2010年10月 4日 (月)
過去からさかのぼってきた主婦からの転進シリーズですが、ここで突然現代にジャンプします。また昔話に戻りますからね。
それはある間違いから始まりました。
つまり私がここで言いたいのは、英語を勉強し始めて18年、スクールを2校経営し、本も何冊か出版する機会に恵まれ、ボランティアながら通訳もどきの仕事もときどき舞い込むようになりましたが、それでもこんな簡単な間違いをするということです。
ある英文メールが届きました。その日、私のメールボックスにはたくさんのメールが入ってきていました。執筆原稿の締め切りにも追われているし、私はメールを次から次へと斜め読みしていました。
そのメールにはこう書かれていたのです。
Hello Sanae,
We've been out of contact for a long time. I was looking forward to going to Thailand for a conference but it was cancelled because of the political violence. So I'm looking forward to going to the JALT Conference in Nagoya. Are you going?
{しばらくぶりだね。タイのカンファレンスに行くのを楽しみにしていたんだけれど、例の暴動でキャンセルになっちゃったんだよ。だから名古屋のカンファレンスを楽しみにしているんだ。さなえは行く?}
(日本語訳は適当につけています。皆さんの解釈で訳してくださいね。)
と始まり、
BTW, I would like to invite you for our Ibaraki Chapter Meeting on Sunday, October 10th.
{ところで、10月10日の僕らの支部のミーティングに君を招待したいんだけれど...... }
とそのミーティングの内容が書かれていました。何でも一日ワークショップのようなことをやり、招待スピーカーと地元のスピーカーがプレゼンをすることになっているからおもしろいよ。みたいなことが書かれていたのです。
私は、簡単に
Yes, I'm going to go to Nagoya for the Canference this year
And yes, I'm interested in October 10th.
{名古屋のカンファレンス行きます。
10月10日、おもしろそうね!}
とだけ返事をしておきました。翌日返ってきたメールには
Thank you Sanae,
That's great that you can come on the 10th. You can have your choice of the morning or the afternoon slot. Please send me a tentative title. (Details can be worked out later.)
{さなえ、ありがとう。10月10日に君が来れるなんて嬉しいよ。午前中の部門と午後の部門が選べるけれど、どっちにする?仮のタイトルでいいから送ってくれない?(詳細はあとでかまわないから)}
と返ってきました。ここで、ハテナ?マークがたくさん飛ぶ私。
ん?? タイトル? 何の?? 詳細はあとでいい?? 何のこっちゃ?
と思い、元のメールをもう一度読んでみました。そうしたら何と......
BTW, I would like to invite you as a presenter for our Ibaraki Chapter Meeting on Sunday, October 10th.
と書かれているではありませんか!!私はこの as a presenter のところをすっかり読み飛ばしていたのでした。
なっ、なっ、なにぃ~~!!??? 私がスピーカーですって???
しかもこのミーティングって現役の英語講師、しかもネイティヴ・イングリッシュ・スピーカーたちがいっぱいいるところじゃない!!??
と、焦りまくる私。
慌てて訂正メールを送ろうかと思ったけれど、イヤ、待てよ!今さら、メールを読み間違えました、なんて格好悪いな。今から4ヶ月も先のことだし、何とかなるかな?えーーい!女に二言はない!やってしまえ!!と背中を蹴飛ばす、別のさなえがいました。
こうして、今度の日曜日にむかえることになった英語でのプレゼンです。今までも英語、日本語ちゃんぽんのプレゼンやセミナーは何度かやらせていただきましたけれど、聴衆はいつも日本人の英語学習者や小学校の先生方でした。今回のようにネイティヴたちがいる前ではひるんでしまうかもしれません。
この話をすると、「君は日本人だから多少英語を間違えようが、おかしかろうがご愛嬌だけれど、僕なんか英語が母国語だからね、余計プレッシャーだよ。」と、あるネイティヴが言っていました。
あっ!そうか!完璧を目指す必要はないんだ。自分がいつも皆さんに言っていることでした。
うちのスクールで独自に開発している英語絵カードの紹介と使い方をプレゼンしてきます。こども向けのごく簡単な日常会話を漫画風にし、練習するものです。スクールのスタッフ総動員で作成している、まだまだ試作品なのですが、レッスンの中での使い方や関連したアクティビティーのご紹介です。
日程: 2010年10月10日(日)
時間: 10:00 ~ 17:00 (9時半受付開始)
場所: 筑波学院大学 2F Meeting Room 1 & 2
地図: こちら
参加費: JALT会員 無料
会員以外 500円
詳細: こちら
私の出番は午前中のトップバッターです。
2010年10月 9日 (土)
2011年版の英語手帳にはミニサイズが登場しました!これならバッグに入れて持ち歩けます。
左が2011年版で登場したミニ版。右は2010年バージョン。これだけ大きさが違います。
英語手帳、便利で大好きなのですが、唯一の欠点が「重い」ということでした。毎日持ち歩きたいものなのに、重いのでついつい家に置いておきがち。電車の中やちょっとした空き時間にペラペラとしたらとても役にたつのに......。購入当初は持ち歩くものの、だんだんと事務所に置きがちになり、そのうちに事務所専用のスケジュール帳になっていました。
今回、ミニ版が登場したのでこの点が解決されました。これは嬉しいお知らせです。欲を言えば、もう少し薄いともっということなしなのですが、小型版が出て私は大満足です。
中身も私の大好きな井上久美先生のエッセーが入っています。このエッセー、実は毎年楽しみにしているのです。
来年バージョンにも心がポッと温かくなるようなお話がありますよ~。それに前向きにさせてくれる素敵な英語フレーズも入っています。ちょっとだけご紹介しますね。
自分を変えるチャンスを逃さない
チャンスはいつもあるとは限りません。自分を変えるチャンスを逃さないで!勇気を出して一歩一歩前へ進みましょう。今があなたのチャンスかもしれません。
と井上先生はおっしゃっていますよ。そして素敵な英文フレーズ
The oppotunity to make something different out of yourself.
(自分自身を変えるチャンス)
The chance to grow and move to the next level.
(成長し、次のステージへと進むチャンス)
そして「自分の内なる声に耳をかたむけよう」とこの英語手帳は教えてくれますよ。
Let your heart speak with a genuine voice.
(真摯な心の声を聞こう)
井上先生のエッセーは大事に大事に読みたいのです。なんだか読み終えてしまうのがもったいないような気がして、そっとかばんにしのばせ、時々出しては噛み締めるように読んでいます。この英語手帳は、エッセーを読むだけでも買う価値ありだと思っています。
よく使う単語やフレーズ、モデルセンテンスなどがまとまっている Words & Phrases もとっても便利。自分の予定を書き込むとともに毎日英語に触れることができるので一石二鳥。英語手帳だからといって、英語で予定を書き込む必要はないんですよ。プレッシャーはかけずに英語をながめて楽しむのもいいかもしれません。ああ、こんな単語を使いこなして話ができる日がくるといいなあ~。そんなことを考えるのも楽しいものです。
あなたは英語が話せるようになりたいと思っている。だからここにブログを読みにきてくれているんですよね?できますよ。英語は必ず話せるようになります。毎日練習すればいいのです。簡単なことなのに毎日続けることが難しい。途中で疲れてしまったり、私は本当に伸びるのだろうか?何かが間違っているのではないだろうか?本当にこれでいいのだろうか?と迷ってしまいますよね。そんなときは、心を沈めて内なる声に耳を傾けてみる。そうすると、ホラ、聞こえてくるでしょう?あなたの声が
英語を話せるようになりたい!
だからやっぱり勉強するしかないですよね。
2011年もこの英語手帳とともに一日一日を大切に生きようと思う私です。
Today is the first day of the rest of your life.
(今日は残りの人生の初日)
英語手帳って何?と思う方は こちらへ
英語手帳2010に関する記事はこちら
毎年素敵な英語手帳を作ってくださっている皆さま、ありがとうございます。
2010年10月29日 (金)
Q
英検準1級を目指している40代の主婦です。学習方法についてお尋ねします。
過去問題集を買いましたが、つまらない......。知らない単語も、ただ丸暗記することのつまらなさ。英検の長文の内容のつまらないこと。
いままで、CNN の ENGLISH EXPRESS の本を音読したり、そこに出てくる単語を少しずつ暗記したり、アメリカ人の友人と聖書を英語で学び、そのことについて書かれた現地の学生向けの文を読んだりはしてきました。
インターネットの英字記事をよんで知らない単語をしらべたり、イギリスのブラウン首相の退任演説をディクテーションし、オーバーラッピングしたこともあります。
いずれにせよ、時事的なものは面白く、取り組めるのですが、どうも、試験に受かる為の何とか~みたいなものは、つまらないです。
しかし、準1級をとりたい!!息子より先に!!
やはり合格の為にはつまらない過去問をやり、単語集を覚え......と、受験勉強のようなことをしなくてはいけないのでしょうか?それをやっていると、いきいきとした英語の楽しい世界から離れてしまい、気がおかしくなってしまいそうです。
佐奈恵先生のブログをみて、CNNの記事をまいにち50回ずつ音読していた事もあります。(息子にはお母さんの勉強方法は偏っているといわれます。)
遠山顕先生の講座など、楽しい物はやる気になりますし、アメリカの子供向きの本、雑誌なども、読みますが、いわゆる対策本はどうも......。しかし、出題の傾向はあるようです。単語も、あまり実用的でないものがテストにでるようです。
この1週間くらい、過去問ばかりやっていたらつまらなくて狂いそうになってしまいました。でも、1月には合格したいのです。
楽しく効果的に英検に合格する勉強方法を教えてください。また、高校の文法なども、やりなおしたほうがいいのでしょうか?けっこう、弱いのです。アドバイスよろしくお願いいたします。
A
結論から申し上げます。
英検に合格したいのであれば、問題集を徹底的にやりこなし、間違った部分の解説を読み、納得するまで繰り返すのが近道です。
しかし、それではつまらなくて学習する気が起きないということですね?
英検準1級となると、日常会話には出てこないような難しい単語や専門用語も理解しないといけないでしょうし、速読力もつけないといけないでしょう。
CNNの記事を読みこなしたり時事問題にもお強いようなので問題なさそうです。今受験なさっても難なく英検準1級に合格してしまうのではないでしょうか?
英語は短期間で伸びないのが残念なところですが、毎日取り組んでいると必ず伸びます。ラジオの「実践ビジネス英語」を聞き続け、毎日内容をチェックし、シャドーイングを続けただけで英検1級に合格してしまった人がいると聞いたことがあります。
ご質問者の場合、たくさんの英語にも触れているようですし、英語学習の方法としては間違っていないようです。対策本は試験前に集中して何回かやりこなし、ある程度の問題形式に慣れる程度にし、今の方法で続ければ合格は近いとみましたがいかがでしょうか?
文法こそ問題集をやりこなしながら解説を読むといいと思うのですが、それができないとなると困りましたねえ。時事問題を読みこなすのであれば文法は弱いと思っているだけで結構身についているとお見受けしました。
楽しくやる方法ですね。時間を1日1時間だけと決めてみたらどうでしょうか?問題集に取り組むのは、できてもできなくても1時間こっきり。それ以上は続けない。たくさんの量を真面目にこなそうとするから嫌気がさすのかもしれません。短時間集中で決めてみましょう。1時間も問題集に取り組むのは長過ぎる?そうですか?英検準1級のリーディング部門は90分ですから、毎日1時間くらいが適当かと......。長すぎると感じたら、30分、45分と時間を徐々に増やしていく方法もあります。これなら続きそうではありませんか?
そして、ここがポイント!1日1時間だけと目標を決め、それが1週間続けられたら自分を褒め、ご褒美をあげてください。それは、ケーキでもいいですし、スパでもいいですし、買いたいと思っていた洋服でもいいではありませんか。自分を甘やかすのも時には必要です。
あとは、問題傾向にあまりこだわらず、今やっている方法で学習を続けていけば良いと思います。頑張ってくださいね。息子さんも心の中では、「母さん、スゴイ!」 と思っていると思いますよ。
2010年10月31日 (日)
Q
先日よりディクテーションはじめましたが、そこで一つ質問です。一つのフレーズが何度練習しても完璧に書き取れないとき(原因は聞きにくい音をいつも逃す、知らない単語がなかなか書けないが主たる理由ですが)完璧になるまでやるべきでしょうか?
それとも肩の力抜いてある程度(どのくらい?)で一端あきらめて次へ進むべきでしょうか?一端あきらめるとしばらくして聞いても又聞き取れず、書き取れずの状態が続き進歩がないような気がして、結局もとのもくあみ状態で挙句の果てディクテーションが続かないの今まで繰り返しです。
A
さて、回答は
何度か聴いてわからない場合、あっさりあきらめて次に進んでしまってください。ディクテーションは完璧になるまでやる必要はありません。
私のディクテーションを始めた頃のノートを見ると、カタカナがいっぱい、穴ぼこいっぱいでボロボロ状態です。私は当初から正解のないディクテーションをやっていたものですから答え合わせをする場所がなく、不完全なまま続けていました。
自分のためにやっていたのです。今日の話はどのくらい理解できたかな?私はどのくらいの単語を聞き取れているのかな?とのチェックのためにやっていたので、そんなにこだわらなかったのです。
普段は何となくわかったつもりになっていた内容もいざ書き出してみるとガタガタでした。毎日、違ったトピックをディクテーションしていたのですが、
・ あぁ~あ、私ってダメね。やっぱり、ちっともわかっていないじゃない。
・ おや?今日は7割、話の中身がわかったわん。
・ あれ~、昨日は7割わかったと思ったのに、今日の話はゼンゼン聴き取れないじゃない。
といったことの繰り返しでした。それでも、そんなことを続けていると1年後にはボコボコだったディクテーションノートが何となく形になってきているので不思議です。内容も自分に興味のある話は聴き取れるけれど、興味のない話はまったくダメなんだということがわかってきます。
興味のある話は、何を話しているのだか知りたいので、必死になって辞書を片っ端から引きまくり、音にぴったりする単語を探し当てたりしたものです。それはジグゾーパズルのピースを探しているか、クロスワードの単語を探しているような感覚で、結構楽しめたのです。
でも、何度か聴いてわからない箇所は、思い切って捨てちゃいました。「まっ、そのうちわかるようになるかな」、「まっ!こんなもんでいいでしょ!」 と自分に言い聞かせ、とにかく続けてきただけです。
ディクテーションを学習の中に取り入れて17年くらいたつでしょうか?今でも完璧には書き取れません。今まで3割しかわからなかった話が6割わかるようになっただけかもしれません。でも、それでもいいではありませんか。少しずつでも進歩しているのです。ディクテーションを続けることで、リスニング力と文法力が強化されたのは実感しています。
その日は何度聴いても聞き取れなかった箇所が、翌日に聴くと、いとも簡単に聞き取れてしまったり、数日後にふと、コレだ! とわかる瞬間がきたりと不思議な体験もしています。皆さんも、そんな体験ありませんか?ご意見お寄せください。
ディクテーションのポイントは
・ 完璧になるまでやらない
・ わからないところは思い切って飛ばしてしまう
それでいいと思っています。わからないモヤモヤを 「まっ、いいか!」 で済ませられるようになることも実は英語上達のポイントのような気がしますが、いかがでしょうか。