2015年5月20日 (水)
みなさん、こんにちは! 川本佐奈恵です。
すーーーーーっかり、ブログをサボっておりましたが、皆さんの熱意に感銘を受け、今さらではありますが、またまた登場いたしました。
読者の皆さんからいただいたコメントとそれに対するお返事、こちらで書かせていただきますね。
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ご無沙汰しています。そして、佐奈恵さんが登場していないことに寂しさを感じています。
お忙しいですか?体調を崩されているとかではありませんよね?
最近オンライン英会話の無料体験をしてみました。リアルタイムでの講師との会話に、全然、本当全然話せずかなり凹みました。しかし、無料体験終了後、正式に会員になって挑戦してみようかなと思っています。毎日25分の英会話。(もう、どこのかわかってしまいましたか?^^;)たった25分?されど25分?その時間を確保するのに、意外と難しいのでは?とも考えましたが、少し自分を追い込まないことには、話せるようになりたいな~~だけで時が過ぎてしまうような気がするので挑戦してみようと思います。
どこのコーナーに投稿して良いかわからず、ここに決意を書かせていただきました^^;
コメント投稿者: ぴっころ
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ぴっころさん、投稿ありがとうございます。
そして身体の心配もしてくださって嬉しいです。すっかりサボっていたのにはワケがあります。いや、でも言い訳になってしまうのでやめておきますね。
ぴっころさんをはじめ、記事を楽しみにしてくださっている皆さんのために、細々とではありますが、ブログを再開させていただきますね。
ぴっころさん、オンラインの体験で凹んでしまったのですか?あー、その気持ち、よくわかります。私も何千回、何毎回と凹んだことか。でもね、ぴっころさん、それでもあきらめずに続けた人だけが最後に笑うことになっているのです。あきらめちゃダメです。何があっても、どんなに辛くても苦しくても、ほんのちょっとずつでいいので続けていきましょうよ。
辛いときは泣いてしまえばいいのです。ひとしきり泣いたら、いくらかすっきりして前に進めます。胸が苦しくなって心臓がバクバクしてしまったら、パニックに陥らず、受け入れてしまいましょう。そして気分転換をするのです。お茶、ケーキ、お花、音楽、映画、何か自分を癒してくれるものを探しましょう。
そして、自分の心の声と対話をするのです。自分の中に、自分を励ますもうひとりの自分を作りましょう。きっと大丈夫!前に進めます。自分を逃げられない環境に追いやるのは正解です。苦しいときだからこそ、逃げないで突き進むのです。楽な道に逃げるのは、もうやめたのよね!?一緒に歩みましょう。
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佐奈恵先生、初めまして。ゆるりと申します。
私は佐奈恵先生の大ファンで、ブログの記事とお仲間の皆さんのコメントを楽しみに、また励みにしている者です。
ぴっころさんに便乗して(すみません、ぴっころさん初めまして)、私も宣言させてください。外資系企業で技術者をしていますが、長年英語話力は中級のまま40代も半ばで情けない思いでいます。今年中に中級を脱出したい、いや、脱出します!
きゃりーさん、初めまして。
英語に関わるお仕事ですが、英語そのものの専門家だったり、私のように職場で使わざるを得ない状態だったりと色々あるかと思うのですが、事情が許すならば今すぐ飛び込んでしまったらいかがでしょうか。きゃりーさんはまだまだ若いのですから、お友達の言うことなんて気にせず一度の人生やりたいことやりましょうよ。
間延びしたコメントでごめんなさい。
コメント投稿者: 円谷ゆるり
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ゆるりさん、投稿ありがとうございます。きゃりーさん、ぴっころさん、ゆるりさん、他の皆さんの熱意に動かされて登場している私がいます。皆さんの力が私をここに引き戻してくださいました。
英語学習って、辛いですよね。孤独だし、なかなか進歩はみられない。だから、励ましあう仲間が必要ですね。
情けなくたっていいじゃない。それでも続けるのです。きっと、きっと抜け出せるときがきます。信じてやるしかありません。私が疲れたときは、手を引っ張ってください。私も皆さんの背中を押せるように踏ん張ります。
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ゆるりさん、はじめまして!
以前、ここでも書いたような気がしますが、実は、大人になるまで英語が大嫌いでした^^;
多分?中高共に英語の担当教官が苦手だったからだと思います^^;
だから?私の英語レベルはかなり低い・・・
でも、なぜか大人になってから英語を覚えたくて覚えたくてしょうがない。でも、思うだけで何も実践していない。佐奈恵さんの本も買い通勤の車で聞いてるけれど(ほぼ聞き流し)全然身になってない。
口ばかりで何もしていないんですよT.T
こんな私に叱咤激励?アドバイス?してくださいませ^^;
佐奈恵さん、勝手にこの場を借りてしまいごめんなさい・・・
コメント投稿者: ぴっころ
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ぴっころさん、強く願いことは大切です。夢を描いてあきらめないことも大切です。目標が設定できたら、ほんの少しずつで良いので、行動しましょうか。口を動かしましょう。(英語を口から出すのです)手を動かしましょう。そして、心をゆさぶりましょう。
実は、個人的にもメールをいただいています。ブログが読めなくなって寂しいといった声を多くいただきます。私もちょっとずつですが、書いていきますね。皆さんの力をわけてください。
皆さん、ありがとうございます。
2014年6月 6日 (金)
皆さん、こんにちは。引き続き応援してくださってありがとうございます。ひとりでもこのブログを読みにきてくださる人がいる限り、続けますからね。さて、読者からのご質問コーナーです。回答がすごぉ~~く遅くなってしまって、ごめんなさい!
Q モチベーションをどうやって取り戻したらいいの?
英語を学習していて、モチベーションが下がってしまうこと、よくありますよね。
何のために勉強をしているのかも見失い、気分が沈みます。毎日、勉強しなければ、と気持ちは焦るのですが、どうもやる気が湧いてこない。そして、そんな自分にまた落ち込んでしまう。
どうやったらモチベーションが戻ってくるのでしょうか?
A 帰って来い、私のモチベーション!5つの秘策
私も何度も何度もそんな体験をしてきました。今回は、そんなときの対処の方法、5つにフォーカスしてみましょうか。
(1) 初心に返り、焦らない
初心に返る、これが一番です。
あなたは、どうして英語の勉強を始めたのですか?初心を思い出してみましょうよ。英語に対する強い憧れがあったから始めたはず。その目的は何だったのでしょう?
・ 誰かと英語で話をしたいから
・ 海外旅行行ったとき困らないように
・ 英語のサイトを読みこなしたいから
・ 英語を話すとカッコ良くみえるから
・ 外国人が困っていたら助けてあげたいから
・ 外国人の友達が欲しいから
・ 隣の人がやっていたから
・ 子どもに負けたくないから
・ 夫/妻が話せるから
理由はどうであれ、新しいことを始めたという、そのチャレンジ精神をまずは褒めてあげましょう。そしてね、私は知っていますよ、落ち込んでしまうその気持ち。やってもやっても、思い通りに進まないのですよね。こんなに勉強しているのに、どうして話せるようにならないの?とイライラしてしまう。
語学は一朝一夕に上達するものではありません。焦らないで!隣の人が上達してしまってもかまわないじゃない!?私は、私のペースで進めばいいのです。あの人が3年でマスターしたのなら、私は、その3倍の9年でマスターする!そう思えばいいのです。
(2) 洋画を観に行く
英語バージョンの映画を観に行きましょう。映画は現実逃避の良い手段です。ただし、このとき、映画の中で話されている英語がわからなくてもガッカリしてはいけません。映画の英語は特に難しいのです。
物語にどっぷりとひたり、単純に映画を楽しみましょう。そして、いつかはこんな光景の中で私も英語を話すぞ!と誓いましょう。今はちっともわからなくてもいいのです。10年後、20年後、映画の中のワンシーンが現実になる日は必ずやってきます。
(3) 思い切って海外旅行に行く
思い切って英語圏へ旅行に出掛けましょう。その結果、撃沈してもかまいません。あんなに勉強したのに、ぜんぜんわかっていないじゃない、と卑屈になることはありません。ひとつでもふたつでも現地での言葉が聴き取れたらラッキー!くらいの気構えでね。
現地の人とちょっとでも話ができらた嬉しいですよ。また英語をやろう!という気持ちがきっと湧いてくることでしょう。
(4) 開き直る
モチベーションにアップダウンはあって当たり前。当然の出来事なのだと受け入れてしまいましょう。達人になった人たちは、みぃ~んな、そんな過程を経ているのです。
今は高く飛躍する前なのです。ホラ!高くジャンプする前は、膝をうんと曲げて沈み込むじゃない!?今はその時なのです。
こんなの当然と、開き直ってしまいましょう。
(5) 自分を好きになる
一見、語学の学習とは関係ないようですが、意外とココが大事なのです。落ち込んでいる時は、大抵、自分に嫌気がさしているときです。ネガティブな思考ばかりが浮かんできて、あぁ~、自分はどうしてこんなにダメなのだろうと思ってします。
ダメなんかじゃありませんよ!
だから苦しんでいるのです。必死にもがきながらモチベーションを取り戻そうとしている姿は美しくさえあります。苦しい時があるからこそ、輝く日があるのです。目の前の視界が開けるのは明日かもしれません。
自分を認めてあげましょう。だって、こんなに一生懸命、考えているのですから。自分の良いところをあなたが見つけて、あなたが褒めてあげないと!自分のことを好きになってあげてください。そうしたら、見えてくるものがありますよ。
2014年4月20日 (日)
『2014年度版 NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』 が、祥伝社黄金文庫 より発売になっています。
この本を書いたのは、9年前でした。当時は3人の子供を育てる専業主婦。英文科卒でもなく海外経験もまったくなかった私。英会話スクールに通うお金も捻出できなかった私がたどりついた学習方法がNHKの英語講座を使ったものでした。
今だに売れ続けてくれていて、今年も2014年版の情報を掲載しての改訂版発売となりました。
今日は、この本が生まれた裏話をひとつ。
この本の執筆依頼、実は、もともとは私のところにきたものではありませんでした。英語界で有名な若手執筆者のところに入った話でした。ところが、この先生、その時、実は他の本を執筆中で、出版社の求めていた期限までに書きあげることができないと判断しました。そこで、「僕は執筆できませんが、書けそうな良い人を知っています」、と私の名前を出してくださったのでした。
その話を聞いて、私のもとを訪ねてくださった出版社さん、私の学習法を聞くなり、「これは売れる!」と思ったそうです。
学校で習った学習方法ではなく、何か違った方法でアプローチしたら、どうにか英語が話せるようになるのではないだろうかと考えながらあみ出した方法が書かれています。いえ、書いてある内容は決して特別なことではありません。
・ 聴いて
・ まねして
・ ディクテーション
この3本柱を中心に学習してきました。このことは、これまでにもこのブログで何度も触れてきたことなので、読者の皆さんは、すでにご存知ですね。
英文の意味がわかろうがわかるまいが、聞こえてきた英語をそっくり同じになるまで繰り返し練習し、英語筋を作りました。そこが私のスタートだったのです。
英語筋ができたところで、さて、私が今まで口から出してきた英語、どんなことを言っていたのだろうと、意味づけを後からした。あるいは、先に日本語のストーリーを頭にいれ、私は今からこんな英語を話すのね、と自分に言い聞かせて練習。
覚えられなくても、忘れてしまっても気にしない。モデル音声と同じように言えれば、それでよし!大事なセンテンスやよく使われる表現は繰り返し出てくるので、そのうちに覚えるさ、と気楽に構える。
そんなことの繰り返しでした。華やかにみえる英語の世界、でもその裏には過酷で辛いとも思えるイバラの道が隠されている。語学は、一朝一夕にマスターできるようなものではありません。毎日の繰り返し、そして継続あるのみなのです。ちっとも上達していないように感じてしまったとき、落ち込んだときは、どう対処したらいいのか、そんなことも記してみました。
セミナーなどでお会いする人の中には、この本を手にし、持ってきてくださる人もいます。その本には、何か所にもマーカーで色付けがしてあったり、付箋が貼ってあったりします。「ホラ、何度も何度も繰り返し読んだから、こんなになってしまいました。時に落ち込んだときには繰り返し読んで、またやる気をだしています」 と笑うその笑顔は、とても誇らしげです。
ブログを読みに来てくださって、ありがとうございます。これからも語学の学習法に関して、皆さんと一緒にいろいろと考えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
2014年2月27日 (木)
新刊が出ました。
『書き込み式 英語で自分のことを伝えてみる』 (KADOKAWA/中経出版)
来週あたりから書店さんに並びはじめると思います。
自分のことを簡単な英語で表現してみたくありませんか?自分のことって英語でどう表現したらいいのだろう?わかるようでわからないものですよね。
実は、この本を仕上げるのに、1年半もかかってしまいました。出版社さんからお話をいただいたのは、前作の 『音まねレッスン 対話編』 を書いているときでした。「これが書き終わってからねえ~」 とお話しさせていただいたら、出版社の編集者さんちゃぁ~んと覚えていてくださったのです。『音まね』 が完成したころ、私のスクールまでに足を運んでくださいました。
私がやってきた英語学習法は、おもに 3つ。
・ 聴いて
・ まねして
・ ディクテーション
少~し、まねが上手になってきたころ、今度は自分で自分のことを語ってみようかな?と思うのが常ですよね。ところが、私、自分で英作文ができなかったのです。オウム返しにまねは上手にできても、自分で自分のことが語れない!英語をどう作ったらいいのやらわからない!
そこでやってきたのが
・ 英借文
自分で作れないのなら、もう出来上がっている英文をまねしてしまえ、ということで、あっちのテキストから一文、こっちのテキストからまた一文というように、できあがっているセンテンスをつぎはぎして、あたかも自分で英語を考えましたよ、というような顔をして話すようにしたのです。
この本が自分のことを語るときの参考に少しでもなってくれればいいなという願いを込めて書きました。アイディアを持ってきてくれた編集者さんに感謝いたします。
英文はネイティブスピーカーたちの手と頭脳をたくさん借りました。私の書いた英文のチェックはもちろんのこと、さまざまなアドバイスもいただきました。日本に住んでいるネイティヴだけでなく、実際にアメリカに住んでいる人の意見も取り入れました。日本人がよく使いがちな言い回し、実はネイティヴたちはあんまり使っていない、なんていう発見もあり、勉強になりました。
例えばですね、「久しぶり!」 と言いたいとき
Long time no see.
って言うではありませんか。この表現が使われている英語エキストもよくあるし、聞くことも多いような......。ところが、ネイティヴたちの間では、実際にはあまり使われていない、ということを知ったのは、この本を書いているときでした。
実際にアメリカに住んでいる人たちに、「ねえねえ、Long time no see. って使わないの?」 と聞いてみたら、「ああ、そういえば、最近、その言い回し、聞かないね」 と言われてギャフン!言葉って変わりますからね~。では、実際には何と言ったらいいの?
そんなコラムも所々に入っています。楽しみながら読んでくださると嬉しいです。
2014年1月 1日 (水)
ゴガクル読者の皆さん、あけましておめでとうございます!いつも記事を読みに来てくださって、ありがとうございます。
今年こそは、英語をマスターするぞ!と思った人も多いはず。そこで、ここでは、NHKラジオ英語講座の活用法、総集編を書いてみたいと思います。これまでにも何度となく書いてきたことですが、新年にあたり、皆さんと一緒に、もう一度確認してみたいと思います。
NHKのラジオ英語講座はとても優れています。その理由は
1) 毎日放送がある(月曜日~金曜日) ⇒ 生活のリズムの中に取り入れやすい
2) 講師陣がすぐれている ⇒ 英語界で抜きんでている人ばかりです
3) 質が高い ⇒ 講座の内容、質は文句なしです
さて、どう活用するかですが......、実はとても簡単です。
◆ よく聴いて
◆ まねをして口からセンテンスを出す
◆ ディクテーションに挑戦
この3つだけです。
どんな英語教材も、ただ聞き流すだけでは英語は修得できません。
聴いたら、まねして口から出してみる、ということを付け加えるのです。
すると、それだけで英語は飛躍的に伸びるはずです。
英語が話せるようになりたいから、英語を勉強しているのですよね。
だったら、やはり、口を使った練習は欠かせません。
どのくらい口から出したらいいのか?
ひとつのセンテンスがすんなりと言えるようになるまでです。
モデル音声と、同じスピード、同じリズム、イントねっション、間の取り方、すべてをまねて、そっくり同じになるまで練習します。自分がすでに知っているセンテンスであれば、2、3回で繰り返せるようになるでしょうし、慣れないセンテンスであれば、50回くらいやれば、モデル音声に近づくはずです。
50回? そんなに?
50回なんてすぐですよ。ひとつのセンテンスを5回繰り返してみてください。それを10セットやれば50回です。
ただし、繰り返すときにポイントがあります。
自分が知っている音と、聴こえてくる音には違いがあるかもしれません。
ですから、自分の知っている英語に戻さないで、忠実に聞こえてくる音を再現する必要があります。
例えば、
The の音
簡単ですねえ~。誰でも知っていますよね。だからついつい知っている 「ザ」 という音を出してしまいがちです。
でもよ~く聴いてみてください。どちらかというと 「ダ」 に近い音に聴こえているはずですよ。これは th のときの口のポジションの関係です。上の歯と下の歯の間に舌を軽く挟んで、ひっこめながらだす音が th の音です。ですから、絶対に 「ザ」 という音にはならないはずなのですが、知っているがゆえに、手を抜いて 「ザ」 と発音してしまいがち。でも、この舌を挟む作業をするだけで、音がとってもきれいになるのです。ぜひぜひ癖にしましょうね。
それから、a little bit
簡単、簡単、知っているからこそ、「ア リトル ビット」 と言ってしまいがち。でも実際に聴こえてくる音は、「ア リロビッ」 という音に聴こえてくるはず。
さらに What are you doing? は 「ワラユ ドゥ~イン」
But I ⇒ 「バライ」
I like it. ⇒ 「アイ ライケッ」
Cut it out. ⇒ 「カリル アウッ」
などなど、英語には、単語と単語がくっついて違う音に変化するものもたくさんあります。耳をよ~く澄ませて、今まで自分が知っていた音との違いを発見するのも楽しいものです。
文字を見ないで書き取る作業をしてみると、この違いがよくわかります。そのためにもディクテーションはおすすめです。
一日のスキットの中で知らない単語に出くわしたら、調べておきましょう。NHKのテキストには、大抵、右側半分に日本語訳と語彙の説明が出ています。そこをチェックしても良いでしょうし、それだけでは気分がスッキリしないという人は、辞書を使ってもいいでしょう。
最初は、「へー、こういうときに、こういう単語をつかうのね~」 程度でかまいません。大事な単語や言い回しは、必ず繰り返し出てくるので、そのたびに調べればいいでしょう。20回も同じ単語に出くわせば、嫌でも記憶に残りますよ。
ラジオ英語講座の活用法で大事なこと
毎日聴くこと
毎日口から出して練習すること
これを守るだけで、実はかなり英語の力を上げることができるはずです。
毎日続ける、ということが結構難しいのですよね。ためてやらない。生活の一部にしてしまう。英語と歯磨きは一緒です。歯磨きをしないと、気持ちが悪いですよね?英語も勉強しないと気持ちが悪い ーー そこまで習慣化できた人は必ず上達します。
番組はひとつに絞ること
NHKのラジオ講座の多くは、15分構成になっています。15分だし、簡単だから、3本聞いてみよう、と思うと、これが失敗の原因になります。3本聞くと、それだけで 45分。その45分間、何をしていましたか?ただ、聞いているだけ?
聞くだけでは、英語は上達しないということは、冒頭でも書かせていただきました。45分、英語番組を聞いたら、それだけで「やった気」になり、満足してしまうのです。でも、ここが落とし穴!
「こんなにやっているのに、どうして伸びないのだろう?」という声を時々聞きます。
一本の番組をとことんかみ砕くところまでやっていますか?
15分番組のうち、スキットの部分は、ほんの数十秒のはず。その数十秒の部分を脳に音が残るくらい、聴きこなし、音声がなくなっても、ラジオの中の声優さんのようにスラスラと話せるところまで、その日のうちに練習してしまう。
この作業を毎日繰り返すと、数年後には、違ったあなたがいるはずです。
どんなに良い英会話スクールに通っても、どんなにお金をつぎ込んでも、あなたが英語が話せるようになる魔法の杖を持った人はいません。あなたに魔法をかけられるのは、たったひとり、あなた自身なのです。
皆さん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。一緒に悩みながら、おしゃべりしながら、楽しく英語を学習していきましょうね。今年もどしどしコメント書き込んでくださいね~。
2013年12月25日 (水)
読者からの Q&A コーナーです。(またまた、すっかりお返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい!!)
Q ラジオ英語だけで英検に合格できるの?
ラジオ講座を聞き続けて3年がたち、そろそろ英検準2級に挑戦したいという気になりました。 私のウィークポイントは語彙数と文法なので、まず語彙数を増やそうと「英検・文で覚える単熟語・準2級/旺文社」を購入し本格的にやろうと勉強を開始しました。
ところが、テキストの例文が少し難しく、ただひたすら例文のCDを聞いて単語を覚えるのことに拒否反応をおこし、何か勉強に疲れてしまい、気が付けば4か月まったく英語から遠ざかる日々が続いてしまいました。
今日、久しぶりに基礎英語3を聞き、やはりNHKの講座は楽しく学べるなぁと、とても新鮮に感じました。 私の場合、ラジオ英会話は少しレベルが高いので、基礎3が合っていると 感じています。
そこで、先生に質問なのですが、ラジオ講座を徹底的に勉強することのみで、語彙力を上げ、文法力をつけ、英検合格の実力をつけることが出来るのでしょうか?
それとも、英検専用のテキスト勉強しないとダメでしょうか? 私の場合、やはり毎日の放送があり、楽しく、内容も充実しているラジオ講座が一番続けられると感じています。 お忙しいところ質問ばかりですみません。
A はい!ラジオ英語だけで、もちろん英検合格できますよ!
ラジオ講座を徹底的に勉強することのみで、語彙力を上げることも、文法力をつけることもできます。 ゆくゆくは、英検合格の実力をつけることも、もちろんできます。
やることは、とても簡単です。
・ 英語を良く聴いて
・ まねをする
・ ディクテーションを学習の中に取り入れる
この 3つだけです。毎日知らない単語に出会うでしょうから、「新単語さん、こんにちは!」とご挨拶をしてください。忘れてしまってもかまいません。よく使う単語やよく使う言い回しは、必ず繰り返して出てくるようになっています。
次に出会ったときには、「あれ~、どこかでお会いしましたね。どこでしたっけ?失礼ですが、どなたでしたっけ?」 でもかまいません。
また出会えば、「おや、先日、あそこでお目にかかりましたよね。覚えていますよ。」
次に会ったときには、「ああ!あなたのこと知っています。」という過程を通して語彙は増えていきます。一気に暗記した単語は、一気に忘れてしまうことも多いので、時間をかけて、いろいろなセンテンスの中で知っている語彙を増やしていくのが、結局のところは近道になります。
同時にイディオムもこの方法で増えていきます。英検受験前は、実践に即した英検問題集で徹底的に練習します。参考書形式のものではなく、問題集形式のものを使うのがよいと思います。過去問、あるいは、実際の試験形式になった問題集を手に入れて、1日に試験ひとつ分、これを 1週間から 2週間、要するに、7日間から14日間続けてから本番の試験に臨むと理想的です。
『実践ビジネス英語』 を聴き続け、勉強していただけで、英検準 1級に合格してしまった人を何人か知っています。ポイントは、ただ「聞く」だけでなく、まねして口から出したり、書き出したり、という作業を繰り返すということが大事になってきます。
英語は、「毎日」がキーとなります。
それから、「焦らない」 「時間をかけてじっくりと」 ということも大切ですネ♪
2013年11月17日 (日)
Q & A コーナー、お待たせしました!こうして、どんどんご質問くださるのは、嬉しいです。ありがとうございます。
Q 英語を日本語訳をおかずにわかるようになるためには?
会話の時日本語←→英語と訳したりせずに英語だけで考えるにはどうすればよろしいのでしょうか?
私たち日本人は日本語←→英語と訳したりするのがくせになり、会話の時でも訳したりするんです。会話の時、訳したりすると頭の中がごちゃごちゃになります。会話の時、なるべく英語だけで考えたいです。
他に受験英語が抜け出せず、完璧を求めてしまったり、最初文法と訳したりすることを考えてしまいます。どうすればよろしいのでしょうか?英語の勉強をするとき楽しく気長にやりたいのです。
A 英語を練習すときは頭の中に映像を置くのです
英語を口から出して練習するとき、何が頭の中にありますか?英語の単語が頭に浮かんでくる?それとも日本語ですか?
このときに、「絵」あるいは「映像」が頭の中に浮かんでいたら大正解です。
英語を口から出す時は、その時の状況を浮かべて、頭の中に描かれた映像を描写する訓練をするといいのです。英語の練習をするときは、次のようにやってみましょうか。
◆(1)
まず、日本語訳を先に読んでしまってかまいません。これから、こんな状況になったときの英会話を練習するんだ、と自分の中に準備映像を作ります。
◆(2)
モデル音声を聴く
◆(3)
英語をまねをして繰り返す
(この時に、英語の文字は頭に置かない。日本語も置かない。映像だけを思い浮かべて、その絵を英語で描写している自分を考える。文字が浮かばなくなるまで、音声を何度も聴き込むのがポイント)
できれば、文字を見ずに、音声だけで練習してみる。
どうしてもわからないときだけ、文字で確認する。
ただし、このときに注意が必要です。
文字を見たとたんに、自分の知っている英語に発音を置き換えてしまう人がいます。自分の知っている英語の音と実際に聴こえてくる音では、ズレがあるのです。このギャップを埋めることのできた人が発音美人になります。
あとは、毎日この作業を繰り返すだけです。
あっ!もうひとつ、大事なことがありました。
完璧を求めない、ということです。英語はたくさん失敗して、たくさん恥をかきながら上達していくものです。完璧になるまで待つのではなく、中途半端でも失敗しながらでも、口を使って練習した人だけが話せるようになるのです。
失敗したり、恥をかいたりしてしまった自分をいたわることも忘れないでくださいね。頑張っている自分には、甘いケーキかアイスクリームでもご褒美にあげてくださいな。
2013年11月 6日 (水)
Q & A コーナー、こちらも先月いただいていたお便りです。お返事遅くなってしまってごめんなさい!!
Q 英語が 1回で聴き取れない。何か学習法は?
こんにちは。45歳、サラリーマンです。
先生の音まねレッスンの本を機に英会話の勉強を始め、NHK ラジオ英会話を1年半続けています。自宅から駅までの通勤を徒歩して、その時間を利用して聴いています。運動にもなりますし、一石二鳥です。
さて、最近少し壁にぶつかっている気がしています。最初は全く聞き取れず苦労しましたが、最近はそうでもなくなりました。続けてきた効果はあると思います。
でも、読めばごく簡単な会話でも一回ではなかなか聞き取れないのが悩みです。ちなみに、繰り返し聞きばだんだん分かってくることが多々あります(聞き取れた時は嬉しく、それが励みです)。
電車(在来線、新幹線)や駅、飛行機や空港など、出先で何気に流れてくる簡単な英語アナウンスがとっさに聞き取れません。ちなみに、アナウンスのスピードが速いとは思いません。
このままでは、とっさに1回で聞き取れない人になってしまうような気がしてなりません。集中力が足りないのでしょうか?学習法がありましたら、是非アドバイスよろしくお願いします。
先生のレッスンを受けてみたいのですが、関西在住なので困難です(涙)
A このまま継続あるのみです!ディクテーションを加えてみたらいかが?
「音まね」の本を使ってくださっていて、ありがとうございます。
どこも間違っているところはありませんよ。このままの練習をひらすら続けましょう。通勤時間の活用、素晴らしいですね。こうやって日常生活の中に、うまく英語のリズムを組み込んだ人は必ず成功します。運動と一石二鳥だなんてさらに良いですねえ~。
思い出してくださいな、語学は数年でマスターできるものではありません。必死になって集中して聴いて、「音まね」をして口から出す。この作業を、何の疑いもなく5年から10年続けると思ってくださいな。私は英語の練習を始めて20年になりますが、いまだに「音まね」を続けています。それでも、まぁ~だ、完璧な英語は話せていません。でも、いいのです。このまま40年続けますよ!
駅や空港などで流れる英語アナウンスは聴き取れなくて当然です。雑踏の中で流れてくるアナウンスは、ただでさえ聴き取りにくいのです。日本語のアナウンスだって、「何々?何を言っているの?」と聞き耳を立てるではありませんか。
どうしても聴き取りたかったら、英語アナウンスを録音してみてください。それを何度も何度も聴いて、聴こえてきた音だけを書き出してみてください。わずか数秒のアナウンスを書き出すのに、数時間かかるかもしれません。一日で書き出すことができなかったら、その日はもうやめて、次の日に、もう一度聴いてみます。
それでもわからなかったら、自分より少し英語のできる人やネイティヴたちに手伝ってもらって、いくらか完成品に近づけてみてくださいな。ここまでが 1週間かかっても落ち込まない、気にしない。
実は、これがディクテーションという作業になります。ディクテーションが完成したら、「へえ~、そんな風に言っていたのかあ~」、と感心し、今度は、音の再生作業に入ります。ひたすらに「音まね」をしてみてください。
自分が駅や空港のアナウンスを英語でしていると思って、気持ちよくやるのがコツです。
そんなことと続けていると、公共の場での英語のアナウンスが、あら不思議、いとも簡単に聴き取れてしまうときがやって来ます。
呼んでくだされば、関西までレッスンしに行きますよ~。もちろん無料でねえ~。ホントです。日本全国に 「英語諦めるな会」 を結成したいと本気で思っています。
2013年11月 5日 (火)
Q & A コーナーです。早くにお便りをいただいていたのに、すっかりお返事が遅くなってしまいました。ごめんなさい!
Q 英語で思ったように伝えられません
こんにちは。ゴガクルブログをいつも楽しく拝読させていただいております。
私は今、インドに住んでいて、これをチャンスに英語を勉強しよう、となるべく日本語を話さない環境に飛び込んで来ました。おかげさまで、簡単な会話ならばストレスを感じずに出来るようになったのですが、問題はその先です。自分が何を考えているのか、自分はどう思っているのか、また、状況の描写、といった細かい説明がまるでできません。
先日、グループで私だけが意見が異なるという事があり、その理由を言おうとするのですが、きちんと伝えられず、また一部誤解が生じたり、と違った意味でグッタリしてしまいました。
語彙のチョイスが不適切で変に衝撃を与えてしまう、ということもありました。やはり失敗を重ねながら身につけて行くしかないのでしょうか?
お忙しい中、突然このようなご連絡をさし上げて申し訳ございません。
(こちらでもラジオ講座の受講を続けていて、ラジオ英会話、実践ビジネス英語、入門ビジネス英語を聴いています。ただ、佐奈恵さんが勧めていらっしゃるほどしゃぶりつくすまではできていません。聴いて、使いそうなフレーズを時々ノートにまとめるくらいしか...。そういった日頃の積み重ねの欠如の現れなのかもしれません。)
A 50% 伝えられたら、それはスゴイことです!
インドにお住まいなのですね。海外からアクセスしてくださり、ありがとうございます。ゴガクルも読んでくださっていて嬉しいです。
簡単な会話であれば、ストレスを感じることなく、お話しなさるまでになったのですね。すごいです。普通は、そこに行くまでに挫折してしまう人が多い中、よく頑張りましたね。
さて、その先ですか!?
自分の思いが十分に伝えられず歯がゆい思いをしているのは、自分の英語力がそれだけ上達した証拠でもあります。まずは、自分の歩んできた軌跡を認め、自分を褒めてあげてください。
「よくぞ、ここまできた!偉いっ!!」 とね。
話す時に、ポイントがいくつかあると思うのです。
◆ まずは、むずかしい単語を使わずにやさしい英語だけで話してみる
論議が白熱してくると、ついつい、難し単語や言い回しを使ってみたくなったりします。そうすると余計混乱してしまうものです。
◆ 相手の顔をよくみて、反応を確かめながら話す
Does it make sense? (わかりますか?) なんで言葉を挟むのもいいかもしれませんね。
◆ 5割通じたらよし!としましょう
自分の言いたいことが 50% 言えたら、自分に合格点をつけてあげましょう。私たちはネイティヴではないのですから、他の言語で 50% を伝えることができたら上出来ですよ。
あぁ~、もっとうまく伝えたい。ああも言えた、こうも言えたのに、と歯がゆい思いをしながら英語は上達していくものです。たくさん悔しい思いをしましょう!その悔しさこそが、次の学習への原動力になると思いませんか?
使いそうなフレーズをノートにまとめたら、「このフレーズ、いつか使ってやるぞ」と強く念じながら、口から出す練習をおすすめします。私もまだまだですので、一緒にがんばりましょう!
2013年10月 7日 (月)
Q オリンピックまでに英語が話せるようになりたい
私は現在32歳、英語は話せません。実は最近夢が出来ました。 7年後のオリンピックまでに自分が納得するくらい英語が話せるようになり、ボランティアに参加することです!
さっそく先日から、ラジオ英会話で真似を開始しました。 が...昨日、一緒に生活している彼から「発音はだいたいで構わないと思うよ。大事なのは話さないといけない環境に身を置いて、どう伝えようとするかだと思うよ。」とアドバイスが。
勉強するなと言われたわけではないのですが、彼は留学経験もあり、仕事で英語を使う環境に居ます。 全く話せない自分。中学以来に始めた勉強。やる気が出て楽しい日を過ごしていましたが、少しわからなくなりそうに、、 私としては川本さんを信じてやっていくだけだと思うのですが......。
A 話せるようになりますよ!スタートは「音まね」から
東京オリンピックは多くの人に「夢」も運んできてくれますね。
英語がまったく話せない?今から7年しっかりやれば、十分話せるようになりますよ。
「話さないといけない環境に身を置いて、どう伝えようとするか」 ⇒ まったくその通りです。でも、これは、すでに英語をある程度話せるようになった人が、さらに英語力をあげるときにすることです。
まったく話せない人にとっては、どこからどうやって始めたらよいのか、わからないわけですよね。そんな時は、モデル音声を聴き、すっかり同じように真似をする「音まね」から始めると良い、というのが私の長年の英語学習から出た答えです。
日本人の英語学習者は実際に口を使い、自分の声を使った練習が圧倒的に少ないと思っています。話せるようになりたいのであれば、やはり、話す練習をしないとね。聞くだけでは、英語は話せるようにならないのです。聴いた音を再生するところからスタートするのです。
英語を話さなければいけないようなところに身を置くことができる人はラッキー!です。そうでない人が大半かと思います。では、そんな人たちはどうしたらいいか!?
自分でそんな環境を作ってしまうのです。と、いっても海外旅行に行きましょう、ということではありません。自分で自分に語りかけるのです。独り言のようにブツブツと英語を唱えるなんて、ちょっとおかしい人のように見えなくもないですが、実は、英語達人になった人たちは、必ずどこかでそんな過程を経てきています。
「発音よりも話す中身が大事」 ⇒ これも良く聞く話です。実際にそうだと思います。でも、英語初心者から練習するのであれば、スタンダードな英語を話せるように練習するのが一石二鳥というものです。
ネイティヴのようにまねして練習するには、それなりの意味があるのです。聴き取りの練習を同時にしているんですよ。日本語英語で思いっきり、「ビューティフル」と発音するのもアリかもしれませんが、優雅に流暢に「ビュ~リフォ~」と、気持ちよく練習してみませんか。
今まで、ア・リトル・ビット (a little bit) だと思っていたフレーズも、実際は ア・リロゥビッ と聴こえてくるんだとわかると、聴き取りにも強くなるというものです。What are you doing? の最初の What are you の部分も、実際に聴こえてくる音は、ワラユ になってしまいます。こうした、書いてある英語と実際に聴こえてくる音の違いに気づき、自分の発音を矯正していくことは、リスニング力を向上するうえでも必要かと思います。
残念ながら、語学は数ヶ月や数年で思い通りになるものではありませんが、あきらめずに続ける。ひとつのことをただひたすらに繰り返す。いつかは話せるようになるぞ!と強い信念を持ち続けることが大事だと思います。
2013年6月24日 (月)
英語の勉強、嫌になっちゃったな......。
そう思うことはありませんか?何だかやる気が出ない。やらなくてはけないのはわかっているのに、ついつい楽なほうに身を置いてしまう。こんなときはどうしたらいいのでしょうね?
英語学習にアップダウンはつきものです。そんなときは、上手に気分転換をしながら学習を続けていきませんか?気分転換って、どうしたらいいのでしょう?
・ 洋画を観ませんか?
何か心温まる映画や単純に楽しめる映画がいいかもしれません。自分が主人公になったつもりで、気に入ったせりふを何度も繰り返して言ってみる。これだけでも、英語学習につながります。
・ 都心部に住んでいたら、外国人がよくいそうなカフェに行ってみませんか?
あぁ、あんな人たちと自由に話がしてみたいなあ。そう夢見るだけでも明日の学習意欲へとつながります。
・ 海外旅行に出かけませんか?
資金と時間に余裕があったら、思い切って海外旅行としゃれ込みましょうよ。外国籍のクルーズなんてどうですか?クルーズなら、同じ船に乗っている人たちとの会話も弾むことでしょう。
・ 英語仲間とお茶しましょ!
英語学習仲間に会いに出かけましょう。お茶して、どうして英語を勉強しているのか思い出しましょう。ひとりで勉強している人は、何か英語関係のイベントでもいいかもしれませんね。
・ テキストを開いて数行だけ声にだしてみましょう。
不思議と、これをするだけで英語の感覚は戻ってきます。毎日、ほんの数行だけでかまいません、テキストを開き、英文に目を落とし、声に出して読んでみる。ああ、私はやっぱり英語が好きなんだと思いださせてくれるはずです。
当面の目標がなかったり、どうして私は英語の勉強なんかしているんだろう、この先、使う予定もないのに、と思ってしまったら、なかなか穴から抜け出せなくなってしまうのですよね。でも、そんなときこそ、何らかの形で英語に触れ、自分を空想の世界へといざなう、それが必要だと思いませんか?夢をみましょうよ。あなたは、必ず英語が話せるようになるのです。英語が話せるようになると、自分の世界が広がりますよ。
2013年5月21日 (火)
Q
38歳で、久し振りに英語の勉強を始めました。辛いけれど少し楽しい自分が居ます。年齢的にも最後のチャンスなので、意地でも止めません。まずは英検3級を今年中に、受けてみようと思っています。
基礎1は優しく感じられますが、たまに忘れていたなと思う事も有ります。ラジオ英会話は少し難しく感じますが、頑張れば何とかついて行けそうです。今は、ラジオ英会話中心に毎日何度か口に出して練習し、基礎1を抜け落ちが無いよう、サラッと1回流しでいますが、どちらかに絞った方が良いでしょうか?
A
「年齢的にも最後のチャンスなので、意地でも止めません」 との言葉に、思わずニヤリとしてしまいました。昔の自分を思い出したのです。私も、
「今ここでやめたら、いつもの優柔不断な自分に戻ってしまう。」
「今、ここでやめたら、また何事も中途半端なままで終わってしまう。そして自分に言い訳をするんだ。だって忙しいんだもの。だってお金がないだんもの。だって頭悪いんだもの、って......。」
そう思いながら英語を続けてきました。だからお気持ち、よくわかります。
あれから20数年たった今、ひとつ言えることがあります。
「年齢的に最後のチャンス」 と思う必要はないということです。年齢は関係ありません。私の生徒さんの中には、70歳代で英会話の門を叩いてくれる人もいます。そんな人々に勇気をいただくのは、こちらのほうです。継続することが何よりも大事だと思っています。
極端な話、覚えることは忘れちゃっていいと思います。覚えることではなく、モデル音声をまねすること、毎日繰り返し、口から出すことが非常に大切なことだと確信しています。
さて、教材の使い方ですが、基本的には1本です。実は、たっぷり、しっかり学習すると、他のものには手が出せないのが事実です。それくらいひとつのものに集中し、しがみつき、徹底的に反復練習をすることで実力がついていきます。
「ラジオ英会話は少し難しく感じるけれど、頑張れば何とかついて行けそう」 とのことですので、選ぶ教材としては、ピッタリですね。「毎日何度か口に出して練習」、これを次のように変えてみませんか?
「毎日最低50回、口から出して練習」
音声を良く聴いて、モデル音声とすっかり同じリズム、イントネーションになるまで徹底的に練習。自分の思い込みの発音を捨てるためには、まずは文字をみずに音だけ聴いて繰り返すことが肝心。
英語を口から出す時は、文字を思い浮かべるのではなくて、脳に絵を描く。自分がその状況の中にいて、実際に英語を話している映像を頭に置く。あなたは女優、テキストは台本です。立派な女優になるためには、50回のせりふの言い回しでは足りないかもしれませんね。感情を込めて抑揚たっぷりに練習しましょう。少し大げさかなと思うくらいでちょうど良いです。本当は、英語を口から出す時に、音声が脳の中で鳴り響くくらいまで聴き込んでいると理想的です。
そうは言っても、ただひたすらにひとつのことを続けるって結構しんどいですよね。だからTVを観たり、映画を観たりして気分転換をします。基礎1は、この気分転換のひとつだと思ってください。
気分転換なのですから、それを観たり聞いたりすることによってストレスが溜まるようではいけません。映画なら、「あぁ~何て言っているのだか、さっぱりわからない」 と落ち込むのではなく、「いつかは、この俳優/女優さんののようにしゃべれるようになりたい!」 と目標と憧れにします。
基礎1を活用するのでしたら、「基礎1なのに、わからない単語がある。どうしよう!」 と思うようなら、思い切って聞かないほうがいいでしょう。それよりも、「へっへ!私の英語も上達したもんさ。基礎1なら、ほとんどわかるじゃない!」 と自分でニヤニヤとすることに使うのであれば、大賛成です。
「辛いけれど楽しい自分がいる」、これも良くわかります。苦難の中にも小さな光や喜びを見つけながら歩いていきませんか?
2013年3月25日 (月)
春、電子辞書のお買い求めを考えていらっしゃる人も多いと思います。最近の電子辞書ってかなり進化していますね。
カシオさんの電子辞書を徹底研究して記事を書かせていただきました。
「英語力を伸ばす 電子辞書の活用法」
(この記事は4月の中旬までアクセス可能です)
ここで電子辞書の使い方や機能は皆さんもかなりご存じだと思いますが、再度、おさらいしてみましょうか?
◆ ジャンプ機能
これはもう皆さんご存知ですね。単語にカーソルをあてて、他の辞書にジャンプ。例えば、日英で辞書を使い、さらに、英英に飛びたいときなど便利。
◆成句検索
記事の中でも触れていますが、例えば、run out という成句に出会いました。run という単語は知っているし out も知っている。でもrun out となると、どうもわからなくなってしまう。こんな時は、成句検索の窓に run&out と打ち込んでみる。すると
run out = (食料・金・忍耐などが)尽きる、(時間が)なくなる
という意味だとわかります。ついでに例文も読み込んで使い方をマスター
Our money is running out. = 私たちの鐘は底をつきかけている
My patience is running out. = もうそろそろ我慢の限界だ
◆単語探し その1
文字数がわかっていてスペリングが不明な時
スペリングのわからない文字の代わりに?を入力
ラックという単語、l の次は a だったかな?u だったかな?と不明なときは。
l ? c k
と入れてみる。すると、次のような検索結果が出ます。
lack
lick
lock
luck
意味を確かめながら、この中から自分の探していた単語を見つけることができます。
◆ 単語探し その2
文字数もスペリングも不明な時
連続した文字数のスペリングかわからない部分に~を入れる
これも記事の中で触れさせていただいていますが、例えば、「運動する」という意味のエクササイズ、私、いつもスペルが不確かになってしまうのです。そんなときは、ex~se と最初と最後の文字だけ入れて検索をしてみます。するとどうでしょう?画面左側にexで始まってseで終わる単語を10個並べてくれました。同時に意味も表示してくれるので、その中から「運動」に該当する単語をピックアップ!
◆ イディオム探し
「成り行きにまかせようよ」と言いたいときに何かイディオムがあったはず。確か play と ear が入っていたような気がするけれどうろ覚え。こんなときは、成句検索窓を使って play&ear と打ってみる。ありました、ありました!
「play it by ear」 で「臨機応変にやる、ぶっつけ本番でやる」という意味になるんですね。ついでに例文もチェックできますよ。
Should we head for the mountains or the beach this weekend?
(今週末、山に行くほうがいいかしら、それとも海辺にいくほうがいいかしら?)
Let's just listen to the weather forecast on Friday and play it by ear.
(金曜日に天気予報を聞いて、それから考えるとしよう。)
◆ カタカナ辞典の活用
カタカナならわかるのだけれど、スペルがわからない。こんな時は、もちろんスペルチェック機能を使ってもかまわないのですが、カタカナ辞典を使えば一発です。例えば、「キューティクル」と打ち込むと、すぐに cuticle と表示してくれました。「キュ」という音だろ、c で始まるのか、k で始まるのか、あるいは q で始まるのかわからないとき、ありますものね。
◆ 海外旅行のときも便利
海外旅行に行ったとします。旅行会話本などを持参することがあるかと思いますが、ある場面でとっさに英語が出てこなくて、「あれ?何て言うんだっけ?」なんて思うことはありませんか?ショッピングをしていて「別のものを見せていただけますか?」って英語で何というんだったかな?
そんなときも慌てず騒がず、電子辞書を手にして『英会話海外旅行ひとこと辞典』を開く。ショッピングの項目には
Can you show me another one? (別のものを見せていただけますか?)
というフレーズがあります。理想的なのは、海外旅行に出る前に『英会話海外旅行ひとこと辞典』をひととおりおさらいしておくといいですね。音声もついていますので、よく聴いてまねして自分の声を使って練習しておく。どんなに簡単な言い回しでも口から出しておかないととっさのときには反応してくれないものです。
知っているフレーズなのにイザというときに使えず、悔しい思いをしたことはありませんか?日頃から辞書を持ち歩き、ちょっとした空き時間に開いて簡単なフレーズのおさらいをする。イヤホーンを使ってリスニングもする。できれば、声に出して練習しておく。
これを繰り返すことこそが英語学習において一番の基本であり、もっとも大切なことだと思っています。
◆ 通訳、翻訳の助っ人として
海外からのお客様をご案内している時も、電子辞書は私のことを何度も助けてくれます。普段使っていない単語、言い回しは忘れてしまいがちです。特におさしみやお鮨を食べているときなど、魚の英語名がとっさに出てこなくて辞書のお世話になることはしょっちゅうです。
最近はスマートフォンやPCの中にも辞書機能があり、便利に使えるようにはなりましたが、ネット環境に左右されることのない電子辞書は英語学習茶にとって欠かすことのできない必要アイテムのひとつといえるでしょう。
2013年2月12日 (火)
さあ、こちらが、『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画において、当選者の皆さまかた届いた最終回となります。今回は、高校生の方がお送りくださいました。
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まっきー 様
10代
高校生
岐阜県
・「対話編」というコンセプト
対話編では、その場面ごとにレッスンが分かれているので、イメージしやすいな、と思いました。
・英語力の上達
ずっと繰り返していると、自分でもなぜだか分からないけど、授業で文法をやるとき、自然と分かるようになることが、増えてきました。これは、音まねの効果だと思います!
毎日続けていると、頭で考えてしゃべるのではなく、口が覚えてスラッと言えるようになってきました!毎日続けることが、自分の身にもなり、とても大切なことだなぁ、と思いました!
・音まねの手順
まずテキストを見ずに、CDのネイティブの声を聞き、大体どんな事を言っているか想像しながら、繰り返します。その後、テキストを見ながら、繰り返します。テキストを見ずに、意味を考えながら、完璧に言えるようになるまで繰り返します。
・音まねを行う時間・場所
音まねは、学校から帰ってきて学校の宿題が終わったら、寝る前に練習します。
・その他
この音まねを通して、私は本当に英語が好きになりました。それまでは、正直にいうと英語はあまり好きな方では、ありませんでした。でも、今では英語にとても興味が出てきて、洋楽を聴いたり、外国の文化を調べたり、英語の講演会を聞きに行くようになりました!!本当に、自分が変わっていくのを感じるこの頃です。それは、やっぱり音まねのおかげだと思います!
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まっきーさん、感想を送ってくださってありがとうございます。『音まね』を気にいってくださり、毎日練習してくださっているとのこと、とっても嬉しいです。音まねを通して英語が好きになってくれたなんて、そんなお声を聞いただけで本を書いてよかったなと思います。
英語の「音」を徹底的にまねすることこそが英語学習の基本の基本ではないかなと思っています。とにかく自分の口を使って練習を重ねる。そうやって、「音」を中心に英語学習を続け、今では社会で通用する英語を話せるようになったスクールの卒業生がいます。ですので、このやり方は間違っていなかったのだと確信しています。
毎日の練習は習慣化さえしてしまえば、そんなに大変なことではないかもしれませんよね。楽しみを見つけながら続けてくださいね。うまく言えたら、「よっしゃ!私って英語、上手かも」って自分を褒めながら続けてくださいね。
実は、この『音まねレッスン』は、岡山県のある高校でも授業で取り入れてくださっています。昨年セミナーをやらせていただいたのですが、高校生たちからも感想が届いていますので、機会があれば、またご紹介させていただいたいと思います。
まっきーさん、ありがとう!これからもよろしくお願いいたします。
2013年2月 8日 (金)
『音まねレッスン 対話編』 のプレゼント企画にご応募してくださり、当選した皆さまからの感想、第4弾です。皆さん、ありがとうございます。
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くうちゃんのママ 様
50代
主婦
愛知県
・前作と比べての印象
前作は、各文を2回聞けたので音まねしそこねた所がまねしやすかったですが、今回は、1回だけでしたので長い文は、音まねがややしにくかったように思います。
・特典
先生や、生徒さんの生の授業が聞けて良かったと思います。
・音まねの手順
できるだけ本を見ずに音まねをしました。つっかえた所は、本を見ながら数回練習しました。
・自分だけがしている工夫
完全ではないですが、できるところは、シャドーイングをしてから音まねしました。
・音まねを行う時間・場所
夕飯の支度をし終えた夕方のリラックスした時間に台所で音まねする事が多かったです。
・その他
リクエストなのですが、先生のクラスでは、簡単な日常会話の絵カードで子どもさんたちとゲーム遊びをされたと前作でお書きになってみえます。この対話編にも会話の絵が掲載されていたら楽しくてゲーム感覚で音まねができるのではと思いました。
そしてコーヒーブレイクとして楽しい歌も入っていたらそれも音まねできてより音まねにはまるのではと思いました。
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くうちゃんのママさん、旺文社さんへ感想を送ってくださってありがとうございました。リラックスした時間に台所で音まねをしてくださっていて嬉しいです。特典音声も聴いてくださり感謝いたします。生徒さんたち、どんどん上達しているんですよ。
「コーヒーブレイクとして楽しい歌が入っていたら......」とのリクエスト、ありがとうございます。音楽と英語って切っても切り離せない相乗効果があると思っています。そこに、可愛らしい挿絵でも入ったら本当に良いですよね。今回のフジモトマサルさんのイラストもそれぞれの箇所で特徴をとらえていて大好きです。内容を考えながらフジモトさんの絵をみると、「なるほど!」と納得しますので、そちらも楽しんでみてくださいね。
実はですねえ、私が密かに何年も温めているアイディアがあるのですが、なかなか商品化できないでいます。皆さんにお届けできる日が来るといいなあ~と夢見ています。今後も引き続きよろしくお願いいたします。
2013年2月 7日 (木)
『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画にご当選なさった皆さまからの感想が届いています。今回は、その第3弾です。
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いしざきようこ 様
非常勤職員
埼玉県
・「対話編」というコンセプト
前作をある程度マスターした後のステップアップとして魅力的だと思いました。ただ、音まねというメソッドさえ身につければ、正直いって、ステップアップ教材はなんでもいいわけで、その人の興味やニーズ(ビジネスとかホームステイとか)に特化した例文がのっている英会話本を探してまねすればいいのでは?という気もします。
でも、特定の目標やテーマのない人、特に子どもがいる女性なら、「なぜみんなマスクをしているの?」など、こういう質問ありそう!という例文を含め、使えるフレーズがバランスよく収録されているので、基本の1冊として最適だと思いました。
・前作と比べての印象
前作はキーフレーズのバリエーションだったので、キーフレーズを何度も繰り返すことになり、自然に覚えられること、バリエーション文例がだんだん長く、難しくなるという構成で、徐々に口が慣れていくという点が画期的だと思いました。
対話編も、簡単な例文から長い例文へという構成になっていますが、キーフレーズの反復という要素がないため、自然に覚えていくというより、個別のフレーズをひとつひとつ覚えていくような印象があります。
・その他
質問の意味がわかってもとっさに答えられないのが課題なので、問い1(ポーズ )問い2(ポーズ)(ポーズのところで答える)という音声データもあるといいと思いました。
内容とは関係ありませんが、前からフジモトマサルさんのファンだったので、書店で手にとるきっかけになりました。
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いしざきさん、『音まねレッスン 対話編』の感想ありがとうございました。さすが、いしざきさん、目のつけどころがいいですね。「音まね」というメソッドをみにつけたら、あとは教材は何でもかまわないのです。自分が興味のあるもの、映画でもドラマでも何でも良いので「音まね」「口まね」をしているうちに英語は上達していくものです。
要するに、自分の口を使って練習するということが一番大切であり、そこに気が付ついて訓練を続けた人が英語を話せるようになっていくのだと思います。質問の意味がわかっても、とっさに返答することって意外と難しいですよね。CDもいろいろな形式でご用意できればよかったのですね。もし、手元に余裕があれば、質問の部分で音声を一旦止めてみませんか?そして自分なりの答えを言ってみる、なんてのはいかがでしょうか?その後、また音声を再生させ、モデルの返答と比べてみるのも楽しいかもしれません。
決まった時間内に自分の答えを出さないといけない、となると、それだけでプレッシャーがかかってしまいます。自分で音声を止めて操作することによって、心理的にも余裕がうまれ、うまく返答できるようになるといいですね。
フジモトマサルさんのイラスト、素敵ですよねえ~。私も大好きです。ひとつの絵で的確に状況を説明していて、しかも温かみがあり、クスッって笑ってしまうようなイラスト、スゴイと思います。いしざきさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
近日中に第4弾をお届けいたします。皆さん、楽しみになさっていてくださいね。
2013年2月 6日 (水)
皆さん、こんにちは。『音まねレッスン 対話編』 プレゼント企画にご応募してくださり、当選された皆さまからの感想が旺文社さんに届いております。今回は、その第2弾!
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NYAKOTA 様
40代
会社員
大阪府
・「対話編」というコンセプト
普段英語を使用する機会のない私にとっては自宅で一人会話練習になるのでよかったと思います。レッスン内容もよくありそうなシーンばかりなので実践でもすぐに使えそうです。
・前作と比べての印象
いきなりレベルが高くなったように思いました。とにかく速いです。文章を見れば意味がわかっても口は全くついていかないです。テキストを見ずに耳だけで聴いて繰り返し言う部分はほとんど言えませんでした。初心者向けではないなぁというのが正直な感想です。
でもこれをスラスラ言えるようになればもしかして実践の会話もできるかも!と期待しています。
・特典
川本佐奈恵先生のインタビューがよかったです。やっぱりすごいなぁと改めて尊敬してしまいました。
・自分だけがしている工夫
今回の対話編はまだ最後まで終わっていないので何も工夫はしていないのですが前回の音まねレッスンの時は、本文を小さなノートに書き写していつでも持ち歩けるようにしていました。たぶん5周目あたりからだったと思います。(音まねレッスンの本自体も決して大きくはないのですがよりコンパクトにするために)
・音まねを行う時間・場所
朝、自宅でしています。ただし皆が寝ている早朝のためささやき声(?)でします。時間に余裕のある時は夜に普通の声で練習しているときもあります。ただし夜はほとんどできずにいます。
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NYAKOTA さん、『音まねレッスン 対話編』を使ってくださってありがとうございます。レッスン、いきなり難しくなったように感じてしまいました?そんなときは、思い切って、難しいと思う部分は飛ばして、簡単な部分、短くて言いやすいものから取り組んでみてくださいね。私自身も自分でやっていて(自分で原稿を書いておきながら)、オットットとなってしまうところがあります。(笑)
前回の音まねレッスンの時は、本文を小さなノートに書き写して持ち歩けるようにしてくださっていたのですか?ありがとうございます!!使いこなしてくださり、とても嬉しいです。
特典音声も聞いてくださったのですね。私もまだまだなんですよ。昨日もアメリカ人たちと話す機会があったのですが、時々、まったくついていけない自分がいます。それぞれが私に話しかけてくれればわかるのに、ネイティヴたちがそれぞれ弾丸スピードで話し出すと、「あれぇ~、何言っているのぉ~、あななたち???」状態に陥ってしまうことが多々あるんですよ。
昔と変わったのは、「何?それどういう意味?今の聞き取れなかった。意味がわからない、他の言葉で説明してくれない?」と言えるようになった自分がいることです。わかったふりをしてごまかす自分がいなくなっただけでも進歩かな、とまた明日の自分を夢見て、私も頑張りますね。NYAKOTA さんもご一緒に続けましょう。感想を送ってくださって、ありがとうございました。
明日は、第3弾をお届けいたします。
2013年2月 4日 (月)
『音まねレッスン 対話編』 のプレゼント企画を以前させていただきました。たくさんのご応募を皆さん、ありがとうございました。思ったよりも多くの方がご応募してくださったので、はずれてしまった方がたくさん出てしまいました。本が届かなかった皆さん、がっかりさせてしまい、申し訳ありません。
さて、ご応募の条件が出版社である旺文社さんに対して感想を送ってくださる方、となっていたかと思います。当選者の皆さん、きちんとレポートを送ってくださいました。ここに感想を皆さんとシェアさせていただきたいと思います。
今回より、5回に渡ってお届けします。本名で掲載をしてよいとおっしゃってくださった方、お言葉に甘えてご本名で掲載させていただきますね。ありがとうございます!
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森 清美 様
40代
英会話学校講師
兵庫県
・「対話編」というコンセプト
非常に良いと思います。「質問だけ/回答だけ」に偏らない、言語学習の目的である「コミュニケーション」への実践力に、直に繋がると思います。
・特典
特典1が非常に良かったです。実際、どのように指導され、どのように生徒さん方がマスターしていくのかが明確でした。特典2も、リスンング学習として使わせていただきます。
・英語力の上達
川本先生のおっしゃるように、日々の努力・継続が力になると思います。一日一回、短時間でも聴く・声に出す・英語で考えることを続けると上達に繋がると思います。
・自分だけがしている工夫
*テキストを見ずに音声を聴いて声に出す。
*質問文のあとCDを一時停止し、回答の英文を自分が考えた言葉で声に出してみる。(テキストに載っている回答文とは異なる時もあります)
*音声を聴き、ディクテーションする。
・音まねを行う時間・場所
*家事の合間、CDをかけっぱなしにします。(家の中)
*生徒さんと一緒に声に出します。(レッスン室の中)
・その他
私は自宅で小学生・中学生に英語を指導しております。そして特に中学生への会話指導の不足さを痛感しており(問題集に偏るため)、会話練習用の教材を探しておりました。やはり言語はコミュニケーションツール=対話だと実感しております。問題を解いたり、長文を読んだり、リスニングの成績も良いのだけれど、しゃべれない。生徒たち自身も「英語が話せるようになりたい」と言います。なので、生徒さん達にもこの「音まね」を使用してもらい、レッスンに活かしたいと思っております。もちろん、私自身も学習させていただきます。
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森さん、授業の中でも活用してくださっているなんて感激です。この本は、まさしく私自身の学習から学んできたこと、そして生徒に教える過程で実感してきたことをもとに書かせていただきました。
私は、小学生に対しても、この「対話編」にあるフレーズに似たようなセンテンスを使い、やり取りの練習をします。ゲームなどを取り入れながら、飽きないように徹底的に英語を口ずさんでもらっています。その結果、その子たちがやがて大人になり、大学生や社会人になったときに、初めて「使えるフレーズだったんだ」ということに気づき、感激し戻ってきてくれるのです。
「先生!先生!!おれ、すごいんだよ。小学校のとき、ここのスクールで練習してたフレーズがそのまま使える!自然に口から出てくるんだよ。それに、ネイティヴに発音いいねって褒められちゃった!もっと英会話やりたぁ~い!」と言うのです。この言葉を聞くたびに、ああ、私のやり方は間違っていなかったんだな、と思うのです。
モデル音声にそって英語を徹底的に口から出す練習を取り入れると、必ず話せるようになります。森さん、丁寧な感想をありがとうございました。
2012年9月 7日 (金)
Q
近くの英会話スクールに週一で行っています。 最近やっと先生の言っている事や質問が何とか理解できるようになりました。 でも、それに対しての返事が出来ない。
そしてもっと大変なこと、それは順番でプレゼンが回ってくるんです。みんないろんなテーマで、流暢にプレゼンをします。 でも、私は言葉どころか、プレゼンの資料さえ浮かんでこない。どうしたらいいでしょう。アドバイスください!!
A
・ とっさのときに返事がうまく出てこない。
・ 何を話したらいいのかわからない。
これらは英語学習者がよくもつ悩みですね。
相手の言っていることはわかるのに、何と返事を返したらいいのかわからない ⇒ この場合は、とっさにパッと返事が返せるような練習を日頃からしておく必要があります。こう言われたら、こう返すというよなモデルとなる会話の練習をたくさんしておくのです。
実は、この対話練習のための本がまさしく新刊で10月中旬に発売になる本です。「音まねレッスン」の対話編、秋になったらご覧になってみていただけますか?対話のモデルをたくさん練習しておくと、やがては応用がきくようになっていきます。
また、プレゼンの内容ですが、大それたことを話す必要はないんですよ。自分の身近な話題、自分の興味のある話題から話す訓練をするといいでしょう。あなたの興味のある話題は何ですか?
例えば、お花に興味があり、華道の先生だったとします。どうしても日本の伝統や華道の作法を説明しなければいけないと思ってしまいがちです。でも、ちょっと視点を変えてみませんか。
・ お花がとっても好きす。
・ 私の大好きな花はコスモスです。
・ お花を教えています。
・ 生徒は何人います。
こんな話ならできると思いませんか?
あるいは、あなたがとてもテニスが好きで毎週やっているとします。
・ 私はテニスが好きです。
・ 週に2回くらいやります。
・ 日に焼けるのがいやので、夏でも長袖を着てやることもあります。
・ お水をたくさん飲みます。
・ テニスが終わったあとは、みんなでランチに出かけます。
・ 運動をすると気持ちがいいです。
または、家族との旅行の話をしてみるのはいかがでしょう?
・ 週末に山にでかけました。
・ 何時に出発しました。
・ 何時に着きました。
・ 何時間かかりました。
・ 山では、何時間歩きました。
・ 疲れたけれど、頂上からの景色は最高でした。
もう、皆さん、お気づきですね。日本語を限りなく簡単にするのがキーです。いきなり難しいことを話そうとすると詰まってしまいます。3歳の子に話しかけるような気分になって日本語を頭におくと意外と英語は出てきます。こんな幼稚な話し方でいいの?とお思いになるかもしれませんが、ここがスタートです。こんな日本語でも英語にしてみると結構サマになるものです。身近な話題から簡単な英語を使って、たくさん、たくさん話してみてくださいね。
日頃からモデル音声を聴いて英語を口から出しながら練習するとき、「あっ、これなら話せるかも」 「自分が言いたいこととピッタリ」 「いつかこのフレーズ、使えるかも」 などと考えながら練習していくといいですね。
いずれにしても、英語が思い通り話せるようになるまでには時間がかかります。焦らずに地道に学習を続けていきましょう。そして、ひとつだけいえることがあります ー かけた時間の分だけ英語力は伸びるのです。
2012年8月21日 (火)
Q
日常会話は少しわかるようになってきたのですが、自分のことや、日本のことを相手にうまく説明できなくて悩んでいます。本に載っているフレーズだけを覚えても対応しきれなくて上手く会話にならないんです。
たとえば、「あなたの故郷はどんなところ?」「日本人はどうして子供を産まない人が多くなっているの?」など。日本語でも言葉に詰まるような質問もあります。日本語なら上手くごまかすことができるんですけどね。
佐奈恵先生は、通訳もされているとのことなので、きっと外国の方から思いがけないような質問が飛んでくることがあると思います。そのために日々の学習の中で何か特別なことをされたりするのですか? お忙しいと思いますが、何かアドバイス頂けたらうれしいです。
A
日常会話がわかるようになったなんて、素晴らしいですね。そこまでいくのが大変なのです。
私はいつも自分なりの考えをできるだけ簡単な英語で言えるように考えています。例えば、下記のように簡単で単純な英語を羅列する訓練はたくさんしました。
What is your hometown like?
I was born in a very small town it is called ........
It is located north of Tokyo.
My father and mother were farmers.
People are nice and it is a very lovely place. There are many trees and flowers there.
Why is the birth rate in Japan so low?
Why are so many young people unwilling to have children?
I think there are many reasons why this is.
One is career, Jpanese women don't want lose their jobs.
Two -- Raising children is very expensive.
Three -- The average age at marriage has risen.
Four -- There is a lack of support for parents.
またそれに関するインターネット記事などを読みあさり、自分に言えそうなことは、実際に口から出して練習しておきます。こちらの参考記事 は比較的わかりやすい英語でかかれています。
ただし、情報が少し古いかなと思うようなときは、新しい記事を探して読んだりします。大事なことは、そこに書かれている英文が自分の口で言えるかどうか。言えそうなところだけをピックアップして、何度も自分で言って練習しておく。
NHKラジオ 『実践ビジネス英語』 などには、今の日本の社会情勢や世界の動きなどが描かれているので、日頃から自分に関連がありそうなこと、興味を引く箇所などは印をつけておいたりしています。映画を観に行けば、聞こえてくる英語と字幕との違いを楽しみ、なるほど、日本語ではあのように訳すのもアリだななどと感心して観ます。
とにかく日頃から英語を 「目にする」、「耳にする」、「口にする」 ということを繰り返すのが一番だと思います。
2012年8月19日 (日)
Q
受験で学んだ英語や大学のESSで学んだ英語を更に向上させたくラジオ英会話や英会話喫茶等で学習しています。しかし、緊急の必要性がないためか家にいるとモチベーションが下がりそうになります。喫茶やサ―クルで知り合った人はいますが、仲間と呼べるか微妙な状況です。
自分なりの目標は、3ヶ月であらゆる身近な話題に対して自分の考えを交えながら話せることでいつかは社会生活全般について話せるようになることです。どうしたら良い仲間と巡りあって家にいてもモチベーションが下がらずにすむと思いますか?アドバイスお願いいたします。
A
アンテナを立てることです。頭の上に 「英語学習仲間募集中」 という旗を立てながら歩いてみてください。比較的簡単に見つかるはずでです。
と、いうのは冗談ですが、同じような悩みを持っている人は多いはず。英会話カフェやサークルでもピンとこなかったのですか?困りましたね。でも諦めるのは早いです。英会話サークルで知り合った人たちと、もっと近づいてみませんか?案外、他の人たちも同じように考えているかもしれません。英語学習に仲間は絶対必要です。
良いサークルがみつからないのなら、思い切って自分で立ち上げてしまうというのはいかがですか?英語は他力本願ではなく、自ら行動した人が飛躍的に伸びるという方程式を持っています。あなたの中には、その力が眠っているのではありませんか?現にこうして質問を投げかけてきてくださっているのですから。これもひとつの行動力です。
目標を 3ヶ月で身近な話題を話せるようになること、に置いていらっしゃるのなら、もうすでにかなり話せる人なんですね。短期的な目標と長期的な目標が必要です。
私は、英語がまったくしゃべれないところからスタートして、赤ちゃんのバブバブ言葉が出るまでに、3年かかりました。毎日必死に英語を口から出す練習を続けて3年ですから、「毎日」やっていなかったら、もっとかかったと思います。3ヶ月では、「音まね」もろくにできないでいました。
もちろん、ご質問者やここにブログを読みに来てくださっている皆さんなら、そんなにかからず、もっと早く目標に到達できるでしょう。英語をマスターするには、とにかく時間がかかるものです。焦らずに一歩一歩いきましょう。3歩進んで2歩下がるようなことの繰り返しですが、でも着実に進んでいる自分を誇りに思い、頭を上げて歩くのです。
モチベーションを維持するためには、常に自分に刺激を与える必要があります。
・ 外国人がたくさん集まっていそうなイベントに出かけてみる。
(私が知っているのは、JALT や ETJ ですが。おもに英語を教えることを職業にしている人たちの集まりです。でも、どなたでも参加できますよ。)
・ スカイプを利用して外国人の友達を作り、おしゃべりする。
・ 羽田空港、成田空港、外国人がよく集まりそうな有名観光地へ出かけ、英語に聞き耳をたてる。
・ 街で困っていそうな外国人を見かけたら、声をかけてみる。(英語圏からの人だとは限りませんが、人助けは自分を幸せにします。)
・ 英語圏に海外旅行に出る。
・ 夢を追う。絶対に英語が話せるようになる!と心に誓う。
こんなところですが、いかがでしょうか?皆さんは、どうやってご自分のモチベーションを維持していますか?
2012年8月18日 (土)
Q
『音まねレッスン』 LESSON11(1) からの質問です。
Aren't you cold? は、主語が you でもいいのですか?
私の感覚だと、cold の場合は、Isn't it cold? としたくなるのですが......。
あるいは、DON't you feel cold? と聞くかです。
どうして YOU = cold となるのか教えて下さい。
A
音まねレッスンを購入し、学習してくださり、ありがとうございます。
まず、YOU = cold となるのは、「あなた」が寒さを感じているかどうかを聞きたいからです。
It = cold となると、「あなた(人)」が寒いかどづかではなく、何か「物」が冷たいか、「場所」が寒いかを聞くことになります。
Isn't it cold? = それ、冷たくない?
Isn't it cold in Australia now? = 今、オーストラリアって、今、寒いんじゃない?
さて、下記の2つのセンテンスは同じような意味です。どちらを使ってもかまいません。
Aren't you cold? = 寒くない?
Don't you feel cold? = 寒さを感じない?
ちなみに、『音まねレッスン』の英文チェックをしてくれたアメリカ人に 3つの表現の違いを聞いてみましたので、ご参考になさってみていただけますか?
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Aren't you cold?
This is the most natural, American English expression. I would expect any native English speaker to use this.
この表現がアメリカ英語では一番自然です。ほとんどのネイティヴはこの表現を使うと思います。
Don't you feel cold?
This is correct (grammatically) but for some reason it feels a little bit unnatural (not wrong.) I would understand if someone said this, and I wouldn't think it was too wierd or incorrect.
文法的には合っています。でも、どこかぎこちない響きがあるかなあ。もちろん、間違っているわけではありませんので、誰かがこの表現を使ったとしたら、意味はわかりますし、あえて訂正するようなことはしないでしょう。
Isn't it cold?
This is a little different. "Isn't it cold" refers to the environment the speakers are in (i.e. the room, building, car or outdoors.)
この表現は前者の2つとは少し意味合いが違っていきます。Isn't it cold? と聞くときは、話し手のいる場所のことを聞く場合です。部屋であったり、建物であったり、車の中や外の気温などを聞くときに使います。
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もちろん、聞く人によっても多少違った回答は返ってくるかもしれません。もうひとり、別のアメリカ人に聞いてみたら、Don't you feel cold? も普通に使うよ、と話していました。
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その後、調査を続けました。Aren't you cold? と Don't you feel cold? のニュアンスの違いを発見!したかもです。
Aren't you cold? (寒くない?) ⇒ 真冬に半袖を着ている人を見て声をかけるとき。自分は暖かいコートを着ている。
Don't you feel cold? (寒くない?) ⇒ 自分も寒さを感じている。相手にも確認したい。
いかがでしょうか?
2012年8月17日 (金)
Q
音マネを本とアプリを早速購入しました。音マネする回数や速さについての記述を知ることができ良かったので、ディクテーションに関しても、教えていただきたいなと思っております。
ディクテーションはNHKを使ってます。毎回、けっこうわかったり、あまりわからなかったりとまちまちですが、以下の3点が、いつも迷うところです。
(1) 数回位聞いてもわからなかった箇所について、どのくらいこだわればいいか、目安となる基準はありますか?
(2) 先生がしばらくしてディクテーションを載せてくださっていますが、答え合わせをした後、もう一度その回に戻って聞き直しはする必要はありますか?
(3) プレーヤーの遅聴き機能は、やはり使わず、ナチュラルスピードでどうしても聞き取れなければ、空欄、というので良いでしょうか。
A
音まねアプリをご購入くださってありがとうございます。本も買ってくださっているのですね。「音まね」ファンが増えてくださると、とても嬉しいです!
さて、どれも良いご質問ですね。実際にディクテーションをしている人ならではの質問で、しっかりと英語学習をご自分のペースの中に組み込んでいらっしゃるのが、文面から伝わってきます。こういう人は、もう放っておいても伸びるのですが、さらに早く飛躍的に伸びていただくために、私のわかる範囲でお答えさせていただきたいと思います。
(1) 数回聴いてもわからなかった箇所は、どのくらい聴けばいいの?
だいたい、4、5回同じ個所を聴いてわからないときは、何回聴いてもわからないものです。原因は、下記の 3つが考えられるのではないかと思います。
・ 単語そのものを知らない
・ 言い回しそのものを知らない
・ まったく違う音に聞いてしまっている
単語そのものを知らない場合は、カタカナで書き取っておいて、その音に当てはまるであろう単語を予測して、辞書を引きまくります。最近は、スペルを適当に入れるとそれに該当するであろう単語リストを電子辞書が出してくれたりしますね。電子辞書、PC、スペルチェック機能、紙の辞書とあらゆる手段を使ってみてください。
言い回しそのものを知らないときも、カタカナで書き取っておき、あとでスペルを頼りに調べてみると、意外とイディオムや決まりきったフレーズにヒットするときがあります。
まったく違った音として聞こえてしまっている場合は、お手上げです。でも、一旦聞くのをやめて、数時間後、あるいは翌日に聞きなおしてみると、すんなりと聞こえてしまう場合もあります。
(2) 答え合わせをした後、もう一度その回に戻って聞き直しはする必要はありますか?
納得がいかないところはそうします。「えー、どうしてこの音はこうなるの?」と不思議なときは聞き直しをします。不思議と、「あっ!聞こえた!」とスッキリするものです。
(3) 遅聴き機能は使わず、ナチュラルスピードでどうしても聞き取れなければ、空欄でOK?
ディクテーションの目的は、完璧に仕上げることではありません。英語と真剣に向き合うため、そして、集中して英語を聴くためです。ですので、空欄ができてしまうのは全く気にしなくてかまいません。むしろ、空欄のところで何を言っているのだろう?と考える、その行為そのものが大事なのです。
さて、ナチュラルスピードで聴き取れないときは、遅聴きにしても大抵は聴き取れなかったりします。試しに遅聴きにしてみて聴き取れなければ、さっさとあきらめて次に移ってしまいましょう。聴き取れない原因は、スピードよりも上記の3つに起因することが多いです。
先にも述べましたが、不思議なことに、日にちを変えてもう一度聴いてみると、意外とあっさりと聴き取れてしまったり、まったく違ったことをしているときに、「ハッ!もしかしたら、あの部分、こう言っていたのではないか!」とひらめくこともあります。
2012年8月14日 (火)
Q
英会話タイムトライアルです スティーブさんとジェニーさんのやりとりが、とても楽しくて、 毎日ワクワクしながら聴いています もちろん、口から声をだしながら♪
そ こで、Sanae先生に質問です。 この講座のお勧めのトレーニング方法がありましたら、アドバイスいただけますか? 今までにない講座なので、是非、お願い致します
A
対話カラオケの部分、しかもスティーブさんとリスナーのやり取り部分ではなく、ジェニーさんなりの答えが録音されている部分がありますよね。その部分の徹底的な「音まね」をおすすめします。
「音まね」がかなりできるようになったところで、一番最後の部分のスティーブさんとリスナーの対話の部分に入ります。チッチッチッとタイマーのような効果音が気持ちを焦らせますが、そこは無視して、ゆったり構え、もし、すぐに返答が出てこなくても気にしない!まあ、いいか、と考えて、毎日繰り返す。
毎日繰り返しているうちに、必ず言えるようになるときがきます。
しかし、徹底的な「音まね」なしではその日はやってきません。実は「英会話タイムトライアル」の対話カラオケの部分で、自分なりの答えがサッと出てくる人は、もうすでに英語がかなり話せる人なのです。
スッと反射的に答えを出すまでには、徹底的な口を使った練習が必要です。英文を良く聴き、英語を口から出すときは、文字を見ない、その代わり、頭の中にその状況の絵を描きながら練習する、というのがポイントです。
2012年8月15日 (水)
Q
以前、聞き流すだけでは上達しませんがディクテーションのしっぱなしは上達するという文面を読みました。しかも正解なしでと。答え合わせは必要ないのでしょうか?聞き取れなかった箇所を確認せず、とにかく次々とディクテーションを行い聞こえる部分だけ書いていけば大丈夫なのですか?
今はディクテーションをした後に答え合わせを行い、冠詞や短縮形、's や ed が聞き取れなかったな~等確認しています。知らない単語はカタカナで書き取り、答え合わせで確認します。 でももしこのような作業があ まり必要でなければ、その時間を次のディクテーションに充てた方が良いのかなと思いました。
A
英語は聞き流すだけでは上達しません。
聞き流すのではなく、音声をとめながら「音まね」すればOKです。
さて、ディクテーションはしっぱなしで答え合わせをしなくても伸びます。ただし、「しっぱなし」という意味は、一度書き取っただけという意味ではありません。
何度も何度も聴いて、限りなく正解に近いものに仕上げる努力をしたあとは、放っておいてもかまわないということです。正解とピタリあうまで突き詰めることはないという意味です。もちろん、正解があれば、答え合わせをするのにこしたことはありません。しかし、正解が手元にあると、ついついすぐに正解を見てしまいがちです。ここがポイントなのです。
私はディクテーションを始めた当初、たったひとりで正解のないものをやっていました。最初は穴ぼこだらけのディクテーションノートでしたが、1年もたつと、なんとなく英文がまとまっていることに気づきます。
毎日毎日ディクテーションをしながら、自分に興味のある話なら7割くらい聞き取れるけれど、まったく興味のない分野だと2割も聞き取れない、というようなことの繰り返しでした。
自分に興味のある話題ですと、何を話しているのだかどうしても知りたくて、何度も何度も聴きます。そして、カタカナで書き取った部分は、音を頼りに辞書を徹底的に弾きまくり、ピタリとくる単語を探し当てました。前後の意味から日本語がわかれば、和英辞典も使いました。
そして、この調査の時間こそが英語力を伸ばしていたのだと、あとになって気付きました。
つまり、ディクテーションをしてから答え合わせまでの期間が長ければ長いほど上達します。
2012年7月28日 (土)
こちらもかなり以前にいただいていた質問なのですが、お返事が今頃になってしまい、申し訳ありません。
Q
音まねのスピードはどのくらいで練習する?
電車の中で音まねをしていたのですが、ふと疑問が浮かびました。音まねをするスピードって、どれぐらいの速さがいいのでしょうか?
私はラジオ英会話の中で一番速いスピードのダイアログて音まねをしていて、最近では慣れてきたら録音できるラジオサーバーで通常より2程速いスピードにして練習しています。というのも、ネイティブが喋る速さは普通よりもだいぶ速いのだろうな、と思っているので、やはり練習するなら速い方がいいのかなと思ったからです。
佐奈恵先生はどれぐらいのスピードで練習しているのでしょうか?
A
できるだけナチュラルなスピードで練習するのが一番
『音まねレッスン』 の本は、プロの声優さんたちにお願いし、ネイティヴたちが普段話すスピードにできるだけ近い速さで録音してもらいました。そしてそれは、私が英語学習者に練習して欲しいスピードでもあります。
英語初心者だからといって、ゆっくりなスピードで練習する必要はありません。むしろ、ナチュラルなスピードに近いもので最初から練習したほうが、結果的に早くしゃべれるようになる、というのが私の持論です。
ゆっくりなスピードですと、間延びしてしまいますし、退屈になってしまいます。それよりも、リズミカルに自然なスピードで練習したほうがいいなと思うのです。難しかったり、言いにくい部分があったら、スピードを落とすということよりも、分解して短いセンテンスで練習し、あとで部分、部分をくっつけて練習します。ひとつのセンテンスが上手に言えるようになったときは、達成感と爽快感があります。
さて、逆に、早いスピードで練習はどうか?ということですが......
NHK 「ラジオ英会話」 の中には、最後のほうに少し速いスピードでダイアログを読み上げている部分があります。あの速さでネイティヴたちが話している通常の速さでしょうかね。でも、それをさらに2倍速で聞くと、少し違和感がありませんか?そこまではする必要がない、というのが私の考えです。
ネイティヴでも、もちろん人によっては早口の人もいれば、のんびり話す人もいます。出身の地域によっても違います。それは日本人でも同じことが言えますよね。
ネイティヴたちの会話は確かに速いです。でも、それは、スピードが速いというよりも、話す情報量が多過ぎたり、知らない言い回しや、イディオムなどのなじみのないフレーズが入ってくるので、余計速く感じるのだと思います。あとは、慣れでしょうか?
日本に長く住んでいる、特に英語を教えている講師たちの話す英語は比較的ゆっくりです。しかも、彼らは日本人の話す英語に慣れているので、日本人にわかりやすい表現だけを使い、言葉も相手によって選んで話してくれています。その人のレベルに合わせ、わかりやすい単語だけを選んで話してくれているということです。
自分が習っている英語の先生の言葉がわかるようになっても、まったく知らない人の英語となると聴き取りにくいというのも、ここに理由があります。
英語学習者も中級以上になれば、徐々にいろいろなネイティヴたちと話をする機会を得るといいと思います。英会話カフェなどで、違った外国人と話をしてみたり、思い切って英語圏に海外旅行に出掛けるもいいでしょう。
外国人がたくさん集まっているカンファレンスやミーティングなどに出席して、彼らのディスカッションを聞くのもいいでしょう。ニュースや映画を観ながら、シャドーイングするのもいいと思います。速いスピードで練習したかったら、音声を2倍速にするよりも、TV、映画、DVDなどを駆使してネイティヴたちのおしゃべりを 「音まね」 するというのはいかがでしょうか?
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ちょうど新バージョンの 『音まね』 (秋発売)の録音が終了したところですので、写真をアップさせてください。録音スタジオでの録音風景はこんな感じです。
顔が見えるのは、ジャック・マルジさん。リトル・チャロのドレッド役の声の持ち主でもあります。
向こう側の女性は、キャロリン・ミラーさん。とっても魅力的な声、しかもフレンドリーです。
録音は、この人がすべてを管理してくれています。なかなかカッコ良い職業だなと思います。
2012年7月 2日 (月)
Q
ディクテーションの題材なのですが、「ラジオ英会話」の New Stuation でのアドリブ部分は一応できますで、もう少し上のものに挑戦したいと思っています。
「入門ビジネス英語」も内容としては一応ついていけますが、テキストにないネイティヴ講師の解説の部分はボリュームがありすぎて、着手し始めると、「ラジオ英会話」のダイアログの音まねがおろそかになり、本末転倒になってしまいます。
また、先生のメルマガの「実践ビジネス英語」は当然私には難しすぎて、かえって消化不良です。
以前のブログで、先生のクラスの生徒さん達もこなされるので、もう少し難しい課題を考えているとお書きになっていましたよね。
これもブログで、生徒さんのテキストを紹介されていたことがあり、大変参考になりました。
教室には通えないけれど、同じように勉強しよう、というわけで早速取り入れました。
そのようなわけで、このようなレベルの人に良いディクイテーション題材があればぜひ紹介していただけないでしょうか。
また、先生のお教室での、音まねチェックやディクテーション答え合わせの仕方、その他のクラスメニューなど、あくまで差支えのない範囲で、今後取り上げていただけたら、大変嬉しいです(自身での勉強にまねしたいと思います)。
A
ディクテーション、「ラジオ英会話」の New Stuation でのアドリブ部分ができてしまうなんてすごいではありませんか!実は、あのアドリブが一番難しかったりします。日常会話って結構難しいですから。
実は今アメリカに来ているのですが、英語がわからなくて困っています(笑)。 姉妹都市交流事業で来ていたのですが、10日間のミッションの後、訪問団が日本行きの飛行機で帰ったのを見送ったあと、ひとり旅をしています。ひとり旅といっても、行く先々で友人たちが迎えてくれているので、完璧なひとりではありません。
空港で場所を訪ねたり、ホテルで部屋を変えてくれだの、インターネットがつながらないだのの、英語は通じても、友人たちの話している英語がわからないのです。会話が速い上に、私の知らない単語や言い回しがたくさん出てきます。「それ、どういう意味?」「わからない」ばかり繰り返している自分にがっかりしています。
そうはいっても、ここまで来れた自分を誇りに思い、くじけずにいこうと思います。もう少しで帰国しますね。
さて、ディクテーションの件ですが、「ラジオ英会話」が卒業しているのなら、やはり、迷いなく「実践ビジネス英語」をおすすめいたします。最初は難しくて歯がたたない、と思っても続けるうちにわかってくるものです。それに、「今は無理!」と思っていることに挑戦することに意味があると思うのです。理解できたり、やり遂げたりできた瞬間の喜びを味わうことができます。
「ラジオ英会話」のディクテーション、New Situation の部分ですが、こちらに私のディクテーションを不定期にに掲載 することにいたしました。私の生徒さんたちのレッスンがすべて終わってから掲載しますので、2週間後くらいになるかと思います。ご参考になさってみていただけますか。
ただし、これも完璧ではありませんし、わからない部分もあります。聴き取れない部分はネイティヴの先生に聴いてもらうのですが、それでもわからないこともあります。あるいは、ネイティブによって意見が分かれることもあります。
または、こんなこともあります。私が聴き取れない部分を生徒さんのほうが聴き取っているのです。私の生徒さんたち、優秀ですし、徹底的に調べ上げてくる人が多いのです。彼女たちを尊敬するとともに、私ももっと勉強しなければと、こちらが叱咤激励されてしまいます。
優秀な生徒さんたちに育てていただいているのは、私のほうなのです。皆さんに感謝いたします。
2012年6月13日 (水)
Q&Aコーナーです。ここのところブログをお休みしておりまして、すっかりアップが遅くなってしまいました。皆さん、ごめんなさい!月日が発つのは早いですねえ。もう6月も半ばなんですね。
Q
『NHKラジオ英会話』 の良いポイントは?
1年ほど前に一念発起し英語を勉強しようと決めました。 何から始めようかと考えた結果、通勤時間に往復1時間を利用して「スピード○ーニング」を聞き流していました。
そんな時、川本先生の記事を読み、「ただ聞き流してもダメ。ディクテーションとシャドーイングを行うことが最も効果的」ということで、同じ教材をつかってその2つの勉強法を行なっていました。
しかし、最近雑誌の英語特集などではスピード○ーニングの評価は最悪で、そのような記事を読んでからは、それで勉強する気がなくなってしまいました。
スピード○ーニングの英語も決して間違った英語ではないと思いますし、要は使い方の問題だと思いますが、川本先生が推奨されるNHKのラジオ英会話での勉強に変えようかと悩んでおります。 NHKラジオ英会話がより良いというポイントは何でしょうか? アドバイスをお願いします。
A
NHKラジオ英会話が良いというポイント2点
1) 毎日放送があるので習慣化させやすい
生活の一部にしやすいということです。英会話上達の秘訣はまず、英語学習を生活のリズムの中に組み込むということです。これをしない限り、英語は話せるようになりません。つまり、英語学習は「毎日」の練習が「絶対」必要だということです。
2) 質が高い
NHKの語学番組はどれも質が高いです。優秀な選りすぐりの講師陣が集まっています。特に『ラジオ英会話』の遠山顕先生の番組は、聞いているだけでも楽しいです。(もちろん聞いているだけでは英語は話せるようにはなりませんが)日常生活の中で即使えるフレーズがたくさん出てきます。
以上の2点が、おすすめの大きな要因です。
質問者の方があげている市販の教材も決して悪いものではないと思います。おっしゃる通り使い方の問題です。聞き流すだけで英語が話せるようになる教材はありません!
ですので、聞いたら真似して口から出す。話すためには話す訓練、口を使った訓練が必要だということです。
ディクテーションはリスニング力を伸ばす
聴いて口から出す訓練に慣れてきたころ、ディクテーションを加えるとさらに英語力が伸びます。ディクテーションはリスニング力を伸ばす一番の方法だと思っています。どんな教材を使ってもいいのですが、本当に力を伸ばしたいのであれば、正解がないものをおすすめします。
つまり、テキストや正解がもともとあるものですと、真剣度が下がってしまうのを恐れているのです。2、3回聞いただけで何と言っているのかわからないと、正解を見てしまいがちです。これですと、あまり効果はありません。もちろん、まったくないわけではありませんし、意思の強い方なら、絶対見ない!と決めるでしょう。10回、20回聞いてそれでもわからなかったときに正解をみる。これなら効果大です。
では、正解のないものをただひたすらディクテーションしていても上達するのか?
はい、します。私はその昔、ラジオを聴きながら、ネイティヴがおしゃべりしている 1分間くらいの部分を毎日毎日、来る日も来る日も、たったひとりでディクテーションしていた時期があります。ある日は、話していることが半分くらいわかったり、ある日はまったくわからなかったりしていましたが、ただ続けていただけで、1年たつ頃には、話の内容がだんだんわかるようになっていった自分を感じていました。
ここからの体験で、英語は聞き流すだけでは上達しませんが、ディクテーションは、しっぱなしでも上達するということがわかっています。
もうひとつディクテーションで大事なポイントがあります。
完璧になるまでやらない
話の7割程度わかれば十分です。ディクテーションの最大の目的は、耳を英語に傾けるということ、英語に集中するということであって、完璧な文章を仕上げるためでないのです。ですので、わからななければ、さっさとあきらめて、別の個所のディクテーションに移ります。
聴き取れて書き出せた瞬間はスッとして楽しいものです。この楽しさをたくさん味わっているうちに、リスニング力も文法力も上達します。それがディクテーションの良いところです。ちょっと頑張って書き取れるくらいのレベルのものから始め、だんだん難しいものへ挑戦していくといいと思います。
2012年5月25日 (金)
2012年5月19日(土)、英語落語に行ってきました。いやあ~、久しぶりに思いっきり笑いました。会場には日本人以外のお客様もいらしていて超満員。あっちでも爆笑、こっちでも爆笑。落語も世界的になったなあ~と思いながら席についていました。
会場で声をかけてくださった皆さま、ありがとうございました。嬉しかったですよ。
今回、私が一番驚いたのは、桂かい枝さんの英語力。まるでネイティヴがステージの上にいるよう。「英語はしゃべれるけど、ステージの上だけだからね。舞台から降りたら英語で話しかけないでよ」なんて言って笑いを取っていましたが、その素晴らしい発音、リズム、イントネーション。そして迫力あるお話のなさり方はさすがプロです。
終わってからロビーのところでお話をさせていただくチャンスがあったので、かい枝さんに、「その英語力はどうやって身につけたのですか?」とお聞きしたら、「ただ、何度も何度も練習しているだけですよ」との答えが返ってきました。
ここでも繰り返し練習の大切さをまざまざと見せつけられた英語落語でした。
以前、NHKのやさしいビジネス英語、土曜サロンの講師をなさっていらした馬越恵美子先生、今年還暦なんだそうです。(先生、ごめんなさい、お歳をバラしてしまいました。)こんな美しい還暦の女性を見たことありますか?
英語をやっていると、こんなにもきれいになれるんですよ!まさしく、英語は女性を美しくしなやかにしてくれる道具でもあります。(と、勝手に私は決めつけております) 馬越先生の魅力的な生声で英語落語を観ることができた私、とても幸せです。
ステージの上で英語落語を披露してくださった皆さま、ありがとうございました。皆さん、1年間かけて、この日に向けて練習したんだろうなと思います。とても楽しいひとときを感謝いたします。今頃、皆さん、もう来年に向けて、新たに練習を開始しているのかもしれませんね。また来年客席から皆さまに拍手を送ることができたらいいなと思っております。
左から笑凛亭えみりんさん(馬越恵美子先生)、川本佐奈恵、桂かい枝さん
左から笑凛亭えみりんさん(馬越恵美子先生)、川本佐奈恵、桂かい枝さん、オーシャン亭クルーズさん
<次のかい枝さんの舞台>
第15回にぎわい倶楽部
西のかい枝 東の兼好
日時: 6月13日(水) 午後 6:30 開場 午後 7:00 開演
場所: 横浜にぎわい座
入場料: 3,000円
詳細: 横浜にぎわい座ホームページ (こちらは英語落語ではありません)
2012年5月21日 (月)
読者からの質問コーナーです。
Q
私は英語を学びたいです。 基礎から学びなおそうと何度も奮起したことがありますが、あまり長続きしません。英語学習をあきらめようかと思ったことも何度もあります。
でも、私は英語が好きです。将来的には世界を見たいと以前から考えていました。 "好きこそものの上手なれ"この言葉を胸 にがんばってきましたが、ここにきて、どうしようか悩んでいます。
やっぱり、あきらめるべきなのでしょうか。あきらめないでいこうと頭の中で唱えてみても、心のどこかであきらめている私がいます。
そして、この間『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達方法』という本をみつけ、貴方を知りました。 本を読み、こんな勉強法があったのかととても驚きました。
私でも出来るかもしれない、そう思いましたが、やはり中学基礎の出来た方向けなのかなぁと思う部分もあります。 この先どうすればよいのでしょう?あきらめるべき?もう一度チャ レンジするべき? チャレンジしようにもどう学ぼうか決めかねているところもあります。
A
結論から申し上げます。
あきらめてはダメです。英語学習をつづけましょう!
私は32歳から英語を始めました。まったくひとことも話せませんでした。文法力も単語力もゼロ。海外経験ゼロ。輝かしい学歴なし。100%専業主婦でした。
いろいろ英語の学習方法を探しました。単語をひとつひとつ覚えてもダメ、覚えられない。文法を一からやり直しても続かないで、途中で嫌になってしまう、というようなことが続きました。
そこで、今までとはちがった方法で英語にアプローチしてみようと考えました。そこで私が取った方法が
「音まね」
でした。ただ、ひたすらに真似をするのです。モデル音声を聴いて、話している英語がわかろうがわかるまいが、おかまいなしで、とにかく真似しました。同じリズム、イントネーション、スピード、音の上がり下がり、声の強弱がすっかり同じになるまで真似をしました。ちょうど俳優/女優が台本を片手にセリフを覚えるようなものかもしれません。
ひとつのセンテンスが真似できたら、おしまい!次のセンテンスに移ります。上手に真似できなかったら、追及はしません。ほっといて次のセンテンスに移ります。
ひたすらにこの繰り返しでした。これが私の学習のスタートであり、基礎になっています。ですので、私の基礎作りは文法ではなく、単語力強化でもありませんでした。
ただ、単純に真似をすること最低一年。少し英語が口からすんなり出るようになったところで、文法の勉強を始める。こうすると、あら不思議。あれだけ嫌だった文法の勉強がおもしろくなっている自分に気づきました。すんなりと理解できるのです。
ですので、私の英語は学ぶ順番を変えたことによって成功したといってもいいでしょう。
それと日本人の英語学習者にいえること、それは、英語を口から出して練習する時間が圧倒的に少ないということ。単語調べや意味調べ、書き出してノートを作るということは比較的するのに、自分の声を使って、実際に口を使って練習する機会ってどのくらいありますか?
こう考えると、おのずと練習方法が見えてきませんか?
練習方法が見えてきたら、あとは「夢」をみましょう。
2012年5月 3日 (木)
昨年8月に発売させていただいた『ゼロから驚くほど話せる!英会話音まねレッスン』、皆さまのおかげで好調な売り上げでスタートを切り、その後も順調に売れ続けてくれています。
さて、その『音まね』ですが、CD語学学習機 「会話王」 という装置とセットで発売されることになりました。
この装置の最大の特徴は、自分の音声を録音して実際のモデル音声と聞き比べられるというところ!
英語の習得方法で絶対にはずせないポイントが
・音をよぉ~~く聴いて
・モデル音声とそっくり同じになるようになるまで繰り返し練習
こんな単純な練習方法なのですが、これが一番効果的です。徹底的に繰り返す!
この機器を使うと、聞き比べが簡単にできてしまいます。音声を流しながら練習したい部分だけをピックアップして、自分の録音した音声とモデル音声を聴き比べ、どこがどう違うのかなと確認しながら進めるというすぐれもの。
もちろん、普通のCD再生機としても使えますし、「音まね」に限らず、他の語学CDにも対応。日本語のストーリーテリングの練習だってOK。究極は音楽のCDを入れて歌の練習なんていかがですか?カラオケに行く前に、ひとりこっそり練習だってできちゃいます。
語学は楽しくが一番!自分の声とモデル音声を聴き比べて楽しんでしまう!そうこうしているうちに英語が自分のものへとなっていきます。口から出して練習ですよ!!
操作はとっても簡単。この用紙を装置の上にポンと置いて、番号順に進めていくだけ。取扱説明書を読んで操作方法を研究する手間が省けるように作られています。
2012年5月 2日 (水)
先日、我がスクールに日本経済新聞社から取材が入りました。
iPhone 4S に入っている Siri というアプリを使っている授業風景を見せてくださいとのことで、女子高生たちに協力してもらいました。英語で携帯に話しかけると、携帯が反応して英語で返答してくれるというもの。英語を口から出すのがおもしろくなるのです。目的はとにかく英語を口から出してもらうこと。
Siri の反応がおもしろいので、遊び半分でとにかく英語で話しかける。「通じた!」といっては喜び、「えーっ、わかってくれない。もう一回!」 と英語を楽しんで口から出していくうちに、英語を話すのを恥ずかしがらない、億劫がらない性格に......なってくれるといいなと願ってこのアプリを授業の中に取り入れ始めたところへ取材が入ったということです。
当日はいつものようにほんわかゆったり気分でいきたかったのですが、女子高生たちはいささか緊張気味。それはそうですよね。いつもと違って記者さんはいるし、フォトグラファーの方は始終カメラをカシャカシャさせているのですから。
5月2日付けの日経MJに掲載されました。英語はとにかく口から出して練習する、これ基本中の基本です。
新聞の切り抜き、トップのページ(画像はクリックすると大きくなります)
新聞の切り抜き記事の一部、緊張しながらも楽しそうな高校生たち(画像はクリックすると大きくなります)
2012年4月20日 (金)
実践ビジネス英語リスナーの集いが先週の土曜日、4月14日、東京の日本外国特派員教会で開催されました。
杉田先生の前には、今年も長ぁ~い行列ができました。
リスナーは大阪、岐阜、九州など日本全国から集まってきていましたね。
この「リスナーの集い」は、今年で13年目となりました。最初はどんなきっかけで始まったのかご存じですか?
杉田先生の 『やさしいビジネス英語』 というラジオ講座のテキストを使って勉強しているグループが東京にありました。あるとき、「僕たちの集まりに杉田先生が来てくれたらいいね」 という話があがったんだそうです。でも杉田先生といえば、雲の上の存在。まさかそんな人が、どこの誰とも知らない学習者の集まりに来てくれるとは到底考えられず、それでも、勇気を出して声をあげた若者がいました。
13年前のことです。英語学習者の集まりに、本当にあのラジオの声の主、杉田敏先生が現れてしまったのでした。なんとびっくしたことでしょうねえ。
その後、毎年恒例となったこの集い、杉田先生のファンは年々増え続けているのでした。
学習者を大事にして毎年、会を催して下さる杉田先生に感謝いたします。時々はこういうイベントに参加し、モチベーションを維持していくことがいかに大切か、学習者ならわかりますよね。普段では味わえないような雰囲気と感動、これが明日の学習を助けるのです。
ご挨拶をなさる杉田敏先生。後ろにいるのは司会を担当させていただいた川本(画像はクリックすると大きくなります)
杉田敏先生とヘザー・ハワードさん(画像は大阪勉強会、阿坂氏提供)
ヘザー・ハワードさん(手前)と杉田敏先生(奥)の前にできた人の行列。どの先生方も丁寧にひとりひとりと対応してくださいました。
2012年3月15日 (木)
英語を練習するときのポイントです。
英語を口から出すときは、英語の文字を思い浮かべるのではなく、絵を頭の中に描き、その映像を描写するように言葉を出すといいです。この訓練を日ごろからしていると、とっさのときに英語が口から出てくれます。
例えば
May I come in? (入ってもよろしいですか?)
という英文フレーズを練習しようとしたら、ドアの前に立ちノックをしながら、中の人に向かって、「入ってもよろしいですか?」と英語で言っている自分を想像するのです。そして口に出して練習します。
I've decided to move to New Zealand and live there for a while.
(ニュージーランドに引っ越してしばらく住むことにしたよ。)
上記のセンテンスのときは、もうすぐニュージーランドに引っ越す自分を想像するのです。そして、その決心をお友達に話す自分を頭に描きながら練習します。
実は上記の2つの画像は、『音まねレッスン』を使い、練習してくださっている読者の方がお描きになり送ってくださいました。このフレーズ、本のP.154 と P.170 に掲載されています。こんなふうにして練習してくださっている人がいるなんて、もう感激です。
英語を口から出すときは、英語の文字を思い浮かべるのではなく、その時の状況を頭の中に描き、そのシチュエーションを英語にしてみる、この方法、ぜひ取り入れてみてくださいね。そして、「音」を「まねする」ことも忘れないでくださいね。
『音まねレッスン』 は、皆さんの応援のおかげで、また増刷がかかり、ただ今4刷りに入っております。皆さんに感謝いたします。
2012年1月30日 (月)
Q & A コーナーです。
Q
先生がお書きになった「音まねレッスン」という本で勉強しています。今まで色んな教材にトライしましたがどれも長続きしませんでした(小生42歳です)。でも、音まねレッスンだけは何とか最後までやり遂げることができました。
さて、次の教材をと思い、音まねレッスンに紹介されいるラジオ講座(ラジオ英会話と英語5分間レッスン)を始めようと思っているのですが、正直、躊躇しています。
放送時間を考えると5分間レッスンの方がよい気がするのですが、時間が短い分、密度が濃いといいますか、要点だけをスピーディに解説しておられるような気がしました。また、365日やるということ自体にプレッシャーを感じます。
一方、ラジオ英会話は記載上のレベルが5分間レッスンより少し高いだけのことはあるなという感じで、新しいイディオムが次々と出てくるため、自分が消化しきれるのかなと思ってしまいます。しかし、講師の先生の語りが楽しそうで、実になるかどうかはともかく、聞いてみたくなるような気がしました。
ちなみに、NHKのWEBの「英語力測定テスト2011」を受けてみました。文法50点、会話表現20点、リスニング40点、合計110点でした。文法は受験勉強したので少しは分かるつもりです。しかし、会話表現は自分には明らかに足りないと思います。
お聞きしたいのは、ラジオ講座に進むべきか、あるいはもうワンクッション、例えばラジオ講座の講師の方の著書(NHK講座をまとめて1冊にしたような本があるようですが)でよいものがあれば、少し学んでからラジオ講座に進むべきか、どちらがよいかということです。
ラジオ講座を消化しきれるかどうかが不安です。家でテキストをじっくり読む時間はあまりなく、通勤途中にWALKMANを聞くのが中心になると思います。アドバイスがありましたらよろしくお願いします。
A
「英語力測定テスト」で110点もお取りになっているなんてスゴイではありませんか?かなりの実力者とお見受けしました。
『音まねレッスン』 の本をご活用くださってありがとうございます。一冊やり終えてくださったのですね。嬉しいです。
さて、『ラジオ英会話』と『英語5分間トレーニング』のどちらにしようか、迷っていらっしゃるのですね。どちらも魅力的な番組ですものね。
ぜひぜひラジオ講座に進んでくださいな。毎日英語と仲良くなることを習慣化するのが一番大事なことです。その他にも大事なことが何点かあります。
◆ 番組は録音して繰り返し聴きましょう。
◆ 聞き流すのではなく、必ず口を使って練習しましょう。
『英語5分間トレーニング』は日常生活で、「あっ!これが言いたかった」というようなフレーズが散りばめられています。一見簡単そうにもみえますが、実は内容はかなり充実したものが5分間に凝縮されています。よくそこを見極めになっていらっしゃいますね。やはり実力がある証拠です。
この番組は、初心者の方が短いフレーズを使って、英語独特の表現に慣れるために使えます。また、英語中級者以上の方が英語表現を再確認したり、英語上級者が自分の英会話力をキープするためにも活用できます。
英語初心者の方は、ただひたすらに「音まね」に徹底して練習するといいと思います。中級者以上の方は、テキストなしで、どこまで繰り返せるかに挑戦すると楽しいです。仲間と一緒に練習するともっと楽しいです。
英語学習仲間やサークル、グループでやるのに適しているかなと思います。
『ラジオ英会話』はストーリー性があるため、聞いていて楽しいです。講師の遠山顕先生ご自身がとても楽しい方なので、それが番組に反映されていると思います。ジェフさんやケイティさんとのやり取りも快活で楽しいです。
どちらの番組もとても捨てがたいです。ただ、おひとりで継続的におやりになることを考えると、『ラジオ英会話』のほうが続けやすいかもしれません。ストーリーがあるので、自分の脳の中で描写しやすいこと、感情移入がしやすいことが理由です。
どちらの番組を聴くにしても、とても大切なポイントがあります。それは、
★ 完璧にやろうとしないこと ★ です。
例えば、『英語5分間トレーニング』は365日ありますが、集中してやるのは月曜日~木曜日分で、あとは聞き流しながら真似して口から出してみる程度。言えても言えなくでも、英語を口から出している限りOKと、自分で決めるのです。
『ラジオ英会話』も集中してやるのは、月曜日~木曜日のダイアログの部分のみ。あとは軽く流す。15分間分すべてに力を入れる必要はありません。Listen for It! の部分は結構チャレンジングです。わからなくてもがっかりしないで、ま、そのうちにわかるようになるさ、と構える。
ダイアログもすべてを覚えようとしないで、気に入ったフレーズのひとつふたつをマスターするつもりで続けるのがコツです。つまり、すべての消化する必要はないということです。完璧にこなすことよりも、続けることのほうに意味があるのです。
番組最後の部分の Try it a New Situation を聴き、遠山顕先生とジェフさん、ケイティさんの自由会話の部分がわかるようになったら最高に楽しいです。
2012年1月19日 (木)
さて、1月も後半に入ってきましたね。今年こそは!と気分を新たに英語学習に励んでいる人も多いことと思います。
今日は、『ラジオ英会話』のテキストのご紹介。いったい使いこなしている人は、どのくらいの勉強量なのでしょう?ある生徒さんのテキストをお借りして写真をパチリとさせていただきました。かなり使いこなしていますよ。
さあ、下の写真をご覧ください。上のほうに 「正」 の文字が書いてあるのがおわかりでしょうか?これ、何の数だと思います?テキストを読み上げた回数です。つまり、この生徒さんは、このダイアログを85回、口から出して練習しているということです。
これを月曜日~木曜日まで同じ作業をしています。たっぷりと口から出し、練習をしてきてからスクールのレッスンに顔を出してくださいますので、レッスン中はテキストを見なくても、このダイアログが言えるようになっています。
さらに、このクラスの人たちがやっているのは、ディクテーション。番組の一番最後には、 New Situation というコーナーがあります。遠山顕先生とケーティーさん、ジェフさんがダイアログとは若干違ったせりふを交えながら、ちょこちょこっとおしゃべりする部分があります。何を話していたのか、書き取ってくるのです。
月曜日~木曜日分のダイアログを毎日これだけこなすのですから、溜めてしまうことはできません。毎日英語と向き合い、週に一度レッスンに出てきて、どのくらいダイアログを練習してきたか、チェックをさせてもらうのが私の仕事です。あとは、ディクテーションの答え合わせ。最近は、このグループの人たち、ディクテーションが完璧になってきたので、さらに負荷を与えないと、と新しい課題を考え中です。
さらに厳しくするのか!...... ですって?(ニンマリ)
このクラスの皆さん、確実に伸びています。
2012年1月10日 (火)
さて、今日のタイトル、あれ?どこかで見たことある!と思った人は、さすが。
『ラジオ英会話』 1月号の最初のスキットのタイトルが、Early Birdas & Night Owls でした。
私は昔寝るのが好きでね、1日たっぷり9時間、時には12時間くらい寝ることもあったのです。でも、英語を勉強し始めて、おもしろくなってきたら、時間が足りなくて、あるとき、午前4時起きをするようになったのです。午前4時~午前6時は誰にも邪魔されない、私だけの時間。集中して勉強できましたよ~。
さて、そこで英語学習中の皆様に質問です。あなたは朝方?夜型?
きっと夜型の人もいると思うんですよ。朝はボーッとしていてダメ。でも、夜、みんなが寝静まってからのほうが集中できるという人もいますよね。
また、私の生徒さんのひとりは、シーンと静まり返っているところでないと集中できないと言います。私は、少し雑音があるところのほうが集中できるのです。カフェで人の出入りがあったり、多少のざわつきがあるところのほうが、かえって勉強がはかどります。また、電車の中も非常に集中でき、乗り過ごしてしまうことなどしょっちゅうです。
あなたはどんな時間帯で、どんなとき、集中できますか?
2011年12月 8日 (木)
Q
「Where are you from?」 と聞いたら 私が英語が喋れると思われたのか ダダダーと話してこられて 思わず出た言葉が「I can't speak English.」ああ情け無い せめて「I can speak English a little. 」と言えればよかったのになぁ って後悔したり もう少しゆっくり話してくださいとか言えたらよかったのになぁと後悔ばかりしています。 相手の話が分からない時に言ういくつかの言葉を教えていただけたらうれしいです。
A
そんな経験はたくさんありますねえ。相手の言葉が聞き取れなかったときに聞き返す英語で簡単なのは下記です。
Excuse me?
I'm sorry?
どちらも語尾をあげていうのがポイント。「え?今、何とおっしゃいました?聞き取れなかったんですけど......。」という意味合いがそこには含まれています。声のトーンは優しくね。
声のトーンをきつめやぶっきらぼうに言ってしまうと、「何だって?」や「失礼ね。今何と言ったの?」という意味にもなってしまうので、要注意です。
その他には、
Could you speak a little slower? (もう少しゆっくり話していただけますか?)
『音まねレッスン』P.156より
Would you say that again, please? (もう一度おっしゃっていただけますか?)
『音まねレッスン』P.160より
友達同士になると、
What did you say? (今、何て言った?)
Come again? (もう一回言って)
なんて表現も使っているようですが、いずれにしてもトーンはやさしくが原則ですね。
私がよくやってきた方法なのですが、相手の言っていることを繰り返すというのも効果的です。例えばこんな感じです。
Where are you from? (どちらからいらしたのですか?)
I'm from the U.S. (アメリカ出身です。)
Oh, you are from the U.S. (ああ、アメリカからなんですね。)
Yes, I came here on business. (ええ、仕事で来たんですよ。)
You came here on business. (仕事で来たんですか。)
Yeah, this is the third time for me to come to Japan. (そう。これが3回目の来日でね。)
Third time. Wow! (まあ、3回なんですね。)
ってな感じです。そうこうしているうちに、合いの手を少ぉ~しずつ入れられるようになってきました。
I'm from the U.S.
(アメリカ出身です)
Oh, you are from the U.S. Where in the U.S. are you from?
(ああ、アメリカから来たのですね。アメリカのどちらから?)
Portland, Oregon.
(オレゴン州のポートランド)
Oh, yeah? I've been there once. It is very nice city. What brought you here?
(あら、そうなの?一度行ったことがあるわ。いい街よね。で、こちらへはどんなご用事でいらしたのですか?)
I came here on business.
(仕事ですよ。)
You came here on business. What do you do.... may I ask?
(あら、仕事なんですね。ご職業をお聞きしてもよろしいですか?)
と、いった具合です。
そしてですね。相手の言っていることがわからなかったら、相手の目をじっと見て、首をふる。このとき、悲しそうな顔はしない。ニッコリ笑って首を振るのがコツ。そうすると、ああ、言っていることがわからなかったんだなと、相手に伝わり、もう一度言い直してくれたり、別の言い方をしてくれたりします。究極は、日本語でもかまわないのです。「ごめんなさい。わかりませんでした。」 実はこれで 十分に相手に伝わります。するとコミュニケーション能力に長けている人なら、ゆっくりとジェスチャー付きで話してくれたりします。思い切って、辞書を出してしまうのも手です。
相手の言葉が早すぎるときに私がよく使うのは
Wait, wait, wait... I couldn't catch it. Could you say that again, please?
(ま、ま、まって聞き取れなかったわ。もう一度言ってくれる?)
あるいは、、、
You mean ... (つまり ~ っていうこと?) と確認したりします。
さて、ここからは余談ですが、こんな会話もします。
Sanae, you are so nice. (さなえ、とってもいい人だね。)
Excuse me? (え?何っておっしゃいました?)
I said you were nice. (いい人だって言ったんだよ。)
Sorry, I couldn't catch it. Could you say that again, please?
(すいません、よく聞き取れなかったのですが、もう一度おっしゃっていただけません?)
ここまでくると、相手も 「ああ!!こいつめ!!」 と思うらしく、大笑いとともに、その後は、リラックスして話がはずみます。
2011年12月 1日 (木)
読者からお便りをいただきました。
Q
2週間、ロスに滞在してきました。ラジオ英会話を初めて 3年目、どれぐらい上達しているのかを試せる絶好のチャンスだと思って、出かけて行きました。
結果としては、スピードが早すぎて聞き取れないことが多くあり撃沈。何言っているかさえもわからないことが多々あり、貝になってました。
話しかけられるのも怖くなりました。レストランに言っても何言ってるかわからないし、何聞かれてるかもわからないし、何て返したらいいかもわからないし。オーダーするだけでいいわけじゃないから、ソースとか焼き方とかも聞かれたり。「は?」ってことばかり。
そして私は何をしてたんだろう、全然上達してないじゃんって、すごく悲しくなって、時差ぼけどころか、眠れない日々が続きました。アメリカの友人たちがみんなでBBQパーティーをしてくれたのですが、この時間がどんなに長かったことか。何話しているかほとんどわからないから、犬とたわむれてました。言いたいことも聞きたいことも全然言えなかったし、わからなかった。
帰ってきてから、もっと勉強しなくてはと強く思ったと同時にもう、うまくならないのではという思いと複雑な気持ちでいます。話をする機会がほとんどないので、これからどうやって機会を作っていったらいいでしょうか?
ただづらづらと思いつくままメールをしてしまいましたが、この英語を話せないというフラストレーションは、帰ってきてからの方が大きくなってしまったように思います。楽しい思い出より、英語ができなかった思い出の方が多いくらいです。うーん、悔しい。涙。
A
お帰りなさい!
気持ち、よくわかります。私が JALT という組織のカンファレンスに生まれて初めて出席したときのことを思い出しました。
ここには英語の先生たちが、日本全国から集まってきます。ネイティヴたちが半数以上でしょうか。もちろん出席している日本人たちも英語はペラペラ、ネイティヴ並み。
何を考えたのか、私は、ここにたったひとりで、誰も知り合いがいない中、いきなり飛び込んで行ったのでした。実際には、その当時知り合いのアメリカ人に 「こんな会があるから出席してみたら」 と言われたのでした。一緒に行く予定でいたのですが、急にその人が 病気になり入院してしまい、私はひとりぼっち。キャンセルせずにひとりでも行っておいで、とのアメリカ人友人の声に押されてノコノコと出掛けて行ったのでした。
結果、
英語の渦に圧倒されて、何もわかりませんでした。
「私、英語を教えているくせに、何も英語わからないじゃない!!!」
それはショックで、ホテルに帰って号泣したのを覚えています。「こんなんじゃ恥ずかしくて、人に英語教えているなんて言えないわ。」そう思いました。
一晩泣き明かした翌日、自分に問いかけました。「どうする、今日?」 カンファレンスは3日間。初日で大打撃、撃沈。そのまま帰ることもできましたが、カンファレンス会場に翌日も乗り込むことに決めました。せっかくお金をかけて地方まで出て行き、そのまま帰るわけにはいきませんでした。せめて雰囲気だけでも味わおうと、気を取り直したのです。
誰かが、「タクシーをシェアしない?」と声をかけてきて、会場まで、知らない人(アメリカ人たち)とタクシーに乗りあいました。その程度の英語なら何とか会話できたのです。
その翌年、このタクシーをシェアした人と偶然に会い、このアメリカ人とは、10数年たった今でもカンファレンス仲間として、毎年会場で会うようになりました。
先月、このカンファレンスがあり、仲間たちと夕飯をともにしましたが、ふと気づいてみると、食卓を囲んでいたのは、日本人は私ひとりだけ。10数年前、ホテルの部屋でひとり泣き明かした日をなつかしく思い出しました。
今でもたいして英語がわかるようになったわけではないんですよ。食事を共にしていても、みんなひとりひとりが私に話しかける英語はわかっても、ネイティヴ同士が話始めると、何を話しているんだかさぁ~っぱり、ということはしょっちゅうあります。
「ねえねえ、何を話しているの?わからないよ。」
と声をかけると、誰かが説明してくれます。不思議なことに、「こんなこと話しているんだよ」 と説明してくれる英語は聞き取れるのです。
当時と変わったところは、「わからないことは、わからないとはっきりと伝えることができるよになったこと」 と 「わからなくても平気になった自分がいる」 このふたつだけです。
英語に撃沈はつきものです。
開き直ってしまいましょう!英会話を始めて3年でアメリカ人の友人ができ、アメリカまで行ってしまうなんて、それだけですごいですよ。私なんて、英語を始めて3年のころは、まだ片言の英語も話せませんでしたよ。
心がぐしゃっと潰れるようなこと、たくさんあります。
撃沈してもかまいません。
でも、しなやかに元に戻る力をつけませんか?
グシャっとなった気持ちをゆるやかに元に戻してあげましょうよ。
あなたには、きっとそれができるはずです。
そして、また始めればいいのです。そうは思いませんか?英語を話す機会がなかったら自分に話しかければいいのです。ひとり芝居ですよ。自分で自分に英語で話しかけ、自分で返答する。これも立派な練習になるんですよ。
2011年11月29日 (火)
読者からの質問コーナーです。
Q
音マネいよいよ3回目に入りました。2回目は10月に終了してましたが 3回目をどのようにしたらいいのかちょっと考えていました。
私の場合、とにかく簡単な言葉でまず話したいが第1の目標なのですが、いつもいざとなるとなんだっけって考え、すぐに口が動かないものですから・・・ その一つの原因が今自分が音マネしてる言葉の意味が芯からわかっていないないのではないかと・・・ ということで
①まずタイトル (たとえば get を使って言う) とフレーズの和訳をみて自分で口にして正解を確かめる。ここで数回練習
② ①が正解したらCD聞いて和訳だけ見ながら音マネする。
というやり方でやってみています。どうなんでしょうかこんなやり方・・・ もしアドバイスありましたらお願いします。
A
『音まねレッスン』の本を使ってくださっていてありがとうございます。もう、3周目に入ったのですね。たくさん使ってくださっていて嬉しいです。
ひとつの練習方法をお知らせしておきますね。人にはそれぞれやり方というものがあると思いますので、ご自分にあった方法でかまわないんですよ。これは、あくまでも私が実際にやってきた方法です。
(1) まず日本語訳を読んでしまいます
こうすることによって、これから自分が話すことの内容を理解します。
(2) 英文を聴く
聴こえてきた通りに真似してみる。
(3) とにかく真似る、意味がわからなくても真似てみる
(4) テキストで英文チェック
このときに、十分真似ができていないと、英文を見たとたんに自分の今まで知っていた発音に戻ってしまうことがあります。意味がわかろうがわかるまいが、とにかく音声と同じになるまで真似する、ということは、既成概念にとらわれないためと、自分の今まで知っていた音を一旦忘れるという意味合いもあるのです。
例えば、耳で 「アイ ライケッ」 (I like it.) ときれいに発音していた人が文字を見たとたんに、「アイ ライク イット」 となってしまうことがあります。せっかく 「ア リロビッ」 (a little bit) と発音していた人が、「ア リトル ビット」 となってしまうのはとても残念なことなのです。
(5) 知らない単語が出てきたら、辞書でチェック、自分に納得させる
意味がわかろうがわかるまいがとにかく「音まね」と言ってきましたが、そうは言っても語彙を増やしていくには、やはり地道な努力はちょっとは必要。知らない単語が出てきたら立ち止まって辞書を引き、納得する、という作業は必要です。面倒くさがらずにやりましょう。
完璧に覚えるまでやる必要はありません。大事な言い回し、良く使われる単語は繰り返し出てきます。何度でも忘れて、何度でも辞書をひけば、そのうちわかるようになります。
(6) また「真似」をする
イントネーション、リズム、スピードが同じになるまで練習。
(7) 頭の中に絵を描く
この部分、意外と大事なポイントです。
英語を声に出すときは、文字は思い浮かべません。絵を思い浮かべます。脳の中に映像をえがくということです。頭の中に、映画の一場面を思い浮かべるのです。主人公はもちろん、あなたです。
例えば、Can I borrow your pen? (音まね P.152 より)というセンテンスを練習するときは、自分シアターを脳の中に作って、誰かにペンを借りようとしている自分の姿を想像しながら口に出します。
I'm afraid I can't go. (音まね P.102より)
誰かに誘われたのに残念ながら行けない、ああ本当は行きたいのになあと考えている自分の姿を想像しながら、残念という気持ちを込めて練習。
Why don't you take a break? (音まね P.124より)
根を詰めて仕事をしている同僚を気遣い、声をかけてあげる場面を想像して練習。
こんなことの繰り返しです。やっていることはとてもシンプルです。理想をいえば、ひとつのセンテンスが口から出る瞬間には、モデル音声の声優さんがどんな声のトーンで、どんなスピードで話していたか脳の中で音声が再生されるようだといいですね。
私の生徒さんで、脳の中で音声が再生されるとともに、センテンスが自然に口がついて出てくるまで練習し尽した人がいます。
英語を口から出してモデル音声をとにかくひたすら真似するという作業、英語学習のどこかでは必ず必要になります。これなくしては、話せるようにならないと思っています。でも、肩の力は抜きつつ、スラッと言えたらガッツポーズ!で先に進んでくださいね。上手に言えないところは完璧になるまで待つ必要はなく、ある程度飛ばしてしまい、上手に言えた部分だけにうっとりする、ということもしてくださいね。
2011年11月24日 (木)
Q
疑問文のセンテンスの時は自分で答えを考えて 返事をする練習をしています。 でも簡単な質問にもすぐ答えるのは難しいです。 特に Aren't you ~? Don't you ~? にはてこずっています。 アドバイスいただければうれしいです。
A
私も最初の頃は、良く混乱しました。
一緒に来ないの?
うん、ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
うん、知らないよ。
「うん」のところは Yes と考えてしまいがち。英語では Do you ~ で聞かれようが、Don't you ~ で聞かれようが事実がネガティヴなであれば No で答え始めます。
ところが慣れないうちは、ついつい「あれれ?どっちで始まるんだっけな?」 と迷ってしまいます。迷ってしまうのは当然です。日本語の特性がそうさせるのですから。うまくとっさに答えられない自分を責めてはいけません。
ま、間違ってもしょうがないか!
まずはこう思うことです。不思議なもので、「間違ったらどうしよう」とか「上手に話さなくっちゃ」と思っているときは、固くなってうまく答えが出てこないのに、「ま、いいか!」と思った瞬間に意外と言葉って出てくるものなのです。
間違ってしまったら、あっはっは!と自分の間違いを笑い飛ばして修正すればいいだけのことです。
Do you know who he is? (彼が誰だか知っている?)
No, I don't. (ううん、知らない。)
Don't you know who he is? (彼が誰だか知らないの?)
No, I don't. (ううん、知らない。)
Are you coming with us? (一緒に来る?)
No, I'm afraid I can't. (ううん、ごめん、行けない。)
Aren't you coming with us? (一緒に来ないの?)
No, I'm afraid I can't. (ううん、ごめん、行けない。)
ちょっと上級者になったら
I'd love to but I can't. I will have to go to some other place.
(ぜひ行きたいんだけどね。ちょっと他に行かなきゃいけないところがあってダメなの。)
なんて答えられたらカッコ良いですねえ~。
日本語の考え方を普段から変えてみるというのはいかがですか?
例えば、
一緒に来ないの?
ううん、ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
ううん、知らないよ。
これが無理な場合は、思い切って、Yes, No の部分はカットしてから答え始めるというのもアリです。
一緒に来ないの?
ごめん、行けない。
彼が誰だか知らないの?
知らないよ。
あとは、やっぱり練習あるのみですかね?
たくさん練習して、たくさん失敗しながら自分のものにしていきませんか?
2011年10月31日 (月)
読者からの Q & A コーナーです。私も勉強になります。ありがとうございます。
Q
I'd like to try this shirt on?
と
Can I try on this shirt?
という2つのセンテンスがありますが、try ~ on と言う場合と try on ~ という場合の違いがわかりません。
A
try this shirt on
try on this shirt
の違いですね?
どうして上では、this shirt が try と on の間に挟まっているのに、下では、thy on の後ろに this shirt が来ているのか?ということですよね?
結論: どちらでも正解です。
ただし、this shirt の部分が代名詞の it になったとしたら、try it on とは言いますが、try on it とは言いません。
try this shirt on → 〇
try on this shirt → 〇
try it on → 〇
try on it → X
これは文法事項の決まりで、句動詞 (Phrasal Verbs) の目的語が代名詞である場合には、「句動詞を構成する動詞と副詞の間」にしか目的語は置けない、というルールがあるからです。
つまり、この場合は、句動詞が try on
try = 動詞
on = 副詞
の間に it や them の代名詞が来る場合には真ん中にしか挟めないのです。
その他によく使う例として、誰かを迎えに行くという場合の pick up
I'm going to pick up Betty at the station. → 〇
I'm going to pick Betty up at the station. → 〇
I'm going to pick her up at the station. → 〇
I'm going to pick up her at the station. → X
となります。句動詞については Wikipedia にも説明がありました。ご参考になさってみてください。
参考サイト: 句動詞について
2011年10月30日 (日)
皆さん、こんにちは。読者からの Q & A コーナーです。
Q
How about ~
Why don't we ~
の違いは?
How about going to a movie? を
Why don't we go to a movie? と言うことはできないのですか?
A
結論から言ってしまうと、どちらも正解です。どちらの言い方をしてもかまいません。
日本語でもあるじゃないですか?
「映画に行くっていうのはどう?」
「映画を観に行かない?」
の違いのようなものです。
厳密にいうと、
How about going to a movie? (映画に行くっていうのはどう?)
他にもチョイスがあって、映画にする?それともどこかドライブに行く?それともショッピング?と考える中で、「映画っていうのはどうだい?」と提案しているのかもしれません。相手が、「いや映画じゃなくてドライブにしようよ」、と言ったら、そちらにしてもいいし、いくつかのチョイスがある中で、これはどうよ?と提案しているのでしょう。
Why don't we go to a movie? (映画に行かない?)
こちらは、話し手のファーストチョイスが映画なのでしょう。いろいろある中でも、この人は、映画に行きたいのです。結果的に相手の人が、「えぇ~!映画じゃなくてドライブは?」と言えば、そちらに変える可能性はあります。
あ、このときの、「えぇ~!映画じゃなくてドライブは?」と言いたいときは、
How about going to a movie? という言い方になりますね。
これでニュアンスの違い、いくらかおわかりになりましたでしょうか?
ただし、私には学術的なバックグランドがありません。どなたか文法や表現に詳しい方がいらして、上記の私の説明が間違っている場合は教えていただけますか?私は、さまざまな会話をしていく中で、上記の説明を自分なりに考えただけですので、間違っている可能性もありです。皆さん、助けてくださいね。
明日のブログは、下記のご質問に対し、私なりの考えを書いてみます。
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I'd like to try these shoes on? と Can I try on this shirt? という2つのセンテンスがありますが、try ~ on, と言う場合と try on ~ と言う場合の違いがわかりません。
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2011年10月27日 (木)
『中学レベルでどんどん身につく 話せる!英語音読 初級編』 浦島久著 (日本実業出版社)
上記の本を読ませていただきました。この本の中には英語が話せるようになる仕組みが解かれていて、まさしく、これだ!!と膝を叩いてしまいました。
私は日ごろから「口を使って練習しましょう」とうたっています。まずは真似からということで、ネイティヴの口調を真似してみましょうと指導しています。
さて、ネイティヴの口真似はできるようになった。でもそれだけでは、やはり英語は話せるようにならないのです。英語がなめらかに口から出るようになったら、その先のステップが必要になります。
そのヒントと練習方法がこの本の中に詰まっていました。
ひとつのストーリーを音読する
↓ ↓
今度はそのストーリーをサマリー(要約)して自分の言葉で説明してみる
そうなんです、この訓練が必要なのです。
「まね」が上手にできるようになり、英語がなめらかに口から出せるようになった人が、次にやることは、今度は、自分の言葉で英語を絞りだすということです。そうしながら英語を上達させていきます。
もちろん、自分の言葉で話し出すまでには、たくさんの例文ストックが必要なのは言うまでもありません。ですから、ストックを溜めつつ、自分の意見が述べられるようにするのが理想的です。ストックは英文を声に出しながら、つまりCDを聞き、音読しながら溜めていきましょう。
ただし、例文が自分の中に溜まるまで待つ必要はありませんよ。不完全でもかまわないので、徐々に話していくのです。話しながら文法もチェックし、語彙も増やしていけばいいのです。言い方を変えれば、自分の意見を言うために、自分の言葉として使えそうなセンテンスを溜めこんでいく、という作業が必要になってくるわけですね。
この本の中には、あまり難し単語や言い回しはでてきません。中学校で学習する程度の英語で、こんなにもたくさんの話ができるようになるんだということを教えてくれます。しかもCDを聴いてみてびっくり、私の大好きな声優さん、Jack Merluzzi さんと Carolyn Miller さんが音声を吹き込んでいます。お二人の話し方を真似るのは、それだけでも意味があります。
ストーリーを利用して、自分が英語でプレゼンをしている姿を想像したり、英語を実際に使っている場面を想像しながら練習しましょう。いつも言っているように、本は買っただけでは英語は上手になりません。本はボロボロになるまで、CDは擦り切れるまで使い倒して、はじめて身に付くものです。買ったら本棚に飾ってはダメですよ。
この本の著者、浦島久先生は、北海道帯広で JOY English Academy という英会話学校を経営している方です。浦島先生に初めてお会いしたのは、NHK「実践ビジネス英語」の杉田敏先生のリスナーの集いでした。
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大学卒業と同時に入社した松下電器産業(株)をわずか1年半で辞め、「不安」と「希望」を両方のポケットに入れ北海道・帯広市に戻って来たのは1976年12月のことでした。生涯の夢を託したその日の北の大地は、私を出迎えるように、雪で真っ白。飛行機の窓からそんな光景を見て、体のいたるところが震えたことを今でも鮮明に覚えています。24歳、人生の再スタートでした。
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<上記、浦島先生のホームページより引用>
私は上記の文章に惚れ込みました。この先生がこの先どうやってスクールを立ち上げ、どんな人生を送ってきたのだろう?どんなご苦労を抱えながら成功してきたのだろう、と興味がわきます。とっても心の温かい素敵な先生なのです。最近は写真家としてもデビューなさったとか......。才能のある人って必ず自分の仕事以外にも趣味をお持ちで、しかもきわめてしまうのですよね。
浦島久の玉手箱
↑ ↑
浦島久先生の新刊のご紹介と先生ご自身のご紹介でした。英語を愛する皆様、先生のサイトを訪れてみてくださいね。
2011年10月24日 (月)
『ゼロから驚くほど話せる! 英会話 音まねレッスン』
非常に良く売れてくれています。広島に住んでいる友人が中國新聞の切り抜きを送ってきてくれました。新刊が広島市の紀伊國屋書店でベスト9位に入っていました、と赤丸をつけて。
広島で火がつくと、全国に広がるという言い伝えがあるそうです。旺文社さんではそこに目をつけて、いち早く広島でブームが起きるように営業の皆さんが頑張ってくれたとか......。ありがとうございます。名古屋でも大阪でも売れ行き順調とのこと。もちろん東京でも。
たまたま、朝日新聞から取材が入り、10月7日(金)、9日(日)と2回にわたり、私のスクールに通ってきてくれている生徒さんの記事と英語学習法を掲載してくれました。新聞効果か、また売れ行きが加速したようで、紀伊國屋書店本店さんでは、3位の売り上げを記録したとの情報が入りました。私の地元、さいたま市、北与野駅そばにある書楽さんでも売り上げ 3位との情報が。
書楽さんは私のスクールからも歩いて2分くらいのところ。生徒さんからある日、大変!とメールが入りました。何事?と思って恐る恐るメールを開けると、
書楽さんが大変なことになっています。『音まねレッスン』は先週より売り場が10倍くらい広くなっていてびっくり!心臓が止まるかと思った。
との報告。こんなに近くにいてご挨拶に伺わないのは失礼かと思い、書楽さんへ足を運びました。実は本屋に行くのは何だか怖い気がして、行くことができないでおりました。自分の目で本が平積みにされているのを見るのは、何だか恐怖なのです。
売り場責任者の方にお会いすると、とても快く迎えてくださって、「あぁ~、お会いしたかったんです。どうぞ、そうぞ」と案内してくださいました。で、その時の写真が下記。ド、ドーーーン!!
売り場責任者の高嶋澄香さん。一冊サインしていきませんか?と声をかけてくださり、見本本にサインを入れさせていただきました。 (画像はクリックすると大きくなります)
こ、こんなにスペースを取ってくださり、有り難いやら嬉しいやら。ただひたすらに感謝でございます!!
責任者の高嶋さん、「とっても良く売れているので、もっと売り場を拡大しようということになり、100冊仕入れました!」と、にこやかにおっしゃってくださいました。「たくさんある英会話本の中でも、こんなに順調に売れる本は珍しいのです。中身が良い証拠です。わかりやすいですよね。私たちも自信を持って、もっと売っていきますから。」
もう涙、涙、涙です。以前から何度か申しておりますが、この成功の陰には、何と言っても編集者の力ありです。レイアウトや編集をバッサバッサとやってのけたのは、何を隠そう、旺文社のやり手編集者。著者の力は2割程度。あとは、、営業の皆さんのお力、そして、こうして展開してくださる書店さんのお力添え。そして読者の皆さんのおかげです。
何度となく申してきましが、英会話本は買っただけではうまくなりません。一日、たった5分やっただけでは、英語は話せるようにはなりませんが、まずは5分の習慣をつけること、それが大事です。
そして、気づいて欲しいのです。英語が話せないのは文法ができないからではありません。単語力がないからでもありません。口から英語を出す練習をしてこなかったからです。だから、英語を口から出して練習しましょうよ。ネイティヴの真似をするところからスタートしてみましょうよ。というのが、この本のコンセプトです。
毎日5分英会話の習慣がついた人は、必ず、もっと勉強したくなります。口から英語を出しながら、やがては語彙も増えていきますし、文法の勉強にも手を出していくことでしょう。『音まねレッスン』は、そのきっかけ作りになってくれればいい。それが私の願いです。
英会話スクールの先生は、魔法の杖は持っていません。チチンプイプイとあなたが英語を話せるようにしてくれるわけではないのです。英会話本にもCDにもその力はありません。英語を話せるようにする、その力を持っているのは、あなた自身なのです。
さいたま市、北与野駅そばの書店、書楽さんの売り場風景 (画像はクリックすると大きくなります)
新しいPOPには、実際に使っている人の声が (画像はクリックすると大きくなります)
2011年10月 6日 (木)
皆さまのおかげで『ゼロから驚くほど話せる! 音まねレッスン』の重版が決定し、第2版として先月の末頃から書店に出回っております。
ありがたいことに、書店さんによっては、大きく扱ってくださっているところもあり、売れ行き好調とのこと。下記の写真は、紀伊国屋大阪梅田店さんのお写真です。紀伊国屋さん、ありがとうございます。
POP(本のところにチョコンと飾ってある小さな看板みたいなもの)も『音まねレッスン』重版に合わせて、現在店頭に並んでいるものから新しいものに変わります。(店舗により違うところもありますが)
このPOP、今回は実際に『音まねレッスン』を使ってくださっている皆さんの感想も掲載してあります。私の生徒さんや、読者さんからは下記のようなご報告もいただいていて嬉しい限りです。
◆ 大宮そごうの本屋さん8階に、先生の本が平積みされてました。嬉しくてメールしちゃいました。
◆ 大宮ロフトの上のジュンク堂では、中央の話題の本の一角に平積み、さらに英語のコーナーでは、見本にたくさんの付箋紙が付いて、細かい解説が記入されてました。 嬉しくて、本屋さん巡りしようかなと (*⌒▽⌒*)
◆ さいたま新都心の紀伊国屋さん、平積みでポップが立ってました。スクールはこの近くです、って書いてありましたよ。
◆ 北与野駅前の書楽さん、平積みにはなってたんだけど、ほんの数冊。なぁ~んだ、これだけ?って思ったら、別のコーナーにドーンと大きく展開されていて、CDもかかっていました。POPには、スクールがここ北与野にあります、って出てました。さすがだね!
◆ 本日、紀伊国屋梅田本店に立ち寄りましたところ、川本先生の『音まねレッスン』の本がジャックさん達の音声デモと共に、見やすい目の高さのところに多数置かれていて、とても感激しました。(こちらは大阪からのご報告。ありがとうございます!)
本は買っただけでは、英語はうまくなりません。使いこなして、使い倒してなんぼです。皆さんが口から英語を出して練習していることを望んでいます。よかったら、また感想をこちらにお寄せくださいね。
2011年8月12日 (金)
PHP研究所の雑誌 THE21 で特集が組まれています。
こうすれば挫折しない『社会人になってから英語を身につけた人はどのように勉強したのか?』
その名のとおり、社会人になってから英語をみつけて、ビジネスの第一線で活躍なさっている人々の特集です。
大人になってから英語をみにつけるのはなかなか大変、と思っている方、実はそうでもないんですよ。要は自分がいかに英語学習を生活の中に取り入れるかということがキーポントになってくるようですよ。
この雑誌の中で私が特に気になったのが、立命館小学校副校長の隂山英男氏のお話。隂山氏は50代になってから海外での仕事が増えたことにより、英語を改めて学習していらっしゃるようです。
自分の生活の中で使えそうなこと、これは今度、あの場面で使ってみよう、などとイメージしながら練習するといいみたいですよ。よく使う単語や表現はだいたい決まってくるので、そこをきっちり押さえる。内容を絞って反復学習する。などというところもうなずけます。そして、緩く長く続けることも効果があると、記事にはうたってあります。
その他にも社会人になってから英語をさらに勉強した人たちが登場。それぞれの学習法をおしげもなく披露してくれています。読んでいて、共通しているなあ、と思えることは、どの人も、ある一定の期間、徹底的に勉強しているなということ。私たちもわき目もふらずに、がむしゃらに勉強したら、きっと話せるようになりますよね。よお~し、勉強してみよう!と思わせてくれる雑誌です。時々、こういった雑誌を読みモチベーションを高めることは必要だと思います。
実は、この雑誌、 THE21 では、ちょうど一年前『海外経験ゼロでも英語ができる人はどのように勉強したのか?』という特集で取材陣が私のスクールに来てくれて、掲載させていただきました。この雑誌、皆さん結構お読みになっているようで、それ以来、多くの人から声をかけられるようになりました。
知的なビジネスパーソンが手にする雑誌のようですね。上記、私を取り上げていただいた本は今では別冊バージョンとなっています。
今からでも間に合う!やり直し勉強法
海外経験ゼロでも「英語ができる人」はどのように勉強したのか?
2011年8月 2日 (火)
読者からの質問コーナーです。お返事がかなり遅くなってしまいました。申し訳ありません!
Q
話したい英語、どうやって準備するの?
英語サークルにこの間初めて行った時に、何でもいいから何か話してとか言われて思いっきり貝になってしまいました。自己紹介すらまともにできません。川本さんの教えて下さる通り、テキストはラジオ講座だけにするつもりなのですが、サークルに行った時に話す英語は、どのように準備していけば良いのでしょうか。まだ始めたばかりなので、ラジオ講座のテキストから自分のことを話す内容は見つかりません。川本さんはラジオ講座のテキストだけで、サークルのときはどのように対処されていましたか?
A
最初の数ヶ月、私も貝でした
私が英語サークルに通い始めたころ、私も貝でした。ただ行って、黙って 2時間、ひたすらに他の人が話す英語に圧倒されているだけでした。これではダメだ、何か話そうと自分で準備をしてから出かけるようになりました。
三行英語のすすめ
さて、何を準備したか!?最初は思いっきり簡単な英語だけを並べました。
I went to Tokyo. I saw a movie. it was fun.
これでおしまいです。人の会話を聞きながら、言葉をはさんだり、ネイティヴの質問に答えたりするのは、無理、無理!ならば、自分の言いたいことだけを勝手に言っておしまいにしようと思ったのです。とにかく発言するぞ!みんなの会話が始まってしまうと、もうついていけないから、申し訳ないけれど、私が初めに口火を切らせてもらおう、と決心しました。一番に声をあげてしまえば、他の人の話題についていかなくでもいいのです。私が口火をきると、あとは適当に他のひとが上手に自分の英語を組み立てて話を続けてくれます。私は、この三行英語を話終わったら、あとは知らん顔。2時間のなかで、たった三行だけれど、まったく話さないよりはまし。そんなところからスタートしました。
英借文のすすめ
以前もお話ししたかと思うのですが、当時の私は、自分で英語を作るなんて無理無理!それならば、英語を盗んで使おうと、すでに出来上がっている英文の切り貼りをするようになりました。NHKのテキストで毎日練習しながら、「あ!これは使えそう。」「あ!この表現、次にサークルに行ったときに使ってみよう!」 そんなことを意識しながら練習するようになりました。
そして少し無理があってもテキストのあっちのセンテンスとこっちのセンテンスをつなげて自分の話を作るようにしました。つまり、自分の話から英文を作るのではなく、すでに出来上がっている英文を拾い集めて、自分の話をでっちあげるとでもいいましょうか。(ちょっと言葉が悪いですね。) 例えば、次の文、ご覧になってみてください。
I have a cat. He loves to snuggle. He's frisky. But he's got sharp claws. He jumped on my lap yesterday and climbed up my sweater. I found a hole in the sweater later.
(猫を飼っているんだけれど、体をすり寄せるのが大好きな猫でね、よくじゃれるのよ。でも爪が鋭くてね。きのうなんて私の膝に飛び乗ってきて、セーターによじ登ってきたの。セーターに穴があいてるのをあとで発見したわ。)
上記の文章は、NHKラジオ英会話8月号(P.22)を使って無理やり作ったストーリーです。テキストをお持ちの方は確認してみてくださいな。
もうひとつ、こちらは、「英語5分間トレーニング」8月号、P.29 から。
A friend of mine got a new job. The pay isn't great. But it's an excellent opportunity for her. She finally get to use her artistic talents. So it's a step toward her future.
(友達が新しい仕事についたばかりなの。給料はよくないけど、彼女にとってはすばらしい機会。ようやく彼女の芸術の才能が使えるようになるわ。だから、将来の一歩なの。)
テキストをお持ちの方はよくわかると思うのですが、ほんのちょこっと変えただけで、ほとんどテキストのまる写し、あるいは寄せ集めで文章を作っているのです。そうして、まるで自分に関係しているようなふりをして英語を話すのです。話終わったら、あとは知らん顔。あとは勝手にここから話を膨らませていって皆さんで会話してねえ~。私の今日のノルマはおしまいよー。といったようなことを続けていました。
ただし、これをやるには、日ごろからアンテナを立てて練習すること。使えそうな表現にはアンダーラインを引いて徹底的に口から出しておく。サークルがあるまでの一週間、テキストのあっちこっちをひっくり返して、センテンスをジグゾパズルのように組み立ててみる、なんてことをやっていました。つまり、ほんの20秒、30秒話すために、まるまる一週間かけて準備をしていました。
発表するとき、ノートは見ない
ノートに自分のストーリーを書き出してみたら、あとは、ひたすらに音声を思い出し、口から出して練習します。本番(公民館のサークル)では、ノートは読みません。ノートに目を落としながら読んだのでは意味がないので、スラスラと言えるようになるまで、練習してからのぞみました。
途中で先生が話を突っ込んで来ようものなら、もう頭の中は真っ白です。何しろ、でっちあげてきたストーリーですし、順番にセンテンスを口が覚えているだけなので、途中で会話がストップすると、もうわからなくなってしまうのです。サークルの中の友人が、「さなえが必死に覚えてきたんだから、途中で口を挟まないで、黙って最後まで聞いてやってよ。」なんて先生に言ってくれることもありました。
そうこうしているうちに、知らない間に、簡単な話なら自分でできるようになったり、先生が途中で口を挟んできても受け答えができるようになっていました。ただし、そこに到達するまでに、4年、5年はかかっていたと思います。毎日、この訓練を続けて5年ですから、かなり進歩はのろかったかもしれません。皆さんなら、もっと早くそこまで到達できると思いますよ。
自分に使える簡単な英語だけで話す
それと、もうひとつ気を付けていることがあります。難しい単語は使いません。あくまでも自分にわかる範囲の簡単な言葉だけつなげて話すようにしています。難しい日本語を頭に置いてしまうと、もう話すことが難しくなってしまうので、もし、日本語が頭に浮かんできたら、幼稚園児に話しかけるような簡単な日本語に直してみます。そうすると意外と英語が出てくるものです。
英会話マスターは、「少しずつ」、そして「毎日」がキーとなるようですね。一緒に続けていきましょう。
2011年7月18日 (月)
新刊のお知らせです。
8月中旬旺文社より発売、 『ゼロから驚くほど話せる! 英会話「音まね」レッスン』
英語初心者の方で、どうやって勉強をしたら良いのかわからないという人がまず最初にやってほしい、リスニング&リピーティング練習法をご紹介しています。また、英語は少し話せるようになったのだけれど、どうもたどたどしい英語になってしまう、何とかもっとスムーズに話せるように訓練したい、という人もお使いいただけると思います。
日常生活の中で使える基本的な表現が文法項目ごとに60パターン、合計で420フレーズが学習できるようになっています。CDは、低音で感情豊か、しびれるような魅力的な声の持ち主、Jack Merluzzi さん(前半)と元NHKラジオ英語講座『徹底トレーニング英会話』をご担当されていた Julia Yermakov さん(後半)の声によって構成されています。
ただの例文の吹き込みだけでは、聞いていて退屈してしまいがち。そこで後ろに、音声を聞き取るには邪魔にならないくらいのごくわずかなBGMを入れました。このミュージックは、飽きずにCDを最後まで聴くことができるだけでなく、精神を落ち着けるリラックス効果もあります。勉強しながらリラックスできるなんて、一石二鳥!
短い例文のあとにごくわずかなポーズが入っています。ポーズがあいているうちにネイティヴの発音と同じリズム、イントネーション、声の上がり下がり、スピード、間の取り方などを徹底的にまねて、そっくり同じように話せるようになるまで訓練しましょう、といった主旨のトレーニング本です。
例文は、ひとつの文法項目に7つ。短いごく簡単なものからだんだんと長い例文へと移っていきます。ぜんぶ言えるようになる頃には、口の筋肉が英語筋に変わっているはずです。
実は、この本、アマゾンを通じてご購入いただくと、特典がついてきます。そのひとつ、あるファイルがダウンロード可能になります。何と、私、川本の声が聞けます。どうやって練習をはじめたら良いのか、発音のポイントとともに、ちょっとした練習風景までを聞くことができます。
先日、何人かの生徒さんにご協力いただき、旺文社さんで録音をしてきました。本の校正にご協力くださった、Sharon 先生の美しい英語も聞くことができます。でも、おもにしゃべっているのは私の日本語の解説ですが......。下記の写真は録音風景のひとコマです。
写真の向こう側、左端に写っている2人が旺文社さんの編集に携わってくださった人たちなのですが、特に、左から2番目に写っている女性、とてつもなく優秀な編集者です。私は、過去に何冊かの本を出版した経験から、編集者の力が売れるか売れないかに大きくかかわってくるということを知っています。良く売れている本の編集者の名前をチェックすると、意外に同じ人だったりします。いわゆるヒット本を手掛ける隠れた仕掛け人とでもいったらよいでしょうか。まだ若いのにねえ~。
彼女がアイディアを持って、私のスクールを訪れてくれたのは2010年の秋でした。あれから約1年近くがたち、この本はいま産声をあげようとしています。本は決して著者の力で売れるものではありません。優秀な企画を持ち込む編集者がいて、書店さんを歩いてくれる営業の皆さんがいて、そして、本を手にしてくれる読者の皆様がいるからこそ、はじめて活き活きとしてきます。
英語は必ず話せるようになります。正しい訓練をしたら誰もが話せるようになるのです。その手始めに「音まねトレーニング」をしてみませんか?英語を少しでも身近に感じて欲しい。上手になるためのコツをお伝えできたらいいな。ひとりでも多くの人が英語をあきらめることなく続けて欲しい。そんな願いが込められた一冊に仕上がっています。手に取ってくださると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
2011年7月12日 (火)
いただいていたメール、ご質問、一気にアップです。皆さん、おまたせしてしまって申し訳ありませんでした。
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Q
覚えたと思った英語、すぐに忘れてしまって不安
1年間 「基礎英語3」 を勉強し続け、4月から「ラジオ英会話」に挑戦しています。「基礎英語3」 も 4月から内容が変わりましたが、面白いので、引き続き聴いています。
今、現在の主な勉強法は、朝の通勤電車で、「基礎英語3」、喫茶店に寄って 「ラジオ英会話」 を聴きます。
職場までの10分ほどは、ラジオ英会話の Apply It! の重要表現をぶつぶつとつぶやきながら歩いています。(スペシャルウィークの週は、単語のキクタンの文章を 2、3単語と一緒に例文をぶつぶつと)
帰りの電車では、「ラジオ英会話」を聴いています。(時々睡眠学習の時もありますが) 「基礎英語3」 は、内容を確認するために聴いているので、あまり繰り返しは聴きません。「ラジオ英会話」 は、時間があれば何度も何度も。乗り気でない時は、「キクタン」の文章の穴埋めなどをやります。
こんなにやっていても、前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、ホントに出来るようになるのか、独習で行っているのでとても不安です。
先生はテキスト一つに絞ったほうがいいとおっしゃっていましたので、絞るべきなのか。このままでいいのか、アドバイスお願いします。
A
忘れちゃっていいんですよ
朝、出社前に喫茶店に寄って勉強なさっていらっしゃるようですね。すごい!
1年間、「基礎英語3」 を聴き続けたなんて、それだけで立派です。しかも内容がおもしろく感じるまでに上達なさっているのですね。今はそれを楽しみながら、確認の意味で聞いている。ここまでくれば、「基礎3」 は、そのまま聞き流し状態で大丈夫です。
さて、本題
「メインの教材は1本に絞る。余裕が出てきらたらサブを追加」 というのが一番良いようです。
「前日覚えたのに、翌日になったら忘れていて、このまま続けていていいのだろうかと不安」
とのことですが、私の回答は......
忘れちゃってかまいません!
大人になってからの英語学習で大事なことは、覚えることではありません。繰り返し、練習することです。大事な表現や言い回しは、長くやっていると、あちらこちらに繰り返し出てくるようになっています。だから覚えることよりも、モデル音声と同じように言えるようになったかどうかのほうが大事なのです。
ここをクリアしないと、つまり、モデル音声と同じように言えるようにしないうちに先に進もうとすると、いつまでたってもポンポンとリズミカルに会話することはできません。つまり、脳で、「うぅ~ん、と何て言うんだったかな?」 とセンテンスを思い出すのではなく、反射的にポンと返せるくらいまで、口の筋肉に叩き込むことのほうが、最初の段階では大事なのです。
ここで、皆さん、一旦頭を整理してみましょうか。
今まで私たちが学校で習ってきた 「英語」 と 「英会話」 は全く違うものです。大人になってから英語学習を始めた人は、きっと、英語ができるようになりたいのではなく、英語を使って 「会話がしたい」 のだと思いますが、いかがでしょうか?学校で長いこと、英語を勉強してきたけれど、どうして英語が話せないのだろう?って歯がゆく思い、また勉強を始めたわけですよね?
英語が話せるようにならなかった、その答えは簡単なのです。
英語を口から出して練習してこなかったからです。今まで、試験の点数と取るために 「覚える英語」 にフォーカスしてきたために、その呪縛から解けないでいるのです。覚えないと何か自分がいけないことをしているような罪悪感にとらわれ、自分を責めてします。「あぁ~、どうして覚えられないんだろう!」 って。
1日の練習で、モデル音声がうまく繰返せるようになったら、その日の練習はおしまい。「ラジオ英会話」 のテキストをお使いなら、ダイアログの音声をスラスラと繰返せるようになったらおしまいにしてしまってかまいません。
ここでのポイント!ダイアログを覚えるのではありません。ワンセンテンスを流し、音声をとめ、聴こえてきた音声をそっくりそのまま繰返してみるのです。その結果、センテンスを覚えていてもいなくてもかまいません。上手に言えるようになる頃には、実は音声の背景にある音響効果までも鳴り響いているはずです。そのくらい聴き込むのがポイントです。
大抵の人は、これを1日でやりこなすだけでヘトヘトになるはずなのです。もし、余力があれば 「基礎3」 の聞き流しでもいいですし、「キクタン」 の利用などで補足学習するのは大いに賛成です。
この繰り返しで私は話せるようになってきました。そして、私の場合、少しはまともに会話らしきことができるようになるまでに10年かかっていると思います。10年同じことを繰り返すと、いくらか形になるようですよ。
はあ~、10年もやらないと英語って話せるようにならないのかあ~。
って、がっかりしていませんか?いいえ、きっと皆さんならもっと早く話せるようになると思いますよ。ただ、数年で 「英語が話せるようにならない」 とご自分を責めないで欲しいのです。英会話習得には長い年月がかかるのですから。
2011年7月11日 (月)
Q
英語を声に出して練習するときの注意点は?
ラジオ英会話での音読を初めてまだ2カ月です。私は以前、発音記号の音の出し方を習ったことがありまして、舌の位置や唇の動き、リエゾンなどを一通り学びました。カタカナ英語が、少しはマシな発音に変わったので収穫はありました。
そこで、今回ラジオ英会話の音読をする際に、予め発音記号を単語の下にサッと書き、音を聞きながら、発音やリエゾンに気をつけて音読をしているのですが、川本さんの本をよく読んでみると、とにかく聞こえたとおりに声を出す、と書かれていたので、もしや私はまた間違えたことをしているのかな、と心配になってしまいました。
ただ、私は聞こえたとおりに声をだしても、どうしてもカタカナ英語のようになってしまいます。じっくり発音記号を見てその通りに発音をするとテキストの音源に少しは近付くので、時には鏡を見ながら舌の位置とか唇などを結構意識して音読してます。
ネイティブに近い音を出せると気分も良いです。何か気をつけることはあるでしょうか。本当はテキストを見ないでシャドウイングをスラッと出来るようにしたいです。よろしくお願い致します。
A
リズム、イントネーションを真似る
音声学を勉強してきた人は、発音記号と口の開け方、舌の位置の関係などをはっきりと理解しているようです。ご質問者の方も、それがよくわかっていらっしゃるようですね。素晴らしいです。
私は素人あがりなので、発音記号はそんなに詳しくありません。英語が少し話せるようになってから本を読みあさって勉強しました。一番最初にやったことは、やはり、音声を聴いての「まね」でした。聴こえてきたとおりに音を出してみます。
音を限りなくネイティヴに近づけるためには、特に口の形や舌の位置、舌の使い方を注意しなければいけないものがあります。それは、TH, R, F, V などが代表的なものです。あとは、次のようなことに注意すると、限りなくネイティヴ音に近づくはずです。
・ 音と音のつながり
・ 音の波、上がったり下がったりする音
・ スピード
・ リズム
・ 間の取りかた
この練習をするためには、比較的簡単なセンテンスを使って練習をするといいと思います。長文や難しい文章は要りません。
実は、日常生活に直結して、すぐに使えるごくごく簡単なフレーズばかりを集めたセンテンス集を盛り込んだ新刊が夏に出ます。
『ゼロから驚くほど話せる!英会話音まねレッスン』
旺文社さんから8月中旬発売の予定です。カバーが出来上がってきましたので、近いうちに皆さんにご紹介しますね。この本の中に音まねの仕方を比較的細かく書いたつもりです。読んでいただけると嬉しいです。
そういえば、先日、スクールに通ってきている子どもたちと接していて思ったことがあるのです。私がアメリカ人の講師に向かって、「ちょっと一瞬外に出てくるけど、私がいない間、もし電話がなったら、留守電にしておくから出なくていいわよ」 というつもりで
You don't have to pick up the phone.
と言ったら、小学校1年生の男の子が、私のせりふを真似するのです。この小学生、英語を始めたのは春から。ですので、もちろんすべてのせりふは言えません。でも、この子は、私が話す英語の速さ、ピッチ、イントネーション、リズムをすべて真似しているのです。つまり......、ちょっと文字では表せないのですが、
ユードン ハフ ピッタタッタター
というような感じで、このせりふの長さの中に彼なりに聞こえてきた音を自分の言葉で納めているのです。これを聞いたときに、コレ! 絶対コレ! この子、絶対英語がうまくなる。やっぱり単語で教えるのはヤメ。いきなりセンテンスで教えよう!と思ったのでした。
大人の学習者も、この方法でやったら絶対上手になるのです。たぶん、大人だったら、「ユードン」 の部分を言って、あれ?何だったかな?と文字を確認したくなってしまうんですよね。それでスピードが落ちて、
ユー ドント ハフ トゥー ピック アップ
と始めてしまうんだなあ~。それをやめてリズムに乗ったらいいのに......、と考えていました。イントネーション、リズム、スピードをそっくりに真似する、そんな練習してみてくださいね。
2011年7月 8日 (金)
このお便り、かなり前にいただいていたのですが、お返事が今頃になってしまいました。申し訳ありません!!他にも Q&A いただいていますので、徐々に掲載させていただきますね。皆さん、更新が遅くなってしまってごめんなさい。
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Q 英語学習どこから手をつけたらいいのかわかりません
こんにちは、 先生と同い年の女性です。今年から独学でやり直し英語を始めました。時間までにラジオの前にいなければならないということがプレッシャーに感じるのと、録音機能が無い為にラジオ講座は使っておりません。
まずは話したいようになりたいのですが、あまりお金をかけずに済ませたい為、 使用している教材は20代前半に買って中途半端で終わっている英会話本です。
道案内や食事、買い物等、色々なトピックについて様々な表現が学べるのですが、なにせ発行が30年程前ですから、一部情報が古かったり、添付のカセットの会話は感情が無い棒読み状態で、聞いていても正直楽しくありません。その為、殆ど聞いておらず、音読の練習はしていても、リスニングはできておりません。
さらに、辞書は高校時代の物で、これも30年以上前の発行です。辞書を含め、古い教材には使用期限があり、思い切って買い換えた方がいいのでしょうか?
また、話す、聞く、読む、書くのスキルを均等に伸ばすことが大切だと聞きますが、この件について、先生はどのように思われるのでしょうか?一度に全てを勉強するのは相当に大変な気がするのですが、スキルをひとつずつ極めた方がいいのでしょうか?
冒頭でお話したような教材に関してだったり、勉強法に関してだったり、すでに壁にぶつかってしまったような感じです。おそらく、どんな教材でどのように勉強をしたらいいか、なかなか見出せないでいるのだと思います。経済的な理由から習いには行けませんし、仲間を見つけるまでに至ってもおりません。
A まずは小さな一歩から
話せるようになりたいのなら、口を使って練習
まず、話せるようになりたかったら口を使った練習が必要です。教材は古いものでもかまいません。まずは、お持ちの一冊をしっかり仕上げるつもりで集中すると良いと思います。
音声が棒読みで退屈だと感じるのなら、私なら、思い切って捨ててしまいます。自分が退屈だと思うものでは続かないからです。
話す訓練をするためには、音声は重要です。モデル音声を聴いて音をまねるという作業は欠かせません。「まね」が英会話練習における最初のスタートであるといっても過言ではないくらいです。
辞書は新しいものを
辞書は新しいものを購入したほうが良さそうです。言葉は生き物ですから年々変わったり、新しいものが増えたりします。ネット環境につなげるようですので、ネット上にあるものを利用してみてはいかがでしょうか?
英辞郎 は特にすぐれものです。英語を打ち込めば日本語の意味が、日本語を打ち込めば英語が出てきます。最新の言葉にも対応していますし、例文も豊富です。こんな辞書が無料で使えてしまうなんて信じられません。
また英英辞書では下記をよく利用します。
OneLook Dictionary Search
英単語を打ち込むと、ネット上にあるいろいろな辞書にジャンプすることができますので、辞書の読み比べができます。辞書によっては微妙に定義や言い回しが違っているので、英文を読む勉強になります。
いずれもネットにある辞書はインターネット接続さえあれば無料で使えるので有り難いです。
4技能を高めるには繰り返し
話す、聞く、読む、書くの4技能を高めるには、やはり繰り返しの練習と長い年月をかけての学習が必要です。私は、まず、「聴く→真似して口から出す」 という作業を、英語学習のはじめに取り込みました。徹底的な 「英文まね学習」 をし、聞く、話すを強化してきたのだと思います。
やがてディクテーションという訓練を学習の中に取り入れました。これは聴こえてきた英文を書き出すという作業です。これによってリスニング力が飛躍的に伸びたのと、「書く」 という力がついたと感じています。さらにディクテーションは文法力も伸ばすのだと気づいたのは、だいぶ後になってからです。文法力があると文章を完成させる力、聴こえてこない音を想像して汲み取る力が生まれます。
私が基本的にやってきたのは、聴いて、まねして、ディクテーション、この3つの作業だけです。
読み、書きについては、現在、強化法を見つけているところかもしれません。自分に興味のあることでないと続かないので、私は、e-mail を読んだり書いたりということに今は特化しています。ボランティア通訳などの仕事が非常に役にたっています。OJT, on-the-job-training みたいなものですかね?観光ガイドや姉妹都市交流事業の連絡係りのようなものをやらせていただいているので、海外から入っている英文を読み、理解し、翻訳し、さらには、先方に英文を書き、こちらの意図とすることを伝えるという作業をしながら強化しています。
つまり、4技能を伸ばすのは当たり前のことですが、とっても単純な作業の繰り返ししかないと思うのですが、いかがでしょうか?
◆ 話す → 英語をとにかく口から出す。モデル音声のまねをするのが一番。
◆ 聞く → 英語に耳を傾ける。ただし聞くだけではダメ。聴いたら口からまねして出すか書き出してみる。
◆ 読む → 英文を読む。自分に興味のある話題なら飽きない。
◆ 書く → 誰かにラブレターを書くなんていかがですか? あれ?そんなことできない?では、友人に英語で手紙を書くのです。書くことを強化したかったら、やはり書くしかありませんね。どうやって英文友達を探すかですって?今はインターネットという便利なツールがあるではありませんか。世界には日本のことを知りたがっている人、たくさんいると思いますよ。昔でいうならペンパル、文通友達とでもいうのでしょうか。
いずれにしても、憧れを憧れだけに終わらせず、実現させていくのは、私たちの小さな一歩とその積み重ねにかかっていると思いませんか?ご質問者さん、私と同い年? 「アラフィフ」 ってやつですか?(こんな言葉も昔はありませんでしたね) 若い、若い!私たちの人生、これからじゃありませんか!?
2011年6月22日 (水)
下記の文章は、読者の投稿メッセージからです。私の過去とかぶるものがあったので、新規のブログにしてみました。
Q
どうせ私なんか......、この気持ちどうしたらいい?
さなえさんを知って私に足りないのは、英語ではなく、自己管理、意思の強さ。私も3人の子育てをし、英文科卒でもなく地方に住み、留学経験もなし ネイティブなんてどこにもいない。どうせブスだし。。。 小学生の頃見た、アテンションプリーズ。 あこがれのスチュワーデス。 募集要項には容姿端麗の文字が。。速攻あきらめてしまいました。
でも英語へあこがれも捨てきれず、いつかいつかと。。 続かない自分にまたまた自己嫌悪。 自分が大嫌いに! 言い訳ばかりしていた自分。 今年で50歳。何か変わりたい。 独身時代から英語が話せたらと 曖昧に漠然と思っており、英会話スクールや 書店が開けるくらいの英語書籍。『聞くだけで〜』とか、『中学からやり直す』、など数々のうたい文句に惹かれ購入。通信も申込、ほこりまみれ。惚れやすの飽きやすの自分をつきつけられ、いっその事英語をあきらめ、全部捨ててやろうかとも。。
生まれた子供に高価なキャラクター英語システム。費やしたお金でアメリカ留学が軽く出来そうなぐらい。それなのに、英検準二がぎりぎ、TOEIC300点前後。もちろん 英会話はできません。
いつも三日坊主。 再び自己嫌悪。押し入れに積み込んで捨てられない教材の山。本屋で英語の教材を見つけては、今度こそはと買ってしまう 悲しい性。あ"ーーー貴重な1日がまた過ぎてしまう。
A
自分を好きになってあげてくださいな
とっても楽しいメッセージをありがとうございます。ちょっと失礼かとは思いましたが、ところどころでニヤニヤしたり、プッ!と吹き出したりしてしまいました。ごめんなさいね。
実はね、私も、「どうせ私なんかね!きれいな人はいいわよねえ。それだけで周りがチヤホヤしてくれて......」、なんて考えていた時期がありました。「あの人、いいわよね。頭がいいんだから、英語なんか話せて当然よ。」とか、「留学したことあるんでしょ。ふん、話せて当然じゃない。」「えーっ、毎月、そんなにお金払って英会話学校に通っているの?お金持ちは何でも自由にできていいわよねえ。」などなど、人に対するねたみも人一倍持っていたかもしれません。
あるとき、こう思ったのです。どんなにブスの要素を持っている人でも(←この言い方変ですね、でも言わんとすることをわかってね)、身だしなみを整えて、着るものに注意し、お化粧をし、姿勢を良くして、前向きに明るく話す人って、きれいに見えるんですよ。輝いて見えるのです。不思議ですね。
美しい人って、もともとの素地も良いのかもしれませんが、それなりにきれいになることに目標を置き、努力しているのだと思います。運動して身体の線を保ったり、お化粧下地にこだわって手入れをきちんとしていたり、自分が一番きれいに見えるお化粧の仕方や髪型を研究したり......。自分にどんな洋服が似合うか、どんな話し方をしたら魅力的に見えるか、などいつも考えて、自分の好きな自分、お気に入りの自分の姿に近づけようと努力しているのだと思います。
それを素直に認めて、きれいな人は、きれい!って心から思える自分を発見したとき、とっても心が軽くなったのを覚えています。
書店が開けるくらいの英語書籍もお持ちなんですね?これもよくわかります。私も書店に足をむけると、すぐに4千円、5千円の買い物をしてしまっていた時期がありました。結局、買うとそれだけで満足して、本棚にしまって、一度もページをめくらない本もありました。そして、私ってダメね、、、と落ち込む始末。
ある時から、NHKの英語講座に集中するようになったら、本屋で立ち読みする時間がなくなったのです。NHKのテキストだけ手にしたら、さっそく中身を開いて、1ヶ月分の日本語の部分を先に読んでしまっていました。そして、「ふぅ~ん、今月はこんなストーリーを英語で話しているのね、じゃ、真似だけでも上手にできるようにしましょ!」と番組を楽しみに待つ私がいました。あとは、ひたすら口を使って練習を続けました。いつかは私の言葉でこんなふうに話せたらいいな、と夢みて繰り返し練習しました。
そんなことをずーーっと続けていたら、少しずつ私の英語も、ものになってきて、英語が話せるようになると、それに比例して、何だか他の人のことも素直に認めることができたのです。英語が話せるようになった人は、留学したからではない。お金をかけたからでもない。その人がそれなりに努力したからだ、と認め、ねたみではなく憧れるようになりました。
きれいな人はきれい!優秀な人は優秀!って心から思うと、不思議なことに、きれいな人が仲良くなってくれ、きれいな人と仲良くなれると、そんな人を友達にもつ自分の鼻が高く、「いいでしょ。私、こんな美人と仲良しなのよ。」 と誇りに思ったものです。優秀な人も私の足りない部分に手を貸してくれるようになりました。お徳感がありますよね。頭の良い人と話していると得ることがたくさんあります。
こうなると、人間関係っておもしろい、コミュニケーションっておもしろい、と思うようになり、ますます英語へとのめりこんで行く私がいました。英語って不思議な力をもった言語です。自分を前向きに変えてくれるのです。
英語学習が私の世間に対する偏見を矯正してくれ、物事の見方を変えてくれたのです。ねたみはなくなり、憧れ、羨望を抱くようになり、自分ももう少し頑張ったら、ひょっとしたら、変わってきれいになれるかもしれない。英語ももう少し話せるようになるかもしれない。そう考えるようになりました。
それと比例して、ダメでも何かに向かって努力している自分のことが好きになっていました。語学学習って、どこかで自分を好きになることでもあるのかもしれません。自分を好きになったら語学も伸びるのです。乱暴な結論のようですが、ホントだと思いませんか?
自分はダメだ、ダメだという気持ちを捨てて、「もしかしたら私にもできるかも」 「私だってやればできるじゃない」 「私ってひょっとしたら素敵かも」 と自分のことを認めたら、きっと違った世界が見えてくるはずです。
2011年6月 1日 (水)
Q
英語を話せるようになりたいのに、英語を勉強する時間がありません。平日は仕事で午後8時に帰宅、土日も家計のためにアルバイト。夜9時半過ぎに食事を取る頃には、うつらうつらしてしまいます。それでも英語が話せるようになりたいのです。どうしたらいいのでしょう?
A
毎日のお仕事、お疲れさまです。本当に、一週間なんてあっという間に過ぎてしまいますからね。疲れ切って寝てしまうこと、私もよくあります。
まず次の2点に注目してみてください。
1) たくさんやろうとしないこと!
時間ができたらやろう、時間を作ってからやろうと思うとなかなかできないものです。時間がなくてもできる範囲のことをする。例えば、英語のセンテンスを3つだけ口から出してみる。それで、その日の勉強はおしまい。ただし、この3つのセンテンスは完璧に言えるようにしなければいけません。
完璧に言えるということは、覚えるということではありません。モデルの音声を聞きながら、モデル音声とまったく同じように言えるようになったら合格!テキストを見ずに、モデル音声が口ずさめればOK。その結果、覚えていてもいなくても気にしない。
2) 英語学習は歯磨きと一緒です
英語学習を習慣化してしまいましょう、ということです。どんなに忙しくても歯磨きをしない人はいないと思うのです。歯磨きをしないと気持ち悪いじゃないですか。そのくらいまでに英語を習慣化してしまうのです。
えーー、そんなぁ、毎日なんて無理!
と思ってしまわないでくださいね。先に述べたように「ほんの少しの時間」でいいのです。1日、10分~15分程度です。女性ならお化粧をするように、男性ならひげを剃るように、英語も習慣化してしまうのです。
実は、この10分、15分の習慣化に成功した人は、30分、1時間と学習時間を確保していくのに成功しています。
そして、英語がどうしても話せるようになりたかったら、やっぱり
毎日
の訓練はどうしても必要です。この毎日の練習なしでは、どんなに高いお金を払い英会話スクールに通っても、どんなに優秀な先生から指導してもらっても英語は話せるようにはならないのです。とにかく、毎日、口を動かしましょうか!英語を口から出して練習しましょう。
2011年5月15日 (日)
Q
ディクテーションが終わったらそのあと、どうするの?
ディクテーションが終わって後で分からなかった所を佐奈恵さんのメルマガでチェックしていますが、そのあとどうしたらいいのでしょうか?佐奈恵さんが学習されていたときはラジオ英会話のブツブツトレーニングの他は何かされていたのでしょうか?お時間のある時で構いませんので一英語学習者にアドバイスをお願いいたします。
A
終わったら翌日に次のディクテーションをします
ディクテーションのチェックが終わったら、次のディクテーションをしましょう。ディクテーションは完璧に聴き取ることが目的ではありません。英語と真剣に向き合うことが目的なのです。ディクテーションって、本気で英語と向き合わなければ書き出せないじゃないですか。ですから、ディクをすることそのものに意味があるのであって、正確に完璧になるまでやる必要はないのです。ちょうどオリンピックが参加することに意義があるような、そんな感覚です。
私はディクテーションを始めた当初、たったひとりでしていたことがありました。もちろん正解はどこにもありません。私のノートは穴ぼこだらけ。それでも続けているうちに、どこかで正解を確かめたわけでも、何を言っていたのかをとことん追求したわけでもないのに、1年後、2年後には不思議とノートの穴ぼこは減り、わかる部分も増えてきたのを覚えています。
もちろん、カタカナで書き取った単語は辞書をひっくりかえして、カタカナにぴったりくるような単語を探しましたし、話の流れから何といっているのだかわかるのだけれど、英単語がわからないというときは、和英辞典をつかいました。そして、ぴったり当てはまる単語を見つけたときは、まるでジグゾーパズルのピースを見つけたような喜びがありました。
何度聴いても聴き取れない箇所を翌日に聴いてみると、いとも簡単に聴き取れてしまったり、何気ないある瞬間に突然ひらめいて、「あ!こう言っていたんだ!」と思うことも出てくるようになりました。
ディクテーションって、そんな喜びがあるのです。小さな喜びをたくさん見つけるって英語学習で大事なことかもしれません。
今でも私のディクテーションは完璧ではありません。メルマガで発行させていただいている実践ビジネス英語のディクテーションは、優秀なディクテーション仲間が私の不完全な部分をすべて埋めてくれているのです。彼らの力なしでは、メルマガは発行できていないんですよ。
余裕があれば、書き取ったディクテーションのスクリプトを、音声と同じように真似して口に出してみるといいのですが、私にはそこまでの余裕はなく、大抵は、やりっぱなしで、ただ続けているだけです。
もちろん、これは私のやり方ですので、皆さんはそれぞれご自分に合ったやり方を探すのが一番だと思います。あくまでも参考程度になさってみてくださいね。
私の英語学習は今も昔もとてもシンプルです。
・ 聴いて
・ 真似して (ブツブツトレーニング)
・ ディクテーション
この3つだけ。
あとは意識の改革をしただけです。
・ 自分の下手な英語に開き直る
・ 間違ってもいいから話してみる
・ 完璧を目指さない
・ 英語の学習がサボれない環境を自ら作り出す
ま、こんなところです。そして、今でも私の英語学習は続いているのです。皆さん、ご一緒に学習続けませんか?
2011年5月 5日 (木)
Q
英語の学習時間、どうやって作り出しましたか?
お尋ねしたいことがあります。私は、子供が家にいる時はどうも英語の勉強がしづらいのですが、川本さんはどうされていましたか?よく話しかけてくるし、英語の勉強をしながら適当に対応をするのも子供にとって良くない気がしますし、音読をブツブツつぶやいても、お母さんは英語の勉強ばっかりとか思って、逆に英語嫌いになられてもいやだな、などいろいろ気を使ってしまってなかなか集中できません。一緒に勉強しようと思ったこともありましたが、本人は全く興味なしです。英語の勉強を生活の一部にしたいのですが、なかなか悩んでしまいます。何かアドバイスなどを頂けたら参考にさせていだたきたいのですが・・・。どうぞよろしくお願い致します。
A
子育て中のママは本当に大変!
お子さんがいたら、なかなか英語の時間どころか、ご自分の時間さえもありませんよね。私もそうでした。子供3人が小さい頃は、喫茶店でお茶を飲むことも、本屋で立ち読みをすることもできませんでした。食料品の買出しですら、ほんのいっときも目が離せないので落ち着いてできませんでしたよね。
今は時代が変わって、お子さん連れでも入りやすいカフェなど、増えたのでしょうか?子育て中のママさんたち、その大変さ、良くわかりますよ。そして、子育てって意外と孤独でもあるんですよね。世の中からちょっと置いてきぼりをくらったような、そんな寂しさはありませんか?
さて、英語の学習時間の作り方ですが、これ、結構見つけるの、大変ですよね。お子さんたちを幼稚園や学校に送り出したあとは、洗濯、掃除などをしていると、あっという間にお昼になり、食料品の買出しや銀行やクリーニング屋さんなどの用足しをしていると、もう子供が帰ってくる時間になってしまいます。子供たちが帰ってきたら、もう英語の勉強はできません。
何かをあきらめた
そこで私が取ってきた方法。何かをあきらめなければならなかったのです。まず、大好きだったテニスをやめました。近所の人とのおしゃべりもやめました。ゴミ出しにいったついでに近所の人に会うと、ついついお話が弾んじゃうっていうこと、ありますよね。心を鬼にして、思いっきりの笑顔で挨拶したあとは、さっさと家に入りました。
TVのドラマを見るのをやめました。TVを見るのは、朝の天気予報、ニュースのみ。ワイドショーが始まる頃にはプツンと電源を切りました。まだまだあきらめたことはあります。友人とのランチ、徐々に徐々に減っていき、ほどんど皆無になったことも......。
早朝 4時は極上の時間
それでも時間が足りなくて、どうしても自分だけの時間が欲しくて捻出したのが、早朝という時間帯でした。朝4時起きをするようになったという話は、きっと皆さんもご存知かもしれませんね。朝、4時から6時は誰にも邪魔されない、私だけの時間です。6時からはお弁当作りがありましたので、普通の母親の顔に戻りました。
玄関のピンポンも鳴らない、電話も鳴らない、「お母さぁ~ん」と呼ぶ声もしない。この極上の時間は宝でも見つけたような気になり、以来、今でも続いています。この時間帯って生産性があることもわかりました。
何時ごろ寝るのかという疑問も沸いてきますね。だいたい、11時から12時の間です。睡眠時間、4~5時間ですが、昼時に 15分ほどの仮眠をします。机の上につっぷしたままだったり、椅子のうえで足をどこか高いところに投げたした状態だったりしますが、少しうとうととするだけで、結構頭がスッキリします。この昼寝のことをパワーナップ (power nap) と言うのだということは、うんと後になって知りました。実践ビジネス英語にも、この言葉、出てきたことがあります。
私の英語学習時間の捻出の方法、こんなところです。
お勤めしている人は、朝、出勤を1時間くらい早めて、会社の近くの喫茶店に入って勉強してから出社するという話はよく聞きます。いくつか手前の駅で降りて、運動を兼ね、英語のリスニングやシャドーイングをしながら通勤しているという話も聞いたことがあります。
皆さんの英語学習時間捻出方法、教えてくださいな。
2011年5月 3日 (火)
Q
テキストの内容がすべて消化できません
テキストの内容が全部消化できません。次に進んでしまうより、じっくりとわかってから次に進んだほうがいいのでしょうか?言い換えれば、1ケ月分を2ケ月くらいかけてしっかり身につけて行くのも一つの方法なのかと迷います。アドバイスをお願いします。
A
全部消化できなくても大丈夫!次に進んでしまう
これはあくまでも私のやり方です。人にはそれぞれやり方というものがありますので、私のやり方が100%良いわけではありません。そこを踏まえてお読みくださいね。
私は全部消化しないうちに次に進みます。なぜなら大事な表現や言い回しは繰り返し出てくるのがNHKの教材の良いところなのです。ですからずっと続けていると、「あれ?この表現、以前どこかで出てきたよな」 とか 「あっ!この言い回し、また出てきた。良く使われるんだな。」 ということに遭遇します。
1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけて消化する、それもひとつの手です。そうやって上達していった人もたくさんいると思います。でも、そうすると、どんどん未消化のテキストが溜まっていくわけですよね。1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけて消化し、次の1ヶ月分は捨ててしまえればいいのですが、きちんとやらなければ気がすまない性格の人でしたら、捨てることもできなくて、結局は自分を責め、「あぁ~、私ってダメ」 と落ち込む原因を作ってしまわないでしょうか?
それと、もうひとつ、1ヶ月分のテキストを2ヶ月かけてやる場合、2ヶ月が2ヶ月半や3ヶ月に伸びる可能性がないでしょうか?つまり、「今日は疲れちゃったから明日にしよう」 という先延ばしが生まれる可能性が出てくるということです。
英語学習の大事なことは、毎日の習慣化です。わからなくても、毎日続けることのほうが大切なのです。「昨日の内容はわかったけれど、今日の内容はちっともわからない。」「なんだかわかる部分とわからない部分がある。」、そんなことの繰り返しでかまわないと思うのです。そのうち、わかる部分は増えてきます。
もちろん、わからない部分をまるっきり放っておくのではなく、時には調べたりすることは必要です。英会話スクールに通っているのであれば、先生に聞いたり、英語仲間がいたら、話し合ってみるということも必要です。でも 「完璧」 を目指すことはないような気がしますが、いかがでしょうか?
2011年5月 2日 (月)
Q
ラジオ英会話後半部分が難しい
ラジオ英会話の後半ですが私にはハードル高くて読んで理解がやっとです。単語もわからないものだらけなのでリスニング 書き取り等ついていけていません。いきなりできようとは思いませんが何かこんな私でも楽しんで続けるにはどんな方法がよろしいでしょうか?
A
後半部分は難しくて当然、思い切って捨てる
結論から言います。大きな声では言えないのですが、後半部分は思い切ってやらない、あるいは聞き流すだけでおしまいにする、というのはいかがですか?
私はスクールの授業の中でも「ラジオ英会話」のテキストを使っているのですが、後半部分の Listen for It! の部分は聞かなくてよい、と言ってしまっています。(テキストを作っている人には失礼なのですが)
フォーカスするのはあくまでもダイアログの部分のみです。その部分だけをまる一日かけて口ずさむのが私の生徒さんの課題です。英語を話せるようになりたかったら、口を使っての練習が一番大事だと思っているからです。
ラジオ英会話のテキストは、英語初級者から上級者までが楽しめるように作られています。後半の部分は、実はかなりの上級者が対象です。Listen for It! を聞いてすんなりわかってしまう人は、かなりの達人だということです。
ですので、私のサジェスチョンは、後半の部分は思い切って捨て、ダイアログの部分だけに集中しましょう、ということです。ダイアログが上手に真似できるようになったら、ガッツポーズ!それでおしまい!これを続けることが一番大事かなと思いますがいかがでしょう?
完璧を目指さない、ある程度のところでやめておく、でも長ぁ~く続ける、というのが英語上達のコツとも言えます。あまり考え込まない、真面目すぎない、わからなかったら、「まっ!いいか!そのうちわかるようになるさ」、と気楽に構え、口だけは動かす、というのが私のやり方です。
私自身も Listen for It! の部分を聞いてわかるようになったのは、英語の学習を始めてから、かなぁ~~~りたった頃です。その「かなり」というのは、数年ではなく、10年、15年かかっています。今でも 「ん?今何て言ってた?」 「あっ、この単語知らない」 と思うことはしょっちゅうあります。
2010年6月29日 (火)
長年大人にレッスンをしてきて感じていることです。プライペートレッスンよりもグループレッスンを受けている人のほうが伸びます。さらに、レベル分けをせず、同じクラスに違ったレベルの人が混じっていたほうが伸びるということを発見しました。
英語力が下だと思っている人は少しでも自分より上の人の英語に憧れます。もう少し頑張ればあの人のように話せるようになるかも、と、「手が届きそうな近くの目標」ができるのです。英語力が上の人は下の人が必死になって勉強し、ヒタヒタと追いついてきそうな足音が聞こえてくると、追いつかれては困る、とさらに勉強するようになります。こうして相乗効果が生まれ、全員が上達します。
ただし、レベルが違う人を混在させた場合、気をつけなければいけないことがひとつだけあります。それは特に講師側が注意しなければいけないことなのですが、クラスの雰囲気作りが大事になってきます。
◆ 英語初級者の人が上の英語中級者・上級者に憧れるのはOK。でも上の人を羨んではいけません。
◆ レベルが上の人は下の人の英語を決してバカにしてはいけません。
レベルが上の人は、英語初級者の人の英語を聞き、私にもあんな時代があった、あの頃に比べたら少しは私の英語もまともになったかも......と思ってくれればいいのです。そしてさらに、下の人に対して、「わかる、わかる、その気持ち。一生懸命やっているのに言葉が出ないのよねえ。私も昔はそうだった。」という感情を抱き、手助けをするようになります。手助けをすることによってさらに英語力が伸びます。
こうしてクラスの中に相乗効果が生まれると、もうそのクラスは放っておいても伸びていきます。レッスンをしていても、どういうわけか、講師が説明するよりも、ちょっと上の人が、「こうだから、こうなるのよ」と説明してくれるとすんなり納得するようです。
私が実際に教えているクラスに、英語を主婦になってから再び始め、今は講師になってしまった人が何人かいます。講師になってもさらに学びに来てくれています。
さて、英語力が下だと思っている人は、英語力が上の人に対して足を引っ張って失礼になってしまうのではないかと躊躇してしまうことが多々あります。しかし、英語は少しレベルが高いかなと思うところにくらいついていった人が結局は伸びます。上の人の胸を借りて、おじゃまかもしれないけれど、おじゃまにならないように一生懸命勉強しますから、このクラスに置いてください、と思える人は伸びます。
その反面、お邪魔虫になってしまうからダメ、と考えるその気持ちの裏をよく見つめてみてください。自分が恥をかくのが嫌、足を引っ張ってしまうから迷惑になるかも、と思うその心のどこかに、あんな上手な人たちと一緒にやるのは嫌、自分が惨めになるから、という考えはありませんか?
英語は惨めさにぶち当たり打ちのめされて、恥をたくさんかき、失敗を繰り返し、それでも踏ん張った人だけが上にのぼっていけるのです。遅かれ早かれ、結局はその過程を乗り越えた人だけが英語が話せるようになっていくのかもしれません。
そして、そんな思いを乗り越えて英語が話せるようになった人は、あなたの苦しみをよく理解してくれているんですよ。だから思い切って胸を借りていいのです。
2010年6月 3日 (木)
Q
英語学習に迷いが出てきてしまいました
英語学習のやり直しをはじめて四ヶ月目になります。毎日ではないのですが、朝4時に起きて、ラジオ英会話を聞くのが習慣になっています。 ラジオを聞くのが、英語を勉強するのが楽しくなってきました。この数ヶ月 「ラジオ英会話」 一本に教材を選んで、録音してあるのを繰り返し聞いたり、テキストを音読してきました。
そろそろTOEICでも受けてみたいなとまずは単語を強化しようと、書店に向かったところ、英語教材がたくさん出版されていました。インターネットでもTOEICを高得点に取るためには......、というようなハウツーサイトがたくさん出ています。
TOEICや英会話上達にはやはりラジオ英会話にプラスアルファして、単語や他の文法書も勉強した方がいいのでしょうか。巷には英語に関するいろいろな情報が飛び交っていて、正直迷いがきています。
A
自分の目標を見極める
すごいですねえ。毎日朝4時に起きてラジオ英会話を勉強する、しかも習慣化して学習が楽しくなってきた。
大成功ですね。普通はここまでくるのが大変なのです。習慣化してしまったらあとはそれをキープさせればいいだけです。必ずあなたの英語力は伸びます。
さて、次へのステップですが、確かに街にはいろいろな学習教材や情報が氾濫しています。どれも良いように思えて確かめたくなります。そして、あぁ~、やっぱりあの時、あの教材を使わなかったから自分の英語は伸びないんだ。これをやってみればもっと英語力が伸びるぞと、新規のものに手を伸ばしたくなります。
しかし、ちょっと待ってくださいよ。あなたの目標って何ですか?
◆ 英語が話せるようになることですか?
◆ TOEIC で良い点数を取るためですか?
その両方!という答えも聞こえてきそうですね。そう、本当は両方が理想的です。でも目標によってそれに向けての最短学習方法が違ってきます。
将来的に英語が話せるようになって外国人とコミュニケーションを取りたいというのであれば、今やっていることで間違いはありません。ラジオを毎日聴き、真似して口から出し、時にディクテーションを取り入れるといいでしょう。ディクテーションはリスニング力を伸ばす最適で最短の方法です。
TOEICの点数を伸ばしたいのであれば、TOEICの問題集を徹底的にやることです。間違った部分の解説をよく読んで理解していきましょう。また間違っても気にしない、また解説を読んで繰り返すだけです。この作業を試験前 1~2ヶ月間徹底的にやると効果があがります。
会話力を伸ばすのもTOEICの点数を伸ばすのも、共通していえることは 「毎日」 やり続けることです。それから、教材をコレと決めたら、あまりフラフラせずにその一冊を徹底的にやりこなす、というのも大事です。
とは、言っても英語学習は辛いものではなく、楽しいものであるべきです。NHKの語学講座はとても優れたものだと思います。単語はラジオ英会話の中で十分強化できます。それに 「英単語=日本語の意味」 で覚えるのではなく、センテンスの中で単語力を増やしていくのが理想的ですし、最短で 「使える英語」 を身に付ける方法でもあります。
文法もラジオ英会話や基礎英語で強化できるんですよ。あまり手を広げないこと、それがポイントかもしれませんね。
こんなのでお答えになりましたでしょうか?
読者の皆さんはいかがですか?あなたのおすすめの学習法、教えてくださいね。
2010年5月 9日 (日)
『Twitterで英語をつぶやいてみる』(NHK出版)
石原真弓先生の新刊です。
Twitterブームですね。私も最近人にすすめられて始めてみました。この本は Twitter を使って英語学習に活用してみましょうという本で、使える簡単な表現がたくさん出てきます。
英語を使う機会がないと嘆かずに、一日一行コメントでいいから実際に英語を毎日使ってみませんか、と呼びかけています。良いことたくさん書いてありますよ。英語学習者が読むとモチベーションがあがります。
- 習慣化するにはハードルを高くしないことがポイント。
- 完璧な英語にこだわるより、相手に自分のいいたいことを伝えようとすることのほうがずっと大切。
間違いを恐れないでどんどん使っていきましょう。使っていきながら学んでいけばいいのです、というメッセージがたくさん込められています。
「使えるフレーズ集365」も最後のほうについていて、この部分を読むだけでも、ああ、こう言えばよかったのか、と勉強になります。それにしても石原先生、きれい~。うっとりしてしまいます。
700円。本のサイズも厚さもちょうどよく、バックの中に入れて持ち歩くのも苦になりません。ちょっとした空き時間にペラペラとめくるのにピッタリ!読みやすくまとめてあり、編集者の質の高さもうかがえる一冊です。
2010年2月10日 (水)
2010年の「ラジオ英会話」 は注目!!前半は初級編。後半は中級編になりそうですよ。
<講師>
遠山 顕 先生 (Communica, Inc. 代表)
<パートナー>
ケイティ・アドラー さん (ナレーター、俳優)
ジェフ・マニング さん (ナレーター)
おすすめポイント
1) 「基礎英語」 の次はこれ! NHKラジオ講座の 「英会話」 番組決定版。
2) 前期 (4月~9月) は初級編。会話の基礎となる文法を再確認するコーター、USE IT! を新設。後期 (10月~3月) は中級編。スムーズなレベルアップを図る。
3) 毎月 「おとなの英会話」 に欠かせないテーマを設定し、リスニングとスピーキングをバランスよく学ぶ。
テーマ例:
- トラブル英会話
- 天候を語る
- 賞める・批判する
- 過去・未来を語る
よく 「英語を学びなおしたいのですが、何がおすすめですか?」 と聞かれることがあります。迷いなく、『ラジオ英会話』 をおすすめしますね。すっかり忘れてしまっているから基礎英語からやったほうがいいでしょうか?という質問も飛びますが、普通の学校を卒業をし、普通の生活をしてきた人なら、ある程度の基礎は知らないうちに身に付いているものです。日本の中学、高校はしっかりとしたことを教えてくれているのですね。忘れてしまっているだけです。
まずは口慣らし。ひたすらに聴いて、ひらすらに真似る。少し口がなめらかに動くようになったら基礎英語で文法を確認。私が実際にやってきた方法です。少し英語の構造が何となくわかるようになってから文法を勉強すると、あら不思議!ややこしかった文法がすんなりと頭に入ります。からまった糸がスッとほどけていくようでした。
2010年1月 5日 (火)
Q:
発音に関しての質問です。初歩的な質問ですが、音がくっついたり消えたりする部分がよくわかりません。特に冠詞、前置詞など。これらを発音すると、リズムが悪くなるし......。ネイティブの人や英語上級者は意識的に発音していないのでしょうか?それとも聞き取れないだけなのでしょうか?そんなこと、気にしないで聞こえた通りにそのまま練習したらいいのでしょうか?
A:
結論から言います。
そんなこと気にしないで、とにかく聞こえてきた通りに発音してみればいいのです。
まず、「書いてある英語と聞こえてくる英語は違う」 と認識しましょう。自分が今まで知っていた音と、実際の音には違いがあるかもしれません。
英語は音と音がつながることによって、別の音になったり消えてしまうことがあります。これをリエゾンといいます。
例えば......、
I need to find a pencil. (鉛筆探さなくっちゃ)
アイ ニートゥ ファインダ ペンスゥル
「need to」 はくっついて 「ニートゥ」 になってしまいました。
「find a」 もくっついて 「ファインダ」 になります。
他にも例をいくつかあげてみましょうね。カタカナで表現するには限界があるので、あくまで雰囲気でつかんでくださいね。ここでは、少し大げさに表現してみます。
I speak English just a little bit. (英語はほんのちょっとだけ話します。)
アイ スピーク イングリッシュ ジャスタ リロビッ
ポイントは 「just a little bit」 の部分が 「ジャスタ リロビッ」 になってしまうところ。
You have a lot of friends. (友達がたくさんいるのね。)
ユー ハバ ローロォヴ フレンズ
「have a = ハバ」 「lot of = ローロォヴ」 に注目!
Don't do that. (それ、しちゃダメ!)
ドン ドゥー ダ
Don't の最後の t の音は消えてしまうこともしばしば。
Don't step on it. (それ、踏んじゃダメよ!)
ドン ステップ オンネッ
「on it = オンネッ」
All that I need was you. (僕が必要だったのは君だよ。)
オール ダライ ニードゥ ウァズ ユー
「that I = ダライ」
I'm sorry, but I love you. (ごめん、でも愛してるよ。)
アイム ソォリィ バライ ラヴユー
「but I = バライ」
Cut it out! (やめてよ!)
カリル アウッ
「cut it = カリル」 最後の t の音は トゥッ と聞こえてくることもあるし、全く消えてしまうこともあります。
発音は、地域によっても違いますし、人によっても差がでてきます。もちろん、アメリカ英語とイギリス英語でも違います。
この音のリエゾンを理解するのに一番いい方法はディクテーションです。聞こえてきた音を書き出してみるのです。ディクテーションをしていると、今まで知っていたはずの簡単な音が全く別の音に聞こえてきたり、何を言っているのだかさっぱりわからないけれど、ふたをあけてみたら、非常に単純な音の組み合わせだったということに気づきます。
良い質問でしたね。発音のことを文字で表現するには限界があります。本当はリズムやイントネーションもお伝えできたらいいのですが......。何となく雰囲気だけでも伝わっていたら嬉しいです。ご質問ありがとうございました。
こんなこと聞いたら恥ずかしいかも、と思うようなことでもどんどん遠慮なくお便りくださいね。みんなで解決していきましょう。知らないことは恥ずかしいことではないのです。私も皆さんに教えていただくことがたくさんあります。お力をお貸しくださいね。
2009年12月23日 (水)
読者からの質問です。
Q:
50歳を過ぎて英会話の勉強を始めました。4月になるとNHKのテキストを買い、「毎日聞くぞ!」と決心し、夏が来る頃には挫折しているという繰り返しでした。今年『英語5分間トレーニング』を見つけ、これなら続けられるかもと思い、今日に至っています。でも、覚えられないのです。と言うか 勉強のやり方がわからないのです。皆さん どのようになさっているのでしょうか?
A:
どうやって勉強したら伸びるのかわからない、という人、結構多いみたいですね。私の勉強方法は実にシンプルです。一番やっていること、それは
英語をラジオ講座番組の音声と同じになるまで、繰り返し練習する
ということです。ただそれだけです。簡単でしょう?覚えようとしなくていいのです。文章も思い出そうとしなくてかまいません、というより、覚えようとすると、ストレスが溜まるだけでなく、文章構文にこだわるあまり、自然なナチュラルな英語からは離れてしまう恐れがあります。
さて、『英語5分間トレーニング』 がずっと続いているなんて立派ではありませんか!覚えられなくてもいいのです。どうも皆さん、「英語の学習 = 覚える」 と思っている人が多いようですが、一番大事なことは覚えることではありません。何度も英語を口から出して練習することです。
脳で覚えるのではなく口の筋肉に覚えこませるのです。この感覚、なかなか難しいかもしれませんね。リズムですよ、リズム...... 英語のリズムを身に付けたら、英文を口からだすのもそんなに苦ではなくなるのですが、皆さん、その前にどうも英単語の意味を考えたり、文章構造を気にしてしまうようですね。
もし、どうしても自分の言っていることがわからないと気持ちが悪いという人は、日本語の部分を先にざっと読んでしまいます。そして、自分がこれからどんなセンテンスを口から出すのか、大まかなところを理解しておくといいかもしれません。
こう考えてみてください。
新しい曲を一曲歌うことになりました。どうやって覚えますか?
1) 曲を流し全体の雰囲気をつかむ。
2) ところどころ音声を止めながら分解して何度も繰り返してみる。
3) 音声と一緒に歌ってみる。
4) うまく歌えない部分は、また音声をかけてその部分だけをチェック。
5) また音声と一緒に歌ってみる。
6) うぅ~ん、音声と一緒に歌えるって気持ちいい~♪
こんなことの繰り返しではありませんか?さて、あなたは曲の意味を理解して歌を歌っているでしょうか?曲の意味を理解するのは歌が歌えるようになってからではありませんか?詩の意味を分析して理解してから曲を覚えるという人、あまりいないような気がするのですがいかがでしょうか?
もちろん、最初から歌の意味がわかって歌ったほうが良いのはわかりきっていますが、まずは気持ちよく真似して歌ってみましょう。
英語もこの方式でいきませんか?つまり、極端な話は、自分が話している英語の意味がわからなくてもいいのです。上手に言えるようになったら意味を考えてみましょうよ。
この 「カラオケ方式英語練習法」 を密かに普及したいと思っている私です。歌を歌うときって、曲が頭の中で鳴り響いているでしょう?そのくらい英語も聞き込むと理想的なんですけどねえ。
あなたの英語学習法はどんなものですか?教えてくださいな。
2009年12月14日 (月)
またまたユーモアネタです。ユーモアがあるとそれだけで会話が楽しくなり、しかも場がなごみます。
先日、ボランティア観光ガイドをして歩いていたときのこと。
山の手線の電車に乗っていました。電車の中は結構混んでいたのですが、席がひとつ空きました。一緒にいたゲストのひとりが、
「さなえ、席空いたよ。座ったら」
とすすめてくれたのです。でもそこは優先席だったので、
That's a priority seat. I don't want to sit there. I'm pretty old though.
(優先席だからやめておくわ。私、結構年取ってるけどね。)
と言うと、すかさず
You are pretty but not old.
(あなたは、きれいだけど、年は取っていないよ。)
という言葉が返ってきました。わかります?このユーモアの技。
pretty と old をかけているわけです。
pretty old = 結構年を取っている、かなり年配
pretty = beautiful, physically attractive, nice きれい、美しい
思わず
Good one! What a smart boy you are!
(うまいわねえ。頭いいじゃない!)
と返した私です。この言葉をくれたのは、何と 17歳の少年でした。こんなせりふがパッと出るなんて、頭の回転が抜群です。女泣かせな青年になることでしょうね、とパパと笑い合いました。これを言ってくれたのが、もう少し年配の男性だったら、
Oh, yes. I know. (あ~ら、そんなのわかっているわよ)
と答えたんですけどね。ま、ともかく始終こんな調子で楽しいガイドとなりました。会話の中にちょっとしたユーモア、取り入れたいものです。
2009年12月 4日 (金)
またまたやってしまいました。私の失敗談をお届けします。
たまたまネイティヴ・イングリッシュ・スピーカーたちと車で出掛けることがありました。お昼の時間になったのですが、目的地に時間通りに到着するためにはレストランに入っている時間がありません。でもみんなお腹がすいている。そこで私は提案しました。
Let's grab something and have it on the car.
その辺のコンビニにでも寄ってちょっと何か買って、車の中で食べない?と私は言いたかったのです。一瞬、沈黙が走り、やがて皆が吹き出しました。私の英文ミス、わかります???
ひとりのネイティヴが次のように言いました。
Uh... Sanae, I think you can do that but I guess it's kind of dangerous.
(さなえ、やってもいいけど、危ないと思うよ。)
みんなはですね......、私がサンドイッチを買って、車のボンネットの上か屋根の上でムシャムシャと頬張る姿を想像したんですね。そうなんです、in the car と言わなければいけないところを私は on the car と言っていたんですねえ。がっはっは!!
この失敗談を生徒に話したら、「さなえ先生なら本当にやりそうだから恐い!」 と言っていましたっけ。乗り物が train (電車)や plane (飛行機) だったら、on the train / on the plane と前置詞は on を使ってもよかったのかな?
さて、まだ続きがあります。高速のサービスエリアで休憩を済ませ、いざ出発、みんなで車に乗り込みました。助手席に座った私。最近の車は、助手席の人もシートベルトを締めないとダッシュボートの一部にあるランプがチカチカと光っていて消えないようになっているではありませんか。「待って、待って、チカチカしないでよ。今シートベルト締めるから」 と独り言のつもりで 「Don't flash.」 と言ったんですね。
隣に座っていた運転手が変な顔をしました。車の中の空気が一瞬凍り、やがて大爆笑となりました。私には訳がわかりません。なっ、何?何か私、また間違ったこと言った?と思いつつ、みんなの爆笑が静まるを待ってから理由をたずねてみました。
誰かが、「さなえ、そのチカチカ光っているダッシュボード部分を指差しながら言うんならいいわよ。でも直接言ったら、それは別の意味があって、みんなそっちを想像しちゃったのよ。」 と言うではありませんか。
flash の中には、ちょっとした変質者が自分の......ナニをチラつかせる、つまり、いかがわしい行為のことを指す意味も含まれているんですね。
ちょうどその時運転席に座っていたのはアメリカ人男性、皆さん、私が何を言ったかおわかりになりました?
アメリカ人運転手は、エッ?僕?エッー??!ちょうどトイレ休憩を済ませたあとだったこともあり、思わずチェックしてしまったそうです。
今でもこの時のことを思い出すと、ひとりで吹き出してしまう私がいます。まあ、私の英語もこんなもんです。ハイ!
2009年11月 6日 (金)
先月、姉妹都市交流事業に携わってきました。私の生まれ故郷(埼玉県菖蒲町)はアメリカオレゴン州のローズバーグという街と姉妹都市関係にあり、毎年人が行き来し交流が続いています。
毎年、秋になるとあちらから訪問団がやってきます。私はこの時期、スクールをスタッフにまかせお手伝いに出掛けて行きます。今年も成田空港で団体さんをピックアップし、歓迎会、町内見学、茶道体験、座禅体験、温泉旅行とご一緒してきました。
ブログの更新が滞ったのはそのせいでもあります。(ごめんなさいね)
さて、今回、拾ってきたちょっとおもしろエピソードお伝えしますね。
バスの中で一通り何かを説明したあと、
Do you have any questions, comments?
(何か、ご質問、あるいはコメントございますか?)
と言い、反応を待っていると、アメリカ人が口を開きました。
「さなえ、こういうときはそのあとに complaints? ってつけるんだよ.」
あっ!そうかと思いさっそく使ってみる私。
Do you have any questions, comments ... or complaints?
(何かご質問、コメントはございませんか?あっ、文句もあったらどうぞ!)
どっと笑いが出てバスの中は一気になごやかな雰囲気に。それからこんなこともありました。
「バスから降りるとき、荷物は置いていってもいいの?」 という質問に、
You can leave most of your belongings on the bus. However, please take any items of value (wallets, purses, cameras, etc.,) with you.
(お荷物は置いたままで結構ですが、貴重品はお持ちくださいね。)
と言うと、すかさず今後は日本人の乗客から
「財布は置いていけって言ってくれない?俺が面倒みておくから。」
Or if you prefer, you can leave your valuables here with Mr. ○○.
Mr. ○○ will be remaining on the bus and will secure these items for you.
(あっ、お財布は置いていってください。○○さんが気をつけてみておいてくれるそうです。)
Ohhhh.... Be careful, that could be dangerous.
(それって、危ないんじゃないの?)
との声があがりバスの中は始終なごやかでした。
こんなふうに、ちょっとしたユーモアをいつも持ち合わせていること、コミュニケーションを取るうえでは必要なことなんだなと改めて感じました。
ユーモアって会話のスパイスにもなるんですね。もっと勉強しよっと!あ、ユーモアだけではなく、しっかり英語も勉強します。ハイ!!
2009年10月27日 (火)
先日 英語手帳 のご紹介をさせていただきましたところ、読者の方から 「関連のない単語を覚えるって、簡単なようで難しい」 というコメントをいただきました。そこで思いついたのですが......
英語手帳には毎日1個ずつ単語が書いてあります。知っている単語は 「うっしっし!この単語知っている......」 って喜べばいいのです。さて、知らない単語がくせものなんですよねえ~。私がやっている方法をご紹介しましょう。
英語手帳、知っている単語の横にはニコちゃんマークを書いておきます。(^0^) 知らない単語は、その単語が使われている例文を辞書やインターネットを使って探し出してきます。自分が覚えられそう、あるいは、自分に関連がありそうな例文が見つかったときは、そのフレーズを手帳に書き出してみます。
英辞郎 on the Web は例文がたくさん出ているので便利ですよ。
気に入った例文がうまく見つからないときは、もう無視して、その単語は飛ばしてしまいます。またそのうちに出会ったときにお近づきになろうと考えて、もう気にしないようにします。
英単語はこのように仲良くなったり、スッパリ切り離して後追いしない。ま、またそのうちご縁があったらねえ~!くらいのスタンスを取っている私です。
2009年10月25日 (日)
皆さんはラジオ講座をどのように録音していますか?語学講座は録音して何度も繰り返し聞くのが鉄則です。
勝手にラジオ講座番組を録音しておける機械、欲しいけれど値段がどれも高いよなあ~、と思っている人は多いのではないでしょうか?この秋、通販生活が注目して売り出しているのが、ラジオバンクというものです。これなら他のものと比べるといささかお手頃でしょうか? 19,800円
私は商売柄、ラジオ番組を録音しておき、レッスンに使うのが必須です。取り忘れをしたくないので、何台かの機械を組み合わせて使っています。通販生活のカタログを手にしている方、多いのですねえ~。カタログの中で私をみかけたという、たくさんの人から声をかけていただき、こちらがびっくりしております。
このラジオバンク、他の機種と比べると容量が小さい。それが値段の安さに反映されているのかもしれませんが、もともと私は録音したものを長期間は取っておかないタイプなので、まったく不自由を感じておりません。
録音したものは溜めずにその日のうちか、翌日に消化する。
これが私のモットーです。なかなか物が捨てられない主義の私ですが、録音したテープは 2週間以上、溜めない!それを実行するようにしてから英語力が上がってきたように思います。
種明かしは簡単!必ず録音番組に耳を傾けた結果だと思います。録音テープの山が高くなってしまうと、ストレスも高くなってしまう傾向にありませんか?あ~ぁ、これもまだ終わっていない、と過去の番組に縛られるよりも、どんどん新しくなる番組に耳を傾けてみませんか?
もうひとつのコツ:
録音した番組は、最初から最後まで隅々聞く必要はありません。大事なダイアログの部分だけ繰り返し聞くのです。聞き流しはいけませんよ。必ずリスニング&リピーティングをしたり、シャドーイングをしたりして口から出すことを同時にしていると、やがては英語を流暢に話せるあなたの姿が見えてきます。
2009年10月11日 (日)
読者からの質問です。
Q:
私はどうも人と話をするのが得意ではありません。どんな風に会話の糸口をつかんだらいいのかわかりません。何かコツはありますか?
A:
さて、実は、もともと私も人と話をするのがあまり得意ではないんですよ。パーティーなどに行くと、あぁ、何を話そうかしら、と固まってしまうほうなのです。
そこで、私は考えました。話すのが得意でないのなら聞くほうにまわってしまえ、と。自分のことを話すのはやめて、人の話を聞きだすほうにまわろうと考えたわけです。
以前、「相手の言葉を繰り返す」 という会話テクニックをどこかに書いたと思うのですが、もう一度ここに書いておきますね。(いろいろなところに記事を書かせてもらっているのでどこに書いたのだか忘れてしまいましたぁ)
まずは、あなたの話を聞いていますよ、というサインとして、相手が言った言葉を繰り返すのです。これは英会話初級者の方に使って欲しいテクニックです。
<相手> I'm from Canada. (カナダ出身なの)
<あなた> Oh, you are from Canada? (あら、カナダからいらしたの?)
<相手> Yes, I've been here in Tokyo for two years. (東京には2年いるわ)
<あなた>Hmm... two years. (2年ねえ)
<相手> I went to Harajuku yesterday. (きのう、原宿に行ってね)
<あなた>You went to Harajuku yesterday? And then? (原宿に行ったの?それで?)
ってな調子です。相手が言った言葉を繰り返しているだけですね。でも、これって効果があるんですよ。相手は、私の話をちゃんと聞いてくれているんだなと受け止めてくれ気分が良くなります。それに、英語が話せない人からみたら、と~ってもカッコ良く会話しているように聞こえるのです。
さて、上記は英語初心者のテクニックですが、中級以上になったら、相手の話の中から相手が興味のあること、得意としているだろう話をキャッチしてとことん話してもらうように仕向けるのです。話ベタなら聞き役にまわってしまいましょう。相手にしゃべってもらうのです。こうすると自分が楽になりますよ~。
デール・カーネギーの著書、『人を動かす』 の中では 「人に好かれる六原則 」 のひとつとして、「聞き手にまわる」 ということをあげています。「相手の関心を見抜いて話題にする」 とも書かれています。
参考サイト: ウィキペディア(Wikipedia) 人を動かす
聞き上手は人に好かれますよ~♪
このご質問に対して、早くお答えしなければいけませんでしたのに、今日になってしまいました。1週間がたつのって早いのね。ご質問をくださった読者さん、ごめんなさい。
2009年10月 4日 (日)
やってしまいましたーー!!またドジ!!
携帯が鳴りました。電話口の向こうから聞こえてきたのは
Sanae, where are you?
(さなえ、どこにいる?)
とっさに私は何が起こっているのか理解できませんでした。でも、数秒後に頭の中で鳴り響くものがありました。がぁーーーん!!今日は英語講師仲間とのディナーミーティングが入っていました!!それから慌ててタクシーで駆けつけましたが 30分遅れ。実は、このミーティングに参加するにあたりメールのやり取りでもドジをしておりました。主催者に
Thank you for inventing me, Ruth.
(誘ってくれてありがとう、ルース)
と打ったら、他の誰かが
Ruth didn't invent you. Your mom and dad did.
(ルースは君のこと誘ってなんかいないよ。君のお父さんとお母さんだよ。)
と返してきました。私は、しばらく訳がわからず?え~っ?ルースは私のこと誘ってない?だって彼女がメールくれたじゃない。え?私の父と母が「さなえを誘ってやってよ」ってルースに頼んだってわけ?んな訳ないじゃない。第一、父はお墓の中だし、母は英語なんて ABC の A も話せない。と、しばし、ひとりで悩んでいたのでした。そして、よーく自分の打ったメールを見直したら、私は inviting と打つところを inventing と打っているではありませんか。この手のタイポはよくするのですが、そこで突っ込む奴がいるか!
【 invite = 招待する 】
【 invent = 発明する 】
ま、ともかく、慌てて走りこんだレストランで開口一番
I'm so sorry. It completely slipped my mind.
(ごっめーん!すっかり忘れてたあ!)
で、続いて
I'm a forgetful person because my mom and dad invented me.
(私、忘れっぽいのよ。なんせ、父と母が私を作り上げたので)
と言ったら、そこにいたみんながドッと笑ってくれました。誰も怒っていなくて、楽しい会合になり、帰りは、使ったタクシー代を取り返すために、3駅分、歩いて帰ってきました。
I'm a forgetful person. のところを I'm a forgettable person. と言わなくてヨカッタと思いました。もし、言っていたら、例の突っ込み君が、
No, Sanae, you are not a forgettable person. That's why we called you.
(いや~、さなえ、君は忘れられやすくはないさ。だから僕たち電話したんだろ)
って言ったかなあと思ったら、妙におかしくてニヤニヤしてしまいました。
【 I'm a forgetful person. = 私は忘れっぽい。】
【 I'm a forgettable person. = 私は忘れられやすい。】
2009年9月22日 (火)
最近、ゴガクルのページが進化しているのをご存知ですか?
例えば、「お気に入りフレーズ」
ゴガクルの会員になると、自分のマイページを持つことができ、その中に自分のお気に入りのフレーズ集を作れるというものです。
久々に訪れてみたらたくさんフレーズが並んでいますねえ。時々眺めて自分の目的に合ったフレーズや使えそうなフレーズを溜めていこうと思います。音声の付いているフレーズもたくさんあるので、モデル音声を聴いて真似するのに役立ちます。音声の付いているフレーズにチェックを入れ、「テスト」のボタンを押すと、自分が覚えているかどうか確認することもできます。
英作文ではなく英借文によさそうです。
よく生徒さんに言うことがあるんですよ。「自分で勝手に英作文をしない。その代わり普段、練習しているときに、これは!と思う英文を溜め込んでいて、そこから文章をそっくり借りてきて作文すると上達も早いですよ。」
自分で無理に英作文しようとすると不自然な英文になってしまいがちです。それはそうですよね。日本語と英語って一致しないんですもの。そのまま直訳してはいけないんだというところに気付くと進歩も早いというものです。
例えば、私の生徒さんが先日こんなことを言っていました。自分の経営するお店に外国人のお客さんがやってきました。
「その商品は取り扱っておりません」
って言いたかったんですけど、英語で何て言ったらいいんですかねえ?「取り扱う」 っていう英語、何でしたっけ???
実はこれ、We don't have that one. でいいんですねえ~。
えっ!?そんなに簡単でいいんですか? 「取り扱い」 という単語も 「商品」 っていう単語もないじゃないですか!!
はい、英語って意外と簡単な表現で済んでしまうことも結構あるんですね、という例でした。
【その商品は取り扱っておりません】 = We don't have that one.
2009年9月 9日 (水)
読者の方が「疑問文の頭が be 動詞なのか、一般動詞なのかわからない」 とコメントしているのを読んで、ハタと思い出したことがあります。
be 動詞と一般動詞って使い分けるの結構難しいんですよ。私がその違いに気付いたのは、英語の勉強を始めてから 3年くらいたってからでした。それまでは、be 動詞だろうが、一般動詞だろうが滅茶苦茶に使っていました。
下記のような失敗を繰り返していたのです。
(正) I feel OK.
(誤) I am feel OK.
(正) He likes Mutsumi.
(誤) He is like Mutsumi.
疑問文も、「Do で始めるの?」 「Is で始めるの?」 といったことが、とっさにはわかりませんでした。ですから究極の策で
You have a fever? (熱があるの?) ⇒ Do you have a fever?
Still pain? (まだ痛い?) ⇒ Does it still pain?
なんて、通常の肯定文の語尾を上げて疑問文の代わりにしたりということしょっちゅうでした。
しかし、会話ができるようになって気が付いてみると、この肯定文の語尾を上げて質問文の代わりにするというやり方は結構まかり通っていまして、よく耳にします。
私の生涯の英語教育の指針が決まってきました。
・ 英語は口から出して覚える
・ 間違ってもいいから使ってみる
この教育方針で世間に英語を広めていこうと決心する今日この頃です。文法の先生、ごめんなさい!ええ、文法も大事なことはわかっていますよ。特に中学校3年生までに習う文法事項はとても大事です。ハイ!
2009年9月 6日 (日)
読者からの質問にお答えします。
Q:
日本人同士で英語を話す時にどんなことを気をつければよいでしょうか?レベルが低い同士でも練習になるような方法がありましたら教えてください。
A:
気をつけることが 2つあります。とても簡単なことです。
1) 決して相手の英語をバカにしないこと
2) お互いにファニーな英語を笑い飛ばすこと
あと、、もうひとつ付け加えるとしたら
3) お互いに頑張っている自分たちを誇りに思うこと
以上の 3点があれば、 もう恐いものなしです。よく聞くのが、ネイティブと会話するのならいいのだけれど、日本人同士で英語で話すのは気恥ずかしい。文法が滅茶苦茶なのに会話していて、はたして勉強になるのだろうか?ということです。
まず、この 「気恥ずかしさ」 をクリアした人だけが見ることができる世界があります。その世界のぞいてみたいと思いませんか?結構、素敵なところですよ。ダメダメ、タダでは見せてあげません。その世界を見るためには、やっぱり恥を一杯かかなくっちゃね。恥をたーーーーくさんかいた人だけに、そのご褒美として秘密の園をのぞく権利ができるのです。うっふっふ!プライドなんて捨てておしまい!英語とはそんなものです。
さて、私には英語が第一言語ではない友人がいます。日本人ではありませんから、英語が2人の共通語になっています。いつも思うのは、彼女の英語はひどい!でも、通じている。どんなに間違っても彼女はいつも堂々としています。He と She はしょっちゅう間違えるし、He doesn't like と言うべきところを He don't like と平気で使っています。
でも、それでいいんですよ。コミュニケーションのためには、英語を完璧に話すことが大事なのではありません。日本人同士で英語を間違えながら話す ―― いいじゃないですか! とにかく英語を口から出すという作業をしなければ先には進めないのです。だから、間違い英語大歓迎ですよ。
よく赤ちゃんが大人の口真似をして 「あわわわわわ」 「ふんぎゃ、ふんぎゃ、ふんぎゃ」 と言葉にならない声を発しているではありませんか。あれは、言語を操る序章部分なんです。いつのときも準備段階は必要です。
でたらめ英語、大いに結構ではありませんか!それがどうした!?って気持ちになれた人が高みへと登っていけるのです。
もう一度言いますよ。
大事なことは完璧な英語を話すことではありません。英語を口から出すことです。
2009年9月 2日 (水)
読者からの質問にお答えします。
Q:
知っている語彙が少なくて不安です。NHKのラジオ英会話以外に単語を覚えるための本を買って勉強したほうがいいでしょうか?どのようにしてボキャブラリーを増やしたらいいかアドバイスをお願いします。
A:
結論から言います。
NHKのテキスト以外に単語本を買う必要はありません。
理由は簡単です。そんなに勉強する時間がないからです。もし、今手にしているNHKのテキストの中の単語がすべてわかってしまうというのなら、レベルを上げましょう。
「これで自分のやり方が本当にいいのだろうか?」 「もっと効率のいいやり方があるのではないか?」 「もっと別の方法も取り入れたほうがいいのではないだろうか?」
誰もが不安になることです。私も迷ってばかりでした。英会話本や単語本にも手を伸ばしました。でも棚に飾って終わってしまったものがたくさんあります。
英語を勉強し始めて17年間、過去を振り返ってみると、私が本気で手にしてきた本は、やはりNHKのテキストだけでした。語彙が少ないのではないかと不安になったら、NHKのテキストの中にある単語を片っ端から調べてみるというのはいかがですか?そして、なるべく文章の中で覚えるといいと思いますよ。単語は意味だけわかっているのと、センテンスの中での使い方を知っているのとでは雲泥の差が出てきます。テキストの中の例文が難しいなと思ったら、手持ちの辞書で例文の検索をしてみましょう。自分に関連がありそうな例文で覚えるといざというときに使えます。
私がやってきた方法ですので、すべての人に当てはまるという訳ではないかもしれません。でもこれが私がやってきた方法です。
1) 聴いて
2) 真似して口から出す
3) ディクテーション
考えてみるとこの3つだけでした。文法も語彙もディクテーションすることで学んできたような気がします。非常にシンプルなことの積み重ねでした。まだまだ文法力も語彙力も十分だとは思いませんが......。つまり 「何かが不足している」 という気持ちは、いつの時も、いつまでたっても感じる、自然なことなのかもしれません。だから勉強を続けている限りはそんなに心配する必要のないことなんですよ。
2009年8月31日 (月)
英語学習者にとって有名なサイト 「英語を学ぶすべての人へ」 を運営している中田達也さんをご存知でしょうか?
中田氏は英語関係の著書をたくさん出していますので、名前で検索するとすぐにおわかりになるでしょう。最近では、2009年4月にスタートしたテレビ・ラジオのクロスメディア番組 『NHKテレビニュースで英会話』 の書籍化にも執筆協力で携わっています。
実は、私はこの中田氏のおかがではじめての本を出版することができたのです。ある日届いた出版社からのメールには、「中田氏のご紹介により......」 と書かれていました。年齢は私よりもずっと若い方なのですが、私を出版の世界へ導いてくれた貴重な師です。うちの息子も中田氏の後輩にあたり、まったく同じサークルに所属していました。
そんなこととは知らずに、ある日、息子のサークルが企画した講演会の話になり、「今度ねえ、うちの大学の先輩で英語界で活躍しているすごく有名な人が来るんだ」 と自宅で話す息子。「へえ~、誰?」 「中田達也さんっていう人」 「えっ!?その人知っている。本人から招待が来ているから、私もその講演会行くわ」 「ぎょ!母よ、何でそんな偉大な人知っているん?」 という奇妙な会話があったことがありました。
ある出版社の方が話していました。中田氏と別の業界の有名な方との対談話をまとめたことがあるのだそうです。各別々の業界を引っ張っていくような人の話を聞きながら、ある共通部分を発見したんだそうです。それは......
「ふたりとも、とてつもない努力をしている」
ということだったそうです。やはり天才は一夜にしては生まれないんですね。私にはまだまだ努力が足りないなあ、と感じているこの頃です。
2009年8月19日 (水)
読者からの悩み相談です。
Q:
アメリカに住んで 7年になるのにわからないことがたくさんあります。簡単な言い回しさえ聴き取れないことがあり、戸惑っています。どこがいけないのでしょう?
A:
私の知人で、日本に住んで30年になるというアメリカ人がいます。日常生活で困らない日本語力はお持ちですが、日本人同士が普通の速さで話し出すと全くわからないと言います。奥さまは日本人ですので日本人との交流も多いのですが、奥さまの実家に帰っても家族の会話はわからないそうです。お蕎麦やさんへ入っても、普通のおばちゃんが普通に話しかけてくる日本語がわからないと言います。
だからこんな言い方をするのは変かもしれませんが、7年住んでわからないのは当たり前、って考えちゃうのはいかがですか?
こんなことを書くと、「えー、30年その土地に住んでも語学ってものにならないの?」と思ってしまう人がいるかもしれませんが、私はこう考えます。「わからない」と自信を持って言える人は結構問題なくその土地で暮らせるのです。
もちろん通訳などになるのでしたら、それなりに特殊な訓練が必要になってくるでしょうが、生活して困らない程度の会話力があるのならそれでヨシ!っていうのではいけませんか?
英語が聞き取りにくい原因として考えられることはいつくかありますが、下記が大きな比重をしめているかもしれません。
・ リエゾンに慣れていない
・ 人によって発音の仕方、話し方が違う
私は(著書のどこかに書いたと思うのですが)、AFN(米軍放送)を聞いていて、「カメナップ」 がわからなくて......、何度聴いてもわからなくて......、辞書を1冊ひっくり返してもそんな単語は見つからず、ある時、アメリカ人に 「カメナップ」 って何?と聞いたことがありました。そしたらまあ、coming up のことだそうではないですか。わからないはずですよ!coming up がどうして 「カメナップ」 になってしまうのか!トホホでしたね。
それからこんなこともありました。NHKのラジオ講座を聴いていた私。毎回オープニングで 「ヒロズ・ミヤ」 さんの名前が出てきます。「ヒロズ・ミヤ」 さんってちょっと変わった名前だなあ、どんな漢字を書くのだろうとテキストを開きました。どこを探しても 「ヒロズ・ミヤ」 さんの名前はありません。おかしいなあ、番組に係わっている人だから毎回オープニングで名前を言っていのだろうに......、と思う私。
もう、NHKに投書して聞いてみようかしら?と考えているときにひらめきました!そうだ!!「ヒロズ・ミヤ」 さんはいない!!! Here with me a .... と言っていたのでした。このことに気が付いたのは、何と番組を聴き始めてから1年半たった時でした。それまで、ずっと 「ヒロズ・ミヤ」 さんの存在を信じていた私です。
英語にはこうした、音と音がつながるリエゾンが原因でまったく違った音に聞こえてきたり、違った単語であるかのように聞こえてくる言い回しがたくさんあります。
ちょっとおもしろいエピソードがあります。もう何年の前の話ですが、私のスクールに通ってきてくれていた生徒さんのお母さんにある日、「うちの子が最近変なこと言うんだけれど、何を教えているの?」 と聞かれたことがあります。
何と言っているのと聞くと、「便所には 2 (にー)」「便所には 2 (にー)」 と言っているというんです。そんなお下品な言葉は教えていないわと思い、しばし、考え込む私。その時、ピンときました!
Bend your knees. (膝を曲げて)
の練習をした後でした。
「便所には 2(にー)」 = Bend your knees.
「ハンサムクッキー」 = Have some cookies.
などと覚えているのでした。
掘った芋いじるな!! = What time is it? のエピソードは有名ですね。そういえば外国人が日本語を覚えるときに
どういたしまして = Don't touch my moustache.
おはよう = Ohio
と覚えるということを聞いたことがあります。
話がそれましたが、聞き取れないのは、ただ単純にその人の話し方に慣れていないから、あるいは自分が知っている発音の仕方と実際に聞こえてくる音にちょっとした違いがあるからかもしれません。
私も誰かと1対1で会話しているときは何とかなっても、グループで集まって、日本人は私だけなんていうときは、彼ら/彼女らの話していることがちっともわからない、なんてことはしょっちゅうです。そんなときに私がよくやるのは、相手の言った言葉を繰り返すということ......
例えばこんな感じ:
A: I'm a procrastinator.
B: You are a procrastinator. What do you mean?
(あなた「プロクラスティネーター」なのね。それ、どういう意味?)
そうすると、会話にも参加できるし、procrastinator の意味もわかって一石二鳥!
わからなければ、わからないなりに、「わからなさ」、「違い」 を楽しんでしまうというのはどうでしょうか?現地の人たちとドンドンお友達になり、わからなくても気にせずにコミュニケーションをとっていると、違った世界が見えてくると同時に霧が晴れるときがくるかもしれませんよ。
2009年8月15日 (土)
読者から朝早起きしてどんな風に時間を使ってきたのか教えて、とのリクエストがあったので、こちらに書かせていただきますね。
本を読んでくださった方はもうすでに知っていることですが、あるときから午前 4時起きをするようになったのです。早朝って気持ちがいいんですよ。優雅で贅沢な自分だけの時間です。ピンポーンと誰かがくるわけではなく、電話もならない、「お母さ~ん」と呼ぶ人もいない。すごく集中できたのです。
さて、この素敵な時間の使い方ですが......
最初は、たったひとりの朝食から始まりました。自分のためだけにトーストを焼き、コーヒーを入れ、優雅な朝食をいただきました。子育てを経験している人ならわかると思うのですが、朝ってバタバタじゃないですか?洗濯して、ご飯作って、お弁当作って......、自分の口に朝食が入ることはあまりなく、あるいは子供たちの食べ残しで済ます、なんていう人はいませんか?
早起きしてみて、とても爽やかで新鮮な時間があることを発見したのです。
この時間を有効利用しない手はありません。その頃、ディクテーションを始めていましたので、まず朝起きると、前夜録音しておいた番組を聴き、ディクテーションするということを毎朝繰り返しました。
その頃にはディクテーション仲間もできていましたので、朝 5時半までにディクテーションを仕上げ、仲間に e-mail を流しておきます。するとね、何と、午前 7時半までには続々と返事が返ってくるのです。みんな、それぞれ録音してあった番組を聴き、私のディクテーション原稿を読み、自分のディクテーションノートとの違いを指摘してくれるという作業が続いたのです。
私は当時主婦でしたが、ビジネスパーソンの方は、朝、出勤前にこの作業をしてくださるのです。ネットを通してできた英語学習仲間は、やがて私のかけがえのない大事な宝物となりました。もちろん、音読もシャドーイングもしました。そんなことをしているとアッという間に 2時間くらいは過ぎてしまいましたね。
今では、この時間帯にメールの処理をしたり原稿書きをしたりしています。もちろんディクテーションもしますよ。気が付いたのは、この時間起きている人、結構多いということです。実はね、NHK英語講座の先生方、杉田先生、大杉先生、遠山先生、馬越先生など、朝 4時台にメールを流すと、すぐに返ってくるということが何度もあり、びっくりしたことがありました。
いわゆる業界で成功しているといわれている人たちも、この時間帯にはもうすでに活動しているんだということがわかり、早朝は人生を左右するマジック時間帯なのかと思っているこの頃です。
ところで、この「三文の徳」の漢字ですが、「徳」なのですね。私は「三文の得」、お得の「得」かと思っていました。「徳」の意味を国語辞典で調べてみると、
・ 修養によって得た、自らを高め、他を感化する精神的能力。
・ 精神的・道徳的にすぐれた品性・人格。
・ 身に備わっている能力。天性。
・ 富を得ること。利益。もうけ。得。
なんていう意味があるんですね。知りませんでした。英語だけでなく日本語の勉強にもなりました。皆さん、ありがとう! ちなみに英語では下記のことわざにヒットしましたよ。
↓ ↓ ↓
【 早起きは三文の徳 】 = The early bird catches the worm.
2009年8月 5日 (水)
今日のお話はあまり英語学習には関係ないかもしれませんが......。
実は前回のアメリカからの帰国の際、私は空港で失敗をしていたのでした。最近の航空会社のチェックインはカウンターの職員との対面式ではなく機械で処理することが多いではありませんか。旅慣れた人には何でもないことなのでしょうが、海外にあまり出たことのない私にはドキドキものです。
機械の操作を間違えた私は何とビジネスクラスの座席をとってしまったのでした。どうしてそんなところで間違える!とお怒りの皆さま、すべては私のドジでして......。慌ててカウンター越しに交渉に入りました。ビジネスクラスを取り消して普通のエコノミー、いえ、エコノミープラスという、ちょっと広めの座席にして!とお願いしました。
もちろん、シアトルですので、この交渉は英語でしないといけません。みたところ日本人職員はその場にはいそうにもなかったので。カウンターの中の職員は、「まったくもお、この忙しい時に面倒な処理をさせて。赤伝票の切り方なんか知らないわよ。あなたが間違えたのが悪いのよ。もうこのままビジネス乗っちゃったら」という表情が明らかに顔から見えます。
長~~い時間がかかった後、「はい、これ、あなたの新しい座席番号ね」と新規のボーディングティケットをくれたのはいいけれど、赤伝処理の清算書はなし。何か証明になるものをというと、そんなのないわよ、と言いながらも、手書きで refund と書いたビジネスクラス用のボーディングティケットのコピーを手渡してくれました。
何とか帰国。しかし、それから1ヶ月後、届いたクレジットカードの請求書には、な、な、何とビジネスクラスの金額が......。ガ、ガーン!クレジットカード会社に問い合わせると、赤伝票は届いていないとのこと。
ユナイテッド航空の日本支社、担当部署であろうところに事情を説明するメールを送りました。証明になりそうなボーディングティケットの半券番号なども添えて。
この時点では、もうユナイテッドに乗るのはやめようと思っていました。
でもここからのユナイテッド航空の日本の職員の方の対応は、実に見事でした。まず、ビジネスクラスの料金を請求してしまって申し訳なかったとの謝罪、料金をお返しするのでクレジットカードの請求書の控えをFAXで送って欲しい。迷惑をかけてしまったのでエコノミープラスへの割り増し料金はいただかない旨のメールが入りました。
良かった、お金は返ってきそうだし、えっ!エコノミープラスへの料金も払わなくていいの?とちょっとお得な気分になり FAX を送信。
普通はこれで伝票処理をしておしまい、だと思っていましたら、さっそく担当者からFAXを流してくれたことに対するお礼ときちんと確認が取れましたとの報告が入りました。そのメールの迅速さといい言葉使いといいとても丁寧だったので、この担当者に簡単なお礼メールを送っておきました。
そうしましたら、ここからがユナイテッド航空さん、違います!担当者の上司である予約部長代理さんから、さらに丁寧なメールが入りました。一部を引用させていただきます。
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この度は弊社の職員に対して暖かいお褒めの言葉を頂戴し誠にありがとうございます。このようなご親切なお言葉が、いかに職員にとってまたユナイテッド航空にとってありがたく励みになることか計り知れません。今後のサービスに対してもさらに熱が入ってまいります。
お褒めの言葉は、どんなに心に抱いてもそれを形にするのにはお手間と貴重なお時間がとりにくいものです。川本様がわざわざ大切なお時間をさいてメールを書いていただいたこと重ねてお礼申し上げます。
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しかも最後には、「お仕事・英語教育界でのますますのご活躍とご成功を心よりお祈り申し上げます。」と結んであるではありませんか?エッ?どうしてこの人、私が英語業界に携わっているのを知っているの?と思ったら、私は普段メールの最後の書名欄に自分のスクール名とホームページのURLを記していたのでした。きっと、この方は私のホームページをのぞいてくれたに違いありません。
トラブルが起きたときの対応次第でその会社への信頼度は良くも悪くもなり、それはたったひとりの言動で決まる、ということを思い出させてくれました。一連の騒動で、すっかりユナイテッド航空への印象が良くなり、また乗ろうと思っている自分がいます。
今日は英語そのものの話題からはそれましたが、ちょっと久々に心がポッっと温かくなったので皆さんとシェアしたくなりました。そして、いつも私が思っていることを改めて感じ入った次第です。
最後に勝つのは語学力ではない、「人間力」である、ということです!
皆さん、完璧な英語を目指すのではなく、人を思いやりながらコミュニケーションが取れる英語、目指しませんか?
2009年6月27日 (土)
さて、私たちの旅ですが、行く先々で友人、知人たちが出迎えてくれ、あちらこちらで歓迎パーティーがあり、みんなが手助けしてくれてかなり甘やかされております。私の生徒はいきなり英語の渦に放り込まれて戸惑いながらも、ひとりでフットネスクラブに出掛けたり、買い物を楽しんだりしています。
「ひとりで買い物をしたり目的地を探し出したりできても、パーティーとなると、あなたたちの話している英語がわからない。こういうところに来ると、いかに英語ができないかよくわかる。」なんて落ち込んでいますが、どうして、どうして頑張っていますよ~。友人たちは「こんな優秀な生徒がいるなんてさなえのスクールは大成功ネ!」と言ってくれていますから。
・ 完璧な文章で話そうとしない。
・ 片言でもいいので単語を並べてみる。
・ とにかく話しかけてみる。
・ 笑顔は世界の共通語!
・ 英語はわからなくて当然と割り切る。
ま、こんなところがポイントでしょうかね???私だってすべてがわかって会話しているわけではないのです。
この飛行機でサンフランシスコからユージーンへ
ホストファミリーのご主人、スティーブさんが見せてくれた自家用機。もう操縦しないので只今 on sale だそうですよ。日本人で誰か買ってくれる人はいないかと言っていたので、ブログに乗せて買い手を探すわと言っておきました。
ホストファミリーのダイアナさん。オレゴン州ローズバーグにて。
この緑と空の色に癒されます。ボートで釣りにつれて行ってくれたジョンさん。
なつかしい人々との再会。オレゴン州ポートランドにて。
2009年6月15日 (月)
ある大人の生徒さんの話です。先日電車の中で NHKのテキストを片手に、イヤホーンを耳に突っ込んで録音してあった放送を聴いていたんだそうです。
ふっ、と気付くと、ちょっと違った空気を感じます。なんだか周りにいる人が彼女をみてクスクスと笑っているような気がしたというんですね。
あまりにも夢中になって黙っていたつもりが声が口から漏れていたんだそうです。
「立派じゃないですか!そんなの気にしないで、ドンドン続けてくださいねー。」
と声をかけておきました。先日、街で偶然この方にお会いしました。彼女、嬉しそうに、
「先生、見てください。」
と取り出したのはボロボロになった NHKのテキスト。いつでも持ち歩いて時間さえあれば開いて練習しているんだそうです。
こちらは別の生徒さん:
朝の散歩のとき、ブツブツと英語を口から出しているんです。気持ちがいいですよ~。でも向こうから人が来ると、そのときだけ黙っちゃうんです。
あっはっは! そんなこともありますね。でも散歩をしている人の口から英語が聞こえてきたら、カッコ良くないですか?
あなたの隙間時間利用法、教えてくださいね。
2009年6月 4日 (木)
読者からの情報によると、英語学習を続けてモノにする人は、10,000人にひとりの割合だそうですよ。10,000人にひとりですって!!??
そういえば、どこかの英会話学校の先生が言っていました。スクールに通ってきている人で、英語が本当に話せるようになる人は、100人にひとりだそうです。
そう考えると、手前味噌になりますが、うちのスクールの生徒さんたちは本当にスゴイと思いますね。スクールのやり方としては厳しいほうなので ...... (いえ、厳しいとは言いません。英
語を生活のリズムに組み込んでもらうだけなのですが ......) ついていけなくてやめていく人もいます。でも、残っている人は確実に話せるようになっています。
全く話せないところからスタートして自分ひとりでネイティヴと堂々と渡り歩けるようになった人がたくさんいます。生徒さんたちをとても誇りに思いますね。
やっていることは、NHKメソッド。NHKラジオの講座に毎日耳を傾けること。必ず口から出して、レッスン日の前日まで練習してくること。つまり、スクールで練習するのではなく、自宅で練習し、スクールではどのくらい練習してきたか披露してもらうのです。
今まで高いお金を払って有名英会話スクールにも通ったことがあるけれど、この学習方法は一度もしたことがなかった。スクールに行ってその場で教えてもらうのもだと思っていた。ネイティヴの先生についていれば自然に話せるようになるのかと思っていた。でも違っていたんですね。だからいつまでたっても英語が話せなかったのだ。
そこに気付いた人は、上達が早いですよ!
2009年5月15日 (金)
ラジオ放送を録音するときにトークマスタースリムを使っています。タイマーをセットしておけばラジオの音声を勝手に録音しておいてくれるというものです。以前は MD を使っていたのですが、最近はもっぱらトークマスターになりました。
教室に通ってきてくれている大人の生徒たちも次から次へとトームマスターに切り替え、今では大人の生徒さんはほとんどの人がトームマスターを持っています。
ちょっとお高いので買うまでに思い切る必要があるのですが、英語学習は時に先行投資も必要になってきますね。ただし、買ったからには使うこなさないといけません。
では、トークマスターの利点と、ここがこうだったらもっといいのになあという点をあげてみますね。
◆ トークマスターの利点
録音のし忘れがない
タイマーをセットしておけば、勝手に録音しておいてくれます。これが最も便利で嬉しい利点ですね。たとえトークマスターを使って復習しているときでさえ、時間になったら強制的に録音を開始してくれます。ですから、うっかり忘れてしまったということがないのです。
A→B 間の音声を繰り返し聴くことができる
ある一定の区間を何度でも繰り返し聴くことができます。
私は初代のトークマスターも持っているのですが、初代のときは使わずに押し入れに入ってしまっていました。なぜなら音声があまりよくなかったからです。改良を重ねたらしく、今では音声が抜群によくなりました。
ただし、購入時は録音設定が 32Kbps になっているのですが、この設定を 64Kbps に変えてあげる必要があります。そうでないと雑音が気になるかもしれません。
また、録音するときには、ラジオの音声がきれいに入るかどうかきちんと確認しましょう。ちょっと向きを変えただけでも録音状態や雑音の入り方が違ってきます。
持ち歩ける
録音したら別のものに移さずそのまま持ち運べるのが便利です。ポケットやバッグにスッと入る大きさで、旅行に行くときも便利になりました。以前はカセットデッキを旅行のたびに持ち歩くか、あるいは旅先ではラジオを録音するのをあきらめていました。
カッコ良い
持っていると、「あっ!それなあに?」 とよく聞かれます。パッとみると、iPot のようにも見えるけれどそうじゃない。注目されます。
◆ こうだったらいいなと思う点
頭だし機能、しおり(トラックマーク)がもっと入るといいな
ひとつのファイルで 4ヶ所しか頭だし機能が使えません。聞き始めたい箇所に「しおり」マークを入れておくと、その箇所から聞き始めることができるのですが、私の場合、4ヶ所ではぜんぜん足りません。ファイルを分割すればいいのかもしれませんが、MDと同じようにトラックマークがもっとたくさん入れられるといいなと思います。
でも、これを友人、知人に話したら、「でも、そんなにたくさん 「しおり」 を入れたがっているのは、川本くらだよ。普通の人は 4ヵ所あれば十分。」 という声があがりました。
いいえ、私は 40ヶ所くらい欲しいのです。それに一旦 「しおり」 を入れると、すぐその後ろにまたマークを入れることができない。「しおり」 と 「しおり」 の間は、ある程度の間隔が必要なのです。それなら A→B 間の繰り返し機能をつかえばいいんじゃないの? との声もりあますが…… ふんぎゃぁ~!
ファイルの削除に時間がかかる
私は昔から録音テープを溜めておかない主義なので、2週間以上前のファイルは思い切って消してしまいます。溜め込んでいても聴かないのをしっているので……。ファイルは一括削除かひとつひとつファイルを消さないといけないのですが、これが結構時間がかかる。携帯電話の選択削除のような機能がついているといいのになと思います。
いずれにしても、ラジオ英語講座とトークマスター、切り離せないアイテムかもしれませんね。
2009年5月 6日 (水)
英語の勉強はしているものの、アウトプットの練習はどうしたらいいものかという質問が結構多く舞い込みます。参考になるかどうかはわかりませんが、私がやってきた方法を少しご紹介してみますね。
(1) とにかくモデル音声の真似をした
いつかは誰かとこのせりふを使って会話するぞ、と想像しながら、ひたすらひとりで練習しました。結局はこれが究極のアウトプットの方法であり、この練習なしには会話は始まらなかったと思います。
(2) 自分に話しかけた
バカみたいにみえるかもしれませんが、自分に英語で話しかけ、自分で答えていました。
(3) 公民館英語を利用
自分の口で自分ひとりで練習するのが基本だとしたら、その次はやはり誰か本物の相手と会話してみたいですよね。実は、(1) と (2) の自分ひとりでアウトプット練習の部分をカットして、この (3) あたりから入りたい人が多いような気がしますが、私は (1) (2) の訓練は今でも続けています。
公民館では日本人学習者とネイティブの先生ひとり。週に1度で、ときにはちっとも発言できず、ただ聞くだけで帰ってきてしまったことも多々ありました。なかなか口がはさめない自分がいたのです。
ここで、先生がよくない、グループが合わないなどと思ってしまいがちですが、本当にそうでしょうか? 話せないのは先生のせいですか? 他の日本人のせいですか? 自分に問い掛けてみましたが、返ってきた答えは、「さなえ、あんたが悪い!あなたが自分から口を開かない限り、英語はいつまでたっても話せるようにならない」 というものでした。
(4) ネイティブが多く所属している組織に入った
JALT (The Japan Association for Language Teaching) に入りました。月に一度、ミーティングがあり、教授法などをシェアしたり学んだりする組織です。多くのネイティブスピーカー、またネイティブと同等に論議できる日本人がたくさん所属しています。これは私にとってかなりの刺激となりました。今でもネイティブ同士で話し始めるとわからないことがたくさんありますが、ま、そのうちわかるようになるだろうと、焦ることをやめました。
(5) English Cafe の利用
英会話スクールではない、サークルでもない、気軽に英語が話せる場所が欲しいと思いました。都内には English Cafe なるものが結構あるのですが、どこも午後から夜にかけて開催しているところが多く私の時間帯と合いませんでした。
それなら作ってしまおうと、自分の仕事が入っていない、日曜日の午前中の時間帯を利用して Sunday English Time なるカフェをオープンしました。6年前のことです。普段はアイリッシュパブなのですが、日曜日、閉店時を利用させてもらっています。
お店のオーナーも空き時間帯を何かに利用したいと考えていたので、利害関係が一致したということです。最近は県内からだけでなく近隣県、遠方からも出張のついでに寄ってくださるような人もいて、大変有り難い限りです。
日曜日、みなさん朝寝坊したいでしょうに、しっかり起きてきてくださるんですよ。学習熱心な方ばかりが集まってきてくださいますので、雰囲気も大変良く、皆さんに感謝しています。
(6) ボランティア通訳
プロではないのでお金はいただけませんが、自分の英語力向上のためにやっています。姉妹都市交流事業のお手伝いをしたり、外国から日本へいらっしゃる観光客に付いてあちこちをご案内して歩くということをしています。
このように常に英語を話さなければいけない環境に自らを追いやるようにしてきました。少し、無理かなと思っても、背伸びしました。お住まいの地域によっては、このように環境が整わない場所があるかもしれませんね。最近はネイティブスピーカーが日本全国、かなり田舎にも ALT として派遣されています。思い切って声をかけてみる、なんていかがでしょうか?意外とネイティブたちも日本人の友人を欲しがっているものです。
ただし、ここでひとつだけ気をつけたいこと、それは、彼らを自分の英語の練習台にしない、ということです。純粋にお友達になることを目指し、困っていたら手を差し伸べる、自宅に招待してみる、なんていうところから徐々にお友達の輪が広がるといいですね。
お金に余裕のある人は、海外旅行に出てどんどん刺激を受けてくる。仕事が長期で休めないような人は、「電話や Skype で英会話」 なんてのもありますから利用してみるのもいいかもしれませんね。
2009年4月25日 (土)
読者からのメールです。同じように悩んでいらっしゃる方がきっといるのではないかと思い、この画面で回答させていただきます。
Q:
私は、この4月から、ラジオ英会話を始めた33歳の主婦です。なんと、佐奈恵先生と同じく 32歳の時、英語やろうかなあ、と思い立ち今年の 1月の英検で 2級をとりました。自分の今のレベルを知りたくて受けた英検でしたが、合格した今も自分がどのくらいのレベルにいるのかわからず不安でたまりません。
試験の長文は読めるし穴埋めもできるけど、スカパーの子供向けアニメを英語の音声にすると全く意味がわかりません。こちらのサイトで先生が書いていらっしゃるような英文を組み立てることもできないと思います。
試験の級ではなくもっと実践的な力を身に付けたくて、遠山先生のラジオ英会話を聞くことにしたのですが、今日からラジオドラマを聴くというテーマになりました。これまた、耳で聞いているだけでは全く何の話なのかわかりませんでした。
ダイアログのテーマを音読して空で言えるようになるまで繰り返し練習することはとても楽しくてこの 20日くらいでリズムができたと思っていたのに、今回のレッスンを聞いたら、また、「無理かも……」、と思ってしまいました。
先生は listen for it の聞き取りや english theater のところは毎月どんなふうに勉強されていましたか?スクリプトを見てしまってもいいのですか?また、英文を書くための練習はラジオ講座とは別に何かしてらっしゃいますか?質問ばかりですみません。今日はかなりへこみぎみです。どうか、よいアドバイスをお願い致します。
A:
英検 2級を持っていらっしゃるのですね。スゴイではないですか! 自信を持っていいですよ。私が英語の勉強を始めたときは、英検 4級の問題でもつまづくものがありました。自分の実力がわからなくて不安になる気持ち、よくわかります。
まず、スカパーの子供向けアニメの英語がわからないとのことですが -- 私もすべてはわかりません。ちょっとわかる部分があったらラッキーと思うことにしています。映画も字幕なしではストーリーさえも追えないものもあります。「ラジオ英会話」 の 「ラジオドラマ」 の部分は結構上級です。耳だけで聞いてわかる人は、かなり英語ができる人です。かなりってどのくらいかと言うと、ネイティヴと対等に渡り歩ける人でしょうね。
私は教室で生徒さんに対し、「ラジオ英会話」 を聴くことを毎日の日課にしてもらっていますが、Listen for it や English theater の部分は思い切ってカットしてしまっていい、と言ってあります。まずはダイアログの部分に集中する。とにかく口を使って声を出して練習し、リズム、イントネーションがラジオと同じように言えるまで練習する。これだけを毎日続けてください、と話しています。もちろん聴くのであればスクリプトを見てかまいませんよ。
1週間に1度、教室に来たときには、どのくらい練習してきたか披露していただきます。コレだけを続けて数年、生徒さんたちは着実に話せるようになってきています。
英文を書くための練習は、ラジオ講座の他に、友人に英文メールを書いています。間違っていようがどうしようが、とにかく書く、ということを続けています。たとえ数行メールでもかまわないではありませんか。
いつも思うのですが、大事なことは完璧に仕上げることではありません。「毎日」 続けることだと思うのです。聴き取りが完璧になるまでには、そうですねえ~、私は今から 30年くらいかかるかなあ~。
そうそう、誰かが講演で話していました。「英語学習者は、グシャっとつぶれてもスポンジのようにしなやかに戻る心を作りましょう。へこんだままになる粘土になってはいけません。」 と……。私もへこんだこと、何千回もありますし、今でも、「あぁ~、わっかんないよ!!」 とへこむこと多々あります。でも、また復活して学習を続ける力はつけたかもしれません。
結局のところ、英語ができる人とできない人の違いは
「続けるか、続けないか」
それだけだと思うのですが、いかがでしょうか? 読者の皆さま、あなたはいかがですか? 落ち込んだり、へこんだりしたとき、どうしていますか?
2009年4月17日 (金)
読者からのメールにお答えしています。ご本人には了解をとってあります。
Q:
「ラジオ英会話」 か 「入門ビジネス英語」 かで悩んでいます
中高と受験英語に取り組みましたが、英語は不得意のままで大学時代に英検準2級まで取得しましたが、就職後は英語の勉強をおろそかにしていました。
昨年夏から英語を勉強しようと色々、試行錯誤しておりますがパッとしない状況で悩んでいたところ川本様の本を知りました。
「NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法」 では講座は1本に絞るとありますが、私は 「ラジオ英会話」 と 「入門ビジネス英語」 のどちらの講座で学習しようか迷っておりまして、今回ご連絡させて頂きました。
「ラジオ英会話」 は平日5日間放送されているが、「入門ビジネス英語」 の内容のほうが私自身が気になる。「入門ビジネス英語」 は平日2日間の放送で、放送時間が少なく感じるが内容は 「ラジオ英会話」 よりも興味がある。
という上記の2点でどちらの講座が良いか迷っております。
「入門ビジネス英語」 は放送時間が少ないから、同時に学ぶのも一つの手かなとも勝手に思っております。良いアドバイス等が頂ければ幸いです。
A:
本を読んでくださり、感謝申し上げます。
結論から申し上げますね。「入門ビジネス英語」 をメインの教材にして、「ラジオ英会話」 はサブにするといいでしょう。
あくまでも 「入門ビジネス英語」 を中心に勉強します。ビジネスの現場で使えそうな便利な表現がたくさん出てきています。エドさんとケイさんのやり取りもおもしろいですですね。余裕があったら、「ラジオ英会話」 は聞き流し程度に耳を傾けておくといいでしょう。
入門ビジネスで出てきた表現を口から何度も出して練習しておくと、とっさのときに役にたちますよ。
ここからは本に書いていないことです。
・テキストは1本に絞る
・英語学習はTVよりもラジオ
私は本の中でこううたっていますが、それはこれから英語を学習しようとしている人、あるいは、長年英語を勉強している割には、どうも英語が話せるようにならない、あるいは上達が感じられないという人向けのアドバイスです。
ある程度英語がしゃべれるようになった人は、もう好きなものを自由に組み合わせて、英語力をキープしていけばかまわないと思います。
初、中級者が英語の力を伸ばそうとしたら、ある程度時間をとって真剣に英語と向き合うことが必要なのです。本気でやろうとしたら、テキスト1本分が限界のはずです。
つまり、NHKのテキストはどの番組も非常によくできていますので、隅から隅まで目を通していると、1回分の放送で1,2時間は軽く勉強できるくらいの充実度なのです。
また、15分の放送分で、1,2時間くらい勉強量が必要なくらいのレベルのテキストを選ぶのもポイントです。聞いただけでおしまい、あるいは聞いているだけで簡単にわかってしまうようなら、その上のレベルのものを選ぶべきです。
もちろん、テキストは隅から隅まで目を通す必要はありません。大事なのは、ダイアログの部分です。あの部分をテキストを見ずにシャドーイングできるようになるまでを1日の目標にするといいでしょう。
2009年4月12日 (日)
読者からの質問にお答えします。
Q:
スピーキング力が伸びないのが悩みです。どうしたらスピーキング力を伸ばすことができるのでしょう?
A:
さて、スピーキング力が伸びないとのことですが、そう思っているのはご自分だけで、実は結構話せる人がたくさんいます。あなたもそのひとりではありませんか?
スピーキング力をもっと伸ばしたいと思ったら、やはり話す訓練をしないといけません。話す訓練というと、すぐに誰か話し相手がいなくてはと思うのですが、実はその前の段階の「自分ひとりで英語を口から出して練習する」という部分が意外と大事なんですね。
誰かと話すためには、事前に話すための準備をしておかなければ、とっさのときに英語は口から出てきてくれません。コレを克服するためには、日頃から 「ひとりブツブツ練習」 をしておくことです。
英語を聴いたら、真似して口から出してみる
イントネーション、声の高低、間の取り方、スピードが同じになるまでセンテンスをひとつずつ練習しておくといいですよ。この訓練は毎日必要です。TVや映画も観たら、登場人物と同じように真似して英語を口ずさんでみるのです。この時は自分が俳優や女優になったつもりで少し大げさなくらいにやってみると効果抜群です。
この練習なくして実際の会話はありえないかもしれませんねえ。さあ、あなたは女優!台本を読むがごとく、毎日 「英語ブツブツ練習」 しましょうか。
2009年4月11日 (土)
読者からの質問にお答えします。
Q:
洋書ですが、なにかお勧めのものがありましたら教えてください。
A:
自分が興味のある分野を読むのが一番です。読んでいて楽しいと感じなければさっさと新しいものと取り替えるといいでしょう。小説でもよし、ミステリーでもよし、実力があればノンフィクションなどに挑戦してみるといいかもしれません。
購入するとなると高額になりますので、中古や図書館などを利用するといいかもしれませんね。都内には洋書専門の古本屋もありますので、チャンスがあったらのぞいてみるといいでしょう。
Good Day Books (恵比寿) 洋書の古本がたくさん置いてあります
私は、子どもの絵本をよく活用しています。そんなに難しくなく、絵も楽しめて、以外と知らない単語も混じっていたりします。Oxford や Longman では薄い学習者向けの書物をたくさん出していますので、初心者の方にはおすすめです。
ペンギンリーダーズ
Oxford Reading Tree シリーズ
意外とおもしろいのが、Brain Quest という子供向けの知識カード集。いや、クイズ問題集といったらいいかな?ネイティブの子どもたちが使うものですが、ちょっとしたトレビアクイズになったり、知識の宝庫になったりします。英語のレベルは小学生用でも結構手強いです。算数や地理、歴史を英語で学んでみたいという人の初歩編としてもおすすめです。アマゾンジャパンでも購入可能です。
もう1冊のおすすめは THE WORLD ALMANAC FOR KIDS
こちらは子供向けの年鑑本ですが読むのはなかなか手強い。音楽やスポーツ、歴史、地理、科学など興味のある分野だけペラペラとめくるだけでも楽しいです。オンラインでも読めますが、手元に置いて暇なときに眺めていたい1冊です。
2009年3月28日 (土)
英語をゆったり楽しんでいくうちにものしりに
さて、春の新講座楽しみですね。過去に何回か申し上げているように英語を本気で上達させたいと思ったら集中する講座はひとつです。
大人の方でしたら、月曜日から金曜日までは「ラジオ英会話」、あるいは「入門ビジネス英語」「実践ビジネス英語」 をお聴きになる方が多いのではないでしょうか?
では、土日はどうするか?もちろん復習をするという方、立派です。岩村圭南先生の 「英語5分間トレーニング」 は毎日5分間、365日お休みなしですので、毎日口から出して練習すると決めている方もいるでしょうね。
土日は優雅に「英語ものしり倶楽部」の会員になるなんていかがですか?会員になるといっても何もどこかに登録するというわけではありません。
土曜 午前 6:30 - 7:00
土曜 午後 11:00 - 11:30
日曜 午前 9:30 - 10:00
上記のいずれかに30分、ラジオに何となく耳を傾けてみませんか?
ダンディな大杉先生と若くて美人なリサさんのコンビは抜群
大杉正明先生とリサ・ヴォートさんがご担当される「英語ものしり倶楽部」は大人のための優雅な英語知識箱です。大人のためと言いましたが、もちろん中学生や高校生が聞いても楽しめますよ。
今年で2年目に入ったこの倶楽部、大杉先生の英語うんちくは聞いていて飽きません。何を隠そう私はこの大杉先生がラジオ英会話をご担当されていたとき、英語に夢中になりました。その語り口はラジオを聴いている人を英語の世界へといざなってくれます。
この番組は「英語」と「ものしり」、そして「倶楽部」の3本の柱があります。昨年度に引き続き、各界の著名人には大杉先生が英語でインタビューする「Weekend Session]、英語の歌を楽しむ「Music Notes」は私も楽しみにしているコーナーです。
4月号の歌、何だかご存知ですか?4月18日(土)/19日(日)は大杉先生が選んだ When a Man Loves a Woman ちょっと歌詞をのぞいてみたら何とまあ、甘い台詞が並んでいました。
When a man loves a woman
Can't keep his mind on nothin'else
男が女を愛するとき
他のころは何も考えられない
……ロマンチックですねえ。そして翌週の 4月25日(土)/26日(日)はお若いリサ・ヴォートサンが選んだ You are Everything です。「あなたがすべて」なんて、そんなぁ、言われてみたいわ。
直木賞作家の村山由佳さんの朗読、聴かないと損
そして4月の目玉は何と直木賞作家の村山由佳さんが「不思議の国のアリス」の翻訳話を、ご本人の翻訳朗読も含めてしてくださるそうですよ。話も面白いし、朗読がこれまた上手なのでぜひぜひ聴いてみてください。
どうしてそんなこと知っているのかって? NHKの英語講座にいつもアンテナを立てている私のところには、時として素敵な噂の風っていうやつが流れてくるのです。なんだかワクワクして聞き逃せなくなりました。
土日は、少し気分をゆったりと、コーヒー片手に英語ものしり倶楽部で決定です。
さて、読者の皆さんからの質問、まだまだ私のところに届いています。順番にアップしていきますので、少しお待ちくださいね。
2009年3月27日 (金)
質問シリーズのつづきです。春だからなのか、たくさんの質問が舞い込んできています。順番にお答えしますので、皆さん、ちょっとお待ちくださいね。
Q:
今年、大学2年です。英語をペラペラに話せることが、目標です。大学1年に、英検準1、TOEIC 710点を取得しました。今後は、英検 1級、TOEIC 900前後を目標にしています。
今回、メールをしたのは、入門ビジネスと実践ビジネス、英作文、話す、洋書について伺いたいからです。入門ビジネスと実践ビジネスは、去年もやっていました。就職したら海外でも働きたいので。
平日は、学校 休日は、バイトのためあまり復習ができません。それでも入門ビジネスと実践ビジネスのテキスト以外で、シャドーウィング、デクテーション、音読をしています。それで、今年は、せっかくやっているのだから効果をあげたいのです。なにかいい方法ありますか?去年のテキストは、なにか使い道があれば、教えて欲しいです。
英作文は、普段あまりしていないのですが何か良いトレーニング法はありますか?
話すことに関してですが、英会話サークルは有益ですか?
洋書ですが、何かお勧めのものがありましたら教えてください。
A:
わあ、たくさんの質問をありがとうございます。大学 1年生ですでに英検準1級とTOEIC 710 点を持っているなんて恐ろしく英語の実力高いですね。このままいけば、英検 1級合格、TOEIC満点も夢ではありません。近い将来実 現するでしょう。
試験と英語ペラペラは別
英語がペラペラになりたいとのことですが、試験で良い成績を取るのと、英語が話せるようになることは別です。ですので、スピーキングに力を入れたいのであれば試験勉強とは違った訓練をしなければいけません。
現に英検1級やTOEICで高得点を持っているのに、会話がスラスラとできず苦労している人をたくさん知っています。逆に TOEIC 700点くらいでも、実に流暢にネイティブたちと楽しそうに会話できる人も知っています。
話せるようになるためには、やはり話す訓練が必要になってきます。話し相手がいなくては練習できないと思うかもしれませんが、これが結構ひとりでもできるんですよ。「ひとりブツブツ練習」というやつです。ご質問者の場合は、シャドーイングを取り入れているようなので、話す訓練はできていますね。
話す訓練のためには英会話サークルも非常に有効だと思いますよ。ただし、真剣に取り組んでいるレベルの高いところを探してくださいね。
毎日の訓練がキー
効果をあげたいのであれば、やはり何としてでも「毎日」の訓練を取り入れる必要があります。仕事で忙しいから、今日は疲れてしまったから、誰か人が来たから、他にやることがたくさんあるから、などはすべて言い訳です。
(あれぇ、今日はちょっと言い方がきついかなあ。)
私はよく、「英語と歯磨きを同じレベルまで持ってくると上達しますよ」 と言うのですが……、つまり歯磨きは毎日しないと気持ちが悪いですよね。英語も学習しない日は気持ちが落ち着かない、というようになればこっちのものです。1週間に1、2度まとめて勉強するよりも、はやり「毎日コツコツ」のほうが効果は出ます。
それからいつも言っていることですが、効果を出したければ、「あまり手を広げ過ぎない」 というのもポイントです。テキストはコレ、と決めたら1冊にフォーカスします。今日は Aの教材を使って、明日は Bの教材に手をだしてみて、それだけでは不安なので、C の教材も使う --- これでは効果は半減してしまいます。ひとつの教材にスティックする必要があります。
昨年度のテキストは、「あれ?あの言い回しは何て言うんだっけな?」 なんていうときに役立つでしょう。時々眺めて、自分の学習の記録をたどりニンマリするのもいいかもしれません。
英作文のトレーニングには、私は文通をしています。文通なんていうと古いですね。海外に住むネイティブたちと e-mail のやり取りをしています。毎日一行メールでもいいのでしていますね。もっとも、一行メールでも気持ちよく受け付けてくれる友人を探し出すまでには、それなりに時間がかかりましたが。
おすすめの洋書に関しては、また別ページでにお答えいたしますね。みなさん、読んでくださってありがとうございます。
2009年3月21日 (土)
ラジオのテキストをどれにしたらいいのでしょう?というお問い合わせがたくさん私のもとに入ってきています。下記の質問をくださった方、実に細かくご自分のことを分析されています。こういう人は何のアドバイスをしなくても伸びると思いますが、わたしなりの考えを勝手に書かせていただきますね。
Q:
ラジオのテキストどれがおすすめ?
NHKラジオのテキストで迷っています。どれが自分のレベル、量にあっているかわからず悩んでいます。
候補は次の3つ
1. 実践ビジネス英語 (3日分を 1週間で学習)
2. ラジオ英会話
3. ラジオ英会話と基礎英語3 (余裕があれば)
今はNHKラジオを使っての練習しかしてないので未だに英語がとっさに出てきません。この前久しぶりに外国人と話す機会があったのですが、ほとんど話せませんでした。昔アメリカに住んでいたことがあるのですが、その時より話せなくなっているような気がしています。
4月からのテキストを見たのですが、ラジオ英会話は量がそれほど多くないのですが、意味のわからない単語がちょこちょこあったという感じです。
A:
日常会話が話せるようになりたいのなら 『ラジオ英会話』
ビジネスで使いたいのなら 『ビジネス英語』
私が話せるようになる過程でやってきたことは、徹底的な 『ラジオ英会話』 の模倣でした。つまり音声を聴いて意味がわかろうがわかるまいが、リズム、イントネーション、間の取り方、声の上がり下がりが同じになるまで徹底的に練習したということです。最初の1年間は、それだけに徹しました。
普通の学校を出て普通の教育を受けてきた人なら 『ラジオ英会話』 から始めて問題ないと思います。皆さん、ご自分の英語力を過小評価しがちですから、基礎から始めなければと思う人が多いようですが、忘れているだけです。会話を練習していくうちに基礎力はよみがえってくるでしょう。自分が思っている以上に英語力って身についているものです。大人になってから 「英語を話したい」 という思いで学習を始めた人なら、迷わず 『ラジオ英会話』 をおすすめします。
ただし、ご質問者の方は、アメリカにも留学経験をお持ちのようですので、もう少し背伸びをしてもいいように思います。『実践ビジネス英語』 3日分を 1週間で学習といわずに、『入門ビジネス英語』 を月、火に聴き、『実践ビジネス英語』 を水、木、金と聴く、というのではいかがでしょうか?つまり1週間、月~金まで聴くということです。
3日分を 1週間で学習するのもひとつの方法ではありますが、リズムがうまく作れるでしょうか?3日分を録音しておいて、ある日まとめて学習するという形式になったらアウトです。英語は「毎日」のリズム作りが一番大事なのです。溜めておいて一気にやるのは学習しているようで実は伸びが遅くなりがちです。
ひとつの番組を聴き、その日のうちに、あるいは翌日中に、ダイアログの分析、意味調べ、内容理解をしたあと、ひらすら声に出して徹底練習する。 --- 結局はこの方法が英語をマスターするうえでの一番の近道のような気がします。
『ラジオ英会話』 を使って、上記の方法で1年間練習してきた人は、次の1年は、ご質問者の 「3. ラジオ英会話と基礎英語3」 の組み合わせがいいかもしれません。この方法で文法強化ができます。ただし、あくまでも力配分は五分五分ではなく、8 : 2 くらいの割合でメインの教材を決める必要があります。
内容がわかっているのにとっさに英語が口から出てこない、というのなら訓練すれば大丈夫です。自分ひとりで練習できるんですよ。ホラ、カラオケの歌を覚えるときどうやって覚えています?音楽を聴いて真似して歌って、わからない箇所は何度も繰り返して歌う練習しませんか?そして、この練習って、実際にマイクを握る前は、自分ひとりで鼻歌うたったりしながら覚えませんか?英語もそれと一緒でいいんですよ。
質問コーナー、さらに続きます。次のブログをお楽しみにお待ちください。
2009年3月 5日 (木)
著書の 『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』 が文庫化されました。3月12日頃から書店に並ぶ予定です。見かけたら手にとってくださると嬉しいです。
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NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法 (文庫) 580円
私は、ひとり目の赤ちゃんがお腹に入り、妊娠 9ヶ月のとき仕事を辞め、その後、ずっと専業主婦でした。3人の子育てをしながら、ある日、「あぁ~、このまま歳をとっていき、気が付いたら60歳になってしまった、という人生は絶対に嫌!」 という考えがムクムクと沸いてきたのです。
それまでの自分の人生を振り返っても、何かに本気で真剣に取り組んできたことがなかったなあ、と思いました。死ぬまでに何かひとつでいいから自分に誇れるものを作りたい。これだけは頑張ったぞと胸を張って言えるものが欲しいなと思って始めたのが英語でした。
英会話スクール探しをしたものの、どこも料金が高くて主婦の私に払える金額ではありませんでした。結局、ラジオ講座が私の学習の中心となり、地元の公民館英会話サークルに週 1回通い、今に至っております。
英文科卒でもなく、海外で暮らしたこともありません。学校の成績もずば抜けてよかったわけではなく、ごくごく普通の成績でした(いや、普通より下かも)。 Where do you live? と聞かれても答え方すら知らなかった私が、何とか英語でコミュニケーションが取れるようになり、英会話スクールや English Cafe を経営するまで、どうやって学習してきたかが書かれています。
私の英語は本当にNHKの英語講座に育ててもらったといっても過言ではないのです。今では、Tokyo Free Gide というところに所属し、日本に観光に来る外国からのお客様をボランティアで案内して歩くということもしながら、世界の英語に触れ楽しんでいます。英語はあなたの人生を変えますヨ!
2009年2月26日 (木)
読者からの質問です。私がお答えするのも、何だかおこがましいのですが、私なりにやってきた方法をお話してみますね。ご質問をくださった ajisai さん、ありがとうございます。
Q:
テキストの勉強方法なのですが、ダイアログを全て毎日覚えるのが結構大変です。ラジオ講座は毎日あるので完全に覚えられず翌日になってしまいまた課題が増えてしまいの日々です。
先日のコメントに1文でも覚えましょうと書いてありましたが大切な文章をメインに覚えたらいいのでしょうか?それとも余裕があるときに(土日など)会話文を覚えなおしたほうがいいのですか?
シャドーイングも完全に覚えてしまった文章を何度もしたほうがいいのか、新たに文章を覚えていないものをまた覚えるまでやったほうがいいのか......など勉強しながら細かいことを悩んでしまいます。
A:
無理は禁物! 毎日続けることが大事
はい、ダイアログをすべて覚えるのは大変です。ラジオ講座は毎日新しくなるので、覚えられないうちに次のダイアログが始まってしまいますものね。
私が生徒によく言っていることは、
覚えようとしない!ただ口から真似して出すだけ。
ということです。私もこの方法で勉強してきました。とにかくその日のうちにやることは、ダイアログを覚えることではなく、いかにモデル音声に近く声を出せるようになるかというところに焦点を置きました。
できれば、声を出すときはテキストを見ないのが理想ですが、最初はテキストを目で追いながらでも OK。だんだんと目をテキストから離し、自分が誰かに向かって本当に英語を話しているところを想像して練習します。
話すスピード、イントネーション、リズム、間の取り方などを徹底的に真似したのです。覚えることにはあまりこだわらず、ラジオのように言えたら、
「オッケー!言えた!!ふぅーっ!気持ちいい!!」 とガッツポーズ。
そう、ワンセンテンスがラジオから流れてくる音声と同じように言えると、スカッとして気分がいいのです。この快感をたくさん味わうのがポイントかなと思います。その結果、頭の中に残るフレーズがひとつでもふたつでもあったら、ラッキー!と思うことにしています。
覚えられなければ、さっさとその日のスキットはあきらめて 次の日のダイアログを練習します。
大事な言い回しや表現は繰り返し出てくるようになっていますので、数年もこの作業を続けていると嫌でも口が覚えてくれます。
シャドーイングも覚えるのが目的ではありません。あくまでもモデル音声に自分の言い方が近づくようにするのが目的です。繰り返していれば、やがてはカッコ良く英語が話せるようになる、と信じて。
覚えようとすると、プレッシャーがかかりますし、なかなか覚えられない自分にも嫌気がさし、落ち込んでしまいます。私は大人になってから英語を始めたので、硬くなった脳みそに無理に英語を叩き込むのは、ある日あきらめたのです。その代わり、ただひたすらに真似をすることに徹しました。
この方法で、そうですねえ~、3年たった頃からバブバブ言葉、つまり赤ちゃんが話す、2語、3語が自分の口で言えるようになったのです。バブバブが出始めたら、センテンスが出るまでにはそんなに時間がかかりませんよ。
そして、16年たった今、まだ勉強しています。まあ、あせらずにいきましょうよ。 ajisai さん、皆さん、一緒に口を動かして英語筋作りしてみませんか?
2009年2月24日 (火)
英語を始めようと思ったとき、どのテキストが自分に適しているかよくわからないという人がいると思います。今回は、ごく簡単な選び方を検証してみましょう。
まず、テキストをペラペラとめくって読んでみる。
◆ ポイント 1
「あぁ、知ってる、知ってる。この表現わかる!」 と、スラスラっとわかってしまったら、その本は置いて、次の本に手を伸ばす。
◆ ポイント 2
「ん?この表現はしっているけれど、これは知らないなあ。この単語も意味がわからない。」
↑ ↑ ↑
そう思ったら、それがあなたに適したテキストです。
◆ ポイント 3
日本語の部分(対訳文)を読んでみる。
「ああ、これこれ!これが英語で言いたかったの!」
↑ ↑ ↑
そう思ったら、それがあなたに適したテキストです。ただし、英文を読んでみて、あまりにも難しい単語が並び過ぎていたら買って帰っても棚でホコリをかぶることになります。できるだけやさしい表現で書かれたものが望ましいです。
以上簡単ではありますが、テキストの選び方のポイント3つに焦点をあててみました。また追々触れていきますね。
2009年2月 7日 (土)
読者の zedo さんからのご質問です。zedo さん、ありがとうございます。
Q: 英語字幕はつけたままで学習していいの?
洋画を字幕なしで楽しめるようになるのが目標です。DVDを利用すると字幕を英語、日本語と切り替えられるので便利です。英語字幕があると、8割は理解できますが、字幕なしでは半分の内容しか理解できません。
このまま英語字幕に頼っていていいのでしょうか?それとも字幕なしでチャレンジすべきなのでしょうか?
A: OKです。そのままお楽しみください。
zedo さん、映画を字幕なしで半分理解してしまうなんて恐ろしく高い英語力をお持ちです。しかも、英語字幕をつけると 8割理解してしまうなんてほとんどネイティヴではありませんか!
何も心配することはありません。このまま英語字幕をつけたままお楽しみください。いつか、ふっと気が付くと字幕を読んでいない自分を発見するときが来るでしょう。
実は、映画やTVドラマを使った英語学習は上級者の学習法なのです。考えてもみてくださいよ。映画やドラマは学習者用には作られていません。容赦のないネイティヴの英語です。しかもスピードもゆっくりではありませんし、人によってはモゴモゴ話す人もいるでしょう。例えばですね、次の日本語を考えてみてください。
「調子はどうよ?」
「ネコの手も借りたいよ。」
日本語を勉強している外国人なら、きっと「お元気ですか?」「こんにちは」などの日本語は理解できるでしょう。「調子はどうよ?」も日本語上級者になればわかるかもしれませんね。「ネコの手も借りたい」という表現が「とても忙しい」という意味だと知っている人は、かなり学習した人だと思います。では、次の日本語はいかがですか?
「ママチャリで近くの生協まで行って、いもさ、たぁ~んと買ったんよ。」
あらら、なんだか地方なまりが入りましたね。「ママチャリ」という単語はたぶんテキストには載っていないでしょうし、「生協」はスーパーの名前ですから現地で生活していないと理解できないでしょうねえ。「いもさ」って何?「たぁ~んと」って何?ということになりませんか?さて、次の日本語はいかがですか?
「ちょっと、ちょっとあの人、イケメンじゃない?」
「きゃーー、やばーーい!」
「イケメン」??「やばーーい」?? この場合、「やばい」は「うわぁ、素敵!」という意味で使われている若者言葉ですよね。こんな言葉が点在しているのが、いわゆる映画であり、ドラマであります。さらに、弁護士ものや企業もののストーリーになったら難しい terminology (専門用語)がたくさん混じっているのでもうお手上げです。
私の友人で、日本人ですが、ご主人がアメリカ人、アメリカに住んで 8年という人がいます。それでも映画やドラマはわからないことが多く、ご主人さまに耳打ちしてもらったり、どういう意味?と聞くことがしょっちゅうだと話していました。
映画やドラマは、全部理解できなくて当然!私の生徒には、映画で英語を勉強しようなんて考えなさんな、あれはあくまでもエンターテイメントです。英語なんて勉強したくないよ、と思ったときやモチベーションが下がったときに観て楽しみましょう。英語に触れていれば、そのうちまたやる気も起こってくるというものです。 2時間の映画の中で、知っているせりふが 2つ、3つ出てきたら、ラッキー!英語勉強していてよかったああ!!と感激しましょう、と話しています。
2009年2月 3日 (火)
前回、シャドーイング の記事を書かせていただいたところ、読者の ajisai さん、赤ワインさんより次の質問をいただきました。
Q: シャドーイングはテキストを見ながらでもいいの?
A: 最初はテキストを見ながらでOK。総仕上げはテキスト無しで!
シャドーイングとは本来テキストも何も見ず、音だけを頼りにするものです。しかし、英語学習者の場合、はじめはテキストを見ながらでかまいません。そんなの誰が決めたのかって?私が勝手に決めちゃいました。私が過去の練習過程でやってきたことです。
(1) 最初はテキストを見ながら
(2) だんだんと目を離す
(3) チラ見はまだOKよ
(4) テキストを見ずに、分からなかった箇所だけ確認
(5) 最終仕上げはテキストを見ずに音声だけを頼りに
★ 自分で決めた箇所がテキストを見ずにうまくシャドーイングできたら、ガッツポーズを取り、「私って天才かも!」と心の中で叫ぶ。
これで完璧です。
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ajisai さん、赤ワインさん、ご質問をありがとうございました。そうでした、肝心なポイントを書くのを忘れていました。お2人ともさすがですね~。しっかり練習しているからこそ沸いてくる疑問。こうやって的をついた質問が出る人って実はすでに結構英語が話せる人、あるいは英語に対してとてもいいセンスを持っている人なんです。すぐに上達しますよ。
2009年2月 2日 (月)
シャドーイングという英語練習方法、ご存知ですか?英語学習者ならきっと耳にしたことはあるかもしれませんね。
英語をシャドー(影)のように追いかけながら話すことです。英語を聞こえてきたそばから真似して言うのです。もともとは通訳になる人たちが訓練の一環として取り入れていた手法なのですが、一般の英語学習者にも効果的であるということがわかってからはブームになってきました。私は小学生のクラスにも時々この手法を取り入れています。
こんな感じで練習します。
You are beautiful. (君、きれだね)
You are beautiful.
I know. (そんなのわかっているわ)
I know.
What's your secret? (秘訣は何なのさ?)
What's your secret?
Oh, do you want to know? (あら、知りたい?)
Oh, do you want to know?
黒文字の部分はモデル音声、ブルーの部分があなたの声です。こうやって、ほんのちょっと遅れて耳から入ってくる音を追いかけるようにして練習するのですが、この練習をすると何がいいのか!?
1) リズムとイントネーションがよくなる
2) ポーズのとり方がわかる
3) やがては発音がよくなる
4) あなたの話す英語がカッコ良くなる
などの効用があります。英語って声が上がったり下がったり、素早く読む部分があったり、ちょっとゆっくり目に伸ばし気味に発音したりの繰り返しが多いと思いませんか?日本語と違って抑揚のある言語なんですね。
練習する教材はあまり難しくないものがいいですね。自分の実力と同等のもの。あるいは、このセンテンスが話せるようになりたい!と切望するものを徹底的にやるといいのかなと思います。
2009年1月30日 (金)
先日、 「英語、ひとり練習」 の記事を書きましたが、今日はそれに関連する記事をもう1本。
英語学習に「ブツブツ練習」は付き物です。ラジオ英会話の遠山顕先生もものしり英語倶楽部の大杉正明先生も、若かりし頃、英語を口から出して、大きな声で練習したと言います。
やはり、「ひとりブツブツ練習」は欠かせないようですよ。私も台所で食器を洗いながら、掃除機をかけながら、洗濯物を干しながら、自転車をこぎながら、スーパーで買い物カゴをぶら下げながら、ブツブツとやったものです。電車に乗っても口パクで練習。
テープは耳にタコができるくらい聴いたので、口パク練習をするときは音声が頭の中で鳴り響きます。どんな声優さんがどんな声を出し、どんなイントネーションでどんな言い方をしたのか脳の中で音がするのです。
これは現在のある生徒さんのお話。彼女も家事の合間にブツブツ練習をしています。時々、お子さんが「お母さん、何ブツブツ言っとるん?」と聞くのだそうです。
そうすると彼女の練習方法は、ひとりブツブツから、ひとり通訳へと変わります。例えばこんな感じ:
Sorry I didn't show up for dinner last night.
(きのう、晩御飯行かれへんでごめんな。)
What happend? I tried to call you, but your line was busy.
(何しとったん? 電話したんねんけど、話中やったわ。)
It completely slipped my mind.
(すっかり忘れとったんねん。)
と、「こんな英語を練習しとるんや」、とお子さんに説明しながらブツブツするのだそうです。もうお気づきかと思いますが、彼女は大阪出身。自分のお国言葉にしたほうが覚えが早いんだそうです。
これでお子さんも真似して、一家でブツブツしていたら楽しいですよね。えっ!?楽しいじゃなくて、怪しいですって?いいんです、いいんです。あの人、怪しいと思われるくらい練習したほうが英語は上手になるのです。
2009年1月26日 (月)
読者からの質問にお答えします。次の番組はTOEICのレベルでいうとどのくらい?というものです。elmo さん、するどい質問をありがとうございます。
(1) リトルチャロ(TV版)
(2) リトルチャロ(ラジオ版)
(3) ネイティブの発音塾
NHKの語学番組とTOEICについてのランクですね。うぅ~ん、これは難しい!!私の独断と偏見でおおまかなことを勝手に書いてみますね。
(1) リトルチャロ(TV版)
TOEIC 200点~800点対象
(2) リトルチャロ(ラジオ版)
TOEIC 400点~800点対象
(3) ネイティブの発音塾
TOEIC 300点~700点対象
あっはっは、ずいぶんいい加減ですね。TOEIC 200点~800点なんて英語学習者のすべてじゃないの?とお思いになるかもしれません。実は、リトルチャロはそれだけ、子どもから大人まですべての英語学習者が楽しめるように作られている番組だと思います。ストーリー性のある教材は題材がいいとハマリます。それにTVですと字幕もつきますから、英語がちっともわからなくてもストーリーそのものを楽しむことができます。ハラハラ、ドキドキするシーンもあり、感情移入がしやすいです。ときどきはホロッと涙を流す場面があったりして......。
この番組は英語初級者から中級者を対象に作られた番組ではないかと思いますが、簡単そうにみえていて、ところが実は結構むずかしかったりもします。特に解説の部分なんて、一度聞いただけではわからない箇所がありますし、ネイティヴが持つ独特な表現にホーッとうなってしまう部分もあります。
簡単なことばかり話しているかというとそうでもないのです。ラジオに耳を傾けてみると、あれれ?聞き取れない箇所がたくさん出てきます。上級者も十分手ごたえのある教材となっています。自分がどこにフォーカスするかで、この教材は使い方が変わってきます。
1) ストーリーを楽しみ英語に触れる。
2) 簡単な表現を繰り返し真似してみる。
3) ストーリー全体を英語で説明してみる。ときどきはせりふを交えながら。
elmo さんは、どんな学習方法で挑戦していますか?
「ネイティブの発音塾」、これは今年の1月から始まった番組ですよね。ですので、すいません、まだ調査不足です。ですので、300点~700点対象なんていい加減な評価をしてみました。発音は最近特に注目されています。一昔前は、「発音よりも話す中身のほうが大事」と言われていた時期もあったのですが、ここ最近は、中身も確かに大事だが、「発音が悪いと通じない」と基本のところに立ち返っています。
発音に関しては臨界期があるのないのと世間では騒がれていますが、口のちょっとした形やポジションを変えるだけで、大人になってからでもかなり矯正できる、というのが私の考えです。この番組、発音にちょっと自信がないなと思っている人や再確認してみたいと思っている方には良い番組だと思いますよ。
でも、個々の音に執着するよりも、リズムやイントネーションのほうがもっと大事になってくるのではないかなあ、と個人的には思っています。リズムやイントネーションを矯正するにはシャドーイングという良い方法がありますので、またそのうちブログでご紹介しますね。
おー、長くなってしまった!elmo さん、よい質問をありがとうございました。満足のいく回答ではなかったかもしれませんが、お許しくださいね。
2009年1月24日 (土)
読者からのご質問です。質問をくださった ajisai さん、ありがとうございました。
Q: 英語を口から出す練習と平行して英作文も勉強したほうがいいのでしょうか?またそのほうが語学力がUPしたり早く英語が話せるようになるのでしょうか?
A: 私は「英語があまり話せないうちは英作文はするな」と教えています。そのかわり、英文をどこかから盗んできて話なさいと言っています。
つまり自分で英文を作るのではなく、どこかにある英文をそのままそっくり真似して話しましょう、ということです。英作文をすると、どうしてもぎこちない英文になってしまいがちで、内容は通じてもどことなく自然な英語からは遠くなってしまう、という問題が生じることがあります。
先日、新聞か雑誌に、ある有名な先生が「英作文はせず、英借文をせよ」ということを書いていました。なるほど、うまいことを言うものだと感心しました。
私は英語を勉強し始めてから最初の数年間は、とにかく使える英文を自分の中に溜め込むことだけに集中しました。いつもいつも「この表現はどこかで使えるかもしれない。」「これは、自分のことを表すのに適した表現だ。」などということを意識しながら英文を口から出し、練習しました。
暗記ではありません。何かのときにとっさに口から英語が出てくれないと役に立たないので、とにかく口からスラリと出るようになるまで練習しました。つまり、こう言われたらこう返答するというパターン練習を徹底的にしたのです。
英文日記を書くようなときは、何冊ものテキストをひっくりかえし、自分が言いたい表現に合ったものを探し出す作業をしました。うまい表現が見つからなければあきらめて、自分の言いたいことのほうを変えました。つまり、日本語から考えるのではなく、先に英文を読んで、あっ、この表現とこの表現を使うと、自分の言いたいことに近くなるな、という英文の探し方をしたのです。
時間がとてもかかる作業のようにみえますが、結果的には英語が話せるようになる近道だったと気が付いたのはうんと後になってからでした。自分で英作文らしきものができるようになったのは英語を勉強し始めて16年たった、ごく最近になってからのことです。
2009年1月21日 (水)
私のスクールでは、大人の生徒さんは遠山顕先生の「ラジオ英会話」のテキストを使って勉強しています。生徒さんたちは全員ラジオを毎日聴かないといけないことになっています。
そしてレッスンに来たときは、みなさんがどのくらい練習してきたかをチェックさせてもらいます。あらかじめ練習してくるのが絶対条件になっているのです。一行声に出してもらうと、どのくらい練習してきたかがわかります。テキストに目を落とさずに言える人も多いので感心することしきりです。
皆さんの自宅での練習方法を聞いてみました。半端でなく真剣に練習していますよ。
(1) ダイアログを別の紙に書き出して、部屋のあちこちに貼る。キッチン・リビング・洗面所・トイレなど。
(生活の拠点となるところで目につきやすいところですね。しかも貼るだけではありません。必ず声に出して練習します。)
(2) カレンダーの裏側にマジックでダイアログを書き、お風呂に持って入る。バスタブに漬かっている間は音読をする。
(音が反響して英語が上手に聞こえるらしいですよ。お風呂の中から独り言が聞こえてきたら家族がびっくりしない?との質問には、大豪邸だから大丈夫、という答えが返ってきました。本当はごく普通のお宅ですが、こういったユーモアで返答できる人は英語力の伸びも早いです。)
(3) テキストを洗濯ばさみで物干しに吊るす。洗濯物を干している間はテキストをチラ見しながらダイアログを口ずさむ。
(近所の人は、あの人、洗濯物を干しながら何をぶつぶつ言っているのだろうか?大丈夫かな?と思っているかもしれません。でも気にしない。)
いかがですか?こんな練習をしている生徒さんの英語は確実に上達して今や私の英語力を追い越そうとしています。そういえば、遠山顕先生も学生の頃はおうちの中で大きな声をだして練習したと講演会か何かのときお話していたような気がします。
あなたはどんな学習法を取り入れていますか?教えてくださいな。
2009年1月10日 (土)
ゴガクルモバイル、全国ランキング DAILY TEST を続けています。携帯で DAILT TEST なんて嫌!と最初は思っていたのですが、ハマっています。毎回、朝の7時半~8時くらいの間にメールが届きます。携帯に送り込まれてきた問題に答えるとランキングが発表されるというものです。
お正月早々、1位という名誉なスタートを切ったものの、その後、1問間違え、1日アクセスするのを忘れたら 549位になってしまいました。1位をキープするって難しいですね。また生徒に負けてしまいましたあ。私の生徒はずっと 1位をキープ中。熱心に勉強しています。
現在、利用者 12,889 人の方が登録しているんですね。昨年より増えましたねえ。やはり新年はまた英語に力を入れようと考える人が多いようです。
毎日たった1問だから無理なく継続できます。復習にもなり脳の活性にもなりそうです。また明日からも頑張るぞ!!
「簡単なことを毎日続ける」 -- これ学習のポイントでもあります。
2008年12月21日 (日)
英語を上達させようと思ったら次のことをクリアしなければなりません。
・ 恥をかきましょう
・ 失敗は笑い飛ばしてしまえ
・ プライドって何だっけ?
英語は完璧に話す必要はありません。また正確に話す必要もありません。相手は必ずわかってくれます。正確なセンテンスを組み立てているよりも口から出してしまったほうが勝ちです。
ところが英語を始めて間もない頃は、なかなかこれができないんですよね。言うためには勇気がいる。そして、そうやって勇気を出して英語を口から出したにもかかわらず、相手が「えっ?」というような顔をしようものならもうパニックになってしまう。「やっぱり私の英語は通じない」なぁ~んて思ってしまうんですね。
私も何度、いや、何百回、何千回とそんなことを繰り返してきたことか。目の前にプライドがぶら下がっているうちはしゃべれませんでした。「もう、プライドって何だっけ?」と思った頃から、だんだんと英語が話せるようになってきました。失敗しても恥ずかしがることはないのです。あっはっは、と笑い飛ばしてしまえば上達は早いのです。
教室で子どもたちに英語を教えていて、うまく発音できなかったり、間違って言ってしまったりした子には、すかさず、「エライ!! I LOVE your mistakes.」と声をかけるようにしています。そして「英語はたくさん間違って口から出した子のほうが上手になるからねえ。」と呪文のように唱えています。
おかげで教室の中はシーンをすることがありません。英語は失敗しながらどれだけ口から出したかでしゃべれるようになるかならないかが決まってきます。失敗した数だけ成長するのです。
2008年12月17日 (水)
「ゴガクルモバイル」ってご存知ですか? NHKファンのあなたならすでに知っている方も多いはず。何せ、今登録者数が 12,783 人もいるらしい。(2009年12月17日現在)
遠山顕先生の『ラジオ英会話』を聞いている人は必見のアイテムですよ。
実は私、携帯が大嫌いなのです。一応持ってはいますが、着信専用(笑)。あの小さな文字盤で親指だけで文字を打つなんて考えられません。ですから、携帯にメールが入ってきてもパソコンから返信を打っている私です。私の子どもたちはよく心得たもので、用事があるときは、携帯とパソコンの両方へ同時にメールを送ってきます。私が携帯から返信しないのを知っているからです。
ゴガクルモバイルが始まったときもパソコンから申し込もうとしたら、パソコンでは受け付けてくれないんですね。それでしばらくは放っておいたのです。
私は自分の生徒さんたちには「ラジオ英会話」を聞くことを強制しています。それで、一週間の間にどのくらい番組を聴きこなして、どのくらい口から出す練習をしてきたかをチェックしているのです。
生徒さんが教室に入ってくると、「今何位?」なんて聞き合っているんですよ。「私、今 1位!」「えー、オレ今 2,531位」なんて会話をしています。「えー、それなあに?」と聞いてみると、ゴガクルモバイルに登録して毎日復習しているっていうんですね。全国ランキング DAILT TEST なんてものがある。
生徒がやっているのなら私もと、登録して始めてみたら、これが意外とおもしろくてハマッています。生徒さんたちもおもしろい、と絶賛しています。毎日復習問題に挑戦するのです。ラジオ英会話の中で出された会話表現をどのくらい覚えているかのチェックなのですが、1日1問。正解を続けていくと順位が上がっていくらしく、間違えてしまうと順位が下がってしまう。
結構忘れてしまっているものも多く、ただいまの私の順位は
12,781 人中、3,715位
完全に生徒に負けています。皆さん、勝負しませんか? あるいはすでに登録していて挑戦中の皆さん、あなたの順位教えてくださいな。
毎朝の7時半~8時頃の間にメールが届きます。この時間帯、仕事や学校の授業の邪魔にならない。通勤通学電車の中にいる人も多い。なかなか粋な時間帯にメールが届くように設定したものだと感心しています。
やることはほんの数分間、メールを読んでテストに挑戦してみたり、テストというよりもクイズですね、今日の運勢を読んでみたり。テストはあとで受けてみよう、なんて思って放っておくと、翌日になってしまったらもうDAILY TESTは受けられなくなってしまっています。順位を上げようと、もう一回挑戦、なんていうことももちろんできません。つまり、毎日定期的に数分間、いえ数秒間、携帯でテストに挑戦しないと自分の順位は上げられないということです。
生徒さん曰く、「癖になってやめられません。勉強のリズム作りにもなりるし、テキストを読んでいても、あ、このフレーズがテストに出るかな、なんて思うと、ついついしっかり覚えておかなくっちゃという気になります。」なぁ~んてハマっています。
2008年12月13日 (土)
英語学習には、やはり集中して英語を学ぶ時間を見つける必要があります。一日のうちで脳が一番活性している時間帯を選ぶのが理想的でしょうが、お仕事などをしているとなかなかうまい時間帯を見つけるのは難しいかもしてませんね。
でも習慣化してしまえばそんなに難しいことではありません。例えば通勤電車の中、行きと帰りで合計2時間くらいかかる人も結構いるのではありませんか?バックの中に「英語セット」を入れておいて往復の通勤・通学の時間帯は必ず勉強すると決めるといいかもしれませんね。
あと、英語学習がよくやっているのが、通常の出勤時間より1時間早く家を出るのでるということです。会社の近くの喫茶店でモーニングをいただきながら英語と取り組む、なんていうのもおしゃれではありませんか?通勤電車もすいているし、一石二鳥なんだそうです。
私は人と待ち合わせをするとき、30分~1時間早く現地に到着するようにしています。待ち合わせ場所の近くでカフェに入り英語セットを広げながら時間をつぶすのです。待ち合わせに遅れることもないし、電車のアクシデントなどが発生したときも時間に余裕があるので、慌てないで済みます。もちろん電車の中は私の格好の勉強部屋になります。
私は英語を始めた当初、専業主婦でした。午前中の時間帯が比較的ゆったりしているとはいえ、家族を送り出したあと、掃除、洗濯、お使いなどをしていると、あっという間に昼になってしまい、午後、子どもたちが学校から帰ってくると、もう自分の時間はありませんでした。
そこで私が見つけた時間帯が早朝でした。午前4時~6時。電話もピンポンもならない、お母さ~んと呼ぶ声もしない。こんなに静かな時間帯があったのだと本当に幸福なひと時を発見した気分でした。この時間帯に勉強したことがその後の私の英語人生を変えていくキーとなったことは言うまでもありません。
そんなの無理~って思いますか?それはあなたが若い証拠です。私も若い頃はそんなこと考えも及びませんでした。でも、もうあまり先がない、ここいらへんで根性入れて頑張ってみないと、一生のらりくらりとした人生で終わってしまう。私はそれが嫌で英語を始めたんだ。「人生を変えてみたい」そう本気で思ったら、早起きもそんなに苦ではありませんよ。
2008年11月21日 (金)
NHKエデュケーショナルのゴガクルのサイトでこんなことを書いては本当はいけないのですが、そこをあえて書かせていただきます。
英語を本気で話せるようになりたかったら「テキストは一本!」、これ鉄則かもしれません。NHKのテキストはとても充実しています。どれも楽しそうな番組でひとつの番組を選ぶのは至難の業です。英語をすでにマスターしてしまい、ある程度の実力のある人なら何本聴こうがそれなりに収穫はあるでしょう。しかし、これから英語が話せるようになりたいと思っている人はなるべく自分の学習方法を簡素化する必要もあるかもしれません。
NHKのリスナーによくありがちなのが、一生懸命であるがために番組をたくさん聴いてしまうことです。たくさん聴くのはいいことですよ。でも聴くだけで終わってしまっていませんか?
残念ながら英語は聴くだけでは上達しないんですねえ~。聴いた音を真似して自分の口で再生してみるところから練習がスタートします。何度も何度も繰り返し、自分のものにするまでには、私のようなスローな人間には膨大な時間がかかりました。ですからテキスト一冊分が限界でした。しかも、数年間は、ダイアログの部分だけに集中しました。NHKの放送一回分はとても内容が濃いですから全部に真面目に目を通し取り組んでいたらそれだけで時間がなくなってしまうのです。言い方を変えると、テキストを一本に絞ったうえにさらにある一部分だけに集中したということです。
ほんの数十秒で終わってしまう会話部分(ダイアログの部分)をまる1日かけて口からブツブツと出したのです。洗濯物を干しながらブツブツ。お茶碗を洗いながらブツブツ。お買い物をしていても自転車をこいでいてもイヤホーンは耳の中。(最近は自転車+イヤホーン、禁止になりました?)電車に乗れば、周りの人に迷惑がかからないように口パクで練習です。他の人からみたら、何あの人?少しおかしいんじゃないの?と思われたかもしれません。でも、気にしなぁ~い!これだけやると、もう他に手を出す余裕はありませんでした。
英語を長年やっているのに、どうして話せるようにならないのだろうと悩んでいる人は一度自分の学習方法を見直してみるのもいいかもしれません。大抵、行き当たるのが、熱心なあまり、あちらにもこちらにも手を出してしまっていたということ。シンプルにすると伸びが早いかもしれませんよ。
2008年11月14日 (金)
読者のおひとりから次のようなコメントをいただきました。
「英語暦20年。英文科卒。海外生活の経験あり。英検、TOEICも高得点。英会話学校にも通い、高い教材も買った。これだけやってもいざ英語を話そうとすると思ったことの半分も言えない。川本さんとの違いは何でしょう?」
私の回答: 違いなんてありませんよ。私だって思ったことの半分も言えていません。もし、違いがあるとしたら、「わからないことを悲観しなくなった」つまり図々しくなったということでしょうか?ネイティブではないのでわからなくて当たり前と思い開き直っています。
話すときも間違えて当然!「話の前後から推測してねえ~。あなた頭がいいんだから私の言いたいことわかってくれるわよねえ~。」と念じながら話しています。
ネイティブと話をしていても、1対1のときは何とかわかっても、ネイティブ同士で話が始まると、もう私にはお手上げ。チンプンカンプンで彼らが何を話しているのだかさっぱりわからない、ということがしょっちゅうです。
先日、姉妹都市交流事業に携わり、アメリカ人15人を引き連れて珍道中をしてきました。歓迎会や送別会でそれぞれの人のコメントを日英や英日通訳しなければならない場面があったのですが、スピーチのときは私にわかる英語で話してくださいね、と図々しくもお願いしました。そうしたらわざと難しい big word でスピーチを始めた人がいたのです。もちろん、この方、on purpose でやっていたわけで、私が「あぁ~わからない!」というような表情をしたら、ニヤリと笑って簡単な英語に直してくださいました。ホッ!すかさず日本語と英語で事情を説明したら会場はドッと笑ってくれました。
市民の交流だから許されることですが、とてもとてもプロのようには通訳などできません。歓迎会の会場には日英がわかるALTがいて、マイクで通訳する私を心配そうに眺め、遠くからOKサインを出してくれたり、首を傾げて、うぅ~ん今の通訳は意味が通っていないぞ、なんていう表情をしたりしていました。
英語をコミュニケーションのツールとして使うとき、完璧な英語で話す必要はないと思うのですがいかがでしょうか?これから英語を始めようと考えている人 ⇒ 英語はある程度基礎的なことが話せるようになったらあとは気力です。すごく実力を持っているのにどうもうまく話せないなと思っている人 ⇒ 本当は話せているんですよ。きっと教養があり過ぎて、もっと話したいのにぃ~と自分の中で消化不良になっているだけです。他の人はきっとあなたのことをすご~いという目で見ているはずです。
2008年11月13日 (木)
時々人にあからさまに言われることがあります。「あなたよりも私のほうが完璧な英語を話すのに、どうしてネイティブたちは英語が下手なあなたのところに集まるわけ?」
確かに私の英語は下手です。認めちゃいます。でもどうにかこうにかネイティブたちとコミュニケーションが取れるのは、英語力ではなくて他のところで補おうとしているからだと思います。
そのひとつにユーモアがあります。Sense of humor を持つのはなかなか至難の技ですが、特にアメリカ人はユーモア好きなので彼らとの会話から学んでいます。
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私がよく使うユーモア(その1):
Sanae, do you need any help?
(何か手伝うことない?)
私は毎週日曜日に英会話カフェを運営しているのですが、時々ネイティブたちが準備に手を貸してくれようと声をかけてくれます。私は、「じゃあ、このネームタグを名前順に並べて、あそこのテーブルをこっちに動かしてくれる?」なんて言いたいのですが、とっさに英語が出てこないのです。そんなときは、こう答えることにしています。
Yes! Smile at me!!
(ええ、あるわよ。ニコッと笑ってくれない?)
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私がよく使うユーモア(その2):
Oh, boy! I'm kind of tired.
(あぁ!ちょっと疲れ気味)
ネイティブたちがこうやって入ってくるときは大抵、前夜飲み過ぎたか何かなのですが、私は
Are you tired of me?
(私に飽きたの?)
と返答します。大抵は、ぎゃっはっは!と笑ってくれます。