プロフィール

川本佐奈恵
32歳で英語をスタート。 英会話スクール English Timeを経営。
毎週日曜日には英会話カフェ Sunday English Time を運営。

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川本佐奈恵 You can do it!

2010年11月16日 (火)

ネイティヴは人によって話し方を変えているの?

Q
ネイティブの人は、話す相手によって、英語の表現、話し方を変えているのでしょうか?例えば、ラジオの英語番組や英語ニュースなどは、完璧ではないけれどある程度理解できるのですが、電車の中で聞くネイティブどうしの会話などは、最初からまったく分からない事があります。


例えば、岩本スーザンさんのいろいろな番組での話は、不思議と分かるのに、映画のシーンの会話はまったく分からない場合が多いです。海外での経験がないので、やはり国内での経験だけでは、海外では通用しないのか心配です。今まで会話できていたのは、相手がレベルを落として、合わせてくれていたんでしょうね。もちろん、バックグラウンドの文化・風習を理解していない事もあると思いますが......。


A
実はネイティヴたちは、話す相手によって話すスピード、内容、使う単語を変えているのは事実です。


目の前に日本語を勉強している外国人がいたとします。あなたはどのように話しかけてあげますか?もちろん、相手の日本語力にもよりますが、比較的ゆっくりと簡単でわかりやすい日本語表現だけを使おうとしませんか?この逆パターンが起こっているわけです。


自分の英会話の先生の話はわかるのに、先生が変わるとわからなくなってしまうということがあります。それは慣れがそうさせるものです。ですから比較的いろいろな外国の方と話をする機会を持って欲しいとの思いで English Cafe をオープンさせました。チャンスがあれば気軽にいろいろな国から来た人と話すといいと思います。


英語の先生の話す英語は比較的わかりやすいです。日本人のわかる英語をよく知っているからです。日本に長く住んでいる外国人も同じです。彼らの悩みは、時々自分の国に帰ったときに、「どうしたの、その英語、ちょっとおかしくなっていない?」と言われることだそうです。日本人向けに微妙に英語が変わってきてしまった結果と思われます。


映画やTVドラマの英語が聞き取れないのは、それが外国人を意識していない英語を使っているためです。私たちが友達と話をしているところを考えれば容易に想像できるかもしれません。例えば、下記の会話、日本語を勉強している外国人にわかるでしょうか?


「きのう自転車パクられちゃってさ、何か、ダサいなと思ったんだけど、時間に間に合わないといけないから、お母さんのママチャリ借りてきたんだ。」
「へー、そりゃ、まいったね。でもそのチャリ悪くないよ。ま、そんなのもアリだよ。」
「ねえねえ、あの前から来る人見て!やばくない?」
「やっばぁ~い!ちょっとぉ!シビレちゃう!」


「パクられる」「ダサい」「ママチャリ」「まいった」「そんなのもアリ」「やばい」、これらは決して教科書には出てこない言葉でしょう。「やばい = 格好良い」という意味合いで今も話されているのかどうかはわかりませんが、言葉はこのように生きているもので、その時代や話す年齢層によっても変わってきます。この現象が起きているのが映画やTVドラマです。


だから、私たちにわからなくて当然です。私は日本に住んでいる外国人と話をするだけでは自分の英語力を伸ばすのに限界を感じ、Tokyo Free Guide というところに所属し、世界のいろいろな国から来る人と話すチャンスを作るようにしました。日本人の英語を意識しない容赦ない英語に触れるためにです。


でもね、世界のいろいろな人と話をすればするほど感じることがあります。それは、世界にはさまざまな英語がある。一番大事なことは気持ちを通じさせるということで、語学力ではないということです。英語はあくまでも世界の人たちと話をする道具であると考えたとき、その道具はそんなに精巧なものにしないといけないでしょうか?ボクトツで多少不恰好なものであったとしても、そんなに問題はないのではないでしょうか?


それよりも、相手を思いやる気持ち、自分と違う文化や習慣を理解する心、そんなことのほうが大事なのではないかと思う今日この頃です。


ところで、岩本スーザンさんの話がわかるなんて素晴らしいですよ。スーザンさん、結構容赦のないスピードで話していますから。



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熊猫:

こういった質問に、意見するのが大好きです♪
「一番大事なことは気持ちを通じさせるということで、語学力ではないということです」大賛成です!


長く日本に住んでいた外国人は、日本人向けに変わってしまってたのは、よくあることです。また同じ言語同士、たとえばイギリス人が日本で、アメリカ人と沢山会話を交わして変わってしまったとか、よくネイティブから聞きます。


つい先日、中学の時の同級生と電話でお喋りしていたら、久しぶりに懐かしい地元のアクセントと方言が聞けて、感動しました(笑)東京から特急や高速バスで、わずか1時間のところにも、独特の言語?コミュニケーションがあるんですよ♪


語学力よりもコミュニケーション力!頑張りましょうネ!!

匿名:

佐奈恵さん
今まで自分だけで考えてきた事を、分かりやすく回答していただいて、ありがとうございます。そうですよね。。私も海外の方と日本語で話す時は、日本語レベルを変えている事を忘れていました。でも、極力せっかく覚えたネイティブ感覚のフレーズは、実践でも使ってみようと思います。今月のビジネス英会話での、ネイティブがくしゃみをした時の「Bless you!」・・・とかね。
熊猫さん・・「一番大事なことは、気持ちを通じさせるということで、語学力ではないということです。」ありがとうございます。これからも、皆さんと一緒に英語を楽しんでいきたいと思います。

yusuke:

佐奈恵さん
とても分かりやすい回答ありがとうございます。そうですよね。自分も海外の人に日本語で話す時は、日本人と話し方を無意識に変えていたのを忘れていました。
でも、少しずつでもネイティブどうしの会話に割り込んでいけるようになりたいですね。
slangを一生懸命覚えるつもりはありませんが、今月のビジネス英会話にあった、くしゃみをした相手にさりげなく「Bless you!」って自然と出てくるように・・・

熊猫さん・・・「語学力よりもコミュニケーション力」ありがとうございます。頑張りましょう。。

川本佐奈恵 Author Profile Page:

匿名さん、こんにちは。投稿ありがとうございます。お名前書くの忘れちゃったかな?英語は続けている限り、必ず伸びます。完璧な英語を話す必要はありません。大事なことは気持ちを伝えることですものね。逆に、日本語を勉強している外国人が私たちに一生懸命話しかけてきたとしたら、私たちは「変な日本語」と思ってバカにするでしょうか?むしろ、偉いなあ~、と思って耳を傾けませんか?一緒に頑張りましょうね。

川本佐奈恵 Author Profile Page:

熊猫さん、メッセージありがとうございます。「語学力よりもコミュニケーション力」、本当にそうですね。文化や育った環境が違う人たちを尊重し、違った考え方を受け入れ理解する、そんなことも必要なのかもしれませんね。根底にあるのは、相手を思いやれるかどうかだと思います。人間力ってそういうことではないでしょうか?熊猫さん、またよろしくお願いします。

川本佐奈恵 Author Profile Page:

yusukeさん、いつも素敵なコメントをありがとうございます。「少しずつでもネイティヴ同士の会話に割り込んでいけるようになりたい」、私もそう思っています。ちょっとずつですが、必ずできるようになりますよ。英語、楽しみながらいきましょう!

urizo:

佐奈恵さんとこちらに書き込まれるいろいろな方にいつも刺激を受けています。ありがとうございます。「大事なことは気持ちを伝えること」というのは本当にそうですよね。かなり拙くたどたどしかったのですが、伝えたい気持ちが通じたのか英検1級にぎりぎりセーフで合格できました。佐奈恵さんにいただいたアドバイスも大変参考になりました。無理に難しい言葉や文法を使いこなせなくても伝えたい気持ちで押していけば何とかなるものなのだなあと思いました。自分の思っていることを英語で伝えることができるようこれからも頑張っていきたいです。

川本佐奈恵 Author Profile Page:

urizo さん、こちらこそ、いつもありがとうございます。urizo さんをはじめ、皆さんから励まされているのは、この私のほうです。urizo さん、英検1級合格、おめでとうございます!!!!1級ですって!!??urizo さん、謙遜なさらずに、もっと威張っていいですよ~。urizo さんに乾杯♪♪

ハンター:

佐奈恵先生 しばらくぶりに投稿します。
NHK語学講座のファンの一人ですが、実践ビジネスに
出演していらっしゃるスーザン岩本さんが話す英語は
かなり速いのですが分かりやすく、且つ、理解しやすいと
感じてします。クリス松下さんの解説は、まるで英英辞書
のようで重宝しています。放送のほとんどを録音して、い
つでも、何回でも聴けるようにしていますので、テープが
山のように在庫しています。どうしたらよいのでしょうか?

ところで、ひとつ質問があります。
英語の語順のまま理解することは、聴く・読むの段階では
できるようになったと感じていますが、私の頭の中では、
英語の語順で日本語に翻訳してしているように感じます。
翻訳しないようにするにはどうしたらよいのでしょうか。
例えば、多くの人は、YES NO THANK YOU
ぐらいは一々翻訳してはいないと思うのですが。

川本佐奈恵 Author Profile Page:

ハンターさん!!! お元気でしたか?お声が聞けてとても嬉しいです。スーザンさんの英語もクリス松下さんの英語もきちんと理解しているハンターさん、すごいですねえ~。テープが山のようにたまってしまうの、わかります。大事な宝物のようですよね。私の場合はですね、録音したものは2週間以上はとっておきません。思い切って消してしまっています。とっておいても聞き返すということがなかったのです。それなら過去は思い切って捨て、前だけを向いて生きて行こうと決めたのです。(なんのことでしょう?)そうしたら気が楽になりました。NHKの番組は毎日あるし、どんどん新しくなるので、消化できなかったものは思い切って切り捨てるようにした頃から、英語が少しずつ進歩したように思います。過去に振り回されず、未来だけを見つめて歩いてみませんか?(笑) さて、頭の中での翻訳作業の件ですが、新ブログで掲載してみますね。ちょっとお時間ください。


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