを見ずに音声だけを頼りに
★ 自分で決めた箇所がテキストを見ずにうまくシャドーイングできたら、ガッツポーズを取り、「私って天才かも!」と心の中で叫ぶ。
これで完璧です。
--------------------------
ajisai さん、赤ワインさん、ご質問をありがとうございました。そうでした、肝心なポイントを書くのを忘れていました。お2人ともさすがですね~。しっかり練習しているからこそ沸いてくる疑問。こうやって的をついた質問が出る人って実はすでに結構英語が話せる人、あるいは英語に対してとてもいいセンスを持っている人なんです。すぐに上達しますよ。
2009年1月26日 (月)
読者からの質問にお答えします。次の番組はTOEICのレベルでいうとどのくらい?というものです。elmo さん、するどい質問をありがとうございます。
(1) リトルチャロ(TV版)
(2) リトルチャロ(ラジオ版)
(3) ネイティブの発音塾
NHKの語学番組とTOEICについてのランクですね。うぅ~ん、これは難しい!!私の独断と偏見でおおまかなことを勝手に書いてみますね。
(1) リトルチャロ(TV版)
TOEIC 200点~800点対象
(2) リトルチャロ(ラジオ版)
TOEIC 400点~800点対象
(3) ネイティブの発音塾
TOEIC 300点~700点対象
あっはっは、ずいぶんいい加減ですね。TOEIC 200点~800点なんて英語学習者のすべてじゃないの?とお思いになるかもしれません。実は、リトルチャロはそれだけ、子どもから大人まですべての英語学習者が楽しめるように作られている番組だと思います。ストーリー性のある教材は題材がいいとハマリます。それにTVですと字幕もつきますから、英語がちっともわからなくてもストーリーそのものを楽しむことができます。ハラハラ、ドキドキするシーンもあり、感情移入がしやすいです。ときどきはホロッと涙を流す場面があったりして......。
この番組は英語初級者から中級者を対象に作られた番組ではないかと思いますが、簡単そうにみえていて、ところが実は結構むずかしかったりもします。特に解説の部分なんて、一度聞いただけではわからない箇所がありますし、ネイティヴが持つ独特な表現にホーッとうなってしまう部分もあります。
簡単なことばかり話しているかというとそうでもないのです。ラジオに耳を傾けてみると、あれれ?聞き取れない箇所がたくさん出てきます。上級者も十分手ごたえのある教材となっています。自分がどこにフォーカスするかで、この教材は使い方が変わってきます。
1) ストーリーを楽しみ英語に触れる。
2) 簡単な表現を繰り返し真似してみる。
3) ストーリー全体を英語で説明してみる。ときどきはせりふを交えながら。
elmo さんは、どんな学習方法で挑戦していますか?
「ネイティブの発音塾」、これは今年の1月から始まった番組ですよね。ですので、すいません、まだ調査不足です。ですので、300点~700点対象なんていい加減な評価をしてみました。発音は最近特に注目されています。一昔前は、「発音よりも話す中身のほうが大事」と言われていた時期もあったのですが、ここ最近は、中身も確かに大事だが、「発音が悪いと通じない」と基本のところに立ち返っています。
発音に関しては臨界期があるのないのと世間では騒がれていますが、口のちょっとした形やポジションを変えるだけで、大人になってからでもかなり矯正できる、というのが私の考えです。この番組、発音にちょっと自信がないなと思っている人や再確認してみたいと思っている方には良い番組だと思いますよ。
でも、個々の音に執着するよりも、リズムやイントネーションのほうがもっと大事になってくるのではないかなあ、と個人的には思っています。リズムやイントネーションを矯正するにはシャドーイングという良い方法がありますので、またそのうちブログでご紹介しますね。
おー、長くなってしまった!elmo さん、よい質問をありがとうございました。満足のいく回答ではなかったかもしれませんが、お許しくださいね。
2009年1月24日 (土)
読者からのご質問です。質問をくださった ajisai さん、ありがとうございました。
Q: 英語を口から出す練習と平行して英作文も勉強したほうがいいのでしょうか?またそのほうが語学力がUPしたり早く英語が話せるようになるのでしょうか?
A: 私は「英語があまり話せないうちは英作文はするな」と教えています。そのかわり、英文をどこかから盗んできて話なさいと言っています。
つまり自分で英文を作るのではなく、どこかにある英文をそのままそっくり真似して話しましょう、ということです。英作文をすると、どうしてもぎこちない英文になってしまいがちで、内容は通じてもどことなく自然な英語からは遠くなってしまう、という問題が生じることがあります。
先日、新聞か雑誌に、ある有名な先生が「英作文はせず、英借文をせよ」ということを書いていました。なるほど、うまいことを言うものだと感心しました。
私は英語を勉強し始めてから最初の数年間は、とにかく使える英文を自分の中に溜め込むことだけに集中しました。いつもいつも「この表現はどこかで使えるかもしれない。」「これは、自分のことを表すのに適した表現だ。」などということを意識しながら英文を口から出し、練習しました。
暗記ではありません。何かのときにとっさに口から英語が出てくれないと役に立たないので、とにかく口からスラリと出るようになるまで練習しました。つまり、こう言われたらこう返答するというパターン練習を徹底的にしたのです。
英文日記を書くようなときは、何冊ものテキストをひっくりかえし、自分が言いたい表現に合ったものを探し出す作業をしました。うまい表現が見つからなければあきらめて、自分の言いたいことのほうを変えました。つまり、日本語から考えるのではなく、先に英文を読んで、あっ、この表現とこの表現を使うと、自分の言いたいことに近くなるな、という英文の探し方をしたのです。
時間がとてもかかる作業のようにみえますが、結果的には英語が話せるようになる近道だったと気が付いたのはうんと後になってからでした。自分で英作文らしきものができるようになったのは英語を勉強し始めて16年たった、ごく最近になってからのことです。