プロフィール

川本佐奈恵
32歳で英語をスタート。 英会話スクール English Timeを経営。
毎週日曜日には英会話カフェ Sunday English Time を運営。

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川本佐奈恵 You can do it!

2013年10月 4日 (金)

早稲田オープンカレッジ秋講座始まる

先週から早稲田大学での授業、秋講座が始まりました。


早稲田オープンカレッジ


早稲田大学では、一般社会人を対象としたたくさんの公開講座があります。そのひとコマを今年の始めから担当させていただいています。冬コース、春コース、夏コースに続き、秋のコースが始まりました。


嬉しいのは教室の顔ぶれの半数が前回からのコースを継続してくださっていること。横のつながりもでき始めたようで、とても嬉しいです。英語仲間って大切ですものね。ひとりで頑張れないことも、仲間がいるとくじけずに続けることができます。


早稲田の公開講座は単位制になっていて、所定の単位を取得すると「オープンカレッジ修了証」が授与されるのですね。まるで卒業式と同じ。今年の春には、修了式にもお邪魔してきました。1990年度に修了生第1号が誕生して以来、数多くの修了生が、早稲田大学総長から「早稲田大学オープンカレッジ修了証」を授与されたそうで、この春も、皆さん、おひとりおひとり壇上にあがり、修了証を手にしていました。


とても感動的だったのは、舞台に上がリ降りする階段のところには、きちんと職員の方が待機していて、壇上に上がったり降りたりしている人に手を差し伸べて、サポートしていたこと。中には、70代や80代であろう人の姿も見えました。足元があぶなくないように気を配ってくれているのですね。何歳になっても学び続けることの尊さをまざまざと見せつけられた感じです。


グリークラブもお祝いに駆けつけ、壇上で校歌を歌ってくれました。冬講座も担当させていただけるようですので、今後、皆さん、ご興味があったら早稲田でお会いしませんか?


早稲田オープンカレッジ


早稲田オープンカレッジ




早稲田オープンカレッジ



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2013年10月 7日 (月)

オリンピックまでに英語どうやって勉強したらいい?

Q  オリンピックまでに英語が話せるようになりたい
私は現在32歳、英語は話せません。実は最近夢が出来ました。 7年後のオリンピックまでに自分が納得するくらい英語が話せるようになり、ボランティアに参加することです!


さっそく先日から、ラジオ英会話で真似を開始しました。 が...昨日、一緒に生活している彼から「発音はだいたいで構わないと思うよ。大事なのは話さないといけない環境に身を置いて、どう伝えようとするかだと思うよ。」とアドバイスが。


勉強するなと言われたわけではないのですが、彼は留学経験もあり、仕事で英語を使う環境に居ます。 全く話せない自分。中学以来に始めた勉強。やる気が出て楽しい日を過ごしていましたが、少しわからなくなりそうに、、 私としては川本さんを信じてやっていくだけだと思うのですが......。


A 話せるようになりますよ!スタートは「音まね」から
東京オリンピックは多くの人に「夢」も運んできてくれますね。
英語がまったく話せない?今から7年しっかりやれば、十分話せるようになりますよ。


「話さないといけない環境に身を置いて、どう伝えようとするか」 ⇒ まったくその通りです。でも、これは、すでに英語をある程度話せるようになった人が、さらに英語力をあげるときにすることです。


まったく話せない人にとっては、どこからどうやって始めたらよいのか、わからないわけですよね。そんな時は、モデル音声を聴き、すっかり同じように真似をする「音まね」から始めると良い、というのが私の長年の英語学習から出た答えです。


日本人の英語学習者は実際に口を使い、自分の声を使った練習が圧倒的に少ないと思っています。話せるようになりたいのであれば、やはり、話す練習をしないとね。聞くだけでは、英語は話せるようにならないのです。聴いた音を再生するところからスタートするのです。


英語を話さなければいけないようなところに身を置くことができる人はラッキー!です。そうでない人が大半かと思います。では、そんな人たちはどうしたらいいか!?


自分でそんな環境を作ってしまうのです。と、いっても海外旅行に行きましょう、ということではありません。自分で自分に語りかけるのです。独り言のようにブツブツと英語を唱えるなんて、ちょっとおかしい人のように見えなくもないですが、実は、英語達人になった人たちは、必ずどこかでそんな過程を経てきています。


「発音よりも話す中身が大事」 ⇒ これも良く聞く話です。実際にそうだと思います。でも、英語初心者から練習するのであれば、スタンダードな英語を話せるように練習するのが一石二鳥というものです。


ネイティヴのようにまねして練習するには、それなりの意味があるのです。聴き取りの練習を同時にしているんですよ。日本語英語で思いっきり、「ビューティフル」と発音するのもアリかもしれませんが、優雅に流暢に「ビュ~リフォ~」と、気持ちよく練習してみませんか。


今まで、ア・リトル・ビット (a little bit) だと思っていたフレーズも、実際は ア・リロゥビッ と聴こえてくるんだとわかると、聴き取りにも強くなるというものです。What are you doing? の最初の What are you の部分も、実際に聴こえてくる音は、ワラユ になってしまいます。こうした、書いてある英語と実際に聴こえてくる音の違いに気づき、自分の発音を矯正していくことは、リスニング力を向上するうえでも必要かと思います。


残念ながら、語学は数ヶ月や数年で思い通りになるものではありませんが、あきらめずに続ける。ひとつのことをただひたすらに繰り返す。いつかは話せるようになるぞ!と強い信念を持ち続けることが大事だと思います。



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2013年10月12日 (土)

私の道、本当にこれでいいのだろうか?

Q 道に迷っています
『働く女!私が32才から始めたこと』 を読ませていただき、大変感銘を受けました。


私が日々個人的に悩んでいることに関して、川本先生ならなんておっしゃるだろう。ぜひご意見を頂きたいと思い、厚かましいとは思いましたが、藁にもすがる思いでご連絡させていただきました。


私は現在37才で、児童書の翻訳家を目指して勉強していますが、時々、どうしようもない不安に襲われます。


私の夢は実現するんだろうか?
それよりも、「私は本当に翻訳がやりたいんだろうか?」 ということです。


英語が好きだし、絵本も好き。だから翻訳をやってみたいとずっとずっと思ってきました。そして結婚を機に仕事をやめ、勇気を出して翻訳の世界に足を踏み入れ分かったことが沢山あります。


翻訳とは英語力はもとより、日本語力がないとダメだということ。若いころから本を沢山読んでこなかった私には日本語力がなさすぎる。多くの翻訳家を目指す人たちと比べると相当不利。ゼロ以下からのスタートだということ。


児童書の翻訳の世界で活躍されている方々は、文学部卒で児童文学の勉強をしてきたり、図書館司書経験があったり、出版社勤務経験があるなど、専門的な方々ばかりだということ。児童書の翻訳をやっている人たちは、本当に児童書が大好きなんだということ。


今の私には到底及ばない、専門的な仕事だったのです。
翻訳の世界を知れば知るほど、不安が大きくなりました。


川本先生は「英語学習に夢中になった」「英語を勉強するのが楽しい」と言われていましたが、私はそこまで夢中になれないのです。


独学で翻訳の勉強をしていてもすぐに眠くなっちゃうし、楽しいと思えないのです。これが仕事なら、やりがいもあるし真剣にできるのに、なんて考えたり......。本当に真剣に頑張れるのは、翻訳コンテストの課題を訳しているときだけです。


私、本当に翻訳がやりたいんでしょうか?それともただ、訳書に自分の名前を載せたいだけなんでしょうか? 「翻訳家をやってます」と言いたいだけなんでしょうか?


「自分が将来やりたいこと」=「自分ができること」ではない場合、どうしたらいいのでしょう?
「なりたい自分」はあっても、「そこまでの努力が苦痛」な場合、それは本当にやりたいことではないのでしょうか?


翻訳家になることは、私が初めてやってみようと真剣に行動に移した夢です。向いてなくてもあきらめたくはありません。他にやりたいこともないし、あきらめたら後悔すると思います。


ただ「好きこそものの上手なれ」ですが、私は本当に翻訳をやりたいのか、本当に好きなのかが分からないのです。


川本先生は、こんな私をどう思われましたでしょうか? このまま勉強を続けていていいのでしょうか?


A 大きな山の前ではひるむのが当たり前。足元に咲いている小さな花を楽しんで歩きませんか?


『働く女!私が32才から始めたこと』 の本を読んでくださって、ありがとうございます。とても嬉しいです。そして、時間をかけて、こうしてメールをお送りくださいましたこと、感謝いたします。


児童書の翻訳家を目指して勉強していらっしゃるのですね?夢がありますね。夢の実現のために、ほんの小さなステップから始めてみませんか?


翻訳という作業は、想像していたよりも、地味で孤独な作業ですよね。これは、英語学習全般に対してもいえることではないかと思います。だからこそ、小さな喜び探しをしていきませんか?


日本語力がない? ⇒ だから勉強しているのですよ。
たくさんの本を読んでこなかった? ⇒ じゃ、今から感動する本をたくさん読んで涙を流しましょうよ。そうこうしているうちにセンスは磨かれていきます。


きっと、そんな翻訳家になりたいのではありませんか?素敵な絵本で人を感動させられるような言葉を使い、人々の役にたちたいのだと思います。


違いますか?


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児童書の翻訳の世界で活躍されている方々は、文学部卒で児童文学の勉強をしてきたり、図書館司書経験があったり、出版社勤務経験があるなど、専門的な方々ばかりだということ。
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私もかつてはそんな風に考えていました。
英語を話している人たちは
・ 英文科を出ている
・ 海外留学をしたことがある
・ 海外に住んだことがある

でも、あるとき、友人が言ってくれました。


「あなたは、英文科卒じゃないし、海外留学の経験もない。海外に住んだこともない。でも、それでも英語を教えられる。だからすごいんじゃない?海外に行って学んできた人より、もっとすごいことしているんだよ。」


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翻訳の世界を知れば知るほど、不安が大きくなりました。
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それは、それだけ翻訳の世界に近づいたからでしょう。


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私、本当に翻訳がやりたいんでしょうか。それともただ、訳書に自分の名前を載せたいだけなんでしょうか。「翻訳家をやってます」と言いたいだけなんでしょうか。
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最初は見栄だって何だっていいのですよ。その道に近づけば近づくほど、その道は大きく、遠くに感じ、途方に暮れるものです。迷ったっていいじゃありませんか。今から勉強をして、60歳のときに、翻訳家としての名前を本の中にみつけたら、それって本当にすごいことじゃありませんか?


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「自分が将来やりたいこと」=「自分ができること」ではない場合、どうしたらいいのでしょう。「なりたい自分」はあっても、「そこまでの努力が苦痛」な場合、それは本当にやりたいことではないのでしょうか。
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あきらめるのは、もう少しやってみてからにしましょう。まだまだこれからですよ!自分が本当にやりたいことが見えてきただけです。巨大な山に気づいたから怖気づいているだけです。上を見上げるのを一旦やめて、足元に咲いている小さな花の美しさに気づいてみてください。


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翻訳家になることは、私が初めてやってみようと真剣に行動に移した夢です。
向いてなくてもあきらめたくはありません。
他にやりたいこともないし、あきらめたら後悔すると思います。
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あらっ!? もう答えが出ているではありませんか!
自分と語り合ってみたのですね。こうして私にメールを書いているということは、やっぱりあきらめたくないからですよね。自分の心の中に出ている答えに、さらに念を押したいからですよね。


・ 今、ここであきらめちゃダメ!
・ 今、ここであきらめたら、またいつもの自分に戻っちゃう。
・ 自分を変えたいから始めたのよね。
・ あきらめるのは、もう少しやってみてから......。


私は、そう思いながら 20数年が過ぎています。
苦しい道でも、足元を見たら、ホラ、小さな花がそこに咲いていませんか?
「あなたの決心」、それは小さな花なのです。
大輪が咲かなくてもいいのです。
小さな花をたくさん眺めながら歩いてみませんか?


このたびは、相談してくださってありがとうございました。
あなたと同じように悩んでいる人が、たくさんいると思います。
今回の問いかけは、そうした悩んでいる人たちに勇気を与える一歩でもあったと思いますよ。


メールをありがとうございました。



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