プロフィール

川本佐奈恵
32歳で英語をスタート。 英会話スクール English Timeを経営。
毎週日曜日には英会話カフェ Sunday English Time を運営。

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川本佐奈恵 You can do it!

2011年8月 2日 (火)

英語を話すための準備は?

読者からの質問コーナーです。お返事がかなり遅くなってしまいました。申し訳ありません!

Q
話したい英語、どうやって準備するの?
英語サークルにこの間初めて行った時に、何でもいいから何か話してとか言われて思いっきり貝になってしまいました。自己紹介すらまともにできません。川本さんの教えて下さる通り、テキストはラジオ講座だけにするつもりなのですが、サークルに行った時に話す英語は、どのように準備していけば良いのでしょうか。まだ始めたばかりなので、ラジオ講座のテキストから自分のことを話す内容は見つかりません。川本さんはラジオ講座のテキストだけで、サークルのときはどのように対処されていましたか?


A
最初の数ヶ月、私も貝でした
私が英語サークルに通い始めたころ、私も貝でした。ただ行って、黙って 2時間、ひたすらに他の人が話す英語に圧倒されているだけでした。これではダメだ、何か話そうと自分で準備をしてから出かけるようになりました。


三行英語のすすめ
さて、何を準備したか!?最初は思いっきり簡単な英語だけを並べました。
I went to Tokyo. I saw a movie. it was fun.
これでおしまいです。人の会話を聞きながら、言葉をはさんだり、ネイティヴの質問に答えたりするのは、無理、無理!ならば、自分の言いたいことだけを勝手に言っておしまいにしようと思ったのです。とにかく発言するぞ!みんなの会話が始まってしまうと、もうついていけないから、申し訳ないけれど、私が初めに口火を切らせてもらおう、と決心しました。一番に声をあげてしまえば、他の人の話題についていかなくでもいいのです。私が口火をきると、あとは適当に他のひとが上手に自分の英語を組み立てて話を続けてくれます。私は、この三行英語を話終わったら、あとは知らん顔。2時間のなかで、たった三行だけれど、まったく話さないよりはまし。そんなところからスタートしました。


英借文のすすめ
以前もお話ししたかと思うのですが、当時の私は、自分で英語を作るなんて無理無理!それならば、英語を盗んで使おうと、すでに出来上がっている英文の切り貼りをするようになりました。NHKのテキストで毎日練習しながら、「あ!これは使えそう。」「あ!この表現、次にサークルに行ったときに使ってみよう!」 そんなことを意識しながら練習するようになりました。


そして少し無理があってもテキストのあっちのセンテンスとこっちのセンテンスをつなげて自分の話を作るようにしました。つまり、自分の話から英文を作るのではなく、すでに出来上がっている英文を拾い集めて、自分の話をでっちあげるとでもいいましょうか。(ちょっと言葉が悪いですね。) 例えば、次の文、ご覧になってみてください。


I have a cat. He loves to snuggle. He's frisky. But he's got sharp claws. He jumped on my lap yesterday and climbed up my sweater. I found a hole in the sweater later.
(猫を飼っているんだけれど、体をすり寄せるのが大好きな猫でね、よくじゃれるのよ。でも爪が鋭くてね。きのうなんて私の膝に飛び乗ってきて、セーターによじ登ってきたの。セーターに穴があいてるのをあとで発見したわ。)


上記の文章は、NHKラジオ英会話8月号(P.22)を使って無理やり作ったストーリーです。テキストをお持ちの方は確認してみてくださいな。


もうひとつ、こちらは、「英語5分間トレーニング」8月号、P.29 から。


A friend of mine got a new job. The pay isn't great. But it's an excellent opportunity for her. She finally get to use her artistic talents. So it's a step toward her future.
(友達が新しい仕事についたばかりなの。給料はよくないけど、彼女にとってはすばらしい機会。ようやく彼女の芸術の才能が使えるようになるわ。だから、将来の一歩なの。)


テキストをお持ちの方はよくわかると思うのですが、ほんのちょこっと変えただけで、ほとんどテキストのまる写し、あるいは寄せ集めで文章を作っているのです。そうして、まるで自分に関係しているようなふりをして英語を話すのです。話終わったら、あとは知らん顔。あとは勝手にここから話を膨らませていって皆さんで会話してねえ~。私の今日のノルマはおしまいよー。といったようなことを続けていました。


ただし、これをやるには、日ごろからアンテナを立てて練習すること。使えそうな表現にはアンダーラインを引いて徹底的に口から出しておく。サークルがあるまでの一週間、テキストのあっちこっちをひっくり返して、センテンスをジグゾパズルのように組み立ててみる、なんてことをやっていました。つまり、ほんの20秒、30秒話すために、まるまる一週間かけて準備をしていました。


発表するとき、ノートは見ない
ノートに自分のストーリーを書き出してみたら、あとは、ひたすらに音声を思い出し、口から出して練習します。本番(公民館のサークル)では、ノートは読みません。ノートに目を落としながら読んだのでは意味がないので、スラスラと言えるようになるまで、練習してからのぞみました。


途中で先生が話を突っ込んで来ようものなら、もう頭の中は真っ白です。何しろ、でっちあげてきたストーリーですし、順番にセンテンスを口が覚えているだけなので、途中で会話がストップすると、もうわからなくなってしまうのです。サークルの中の友人が、「さなえが必死に覚えてきたんだから、途中で口を挟まないで、黙って最後まで聞いてやってよ。」なんて先生に言ってくれることもありました。


そうこうしているうちに、知らない間に、簡単な話なら自分でできるようになったり、先生が途中で口を挟んできても受け答えができるようになっていました。ただし、そこに到達するまでに、4年、5年はかかっていたと思います。毎日、この訓練を続けて5年ですから、かなり進歩はのろかったかもしれません。皆さんなら、もっと早くそこまで到達できると思いますよ。


自分に使える簡単な英語だけで話す
それと、もうひとつ気を付けていることがあります。難しい単語は使いません。あくまでも自分にわかる範囲の簡単な言葉だけつなげて話すようにしています。難しい日本語を頭に置いてしまうと、もう話すことが難しくなってしまうので、もし、日本語が頭に浮かんできたら、幼稚園児に話しかけるような簡単な日本語に直してみます。そうすると意外と英語が出てくるものです。


英会話マスターは、「少しずつ」、そして「毎日」がキーとなるようですね。一緒に続けていきましょう。




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nyakota:

お久しぶりです♪さなえ先生。
まだ二回ほどしかコメントしてませんが
ブログはいつも拝見させていただいています。
「ゼロから驚くほど話せる!英会話「音まね」レッスン」、予約しました♪とても楽しみにしています。
まだまだ三行英語も言えない私ですが、ラジオ英会話を聞いて頑張ってます!


川本佐奈恵 Author Profile Page:

nyakota さん、こんにちは。本を予約してくださったのですか?ありがとうございます!!!旺文社さんから連絡があり、「アマゾンでのランキングが2位から1位になっています」って興奮気味に教えてくれました。きっと、nyakota さんのクリックのおかげだと思います。感謝いたします。ブログも読んでいてくださるんですね。また書き込んでくださいね。

Neco:

こちらのブログを読んで英語勉強の励みにしています。
とても低次元の質問ですみませんが、どうやったら、モチベーションを高く維持できるでしょうか。さなえさんは朝早くから起きてディクテーションをされていたとのこと、わたしも、共働き夫婦で夜は炊事洗濯等で忙しいため、早朝の勉強をしたいのですが、なかなか、英語のために一人だけ早起きするということができません。目覚めても、ぼーっとしていたり…。危機感やモチベーションが足りないのかと思います。さなえさんは、どうやって、継続して勉強することができたのでしょうか?

川本佐奈恵 Author Profile Page:

Neco さん、こんにちは。お返事がすっかり遅くなってしまって申し訳ありません。低次元の質問なんかではありませんよ。モチベーションを高く持ち続けるのはとても大変なことです。


私は、「自分は何を望んでいるのか?」「どういう自分になりたいのか?」いつもいつも問いかけています。私も最近は睡魔に負けてしまっています。あれもこれもやりたいのに、ついつい夜、寝てしまうのです。モチベーションが高いときは、心の中に、ある種の緊張状態があるんですね。だから、朝早く起きるのも苦にならないのです。でも、その緊張状態が解けたとき、人間って楽なほうに行ってしまいます。「ま、いいか」で先延ばしにしてしまいます。


でも、どうしても変わりたい!どうしてもこれをやりたい!と思っているときは、多少辛くても頑張れるのです。でもね、いつもいつも緊張状態って続けられませんよね?だから緊張が緩んだときは、多少休んでも構わないと思います。きっと時期がきたら、必ず始動するときがきます。そうやって先送りし続けて、うん十年となってしまうか、数ヶ月でエンジン始動できるかは、その人次第です。


変わりたい!こうなりたい!という気持ちを持ち続けることだと思います。どうしても自分を変えたいと思ったら、変えられますよ。いつだったか取材のときに、「変わりたいという気持ちはあってもなかなか行動に移せない人というのは、もうすでにある程度自分に満足しているのかもしれません。つまり、幸せだってことですよ。」と言ったら、取材陣一同、爆笑。「なるほど、それは名言ですね」と言われてしまいました。もちろん、この部分、どこにも記事にはなっていませんが。


同じようなご質問が私のメールボックスに入ってきていたような気がします。この件に関しては、またブログで掲載してみますね。Neco さん、お返事がすっかり遅くなってしまったことお許しください。


そして皆さん、すっかりブログの更新をさぼってしまいました。本日、新規にアップしております。どうぞよろしくお願いいたします。


ほらね、私だって、緊張が解けて緩むときだってあるのです。そろそろエンジン再開させないと!皆さん、良い一日を!!


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