2010年9月16日 (木)
ブログのコメント欄からのご質問にお答えします。ご質問、ありがとうございます。人にはそれぞれいろいろなやり方や考え方があると思います。ここではあくまでも私の考えを書いてみます。皆さんのご意見もお気軽に書き込んでみてくださいね。コメントお待ちしております。
Q
音読
私は音読をする際にただ声に出すのではなく、ダイアログを最低でも10回はひたすらに聴く、音声に合わせてスクリプトを読む、スクリプトを覚えてしまうぐらい音読をする、そして音声に合わせて音読しています。問題はないのでしょうか。
A
音読の前に十分に音声を聴く → 大正解!
はい、音読をする前に十分に音声を聴くのは絶対に必要なことです。最低10回ですか!いいですねえ~。そのくらい聴き込んでから音読するのが理想的です。音読している時にモデル音声が脳の中で鳴り響くようなら最高です。
音声に合わせて音読、つまりオーバーラッピングということですね。ハイ、大正解です。
英語を声にだす練習方法はたくさんありますが、私は音声のない音読はおすすめしません。モデル音声を聞かず、自己流の英語で音読するのは反対です。すでにきれいな英語を話せるようになっている人が音を聞かずに音読する分には問題ありませんが、知らない単語があったりリズムやイントネーション、リエゾンを無視した音読はちょっとどうかなと思うわけです。ですので、ご質問者の方のやり方は完璧だといえましょう。
Q
リスニング
私は NHK BS1 で放送されています 「TOKYO EYET」 の大ファンです。まず見逃すことはありません。しかし英語を母語とする人の英語より、それ以外の人の英語のほうが聞き取りやすいのはなぜでしょうか。またTVニュース等でのアナウンサーやリポーターの英語は聞き取りできるのですが、インタビュー等での一般の人の英語は違和感を感じるのですが。
さらに、私の耳は弱く発音された音をキャッチしにくいのですが、listen carefully しかないのでしょうか?
A
ノン・ネイティヴは同じ学習者
ネイティヴ・イングリッシュ・スピーカーの話す英語よりもノン・ネイティヴの話す英語のほうが聞き取りやすいという話はよく聞きます。一般的に考えられることは、下記のようなことが挙げられると思います。
・ 相手も英語が完璧ではないので比較的簡単な英語を使っている。
・ イディオムが少ない
・ ネイティヴたちのようにリエゾンで消えてしまう音が少ない
つまりノン・ネイティヴたちも学習者なのですね。でもお国によっては英語がまったく違う音に聴こえてきて慣れるまで苦労することもあります。私は中近東の方の話す英語が苦手ですぅ。
アナウンサーは訓練した伝わりやすい言葉を話す
TVのニュースなどでは訓練された人々がわかりやすい言葉を使って、わかりやすい発音で話します。日本語でもそうですよね、アナウンサーやリポーターたちはマイクを通して伝わりやすい日本語を滑舌良く話すよう練習しています。モゴモゴしゃべる人、舌足らずの人、方言を話す人はあまりいないはずです。アナウンサーと一般人の言葉の違いだと思います。
ここから言えることは、私たちもジャパニーズ・イングリッシュではなく、なるべく伝わりやすい、標準英語に近い音で英語を話す練習をしたいということですね。
弱く発音された音が聞き取りにくいということですが、皆そうでしょう。日本人は特にリエゾン、つまり音と音の連結によって消えてしまったり音が変わってしまう音を聞き取るということが苦手かもしれません。日本語にあまり起こらない現象ですものね。
実はネイティヴたちもすべての音を聞き取っているわけではありません。彼らは文章の流れの中で次にくる音を想像したり無意識に補ったりしているのだと思います。だから私たちに聴き取れなかったとしても何もガッカリすることはありません。
Cut it out. = カリルアウッ
I like it. = アイ ライケッ
Get on a car. = ゲロン ナ カー
上記のように自分が知っている音と聴こえてくる音の間にはギャップがあるわけで、これが長い文章の中でところどころ入っていたら、もうお手上げです。
リスニング力を上げたいのであればディクテーションをおすすめします。ディクテーションではまさしく聴き取れない音を、理解力、文章読解力、文法力を駆使して埋め込んでいく作業が出てきます。集中して何度も何度も繰り返し聴くので、嫌でも耳が開くようになっているというわけです。
私の学習法はいつもシンプルです。
聴いて → 真似して話して → ディクテーション
これだけです。
さあ、質問はまだ続きます。また明日! 皆さん、記事を読んでくださってありがとうございます。