2014年11月30日 (日)
「好き」との出会い - 八島先生
現在ラジオで放送中の八島 雅彦先生の講座 「ロシア語大好き! 12の扉」 を毎週楽しみにしています。 先生のお話によると、ご自身がロシア語の勉強を続けるうえで 本当に助けになったのは、「この単語の発音が好き」 というような 小さな 「好き」 という感覚だったそうです。 そこで、私たち聞き手が番組を通して1つでも2つでも 「好き」 に出会えることを願って、ロシア語の色々なジャンルを ほのぼのとした語り口で紹介してくださっています。 ことわざ、なぞなぞ、歌、名言、民話、早口言葉、 アネクドート(小話)、名言、文豪の人生訓などなど... 11月は、児童文学者チュコフスキーの 「2歳から5歳まで」 という作品から 子どもたちのおしゃべりが紹介されていました。 その中のひとつをご紹介します。 【 ロシア語の名詞の性は原則として子音で終わると [男性], а で終わると [女性] 】 という仕組みを覚えたばかりの小さな男の子が、 母親に素朴な疑問を投げかけているお話です。 -------------------------------------------------------- 「 どうして、パパ (пáпа) は男なの? パパじゃなくて、パプ (пап)でなくちゃいけないよね 」 -------------------------------------------------------- Почемý пáпа - он? Нáдо бы пап, а не пáпа. パチムー・パーパ・オン? ナーダ・ブィ・パプ,ア・ニ・パーパ. -------------------------------------------------------- どの言語でも小さい子ならではの視点の会話があるのだなぁ...と ほほえましく感じ、ロシアの言葉が以前よりも少し身近に感じられました。 八島先生の講座に触れて、いろいろな言語でこんな風に 小さな 「好き」 という感覚と出会っていけたらいいなぁと思っています。 ---------------------------------------------- |
ロシア人は、пáпаが文法的には男性形なのを不思議に思う反面、「自然の性」として、例外と認識しているようです。この事を往時から不思議に僕は思っていました。恐らく、ロシア人にすれば、ドイツ語の「少女」が中性形なのが理解しにくいはずです。ロシア語でも基本的には、語尾で「名詞の性」が概ね判読できて、「自然の性」を優先しているのに対し、ドイツ語では、「文法上の性」を優先しているからです。これは、ドイツ人が、この単語を例外として認めていない事実で、ロシア語とは対極にあると言えますね。無論、「文法上の性」の問題は奥が深いのですが、「ロシア語に冠詞が無い」こととも関係しているのかもしれません。この説には、余り自信はありませんが。
投稿者: 藤原 | 2014年12月 1日 23:40
日時: 2014年12月 1日 23:40
◆藤原さんへ
名詞に性別のある言語はいくつもありますが、野菜や家具など性が元々存在しないものについては、言語によってどちらの性も存在しているようですね。今まで触れた単語の中での一例として、過去記事を紹介します。
・多言語)南瓜,ランタン,作る
/blog/selection/yuh/2012/10/post-173.html
男性名詞があったり女性名詞があったり、同じ言語で男性名詞と女性名詞の両方の単語があったりと、まさに色々でした。日本語には無い概念ですので、とても興味深いですね。
投稿者: Yuh | 2014年12月 2日 07:35
日時: 2014年12月 2日 07:35