プロフィール

川本佐奈恵
32歳で英語をスタート。 英会話スクール English Timeを経営。
毎週日曜日には英会話カフェ Sunday English Time を運営。

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川本佐奈恵 You can do it!

2012年6月13日 (水)

『NHKラジオ英会話』が良い訳は......

Q&Aコーナーです。ここのところブログをお休みしておりまして、すっかりアップが遅くなってしまいました。皆さん、ごめんなさい!月日が発つのは早いですねえ。もう6月も半ばなんですね。


Q
『NHKラジオ英会話』 の良いポイントは?


1年ほど前に一念発起し英語を勉強しようと決めました。 何から始めようかと考えた結果、通勤時間に往復1時間を利用して「スピード○ーニング」を聞き流していました。


そんな時、川本先生の記事を読み、「ただ聞き流してもダメ。ディクテーションとシャドーイングを行うことが最も効果的」ということで、同じ教材をつかってその2つの勉強法を行なっていました。


しかし、最近雑誌の英語特集などではスピード○ーニングの評価は最悪で、そのような記事を読んでからは、それで勉強する気がなくなってしまいました。


スピード○ーニングの英語も決して間違った英語ではないと思いますし、要は使い方の問題だと思いますが、川本先生が推奨されるNHKのラジオ英会話での勉強に変えようかと悩んでおります。 NHKラジオ英会話がより良いというポイントは何でしょうか? アドバイスをお願いします。


A
NHKラジオ英会話が良いというポイント2点


1) 毎日放送があるので習慣化させやすい


生活の一部にしやすいということです。英会話上達の秘訣はまず、英語学習を生活のリズムの中に組み込むということです。これをしない限り、英語は話せるようになりません。つまり、英語学習は「毎日」の練習が「絶対」必要だということです。


2) 質が高い


NHKの語学番組はどれも質が高いです。優秀な選りすぐりの講師陣が集まっています。特に『ラジオ英会話』の遠山顕先生の番組は、聞いているだけでも楽しいです。(もちろん聞いているだけでは英語は話せるようにはなりませんが)日常生活の中で即使えるフレーズがたくさん出てきます。


以上の2点が、おすすめの大きな要因です。


質問者の方があげている市販の教材も決して悪いものではないと思います。おっしゃる通り使い方の問題です。聞き流すだけで英語が話せるようになる教材はありません!


ですので、聞いたら真似して口から出す。話すためには話す訓練、口を使った訓練が必要だということです。


ディクテーションはリスニング力を伸ばす


聴いて口から出す訓練に慣れてきたころ、ディクテーションを加えるとさらに英語力が伸びます。ディクテーションはリスニング力を伸ばす一番の方法だと思っています。どんな教材を使ってもいいのですが、本当に力を伸ばしたいのであれば、正解がないものをおすすめします。


つまり、テキストや正解がもともとあるものですと、真剣度が下がってしまうのを恐れているのです。2、3回聞いただけで何と言っているのかわからないと、正解を見てしまいがちです。これですと、あまり効果はありません。もちろん、まったくないわけではありませんし、意思の強い方なら、絶対見ない!と決めるでしょう。10回、20回聞いてそれでもわからなかったときに正解をみる。これなら効果大です。


では、正解のないものをただひたすらディクテーションしていても上達するのか?


はい、します。私はその昔、ラジオを聴きながら、ネイティヴがおしゃべりしている 1分間くらいの部分を毎日毎日、来る日も来る日も、たったひとりでディクテーションしていた時期があります。ある日は、話していることが半分くらいわかったり、ある日はまったくわからなかったりしていましたが、ただ続けていただけで、1年たつ頃には、話の内容がだんだんわかるようになっていった自分を感じていました。


ここからの体験で、英語は聞き流すだけでは上達しませんが、ディクテーションは、しっぱなしでも上達するということがわかっています。


もうひとつディクテーションで大事なポイントがあります。
完璧になるまでやらない


話の7割程度わかれば十分です。ディクテーションの最大の目的は、耳を英語に傾けるということ、英語に集中するということであって、完璧な文章を仕上げるためでないのです。ですので、わからななければ、さっさとあきらめて、別の個所のディクテーションに移ります。


聴き取れて書き出せた瞬間はスッとして楽しいものです。この楽しさをたくさん味わっているうちに、リスニング力も文法力も上達します。それがディクテーションの良いところです。ちょっと頑張って書き取れるくらいのレベルのものから始め、だんだん難しいものへ挑戦していくといいと思います。



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