プロフィール

川本佐奈恵
32歳で英語をスタート。 英会話スクール English Timeを経営。
毎週日曜日には英会話カフェ Sunday English Time を運営。

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川本佐奈恵 You can do it!

2011年7月 8日 (金)

英語学習、どこから手をつけたらいいの?

このお便り、かなり前にいただいていたのですが、お返事が今頃になってしまいました。申し訳ありません!!他にも Q&A いただいていますので、徐々に掲載させていただきますね。皆さん、更新が遅くなってしまってごめんなさい。

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Q 英語学習どこから手をつけたらいいのかわかりません
こんにちは、 先生と同い年の女性です。今年から独学でやり直し英語を始めました。時間までにラジオの前にいなければならないということがプレッシャーに感じるのと、録音機能が無い為にラジオ講座は使っておりません。


まずは話したいようになりたいのですが、あまりお金をかけずに済ませたい為、 使用している教材は20代前半に買って中途半端で終わっている英会話本です。


道案内や食事、買い物等、色々なトピックについて様々な表現が学べるのですが、なにせ発行が30年程前ですから、一部情報が古かったり、添付のカセットの会話は感情が無い棒読み状態で、聞いていても正直楽しくありません。その為、殆ど聞いておらず、音読の練習はしていても、リスニングはできておりません。


さらに、辞書は高校時代の物で、これも30年以上前の発行です。辞書を含め、古い教材には使用期限があり、思い切って買い換えた方がいいのでしょうか?


また、話す、聞く、読む、書くのスキルを均等に伸ばすことが大切だと聞きますが、この件について、先生はどのように思われるのでしょうか?一度に全てを勉強するのは相当に大変な気がするのですが、スキルをひとつずつ極めた方がいいのでしょうか?


冒頭でお話したような教材に関してだったり、勉強法に関してだったり、すでに壁にぶつかってしまったような感じです。おそらく、どんな教材でどのように勉強をしたらいいか、なかなか見出せないでいるのだと思います。経済的な理由から習いには行けませんし、仲間を見つけるまでに至ってもおりません。


A まずは小さな一歩から
話せるようになりたいのなら、口を使って練習
まず、話せるようになりたかったら口を使った練習が必要です。教材は古いものでもかまいません。まずは、お持ちの一冊をしっかり仕上げるつもりで集中すると良いと思います。


音声が棒読みで退屈だと感じるのなら、私なら、思い切って捨ててしまいます。自分が退屈だと思うものでは続かないからです。


話す訓練をするためには、音声は重要です。モデル音声を聴いて音をまねるという作業は欠かせません。「まね」が英会話練習における最初のスタートであるといっても過言ではないくらいです。


辞書は新しいものを
辞書は新しいものを購入したほうが良さそうです。言葉は生き物ですから年々変わったり、新しいものが増えたりします。ネット環境につなげるようですので、ネット上にあるものを利用してみてはいかがでしょうか?


英辞郎 は特にすぐれものです。英語を打ち込めば日本語の意味が、日本語を打ち込めば英語が出てきます。最新の言葉にも対応していますし、例文も豊富です。こんな辞書が無料で使えてしまうなんて信じられません。


また英英辞書では下記をよく利用します。
OneLook Dictionary Search

英単語を打ち込むと、ネット上にあるいろいろな辞書にジャンプすることができますので、辞書の読み比べができます。辞書によっては微妙に定義や言い回しが違っているので、英文を読む勉強になります。


いずれもネットにある辞書はインターネット接続さえあれば無料で使えるので有り難いです。


4技能を高めるには繰り返し
話す、聞く、読む、書くの4技能を高めるには、やはり繰り返しの練習と長い年月をかけての学習が必要です。私は、まず、「聴く→真似して口から出す」 という作業を、英語学習のはじめに取り込みました。徹底的な 「英文まね学習」 をし、聞く、話すを強化してきたのだと思います。


やがてディクテーションという訓練を学習の中に取り入れました。これは聴こえてきた英文を書き出すという作業です。これによってリスニング力が飛躍的に伸びたのと、「書く」 という力がついたと感じています。さらにディクテーションは文法力も伸ばすのだと気づいたのは、だいぶ後になってからです。文法力があると文章を完成させる力、聴こえてこない音を想像して汲み取る力が生まれます。


私が基本的にやってきたのは、聴いて、まねして、ディクテーション、この3つの作業だけです。


読み、書きについては、現在、強化法を見つけているところかもしれません。自分に興味のあることでないと続かないので、私は、e-mail を読んだり書いたりということに今は特化しています。ボランティア通訳などの仕事が非常に役にたっています。OJT, on-the-job-training みたいなものですかね?観光ガイドや姉妹都市交流事業の連絡係りのようなものをやらせていただいているので、海外から入っている英文を読み、理解し、翻訳し、さらには、先方に英文を書き、こちらの意図とすることを伝えるという作業をしながら強化しています。


つまり、4技能を伸ばすのは当たり前のことですが、とっても単純な作業の繰り返ししかないと思うのですが、いかがでしょうか?


◆ 話す → 英語をとにかく口から出す。モデル音声のまねをするのが一番。
◆ 聞く → 英語に耳を傾ける。ただし聞くだけではダメ。聴いたら口からまねして出すか書き出してみる。
◆ 読む → 英文を読む。自分に興味のある話題なら飽きない。
◆ 書く → 誰かにラブレターを書くなんていかがですか? あれ?そんなことできない?では、友人に英語で手紙を書くのです。書くことを強化したかったら、やはり書くしかありませんね。どうやって英文友達を探すかですって?今はインターネットという便利なツールがあるではありませんか。世界には日本のことを知りたがっている人、たくさんいると思いますよ。昔でいうならペンパル、文通友達とでもいうのでしょうか。


いずれにしても、憧れを憧れだけに終わらせず、実現させていくのは、私たちの小さな一歩とその積み重ねにかかっていると思いませんか?ご質問者さん、私と同い年? 「アラフィフ」 ってやつですか?(こんな言葉も昔はありませんでしたね) 若い、若い!私たちの人生、これからじゃありませんか!?



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2011年7月 9日 (土)

英語が話せるようになりたい!この決意忘れない

嬉しいお便りをいただきましたので、ご本人の了解を得て掲載させていただきます。

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英会話が出来るようになりたいと思ってからどの位の時間を無駄に過ごしてしまったでしょうか......。


川本さんの本に出会うまでありとあらゆる英語本に手を出しましたが、どれも三日坊主でした。


川本さんの事を知ったのはTHE21という雑誌でした。それを読んだ瞬間、私が求めていたものはコレだ!!とすごく感銘しました。


まもなく2歳になる子供がいる中での勉強時間の確保は難しいです。川本さんのように4時起床とまでは行きませんが、5時起床でがんばっています。


しかし、子供も一緒に目覚めてしまう日々が続いていますが......。子供が幼稚園に行くまでの2年弱で勉強癖をつけて、子供が幼稚園に行くようになったら耳には常にイヤホンの状態で頑張りたいと思います(笑)。


自分の為にと思っていた英会話。今はそれにプラスして、我が子にとって英会話が普通の環境を目指します。


この決意を忘れないように本日メール致しました。


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お便りありがとうございます。小さなお子さんを育てながら、自分の時間を見つけ、勉強なさっているのですね。育児期間中は、とにかく自分の時間は皆無のようなもの。夜も疲れてぐったりしてしまうでしょうに、そんな中でさえも、目標をもって学習しているなんて、素晴らしいではありませんか?お子さんが幼稚園に行くまでの2年間で 「勉強癖をつける」 っていうところがいいですね。しっかりと地に足がついているのが伝わってきます。そして、その決心の堅さも。


そうですよね。英語学習って時間がかかりますものね。よく、「3ヶ月~半年で英語が話せるようになりたいんです」 ってスクールに飛び込んでくる人もいますが、私は、はっきりと言ってしまいます。「半年では無理ですっ!」 って。そんなにはっきり断言してしまうスクールオーナーもどうよ、と自分で思いますが、でもそれが現実ではありませんか?


どんなにお金をかけても、どんなに強く願っても、それだけでは英語は話せるようになりません。自分でしっかりと練習しないと。そして 「毎日」 というのがキーなんですよね。


私は人よりは歩みがのろい分、他のひとが1年でできることを 3年でやろと決心しました。毎日英語を口から出して、毎日必死になって、3年たったころ、やっと赤ちゃんのバブバブ言葉が出始めました。会話らしくなってきたのは、それからさらに 3年はかかっていると思います。


本を読んでくださってありがとうございます。PHPの雑誌 「TFH21」 を読んでくださったのですね。2010年9月号に掲載させていただいたら、反響が強かったらしく、2011年2月発売の号で再度掲載となりました。


THE21


THE21


「THE21」 は記事を書いたライターさんが非常に優秀です。普通の人が、普通以上にみえますもの。私は、どこにでもいるごく普通のオバサン、輝かしいバックグランドも学歴もなく、英会話力ゼロ。英会話学校に通うお金すらなかったところかのスタートが、皆さんに共感していただけるのでしょうか?


使ってきた教材はNHKの英語講座のみ。やってきたことは、ともてシンプル。とにかく口をもごもご動かして練習。毎日、何かにとりつかれたかのようにブツブツ。


今でもママチャリをこいでスーパーに出かけ、安売りの服を買い、中年太りに悩む、どこにでもいる人なのです。でも、今年は特にいろいろな雑誌が取り上げてくれたせいか、あちらこちらで声をかけられるようになりました。


先日マッサージに行ったら、担当してくれた人が、
「あの~、ひょっとしてあの川本さんですよね。僕、本持ってます。」
と言ってくださいました。ブログも読んでますって......。 ドキッ!


クリーニング屋さんに行ったら、受付のお姉さんが
「雑誌、見たでぇ!」「あれ?バレた?」「もお、知っている人の顔があったんでびっくりしたで!」
スーパーではレジの人が
「雑誌、読みました。」
喫茶店に入れば、常連客の人が寄ってきて
「この間、雑誌に出てましたよねえ~。」


あげくのはてには、地方に住む息子がメールしてきて
「俺の友達が、あんたさんのこと雑誌で見つけたって言ってたで。何に載ったん?」


あぁ~、世の中、悪いことはできませんねえ。


英語にはまって、ただひらすらにひとつのことに専念してきただけです。ごく数年で見事に英語の階段をかけ上ってしまう人もいる中、私は20年近くかかっちゃいました。まだ極めていません。半人前です。


ディクテーション仲間やこのブログに書き込んでくださる皆さんの言葉を励みにこれからも学習を続けます。80歳になってもまだ同じことを続けているって素敵じゃありませんか?焦らず、長ぁ~く、英語と付き合っていきませんか?



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2011年7月11日 (月)

英語を声に出す練習法

Q
英語を声に出して練習するときの注意点は?
ラジオ英会話での音読を初めてまだ2カ月です。私は以前、発音記号の音の出し方を習ったことがありまして、舌の位置や唇の動き、リエゾンなどを一通り学びました。カタカナ英語が、少しはマシな発音に変わったので収穫はありました。


そこで、今回ラジオ英会話の音読をする際に、予め発音記号を単語の下にサッと書き、音を聞きながら、発音やリエゾンに気をつけて音読をしているのですが、川本さんの本をよく読んでみると、とにかく聞こえたとおりに声を出す、と書かれていたので、もしや私はまた間違えたことをしているのかな、と心配になってしまいました。


ただ、私は聞こえたとおりに声をだしても、どうしてもカタカナ英語のようになってしまいます。じっくり発音記号を見てその通りに発音をするとテキストの音源に少しは近付くので、時には鏡を見ながら舌の位置とか唇などを結構意識して音読してます。


ネイティブに近い音を出せると気分も良いです。何か気をつけることはあるでしょうか。本当はテキストを見ないでシャドウイングをスラッと出来るようにしたいです。よろしくお願い致します。


A
リズム、イントネーションを真似る
音声学を勉強してきた人は、発音記号と口の開け方、舌の位置の関係などをはっきりと理解しているようです。ご質問者の方も、それがよくわかっていらっしゃるようですね。素晴らしいです。


私は素人あがりなので、発音記号はそんなに詳しくありません。英語が少し話せるようになってから本を読みあさって勉強しました。一番最初にやったことは、やはり、音声を聴いての「まね」でした。聴こえてきたとおりに音を出してみます。


音を限りなくネイティヴに近づけるためには、特に口の形や舌の位置、舌の使い方を注意しなければいけないものがあります。それは、TH, R, F, V などが代表的なものです。あとは、次のようなことに注意すると、限りなくネイティヴ音に近づくはずです。


・ 音と音のつながり
・ 音の波、上がったり下がったりする音
・ スピード
・ リズム
・ 間の取りかた


この練習をするためには、比較的簡単なセンテンスを使って練習をするといいと思います。長文や難しい文章は要りません。


実は、日常生活に直結して、すぐに使えるごくごく簡単なフレーズばかりを集めたセンテンス集を盛り込んだ新刊が夏に出ます。


『ゼロから驚くほど話せる!英会話音まねレッスン』


旺文社さんから8月中旬発売の予定です。カバーが出来上がってきましたので、近いうちに皆さんにご紹介しますね。この本の中に音まねの仕方を比較的細かく書いたつもりです。読んでいただけると嬉しいです。


そういえば、先日、スクールに通ってきている子どもたちと接していて思ったことがあるのです。私がアメリカ人の講師に向かって、「ちょっと一瞬外に出てくるけど、私がいない間、もし電話がなったら、留守電にしておくから出なくていいわよ」 というつもりで


You don't have to pick up the phone.


と言ったら、小学校1年生の男の子が、私のせりふを真似するのです。この小学生、英語を始めたのは春から。ですので、もちろんすべてのせりふは言えません。でも、この子は、私が話す英語の速さ、ピッチ、イントネーション、リズムをすべて真似しているのです。つまり......、ちょっと文字では表せないのですが、


ユードン ハフ  ピッタタッタター


というような感じで、このせりふの長さの中に彼なりに聞こえてきた音を自分の言葉で納めているのです。これを聞いたときに、コレ! 絶対コレ! この子、絶対英語がうまくなる。やっぱり単語で教えるのはヤメ。いきなりセンテンスで教えよう!と思ったのでした。


大人の学習者も、この方法でやったら絶対上手になるのです。たぶん、大人だったら、「ユードン」 の部分を言って、あれ?何だったかな?と文字を確認したくなってしまうんですよね。それでスピードが落ちて、
ユー ドント ハフ トゥー ピック アップ
と始めてしまうんだなあ~。それをやめてリズムに乗ったらいいのに......、と考えていました。イントネーション、リズム、スピードをそっくりに真似する、そんな練習してみてくださいね。



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2011年7月12日 (火)

英語、すぐに忘れてしまう

いただいていたメール、ご質問、一気にアップです。皆さん、おまたせしてしまって申し訳ありませんでした。

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Q
覚えたと思った英語、すぐに忘れてしまって不安


1年間 「基礎英語3」 を勉強し続け、4月から「ラジオ英会話」に挑戦しています。「基礎英語3」 も 4月から内容が変わりましたが、面白いので、引き続き聴いています。


今、現在の主な勉強法は、朝の通勤電車で、「基礎英語3」、喫茶店に寄って 「ラジオ英会話」 を聴きます。


職場までの10分ほどは、ラジオ英会話の Apply It! の重要表現をぶつぶつとつぶやきながら歩いています。(スペシャルウィークの週は、単語のキクタンの文章を 2、3単語と一緒に例文をぶつぶつと)


帰りの電車では、「ラジオ英会話」を聴いています。(時々睡眠学習の時もありますが) 「基礎英語3」 は、内容を確認するために聴いているので、あまり繰り返しは聴きません。「ラジオ英会話」 は、時間があれば何度も何度も。乗り気でない時は、「キクタン」の文章の穴埋めなどをやります。


こんなにやっていても、前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、ホントに出来るようになるのか、独習で行っているのでとても不安です。


先生はテキスト一つに絞ったほうがいいとおっしゃっていましたので、絞るべきなのか。このままでいいのか、アドバイスお願いします。


A
忘れちゃっていいんですよ


朝、出社前に喫茶店に寄って勉強なさっていらっしゃるようですね。すごい!


1年間、「基礎英語3」 を聴き続けたなんて、それだけで立派です。しかも内容がおもしろく感じるまでに上達なさっているのですね。今はそれを楽しみながら、確認の意味で聞いている。ここまでくれば、「基礎3」 は、そのまま聞き流し状態で大丈夫です。


さて、本題


「メインの教材は1本に絞る。余裕が出てきらたらサブを追加」 というのが一番良いようです。


「前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、このまま続けていていいのだろうかと不安」
とのことですが、私の回答は......


忘れちゃってかまいません!


大人になってからの英語学習で大事なことは、覚えることではありません。繰り返し、練習することです。大事な表現や言い回しは、長くやっていると、あちらこちらに繰り返し出てくるようになっています。だから覚えることよりも、モデル音声と同じように言えるようになったかどうかのほうが大事なのです。


ここをクリアしないと、つまり、モデル音声と同じように言えるようにしないうちに先に進もうとすると、いつまでたってもポンポンとリズミカルに会話することはできません。つまり、脳で、「うぅ~ん、と何て言うんだったかな?」 とセンテンスを思い出すのではなく、反射的にポンと返せるくらいまで、口の筋肉に叩き込むことのほうが、最初の段階では大事なのです。


ここで、皆さん、一旦頭を整理してみましょうか。


今まで私たちが学校で習ってきた 「英語」 と 「英会話」 は全く違うものです。大人になってから英語学習を始めた人は、きっと、英語ができるようになりたいのではなく、英語を使って 「会話がしたい」 のだと思いますが、いかがでしょうか?学校で長いこと、英語を勉強してきたけれど、どうして英語が話せないのだろう?って歯がゆく思い、また勉強を始めたわけですよね?


英語が話せるようにならなかった、その答えは簡単なのです。


英語を口から出して練習してこなかったからです。今まで、試験の点数と取るために 「覚える英語」 にフォーカスしてきたために、その呪縛から解けないでいるのです。覚えないと何か自分がいけないことをしているような罪悪感にとらわれ、自分を責めてします。「あぁ~、どうして覚えられないんだろう!」 って。


1日の練習で、モデル音声がうまく繰返せるようになったら、その日の練習はおしまい。「ラジオ英会話」 のテキストをお使いなら、ダイアログの音声をスラスラと繰返せるようになったらおしまいにしてしまってかまいません。


ここでのポイント!ダイアログを覚えるのではありません。ワンセンテンスを流し、音声をとめ、聴こえてきた音声をそっくりそのまま繰返してみるのです。その結果、センテンスを覚えていてもいなくてもかまいません。上手に言えるようになる頃には、実は音声の背景にある音響効果までも鳴り響いているはずです。そのくらい聴き込むのがポイントです。


大抵の人は、これを1日でやりこなすだけでヘトヘトになるはずなのです。もし、余力があれば 「基礎3」 の聞き流しでもいいですし、「キクタン」 の利用などで補足学習するのは大いに賛成です。


この繰り返しで私は話せるようになってきました。そして、私の場合、少しはまともに会話らしきことができるようになるまでに10年かかっていると思います。10年同じことを繰り返すと、いくらか形になるようですよ。


はあ~、10年もやらないと英語って話せるようにならないのかあ~。


って、がっかりしていませんか?いいえ、きっと皆さんならもっと早く話せるようになると思いますよ。ただ、数年で 「英語が話せるようにならない」 とご自分を責めないで欲しいのです。英会話習得には長い年月がかかるのですから。



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2011年7月18日 (月)

新刊 『ゼロから驚くほど話せる! 英会話「音まね」レッスン』

新刊のお知らせです。

8月中旬旺文社より発売、 『ゼロから驚くほど話せる! 英会話「音まね」レッスン』

ゼロから驚くほど話せる! 英会話「音まね」レッスン
(クリックすると大きくなります)


英語初心者の方で、どうやって勉強をしたら良いのかわからないという人がまず最初にやってほしい、リスニング&リピーティング練習法をご紹介しています。また、英語は少し話せるようになったのだけれど、どうもたどたどしい英語になってしまう、何とかもっとスムーズに話せるように訓練したい、という人もお使いいただけると思います。


日常生活の中で使える基本的な表現が文法項目ごとに60パターン、合計で420フレーズが学習できるようになっています。CDは、低音で感情豊か、しびれるような魅力的な声の持ち主、Jack Merluzzi さん(前半)と元NHKラジオ英語講座『徹底トレーニング英会話』をご担当されていた Julia Yermakov さん(後半)の声によって構成されています。


ただの例文の吹き込みだけでは、聞いていて退屈してしまいがち。そこで後ろに、音声を聞き取るには邪魔にならないくらいのごくわずかなBGMを入れました。このミュージックは、飽きずにCDを最後まで聴くことができるだけでなく、精神を落ち着けるリラックス効果もあります。勉強しながらリラックスできるなんて、一石二鳥!


短い例文のあとにごくわずかなポーズが入っています。ポーズがあいているうちにネイティヴの発音と同じリズム、イントネーション、声の上がり下がり、スピード、間の取り方などを徹底的にまねて、そっくり同じように話せるようになるまで訓練しましょう、といった主旨のトレーニング本です。


例文は、ひとつの文法項目に7つ。短いごく簡単なものからだんだんと長い例文へと移っていきます。ぜんぶ言えるようになる頃には、口の筋肉が英語筋に変わっているはずです。


実は、この本、アマゾンを通じてご購入いただくと、特典がついてきます。そのひとつ、あるファイルがダウンロード可能になります。何と、私、川本の声が聞けます。どうやって練習をはじめたら良いのか、発音のポイントとともに、ちょっとした練習風景までを聞くことができます。


先日、何人かの生徒さんにご協力いただき、旺文社さんで録音をしてきました。本の校正にご協力くださった、Sharon 先生の美しい英語も聞くことができます。でも、おもにしゃべっているのは私の日本語の解説ですが......。下記の写真は録音風景のひとコマです。


ゼロから驚くほど話せる! 英会話「音まね」レッスン


写真の向こう側、左端に写っている2人が旺文社さんの編集に携わってくださった人たちなのですが、特に、左から2番目に写っている女性、とてつもなく優秀な編集者です。私は、過去に何冊かの本を出版した経験から、編集者の力が売れるか売れないかに大きくかかわってくるということを知っています。良く売れている本の編集者の名前をチェックすると、意外に同じ人だったりします。いわゆるヒット本を手掛ける隠れた仕掛け人とでもいったらよいでしょうか。まだ若いのにねえ~。


彼女がアイディアを持って、私のスクールを訪れてくれたのは2010年の秋でした。あれから約1年近くがたち、この本はいま産声をあげようとしています。本は決して著者の力で売れるものではありません。優秀な企画を持ち込む編集者がいて、書店さんを歩いてくれる営業の皆さんがいて、そして、本を手にしてくれる読者の皆様がいるからこそ、はじめて活き活きとしてきます。


英語は必ず話せるようになります。正しい訓練をしたら誰もが話せるようになるのです。その手始めに「音まねトレーニング」をしてみませんか?英語を少しでも身近に感じて欲しい。上手になるためのコツをお伝えできたらいいな。ひとりでも多くの人が英語をあきらめることなく続けて欲しい。そんな願いが込められた一冊に仕上がっています。手に取ってくださると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。



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